田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

父さんの子守歌

2007-02-07 19:47:19 | その他
 「生きている鳥たちが、生きて飛びまわる空を、あなたに残しておいてやれるだろうか父さんは…」。懐かしい歌が聞こえてくる。昨年の春に父親になった長男が、子どもを寝かしつけているのだ。
 歌の題名は、通称「父さんの子守歌」と言われる「私の子どもたちへ」。子どもたちが幼いころ、私がよく歌ってあげた歌である。
 メジャーな歌ではないが、中津川フォークジャンボリーの中心人物であった笠木透さんの名作である。フォークソング全盛のころ、仲間とともに「高石ともやとナターシャセブン」を企画したときに初めて聞いて以来、そのメッセージに心を打たれたのを記憶している。
 子どもたちは、どうやらこの歌は私の自作の歌と思っていたようだ。モーツァルトも良いが、親が自分の声で歌ってあげる方が子どもの心に伝わるものがある。絵本も歌も親の声のぬくもりが、子どもの心を豊かにするのである。
 いま振り返ると、子育ての追われながら忙しく過ごしたころ、子どもたちからたくさんの喜びをもらった。子どもたちによって、親として育てられたように思える。若い親たちは、自然体で愛情を注ぎながら子育てを楽しみ、親としても育っていってほしい。

 名文である。筆者の温かな人柄をほうふつとさせる名文である。
 しかし、この文章は残念ながら私の文章ではありません。
 親しいお付き合いがあったわけではないのですが、よく知っている知人のS氏の文章です。
 S氏は定期的に新聞のコラム欄に登場するのですが、いつものその素晴らしい文章に注目し、感嘆していました。
 なぜ素晴らしいのだろうと、いつも考えていたのですが、一つは磨かれた感性というか、S氏が培ってきた素養の素晴らしさであろうと思われます。
 そして、今ひとつはS氏の温かな人柄と目線なのだろうと思います。

 私もS氏のような文章をぜひ紡ぎ出したいと念願しているのですが、そのためにはもっともっと人間修養が必要なのだと覚らされた今夜でした。