マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

問題行動溢れる生徒たちが生き生きと自主的にまとまり始める!M先生の姿勢に学ぶ「子育ちサポート」の秘訣3つ

2017年07月29日 | 思慮あるしつけ(discipline)

放課後スクールでアートサイエンスと算数のクラスを担当していた時のことです。

こちらにも書きましたが、

ネガティブにもポジティブにも感化されやすい「敏感な子」、「問題児」扱いされていたS君

生徒達が育つ環境も、

日中の学校で過ごす様子も、

かなりチャンレジングでしたから、

先生方も、日々、頭を抱えること続きでした。

教室内で激しい殴り合いの喧嘩が起こった後、

「もう無理です」と任期途中で辞めていかれる先生もいました。

 

そんな中、

時々手伝いや先生方の指導にこられていたM先生という方がいました。

50代の女性のベテラン先生で、日中の学校でも生徒の間で大人気の先生です。

 

M先生が生徒達に接し始めると、

明らかに、生徒達の様子が変わり始めます。

一人一人の表情が、よりリラックスして生き生きとしたものとなるのです。

 

M先生の姿勢は、もちろん教室内でもですが、

家庭の子育てでも、とても参考になります。

 

 

 

M先生の傍で過ごし気づいたことをまとめてみますね:

 

ひとつには、昨日こちらに書いた、

子どもに接する日々に覚えておきたい「基本中の基本」、こつこつ実践することで確実に変化が生まれますよ

1. いい時やできている時を、こまめに認める

とにかく、生徒対のいい時やできている時を見出すのが、それは見事でした。

好ましくない生徒の言動をたしなめたりとしたすぐ後でも、

できていれば決して当たり前と通り過ぎず、

「あら、静かにワークに取り組んでるわね!I love that!」と認め、

溢れる笑顔で喜びます。

 

この切り替えの見事さ。

どんな「問題児」であろうと、

「この子は”いつも”~する」といった「思い込み」にはまりこむことなく、

アップテンポにするすると「今起こっていること」にフォーカスしていきます。

 

その子に対する「思い込み」をどんどんぬけていくというのは、

大きいです。子どもは、「大人の頭の中」などこえて、

今この瞬間も成長し続けています。

 



2. 普段、生徒と共に体験し感情を共有している

とにかく、エネルギッシュで感情表現に溢れていました。

生徒と一緒になって喜び、はしゃぎ、ふざけて笑い転げます。

 

そして「しなさい!」と

上から目線で言い放つことがないのに、

生徒達は、M先生のことを見上げ、言うことをききます。

 

生徒と普段、感情を共有し、気持ちを通わせている、

生徒が、「自分達の気持ちを分かってくれる」と感じていることが大きいのでしょうね。

 


3. 言葉を意識的に用いている

そして、最後が、

「用いる言葉が違う」ということです。

どんな言葉を用いるかを、とても意識されています。

 

例えば、

こちらは心理学者ジェーン・ネイルソン氏の「ポジティブしつけ」のワークショップの様子ですが、

生徒の側に立つとき、かけられる言葉によって、

どんな気持ちになり、どんな行動をしたいと思うかが

分かりやすく表されています。

 

 

休憩時間で校庭に出る前にジャケットを着るのを忘れないのよ!

→休憩時間に校庭出たとき暖かくあるためには何を着たらいい?

 

もし時間内にこのワークが終わらなかったら休憩時間も教室で終わるまでしなさい!

→休憩時間が始まるまでにこのワークを終えるにはどうしたらいいかな?

 

教室を出る前にプリントをしまって、本を棚に入れて、きれいにしなさい!

→教室を出る前に周りをきれいにするためには今どうしたらいい?

 

なぜサリーみたいに静かにできないの!

→誰が静かにできるかな?先生に見せてください。

 

ぐずぐず文句を言うのを止めなさい!

→どうやって話したら、先生にあなたの言っていることが理解できるだろう?

 

誰が始めたの!

→2人でどうやってこの問題を解決できる?

 

あなたは私語のために今まさに赤いカードを渡されたんですよ!

→他の子達が静かにしている時に邪魔しないために同意したことは何だっただろう?

 

 

「前者の言葉がけ」で子どもが感じるのは、

怒り、反抗心、全然協力したくない。

 

それでも「後者の言葉がけ」では、

リスペクトされている、自分が手綱を握っている、協力したいと気持ちがわきあがる。

 

ワークショップでは、そんな話し合いがされています。

 

 

指示や命令するより、

その子自身で何ができるかを考え、動けるよう導いていくんですね。

 

M先生は、用いる言葉のひとつひとつに、

こうしたことを意識してらっしゃいました。

 

 

命令口調、上から目線に言い放つのみでは、

反発心も溢れます。

また、言われて従うだけならば、思考停止状態、

命令や指示がなければ動かない動けないともなり得ます。

「質問」を活用し、その子の頭と心が動いているかを見ていきたいです。

子供を1人の人として扱う「リスペクト」を基本に据えて。

 

 

「子育てに正解なし」は正解ですが、

それ以前に、知っておくと良い「基本」というのも確かにある、そう思います。

私自身、学び、実践&失敗してきたこと、そして今も学び続けていること、

まとめていけたらなあと思っています。

 

 

こちら土曜日朝、これからぞろぞろとアニマルシェルターです。

←周辺、10件以上回ってますよ。

みなさん、よい週末を!


日本で「ギフテッド教育」が始まるんですね!こうしたプログラム内容で伸びる子ってきっとたくさんいますよね

2017年07月28日 | お知らせ

大きな一歩ですね!

・日本でもついにスタート! 全国初・渋谷区で始まる「ギフテッド教育」とは

 

記事によると:

 

渋谷区は、「ギフテッド」を

「全般的または特定の分野で高い能力を発揮する子ども」と定義しているとのこと。


またプログラム対象者は、

小学3年生から中学3年生に在籍し、

(1)特別支援教室拠点校の巡回指導教員による指導を受ける児童のうちニーズのある児童、

(2)情緒障害等通級指導学級に在籍する生徒のうちニーズのある生徒、

(3)長期欠席児童・生徒のうち本人と保護者がプログラムへの参加を希望し校長がこれを認める者

だそうです。

 

「情緒障害等」「長期欠席児童・生徒」の中には、

「ひといちばい敏感な子」も多く含まれるのでしょうね。

 

 

「極めて高い能力を持ち、かつ学校にもうまく適応している子どもは含まれていない。

高い能力があることそれ自体やコミュニケーションが苦手であることなど、

なんらかの理由で不適応が認められる児童・生徒が対象」


「高い能力を持ちながらもさまざまな理由によって、

現在の教育環境に馴染めない児童・生徒の学びの場を確保するのが目的」

 

とのこと。

 

 

こちらの記事にも書いたように、

京都での「ギフテッド応援隊」の集まりに思う「通常の学校にフィットしない子」が伸びる場とは?

 

確かに、「今の日本の学校システムにフィットし、

勉強に励み、受験をクリアし、知的欲求を満たされ、

同じような深さや熱意を対象に向ける子達と交われる環境にある子は、

ギフテットの定義も定まらず、「ギフテッド・プログラム」もない日本で、

ギフテッドという概念を、それほど必要とはしない」

のかもしれません。

 

 

これまで省みられなかったこうした子供たちのニーズが認められ、

公立の学校で「ギフテッド・プログラム」が始まるということ、

ああ、嬉しいですね。

 

あまりの嬉しさに、みなさんとシェアしたくて、

夕飯作りをぼとりと落として、思わずこちらに書いてます。

 

 

また、プログラムの内容は、

「異才発掘プロジェクト ROCKET」に取り組む

東京大学先端科学技術研究センター(先端研)と連携して開発されるそうです。

「体験を通して知識を俯瞰すること」

「プロジェクトを通して物事の進め方を学ぶこと」

「トップランナーの生き方に学ぶこと」などを想定しているとのこと。

 
こうしたプログラム内容で伸びて行く子って、
 
この渋谷区の「ギフテッドプログラム」の募集人員をはるかにこえて、
 
存在するのではないでしょうか。
 
 
こうしたプログラム内容が、
 
今メインとなっている伝統的な授業のあり方に、
 
とって代われる日もくるのかもしれませんね。
 
←気が早すぎ
 
 
 

みなさん、変化は少しずつでも、確実に起こっています。

希望を胸に、自分にできる範囲でできることに、取り組んでいきたいですね。

これからのプログラムの歩みを、見守っていきたいです!

 

 

さて、夕食作りに戻りますよ。

まあ今夜は、簡単カレーなんですけど。

あまりの嬉しさに、取り急ぎの更新でした!

みなさん、引き続き、楽しい週末を!


子どもに接する日々に覚えておきたい「基本中の基本」、こつこつ実践することで確実に変化が生まれますよ

2017年07月28日 | 子育て全般

子どもに日々接しながら、

「この情報に出会っておいてホンとよかった」

そうしみじみ思うことに、

「いい時をこまめに認める」

というのがあります。

 

これって、子育てでも、

クラスをまとめていくなかでも

「基本中の基本」に据えるといいことだと思います。

 

スムーズにみえるときは、忘れがちになるからこそ、

問題が溢れてみえるときは、

「そんなことできっこない、だっていい時なんてないし」と感じるからこそ、

常に思い出していきたい「基本」です。

 

周りの親御さんや先生方をみていても、

どんな状況であっても、

こつこつと実践することで、

確実に変化が生まれますよ。

 

 

それにはまず、

いい時やできてる時を当たり前と通り過ぎ、

よくない時やできていない時に過剰反応する、

そうした自らのパターンに気づくことです。

 

「この子はこうだ、この子は“いつも“こうする」と、

「今の状況」を決め付けてしまっている自らの見方をほぐしていくこと。

 

時には

まるで初めて出会ったかのようにその子に向き合うと、

普段の「凝り固まった頭」では目に入ることのなかった、

「いい時やできている時」により気づけるようになります。

 

 

 

ここで少し心を配りたいのが、

「認める」というのは、

「褒める」というのともちょっと違うということ。

 

そっと肩に手をおくだけだったり、

「○○(弟)を手伝ってくれて助かっちゃった」

「空っぽのカップを流し台においてくれてありがとうね」

そんな言葉をかけながら、

その状況を一緒に喜んだり、感謝を示すことで十分。

 

 

弟にきつくあたる、

空っぽのカップがテーブルにおきっぱなし、

そんな行動が大きくなるほど、

「できている瞬間をこまめに認めて」いきます。

 

それでも私も含めて、往々にして、

弟にきつく当たる姿や、テーブルの空っぽのカップばかりが目に付いて、

「また!」「なんでいつもできないわけ!」と、

「できていない時に過剰反応」しがち、そう思いませんか?

 

 

子どもは、

「こうしちゃだめ!」「こんなんじゃだめ!」よりも、

「こっちだよ」

そうさらりと示すほうが、

足を踏み出していけます。

 

 

 

子供と過ごす時間が多くなる夏休みな日々、

覚えておきたいですね!

確実に、変わってきますよ。

 

 

またこの「基本」を、

家族間の関係

←互いについてどんな情報を行き来させるのかに気づく

(後ほど、もう少し詳しく書きます)など、

人との関係や、

日々の生活全体にも広めていくと、

←いい時を認め感謝する

人生自体が確実に変わっていく、そうも実感しています。

 

自分がどのように物事に反応しているのか、

気づいていきたいですね。

 

 

もっと書きたいことが溢れておぼれそうになりますが、

少しずつ続けていきます!

昨夜、他州での一泊から戻りました。

これから、ぞろぞろと、来年度の身体検査&食料買出しです。

みなさん、よい夏の週末を!


『It Mama』寄稿"スマホ依存解消も!? 大人も子どももハマる話題の玩具「ハンドスピナー」って?" &多様な特性への理解が広がるなら嬉しいですよね

2017年07月25日 | 子育て全般

日本への旅の前にもこちらの記事、

子育ての道程に喜びを見出すということ、お知らせ3つ、我が家の旅に不可欠なもの

で少し紹介した「ハンドスピナー(米国ではフィジットスピナー)」。

 

米国では、今年春頃より、

大人から子どもまで広い世代の間で、

爆発的な大流行となりました。

 

『It Mama』の記事でも紹介しましたが、

5月の時点で、

アマゾンの人気玩具ランキングの上位10の全てを占めていたほどです。

 

我が家の子ども達が通う小学校でも、

「持っていない子がいない」というほどのブーム。

三女の4年生クラスでは、皆が皆授業中クルクルクルクルするので、

「発達障害の診断がない場合は、教室での使用禁止」となったほどです。

 

また、

長男長女が通う高校の卒業式(5月)に記念として、

生徒1人1人に「ハンドスピナー」が配られたり、

先月長男が参加したロボティックス競技会の参加者へのお土産も、

「ハンドスピナー」だったりしました。

中心にスポンサー会社の名前入り。

 

 

これだけ広い年齢層に受け入れられる玩具も、

そうはないですよね。

 

我が家でも、

中学生の娘が学校の授業で出された

「3D プリントで何かを作ろう!」の課題の際、

自ら作ってみたり、

次男や三女も、レゴで作ったりしてました。

 

 

日本でも広まりつつある?

今回日本を旅し、

様々な地で売られているのを見かけましたよ。

原宿、

名古屋のショッピングモール

人気ナンバー1玩具!

京都の観光地。

また、長野の日本一長いとされる伝統的な宿場町「奈良井」の

店先でさえ!

 

 

実家の文化教室での英語レッスンの子達との交流会でも、

文字でも映像でもなく直に触れ合う草の根交流の力、英語教室の生徒さんたちと盛り上がった「遊び」

我が家の子供達が持っていたスピナーを試しはまった子達が、

日本を発つ前日に再び遊んだ際、

「あの後、買ったんだよ!」と見せてくれました。

 

 


「ハンドスピナー」の効用やいかに?

「ハンドスピナー」には、

「ストレス発散」や「落ち着く」や「集中力が高まる」

などの振れこみもあります。

 

こちらの説明によると「Fidget toys aren’t just hype」:

 

1. 雑念から離れる?

クルクルするスピナーを見つめ、

回る音や手の感触にフォーカスすることで、

雑念を忘れる。

 

2. 儀礼的効果で落ち着く?

同じ行為を繰り返すことに、

「リチュアル(儀礼的)」効果があり、

精神的に落ち着く。

 

などの説明と共に、

以前こちらの記事

ごそごそ動いた方が学習効果アップ!ADHD・ギフテッド・舞踏家タイプの子 

で紹介したように、

3.「ごそごそ動く」方が、脳が活性化した状態に合致しているため、

より集中力が高まる、こともあげられています。

 

例えば、この『ユア子育てスタジオ』の記事でも紹介した学校では、

全校の3分の1の生徒がADHDと診断を受け、

他にも様々な発達障害の子をうけいれているのですが、

「ごそごそもぞもぞできる道具」が教室に常備されており、

多くの生徒の助けになっているとのこと。

 

「ごそごそ動いた方が学習効果アップ」

といった研究がいくつか発表されるなか、

「ハンドスピナー」も、

「ADHDの子が落ち着く効果あり」ともうたわれています。

 

それでも、

「ハンドスピナー」のこうした「振れこみ」については、

スピナーが大ブームとなり、授業の妨げとなるケースも出る中で、

昨今、「科学的根拠なし」という意見もいくつか出ています。

 

確かに、

「ハンドスピナー」自体を用いた科学的な実験が

報告されているわけじゃないですからね。

 

ひとつには、指摘されることのあるように、

ハンドスピナーは、

子供が片手で回すには大き過ぎ両手が必要になることや、

目線も回る様子に釘付けになってしまったりと、

授業中に用いるには妨げになり過ぎる

というのがあるでしょうね。

 

目線も片手もより課題に集中できる、

ぐにゅぐにゅと握るだけのものや、

足をごそごそするものなどが、

教室には適しているのでしょう。

 

 

 

「ハンドスピナー」の大流行のおかげで発達障害への偏見が緩和?

こうした状況の中、

ADHDの子を持つママさんの1人が言っていましたが、

「ハンドスピナーの大流行のおかげで、

ADHDであることも、何だか『クール』であるような位置づけになって、

これまで自分の特性について自信を失いがちだった子どもが、

とても嬉しそうに生き生きしている」とのこと。

 

またこちらの記事でも、自閉症の子が、

「自分がほっとできる玩具で、

一緒に夢中になって遊んでくれる子が増えてとても喜んでいる」

と紹介されています。

 

「ハンドスピナー」の大ブームによって、

発達障害など多様な特性に対して、

少しでも偏見が緩和されるということなら、

これほど嬉しいことはないですよね。

 

と同時に、

大流行によって授業がままならなくなった多くの小中学校が

「診断が降りていないなら学校での使用禁止」を打ち出しており、

様々な特性を持つ子が、一層孤立感を感じたり、

こうした子にとっての必需品であり、用いることで助けられる行為が、

あたかも「遊んでいるだけ」としてとらえられてしまうことを懸念する声もあります。

心に留めておきたいですね。 

 

 

 

「ごそごそもぞもぞ系玩具」はこれからも出てきますよね

これからも「ごそごそもぞもぞ欲求」を満たすヒット商品が

出てくるのじゃないかなあと思います。

 

「フィジット(ごそごそもぞもぞ系)玩具」って、

上の1と2の説明にあるように、

頭の中のおしゃべりから身体感覚へとフォーカスを逸らし、

身体感覚を通して落ち着く、

そんな効果もあると思うんです。

 

米国でこれほど大ヒットしたのも、

電子機器に囲まれ、

常に、頭のおしゃべりに忙しい現代の大人子供が

手軽に「フォーカスを移せる」ものを欲しているからともいえるのではないでしょうか。

 

 

といえば、

手を動かして感触を楽しむ玩具としては、

昨今「スクイーズ」も人気です。

お菓子や食べ物や動物などの形をしていて、

手の中でクニュクニュフワフワと何ともいえない触り心地。

 

今回の日本訪問でも、そこら中で見かけました。

元々は日本からアメリカへ輸入され、

米国でもヒットとなっているようです。

 

娘の1人もお友達への日本からのお土産にと買ってました。

「元祖日本の商品だからね!」と。

ギュッとした後の膨らみ具合が様々異なるらしく、

日本の店先で呆れるほどの時間をかけて選んでましたよ。

 

我が家も「ごそごそもぞもぞ系」が多いですから、

クルクル「ハンドスピナー」、

クニョクニョ「スクイーズ」

見事にはまっています。

 

娘の1人は「スライム」もしょっちゅう作ってます。

彼女の机、

ここにも(器別に感触や匂いや色も様々)、

こちらにも。

 

 

子どもたちと、

「次は何がヒットするんだろうね?」と話し合ってみるのも、

楽しいですね。

 

 

「ハンドスピナー」の魅力と米国のママさん達の反応、

また遊び方や注意点なども分かりやすくコンパクトにまとめました!

興味ある方是非どうぞ!

スマホ依存解消も!? 大人も子どももハマる話題の玩具「ハンドスピナー」って?

 

さて、夏休みな日々は続きます。

みなさん、楽しい週末を!

 

 

 

余談:

1.「ハンドスピナー」を選ぶ際は、

いくつか回り具合を比べてみるといいですよ。

それぞれ重さも回り具合も違います。

 

 

2.元々1993 年にCatherine Hettingerという女性が、

7歳の娘さんと遊ぶために発明したといいます。

ところが、特許権を更新する費用に困り、2005年に約4万円で権利を譲り渡したといいます。

そして今年に入り、空前の大ヒット。

「怒ってる?と聞かれることがあります。

でも、私にとっては、人々が理解し、人々のためになるものをデザインできたということが嬉しいのです」

とHettingerさん。

The Gurdian記事より)

 

 

3.「回すことで五感を通しフォーカスをそらさないことを助ける」

といえば、

「マニ車」を思い出しますよ。←人類学的思考

チベットなどで用いられる、お祈りしながら回す仏具です。

写真 by Wikimedia Commons


 宇治市の放生院のマニ車 

写真 by Wikimedia Commons

 

現地でも、

一日中回している人々もいるんですよね。

写真 by Wikimedia Commons

こうやって手に持つタイプ、

 「手に持ち『他ごと(マニ車の場合は祈り)』に取り組みながら回す」という形式が、

「ハンドスピナー」と重なります。


夢や希望を与える「物語」が子供の内に培うもの、「スーパーヒーロー」だって子供が夢中になる時を大切に

2017年07月24日 | 子育て全般

先週のファミリーディナーでは、

『スーパーヒーローが体現しているもの』について話し合いました。

 

とはいえ長男は中米、次女は友人家族と旅ですから、

主に、15歳長女と夫とです。

周りで10歳次女と8歳次男(日本を発つ前に8歳になりました!)が

ほわーんと聞いているか聞いていないのかといった様子でしたよ。

 

内容は、こちらの本より:

『The Seven Spiritual Laws of Superheroes』by Deepak Chopra with Gotham Chopra

私自身は夫の示す「要約」に目を通したのみでこの本読んでませんが、

「なるほどなー」と思ったので紹介させください!

 

 

「スーパーヒーロー」が体現する5つのこと

 1. ピンチの時こそ力を発揮する

「わるもん」が「わるさ」を始め、

周りの人々がキャーキャーと逃げ惑いパニックする中、

キッと姿勢を正し、変身などしたり装備を整え、

「ここぞ」とばかりに立ち向かう。

逆境や困難に「いざゆかん!」とマックスパワーを発揮するんですね。

 

2. 理想を生きている

スーパーヒーローは、「理想を説く」こともなく、

人知れずとも、ひたすら、「理想を生きて」いますね。


3. 尻すぼみしない

初めはインスピレーションに溢れ「やる気満々」、

それでも次第に萎えていくなんてことないです。

スーパーヒーローは、物語の最後までヒーローなんですよね。


4. ビジョンを持っている

「世界平和」なり、

「虐げられる人を助ける」なり、

常にビジョンに向かって歩き続けています。


5. 愛に溢れ、「いかに奉仕(serve)できるか?」と自問し続けている

どこまでも「正義の味方」ですからね。

 

 

 

「スーパーヒーローもの」とは、

子供に受ける分かりやすい物語ですから、

「現実離れ」しているものです。

 

でも、今振り返り、

子供達が目を輝かせながら、

一時、こうした物語にはまる体験の大きさを、

しみじみと思うのです。

 

 

「スーパーヒーロー」にはまった長男

長男も、かなりはまっていたことがあります。

といっても、幼児期には、

これまでも何度か書いたことあるのですが、

泣き虫で恐がりで敏感だった男の子の成長事例、「憧れ」と「慣れ」と「ユーモア」

それはそれは恐がりで泣き虫で、

「戦闘レンジャー」ものなどは、「恐くて」観られなかったんです。

 

友人宅で他の子達と観た際、

堪え切れずテレビのスイッチを切ってしまい、

周りの子が、ブーブー文句いう中、

毛布をかぶり泣いていたこともありました。

←帰り道、泣きべそな長男の手を握りながら、

「こんな線が細くて、これからやっていけるのかな・・・」

そう夕焼けを見上げていたあの日々。

 

 

長男は、小学生から中学生にかけて、

とにかく本好きで、様々な物語を読んでいたんですが、

「スーパーヒーロー」ものの漫画にもはまっていました。

『スパイダーマン』やら『アイアンマン』やら、

『Marvel Comic』系のものですね。

 

あの何というか、アメリカ特有の「ごつごつした感じの漫画」。

『ゴルゴ13』的な画風というか。

←すみません、それほど知らないのに書いてますよ。

 

中学生の時も、

友人君と『キャプテンアメリカ』の映画を観にいき、

感動していました。

 

 

そして、こちらに書いた長男との会話を思い出します。

『It Mama』寄稿:「敏感っ子」へのNG対応&恐がりで泣き虫だった長男17歳が自らを振り返り思うこと

 

スーパーヒーローって、

泣き虫で恐がりだった長男が見上げ、立ち上がる力を得ることのできた、

「ロールモデル」のひとつでもあったんだなあと。

 

 


子供が「物語」から得る力の大きさを、

思い出していきたいですね。

 

私自身も当時、

「え、勧善懲悪ヒーローもの漫画?」と、

正直、ちょっと「見下す」気持ちさえありました。

ついつい、大人目線ビームで(←スーパーヒーロー・モード)、

「『そんなもの』よりさあ、

こっちの方が『ためになる』わよ~」と言いたくなったり。

 

でも、その子が「吸い付くもの」の価値や意味が、

その時点では分からなくとも、

あとになって、

こうして「なるほどなあ」と思うことってあるんですよね。

 

 

ヒーローになり切って遊ぶ、

一昔前は、そんな時間も、

もっとたっぷりあったのでしょうね。

 

子供達が物語に浸る時を、

邪魔しないであげたいですね。

 

「スーパーヒーローが現実離れしている」なんてことは、

年を重ね、人とのつながりの中で様々体験する中で、

子供本人も心底味わっていくものです。

 

でも、

ヒーローに憧れたり浸ったりとした時とは、

心のコアに、

希望や夢を持たせてくれるというか、

「引き上げる力」を培ってくれるのじゃないかな、

そんなように感じています。

 

 

 

物語と子供についてあれこれ 

長女も、

小中学校校と様々な物語をよく読んでいたんですが、

子ども時代「はまった物語」についてあれこれ話しましたよ。

物語は、

物事をとらえる、より多様な視点や幅を与えてくれるんだあなあ、

そうしみじみ思います。

 

それにしても、

女の子が「スーパーヒーローもの」にあまりはまらないのも、

面白いですよね。

まあ「男性」が主人公な場合がほとんどですからね。

「女の子が悪と闘ったり、悪をなだめる」ような物語がもっとあってもいいですよね。

 

 

 

最後に、物語というと、

大学時代、一般教養の生物学の先生が、

「文系の人々の使命とは、

『物語』を創っていくことなんですよ」と言っていたのを思い出します。

 

「理系・文系」という分類は、

日本独特なものだと思うのですが、

子供に関わる大人が、

どんな物語を紡いでいるのか、

気づいていきたいですね。

 

 

 

さて、今日は、歯医者に部活に習い事にと続きます。

最近はそうした合間に、周辺の「アニマルシェルター」に、

「犬」に出会いにぞろぞろ寄っています。

家に犬のいない夏は、13年ぶりです。

ティクバ(飼い犬)、今までありがとうね

子供達の願いに、「縁があればね」と。

ワシントンDCのシェルター。

こうした「小型犬(11キロ以下)」は、

「子供のいる家庭はお断り」の場合が多いんですよね。

子犬時代から子供に慣れていないと、子供の賑やかな振る舞いは刺激が強すぎるのだとか。

犬巡りをしながらも、子育てにからめて様々思いますよ。

またまとめさせてください!

みなさん、新しい週、よい夏の日々を!


燃える高3息子君を持つ友人に聞いた「子育て」ヒントに納得、子供の「やる気」に火をつける親の姿勢とは

2017年07月21日 | 子育て全般

こちらの記事で、

京都での「ギフテッド応援隊」の集まりに思う「通常の学校にフィットしない子」が伸びる場とは?

「空をみていて、パイロットになりたいと思ったんだ」

とアメリカの大学への進学を決めた

友人の高校3年生の息子君の話を書きました。

 

この友人の息子君は、

米国進学を手伝うエージェントなども全て自分で調べ、

「行かせて欲しい!」と親に頼んだんですよね。

英語の勉強も、自ら教材を調べ親に頼み、購入したといいます。

甲子園を目指す野球少年な息子君。

 

この話を、日本滞在中にママさんとの集まりで話した時、

「今の日本、高校3年の時点で、

そこまで『自分はこれをしたい!』

というものがある子って珍しいのじゃないかな。

この大学に入りたい!というのはあるかもしれないけれど」

という意見がありました。

 

そこで、その後、

友人にもう少し詳しい話を聞いてみたんです。

「どんな子育てをしたんだろうなあ」と。

 

すると、少し、「ヒント」がみえた気がしましたよ。

 

もちろん、「こういう育て方をしたからこうなる」というような

「方程式」があるわけじゃないです。

その子の性質や個性や親との相性もありますし、

おかれた環境も様々です。

 

あくまでも、

「ひとつの事例」として、紹介しますね。

私自身、「なるほどなあ」と感じることがいくつかありました。

 

 

 

「これをしたい!」と燃える高3息子君を持つ友人に子育てについて聞いてみた

1. 小さな頃から習い事など親の側から「やってみなさい」とすすめたことがない

「子供が自分からしたいということをできる範囲でするようにしてきた」とのこと。

ただ、一旦始めてからは、続けるようサポートしたといいます。

バイオリンもスイミングも、10年近く続け、

本人からの「もういいんじゃないかなと思う」という言葉を受け入れたといいます。

 


2.「勉強しなさい」といったことがない

とはいえ、息子君は県でトップの高校に合格。

 

傍からみていると、

「~しなさい」よりも、

勉強をしたいと思う「やる気」や環境を整えることに力を注いだ、

ママ自ら興味をもつことを探究する姿を示していた、

ということだろうなと思いますね。

 

妹ちゃんは、こうした環境の中、

学校の勉強面ではそれほど要求されない高校に通っているわけですが、

友人をみていると、

そうした「偏差値的」なことで物事をとらえないんだなとひしひし伝わってきます。

妹ちゃんは、絵を描くのが大好きで、

将来、美術の道にすすみたいようです。

兄弟姉妹だろうと、性質や個性も様々ですから、

進む道が異なるのは、しごく自然ですよね。

 

 

3.「周りの子や親がしているからあなたもしなさい」という発想がない

「ママの集まりではいつも異端だったわあ」と笑ってました。

私自身、15年前に帰国した時も、

子ども達皆で一緒に遊んだりと何度かしたのですが、

確かに、と思いますね。

とはいえ、いつもニコニコと周りへの思いやりに溢れています。

 


4.「あなたはあなた、周りと違ってもいい」と子供に伝え続けてきた

普段、様々な場面でママの姿を見つつ、

言葉でもこうして伝え続けられたら、

確かに、その子が何かを選択するときの指標となるでしょうね。

 


5.しょっちゅう空を見上げママ自身が感動している 

友人のスマフォには空の写真がいっぱい。

周りの物事に感動する心もひといちばいなんです。

 



6. 夏休みは公園で子供と一緒に虫取りに没頭していた

周りの子が家の中で遊んだり塾へ行ったりしている間、

近所の公園で毎日のように一緒に虫取りをしていた思い出を嬉しそうに話してくれました。

 

 

 

 

友人をみていると、

自らの「こうあって欲しい」よりも、

子どもの思いや子供の目線を中心に据え、

子育てをしているんだなあと、しみじみ感じます。

同時に、

ママ自身の気持ちも素直に表し、時にぶつかりながらも、

互いの着地点を丁寧に誠実に模索しようとする姿があります。

そして、たとえきつい状況であっても、

周りの物事に心が動く感覚を忘れていない。

何よりも、本人が、日々を楽しんでいるのが分かります。

 

 

友人は、子供たちが中学時代はPTA会長をしていて、

今は民生委員として、

私の実家の文化教室や元カフェギャラリーーなどで、

月2回行われている「高齢者サロン」なども手伝っています。

 

そして今月から、同じく私の実家で

民生委員の活動の一環として、

「子育てサロン」を始めることになっています。

コミュニティーのプレママや幼児を持つママが

気軽に集まれる場を築こうとしているようです。

ギター演奏やクラフトなどがあるようです。

 

 

 

友人は、

こうして今では私の実家の母ともちょこちょこ会うわけですが、

実母が言っていました。

「いつも『どこで買ったの?』と聞きたくなるような

ユニークなデザインの素敵な服を着ていてね。

そしたら、『買ったものに、自分であちらこちらアレンジしている』というのよ」

 

既成のモノに頼り切らず、自らも創る友人。

既成のマニュアルや外から与えられたものをそのまま当てはめるよりも、

常に自らの感性を大切にするこうした姿勢が、

友人の子育てにも表れているなあ、

そんなことを感じていました。       

 

 

これから息子君もいることだし、

アメリカに遊びにおいでよ、

第二の人生を楽しもうよね。

最後はそんな話で盛り上がり別れた夜。

 

娘達と「はいチーズ!」な友人。

 

私自身、

友人の子育てから学ぶことがたくさんあるなあと思ってます。

みなさん、肩の力をぬいて、

自分なりの子育てを、築いていきたいですね。

 

 

さて、これからボルチモアの移民局です。

←謝ってゴミ箱行きとなった「グリーンカード」の更新に1年以上かかってますよ・・・。

帰りにぞろぞろと科学館へ寄ってきます。

日本も夏休み始まりましたね!

夏休み最初の週末、お楽しみください!


その人なりを築く土台「しつけのあり方」、17年間の探究&実践を「しつけ=関わり方」に盛り込んでの活動

2017年07月19日 | お知らせ

米国に戻って以来、

夕方近くからとてつもない眠気にノックアウトされ、

夜中過ぎにはばちりと目が覚めるという

「早過ぎ寝、早過ぎ起き」な日々です。

 

子供達がぴーちくぱーちく賑やかに話しかけてこようが、

どんなに家事の最中であろうが、

お構いなしに意識が薄れていき、這うようにしてたどり着くベッド。

その後の記憶は皆無です。

「時差ぼけ(jet lag)」、恐るべし。

(家事をボトっと落として寝るのは、まあ、日常茶飯事ですが) 

 

 

ばちりと目が覚める真夜中過ぎに、

あれこれと「これから」についてまとめてました。

どうぞ、シェアさせてください!

 

 

1.「継承センター」にて引き続き「プログレッシブ教育」実践トレーニング

秋からはアシスタント教師として教室に入る予定です。

将来的に、「伝統的な学校にフィットしない子」にとって、

具体的なヒントが提供できたらなと思っています。

『日本語継承センター』にて「文化を伝えるプログレッシブ教育」トレーニングを受けることになりました

「日本の伝統的な学校スタイル」の特徴って例えば何でしょう?「そうしたスタイル」に合わない子が伸びていく場とは?「プログレッシブ教育」トレーニング始まりました

 

 

 

2. 子育てに関連するもろもろの発信

編集者さんとの話し合いもありますが、

「非認知能力」についてもまとめていけたらなと思っています。

「非認知能力」とは、「目先の『できる/できない』」ではない、

やはり、子供が力を発揮する土台ですね。

 



3.「ポジティブなしつけ(positive discipline)」トレーニング

家庭で、そして教室で、

子供をポジティブに導く具体的実用的な術を教えるためのトレーニングをうけます。

「ポジティブなしつけ協会(Positive Discipline Association」さんにお世話になります。

「ポジティブなしつけ」を提唱する第一人者の

心理学者で教育者のジェーン・ネルソン氏が創設した団体です。

 

「『罰=しつけ』じゃないんですよ」と提唱し、

家庭や教室でのメソッドとして、

今では、米国はじめ世界中に広がるメソッドです。

知り合いの教師も、教室の生徒の問題行動に悩んでいたところ、

このワークショップを受けるように学校から送られたといってましたね。

 

「子育てってこんな面白いもんとは思わんかったわ。

もっと早く子供つくっとけばよかった」と常日頃言っている、

社会学を博士号まで学びアカデミックな世界に長らく身をおいた知り合いが

「この人たちのワークショップ、むっちゃ面白かったで」とススメてくれました。

 

まずは、「家庭でのしつけ」について修得します。

 

 


4. 17年間の探究・実践を「思慮あるしつけ」に盛り込み活動

HSPやHSCという言葉を提唱した心理学者エレイン・アーロン氏が、

「敏感な子が健やかに育つ鍵」とする「思慮あるしつけ」。

 ・「喜び溢れる敏感な子」を育てるための「4つの鍵」&「認知のゆがみ」にも気づかせていきたいですね

 

これまで、

・子供に関わる大人が「マインドフルであること(気づいていること)」

・しつけについてのベストセラー本の著書で精神科医のダン・シーゲル氏の提唱する

「No Drama Discipline」や「全脳を用いるアプローチ」

(ダン・シーゲル氏は、マインドフルネスのインストラクターでもあります)

などをまとめてきてます。

「思慮あるしつけ」について:http://blog.goo.ne.jp/managaoka/c/d6ebcb27543935dd7b115bb487f2136c

 

これらと、「ポジティブなしつけ」の具体的メソッドなども合わせ、

探究&実践を続けつつ、

「敏感な子」はじめ、どんな子にとっても

その人なりを築く土台となる「しつけのあり方=子どもとの関わり方」について、

まとめ、活動していきたいなあと思っています。

 



5.奈緒美さんたちとのチャット

『虹色教室通信』の奈緒美さん『遊びのアトリエ』のレオさん、ワーキングママさん、

Tamakiさん、Tomoeさん、シアトルのEさんとの、

毎週のチャットからインスピレーションをいただいています。

個々に、そして共にできることを、少しずつ築いていきたいと思っています。

 

 


まだまだ5人の育児も続きますから、

肩の力を抜いて、「今、何が大切か?」を見つめ、

できる範囲でジャッグルしつつ、ですね。

 

 

さて、今日はこれから車の修理場です。

夏休みのリアルな一日が始まりますよ。

先日書いた、

・日本の受験勉強はせず、アメリカの大学進学を決めた友人の息子君の例

について、この友人に聞いた話などもまとめ中です。

また紹介させてくださいね!

みなさん、よい夏を!


日本から戻りました!&長男17歳の成長と凸凹のある人生をたくましく生きる力を培うということ

2017年07月17日 | 中学・高校

日本から米国東海岸の自宅に戻りました!

 

15年ぶりに日本へ帰ると決まって以来、

予想していたことですが、

やはり、別れが、辛いです。

 

昼夜逆転の時差と、夜中通しての15時間の飛行とで、

半ば夢のように朦朧とする意識の中、

「切なさ」が押し寄せます。

 

でも、世界中どこにいようと、

同じ空で繋がっていますよね。

 

「お別れ悲しいなあ」としょんぼりしながらも、

目の前に喜びを見出す子ども達の笑顔に、

立ち上がる力をもらいます。

 

小さな子ほど、過去ではなく、

「今」に生きていますね。

 

日本で過ごした貴い時間を、

今、そして、これからへと生かしていきます。

 

帰りの飛行機から見えた富士山!

 

 

自宅到着翌日から、長女は部活の集まり、

次女は近所の友人宅への宿泊、来週はボート旅行への誘いなど、

フル回転で新しい生活が始まっています。

 

 

長男17歳のここ1ヶ月間の出来事

・日本へ行かなかった長男は、

8月まで中米のある国から戻ってこないので、

6月7月と2ヶ月近く会わないままです。

 

ロボティックスのカリキュラムを作り、

現地の低所得者層の中高生に向け、

ワークショップをしています。

  

カリブ海に囲まれた中米の国にて。家々の屋根を歩き続ける動画も一緒に送られてきました。また別世界ですね。

 

 

・中米へ出発する前日に、

12歳から続けるNPO団体(ボーイスカウトのような団体)の

他州での全米大会から戻ったという相変わらずの多忙スケジュールです。

 

全米大会前には、

日本へ5人出払った自宅にチームで集まり、

練習を重ねていたようです。

 

キャプテンとして6人チームを率いて出場した全米大会では、

かなり健闘したそうで、5部門で1位をとったそうです。

全地球測位システム(Global Positioning System, GPS)を利用したgeocaching部門、

リーダーシップ部門、筆記テスト部門などの他、

なんと、身体テスト個人の部で、全米大会1位、

そして筆記テスト個人の部でも上位3位に入り、

総合個人で優勝、ベストパフォーマー賞をもらったそうです。

 

身体テストは、時間内に何度「腕立て伏せ」や「けんすい」ができるかや、

1マイル何分で走るかなどの総合を競ったらしいのですが、

「けんすい」では世界記録までもう少しだったらしく、

「きちんと訓練したらいけるかも」とのこと・・・。

 

腕立て伏せ直後に拍手を浴びながらのびる長男。

 

「し、身体テスト? け、けんすい???」 はっきりいって、

私自身、自分の息子に何が起こっているのか、

まだついていけてなかったりします。

中米から帰ってきたら、より詳しい話を聞いてみますね。

 

チームとしては16チーム中7位だったようです。

「これだけ全米1位をとって、なぜ?」と誰もが思ったらしいですが、

州大会と東海岸中央地区大会を共に勝ち抜いてきたチームメートの1人が、

家族の事情で全米大会へ行けなくなり、

代わりにメンバーとなった子がいたんですが、そりゃ準備期間も足りませんよね、

いくつかの部門で、最下位近くだったようです。

また、その代わりのメンバーとは、普段から長男はじめチームが

とてつもなくお世話になっている「組織のトップ」の親族だったらしく、

一筋縄ではいかない「事情」も体験したようです。

思うようにはいかない現実に向き合い、

感じ、考え、一つ一つの出来事が、これからに繋がる貴重な体験ですね。

 

 

・全米大会の前には、

念願のMIT主催のロボティックス競技会にも、

昨年秋に自ら駆け回って創ったロボティックスチームで、

州の代表チームのひとつとして参加できたようです。

 

 

・夏休み始まりには、

救急隊員の州資格試験と国家資格試験に受かり、

晴れて、米国どこでも正式に救急隊員として働けることになりました。

 

 

・また詩の全米大会の準決勝へ進むことになった、

という通知も届いています。

以前長男は、「詩ならいくらでも書けるよ」と言っていたんですが、

試しに応募してみたら、という結果のようです。

 

 

 

長男は、もう親の枠をこえ、

一人の青年として、

わが道を突き進んでいるなあと感じています。

 

親としてできるのは、

彼の「したい!」をできる範囲でサポートしていくこと、

そして、

どんな結果や能力も関係ないところで、

「愛している」と伝え続けていくこと

そう思います。

 

失敗したり、負けたり、思うような結果が手に入らなかったことは、

これまで山ほどありますし、これからもあるでしょう。

振り返っても、そのひとつひとつが、

「無条件の愛情」を伝え、親子の絆が強まる好機でした。

 

結果が出せている時は、いいんです。

周りも認めてくれ、サポートしてくれますから。

長男をみていても、ひとつひとつの「よい結果」に、

支援してくれる人々が増えていきます。

 

それでも家族というのは、

それらの「結果による繋がり」をこえたところに在るものなのでしょうね。

 

特に長男は、凸凹のある子です。

高校までは、学校の成績もぱっとせず、

周りの目に留まることもなく、

今でも、テストによってはぎょっとするような点をとることもあります。

 

「うまくできないことがある」、

長男自身、それを最も分かっていると思います。

だからこそ、

「ちっくしょう!」という気持ちも、

「やってやる!」という気持ちも、

ひといちばい強いのかもしれません。

 

「自分にできる最大限を示していくんだ。

認められることもあれば、認められないこともあるけど、

とにかく、自分に何ができるのか、差し出していくんだよ」

長男が言っていた言葉です。

 

全力つくして、

うまくいかないなら、学べることを学び、

「次!」と進み続ければいい、普段も、そんな話をしています。

 

結果がうまくいこうが、いかなかろうが、

向き合うひとつひとつが、

貴い体験の積み重ねとなります。

 

挑戦する喜び、自分なりの全力をつくす気持ちよさ、

結果よりも、そうした「過程の姿勢」を励ましてやりたいですね。

 

9月からの新学年では、大学進学審査も始まります。

それでも、進学先などの「目先の結果」よりも、

その後の人生で糧となるのは、物事へ向き合う姿勢、そう思います。

 

特に米国社会は、どんな大学を出ていようが、

「で、何ができるわけ?」といった実力世界です。

そして日本も少しずつ、学歴社会から、

こうした実力重視へと移っているのではないでしょうか?

 

 

家族以外にも、

小さな頃ほど、「結果」よりも、

「過程の姿勢」が励まされる場が必要ですね。

できる範囲で、そんな場を築いていきたいな、

そう思っています。

 

 

さて、これから9月はじめまで、夏休みが続きます!

日々もみくちゃになりながら、

今築くことのできる思い出を、重ねていきます。

みなさん、よい夏を!

 


京都での「ギフテッド応援隊」の集まりに思う「通常の学校にフィットしない子」が伸びる場とは?

2017年07月16日 | 子育て全般

先週末の京都では、

「ギフテッド応援隊」の集まりに参加しました。

(ブログにまとめていただき、ありがとうございます!

温かく迎えていただき、皆さんのフットワーク素晴らしく、親子共々思い出に残る時となりました。

夜の親睦会場へ向かう途中、映画村のロッカーにスーツケースを入れていたことを思い出し、

4人の子をみなさんに託し! 1人映画村へ戻り、タクシーでかけつけようとしたところ、

応援隊のMさん一家に偶然拾っていただき親睦会場へ送っていただいたという「相変わらずの抜け具合」でした。

皆さんの気持ちのよい人柄に、話も尽きず、名残惜しかったです。またお会いできる日を楽しみにしています!)

参加した子ども達、忍者に変身!

 

 

 

みなさんと話し合う中で、様々思ったことをまとめてみました。

 

今の日本の学校システムにフィットし、

勉強に励み、受験をクリアし、知的欲求を満たされ、

同じような深さや熱意を対象に向ける子達と交われる環境にある子は、

ギフテットの定義も定まらず、「ギフテッド・プログラム」もない日本で、

「ギフテッド」という概念を、それほど必要とはしないのかもしれません。

 

それでも、色々な子がいます。

・今の学校のあり方や、周りの大人や子どもの「理不尽さ」をやり過ごせない。

・先生のやり方が納得できず意見したことで、先生に目の敵にされ人間不信になった。

・競走が大嫌い。

・「敏感さ」があり、周りと同じ環境やペースで物事に取り組むのが難しい。

・「敏感さ」がありつつ、凸凹や学習障害もあるため、

自分の「できなさ」を強烈に感じてしまい、集団生活が難しい。

 

そうして、「不登校」になる子もいるのですね。

 

その中には、

「発達障害」として療育を受けてみたものの、

相手の気持ちが分かり過ぎるゆえに、うまく人間関係が築けないところに、

少しでも他者と交流するなら、

「共感力が芽生えてきたわね!」などと褒められるなど、

その子のニーズと合致していない対応ケースもあるようです。

 

 

今の日本の教育システムにフィットしない、

かといって、「発達障害」への支援が何らかの助けになるわけでもない。

学校や療育といった確固としたサポートのない中で、

何とか「その子の持てる力(ギフト)」を伸ばしてやりたい、

そう試行錯誤される親御さんたちの切実な思いを、ひしひしと感じました。

 

「ギフテッド応援隊」といった場が、

そうした家庭にとってどれほどの癒しや励ましを与えているか、

子供さんにとって、お友達と交わることをどれほど楽しみにできる場となっているか、

改めて、場を作られている親御さんたちの尽力を見上げています。

 

学校にフィットしない子にとって、

「発達障害」への支援だけでなく、

学校へ行けないことに罪悪感を持ったり悩んだりする時間や力を、

「興味関心」や「得意」を伸ばすことへと注ぐことのできる場を充実させていくことが必要ですね。

 

 

 

今年初めに「不登校」を以前よりは認める法律が施行されています

こちらの記事、

「教育機会確保法 不登校対策は」『くらし☆解説』によると、

今年2月に施行された「教育機会確保法」では、

学校を「休んでもよい」と「学校以外の場の重要性」が認められたといいます。

 

とはいえ、当初法案には、

「フリースクールや自宅での学習といった学校以外の学習も義務教育として認めることが盛り込まれて」いたそうです。

それでも、

『「学校に行かないことを安易に認めるべきではない」とか「学校に行かないことを助長する」という根強い意見』があるため、

削られたといいます。

 

こうして完璧からは程遠いとはいえ、

「学校に行くのが100%正解ではない」、

そして「学びの場は、なにも学校に限ったわけではない」と法律として認められたことは、

「前進」ですよね。

 

また、

「昨年度、病気と経済的な理由を除いて30日以上学校を欠席した不登校の小中学生は、12万6000人を超えています。小中学校とも子どもの数は減っているのに、3年連続で増加していて、中学生はクラスに1人は不登校の生徒がいる状態で、高止まりが続いています。」

とのこと。

 

こうした現状に、政府だってもう、

「通常の学校のみでは、多様な個性へ対応していくのは無理」

そう認めざるをえませんよね。

 そして、今の学校のあり方が続くのならば、

今後ますます、そうした「無理さ」は高まっていくのではないでしょうか。

 

 

大阪での『虹色教室通信』の奈緒美さん『遊びのアトリエ』のレオさん、ワーキングママさん、

Tamakiさん、Tomoeさん、ぽんみかんさんたちとの集まりでも、

また、みなさんとの週に一度のチャットでも、

「学校以外で様々な特性を持つ子が伸びることのできる場」

の必要性についての話し合いになります。

今スグ皆で何かを始めるとはいきませんが、

それぞれの活動の場で、話し合いを生かしつつ、

煮詰めていきたい、そう思っています。

 

 

以下は、こうした「学校以外で様々な特性を持つ子が伸びることのできる場」

について話し合う中で、ヒントにしていきたいと思う試みです。

 「通常の日本の学校にフィットしない子」が伸びる場とは?

・「困り感」への具体的取り組みと「得意」や「好き」を伸ばすサポート

アメリカの大学へ行き、今は日本で英語教室をしていて、

子供を小学生時代インターナショナルスクールに入れていた

従姉妹と話していたときのことです。

 

インターナショナルスクールには

日本の学校へフィットしないと感じる家庭の子も多く、

従姉妹自身、英語教室をしていても感じるのは、

今の学校にフィットしない子が集い成長できる場へのニーズは、

ますます高まっているとのこと。

 

そうした中、インターナショナルスクールの親御さんの1人が、

発達障害と診断された子もそうでない子も含め、

「学校にフィットしない子の支援の場」を創り始めているそうです。

 

「そうした場は、増えてきているけれど、

まだまだ、現実的に子ども一人一人の助けになれる場は少ない」とのこと。

 

今、創られつつあるその場では、

学習障害を持つ子が、

現実的に能力を伸ばすことができるサポート体制が整い、

不安感の強い子が、

科学的に効果が認められている「認知行動療法」や「マインドフルネス」などを用いて、

子ども時代から、自らの性質とうまくつきあっていく術を身につけられるなど、

子どもの多様なニーズに添ったサービスの提供を目指しているといいいます。

 

「得意」や「好き」を伸ばすと共に、

個々の子供の「困り感」に、

現実的に対応できる体制が整っているといいですよね。

 

「不安感の強さ」などには、

私自身、心理士によるカウンセリングを受け、

早いうちから自らの性質とうまく付き合う術を身につけていくことって、

とても有効だと思っています。

 

私自身は、心理士にお世話にはならなかったものの、

自ら様々なメソッドを試し、合うものを選びとする中で

(私の場合は「認知行動療法」と「マインドフルネス」)、

別人のように楽になりました。

そうして、不安感の強さのある我が子へも、

具体的なアドバイスをすることが可能となっています。

 

学習障害改善と不安感の強さへの具体的な取り組みをしつつ、

「得意」や「好き」へと突き進むサポートをしていく、

できる範囲で、動いていきたいですね。

 

 

 

・アラスカで長男がお世話になったチャータースクールのあり方

「子供を服に合わせるのではなく服を子どもに合わせる」

とするアラスカのチャータースクールに、

長男が高校1年生の時(日本の中学3年生)お世話になりました。

 

京都で出会った方々とも話していて、

様々なニーズにフィットできて、

最適なあり方だなあと思っていました。

 

年長から高校3年生まで、

学期ごとに、担任の先生と話し合いながら

その子に合ったカリキュラムを作り上げていきます。

 

オンライン、大学の授業、独学、家庭教師、

通常の公立学校の授業、チャータースクール内の少人数クラス、

何でも好きなように組み合わせられます。

 

例えば長男は、

オンライン、大学の授業、スポーツレッスン、私との日本語学習、

NPO活動を組み合わせ、高校1年のカリキュラムを作り上げました。

 

しかもアラスカ州の場合、

通常の公立校に通わない場合、

補助金も支給され、それぞれの授業料に当てることができます。

 

凸凹があったり、得意や好きに専念したかったり、

敏感さや様々な理由から学校にフィットしない場合など、

こうしたフレキシブルなシステムは最適ですよね。

 

そんな話をしていたら、

まさしくN高みたいね」と、

実際に息子さんを通わせていらっしゃる方がおっしゃってました。

 

日本でも新しい試みが始まってますね。

ますます現実的な試みがなされていくことを期待しています。

 

 

 

・日本の受験勉強はせず、アメリカの大学進学を決めた友人の息子君の例

日本の大学受験にやる気がもてない場合、

今回の日本帰国で再会した友人の息子君の例も、参考になるかもしれません。

 

「空を見ていたら、パイロットになりたくなった」

という夢を実現するため、

高校3年生の今の時点で、アメリカの大学進学が決まったそうです。

 

日本からアメリカの大学への進学を助けるエージェントは色々あるそうですが、

友人の家庭では、息子君本人が調べてその中のひとつに決めたといいます。

高校の成績と、英語のテストを受けて合格通知を受け取り、

今後TOEFLで500点以上取るなら、

来年高校卒業後から夏の米国新学年開始の9月まで

現地の「語学研修学校」へ通う必要もないそうです。

 

甲子園を目指し野球部に励み毎晩8時帰宅。

イヤフォンで英語のリスニングに取り組む毎日だそうです。

英語で話しかける娘達に英語で答える息子君(手前)。

 

大空に羽ばたいていく姿が浮かびますよ。

 

 

日本の大学だけがオプションじゃないですよね。

こちらにも、以前あげたように、

 ・日本政府も企業も切望する「グローバル人材」?国境をこえて活躍できる力がますます鍵になってきそうですね

今後、少子化で日本の市場が縮小する中、

海外市場進出のため、国をこえて架け橋になれる人材を、

多くの企業が切望しているといわれます。

外へと飛び出す子にとっては、「就職難」などどこ吹く風となるのかもしれませんね。

 

 

 

子ども達は未来そのもの。

可能性は果てしなく広がっています。

未来の担い手を、サポートしていきたいですね。

みなさん、新しい週もよい日々を!


高齢者と子どもの接点を増やす!「効率性」追求から子どもを守る「砦(とりで)」として

2017年07月11日 | 子育て全般

一昨日昨日と東京で過ごし、

 

(六本木ヒルズ52階より東京の夜景に見入る次女)

昨夜、名古屋に戻りました。

週末の京都での集まりの様子も、またおいおいまとめたいです。

示唆に富む話し合いがありました。

スケジュールの詰まった日本滞在も、ああ、あと数日です!

 

 

では、今日の本題です。

日本に一時帰国して以来、

両親以外にも、

70代、80代の方と過ごす機会が多くあります。

 

70代80代とはいえ、

驚くほどパワフルで、

「老い」を全く感じさせない方もたくさんいます。

 

それでも、

身体の動きはよりゆっくりとなり、

耳が聞こえにくかったり、

早口で話すなら話が通じなかったり、

普段存在することさえ気づかなかったような段差や坂が、

何倍もの存在感をもって迫ってくる場合もあります。

 

アメリカでは、夫も私も親族と離れて暮らし、

普段、70代以上の方と行動を共にする機会はありません。

今回の日本滞在で、高齢者の方々と過ごすことで、

子ども達も、多くのことを学びました。

 

ばたばたと落ち着きなく飛び回りがちな子も、

高齢者の傍では、自らの動きにより意識を向け、

ゆったりと動くよう心がけます。

せっかちで、相手に話す内容がすぐに伝わらないとイライラしがちな子も、

通じるまで分かりやすく話を繰り返すようにしています。

自分の興味関心のみに突き進みがちな子も、

ふと、「あ、おばあちゃん大丈夫かな?」と振り返るようになりました。

 

それは、

すぐにできない、すぐには分からない、すぐには手に入れられないというものへも、

じっくりと取り組む姿勢、

一見「非効率」や「理不尽」に見えることにも、

丁寧に向き合っていく態度といえるかもしれません。

 

高齢者の方々と身近に過ごすことで、

「一見効率的に見えないこと」が与えてくれるものの貴さを、

再確認しています。

 

 

 

「特別養護老人ホーム」と、親族の経営する「保育園」で、

ボランティアをした長女は、

「ヒトは、年をとることで、また幼児に戻っていく場合があるんだね・・・」

と言っていました。

 

「高齢者」や「手のかかる幼い子」の視点に頓着しない生活では、

物事は「効率的」にスイスイと進み、

自分のみが描くペースやスピードで、

自分のみが期待する通りに突っ走ることも可能かもしれません。

 

核家族化が進み高齢者と触れ合う機会も減り、

また子供の数も減る中で、

「効率性」や「便利さ」ばかりを追求する生活に慣れてしまうならば、

「効率的でないもの」とは、

ただただ、「わずらわしいもの」にしか見えないでしょう。

 

そうした「わずらわしい気持ち」が、

現代の子供の生活から「遊び」や「自主的な姿勢」を、

奪うことへとも繋がっているのかもしれないな、

そんなことを感じていました。

 

またより手のかかる難しい性質を持った子達とも、

個々に丁寧に向き合うよりは、十把ひとからげにレッテルをはっておしまい、

そんな姿勢とも繋がっているのかもしれません。

 

 

 

日本は、今後、ますます高齢化社会へ突入していきます。

2030年には、3人に1人が高齢者ともいわれます。

 

子供と高齢者が接する機会を増やしていくこと。

それは、孤立感を持つ多くの高齢者にとっても、

社会を直接的に動かしていく忙しい世代にとっても、

そして子どもたちにとっても、

つまり社会全体にとって、現実的でメリット盛りだくさんの方法ではなからろうか、

そんなことを思っていました。

 

高齢者の方々は、人生経験も豊富ですし、

ちょっとやそっとのことでは、動じやしません。

ゆったりとした時間軸の中で、寄り添ってくれるでしょう。

 

 

 

 


以下は、今回の日本滞在で、高齢者の方と過ごした様子です。 

・実家の敷地内の文化教室に通われる講師や生徒さん

「老い」を感じさせない、元気溢れる高齢者の方々です。

太極拳、ハーモニカ、タップダンス、英語など、

講師から生徒さんまで、高齢者も多いです。

 

陶芸は、

子ども時代、母が担当していた学童保育の子達と共に、

芸大の学生さんグループにアートを教えてもらっていたことがあるんですが、

その時の学生さんの1人が今も講師として教えられていて再会!今60代です。

子供達、カップ作りを教えてもらいました。

 

タップダンスも、

子ども時代からバレーを教えていた先生が今も現役!70代!

 


・長女がボランティアをした特別養護老人ホームの入居者

痴呆の方向けのデイサービスを手伝わせていただいた長女、

娘や孫のようにとても可愛がってくださったお婆さん方もいたようで、

手作り髪飾りやブレスレットで飾ってくださいました。

 

 

・長女と次女が通うジムで出会う方々

「老い」を感じさせないパワフルな高齢者の方々です。

実家から歩ける距離にジムがあり、

日本滞在中、長女は高校生プログラム、次女は中学生プログラムに入りました。

ヨガ各種、ダンス各種などのクラスもとり放題、

プールやお風呂も利用してよく、毎晩のように通っています。

中学生月3千円、高校生月5千円で、

親の付き添いもいらないというアメリカではちょっと考えられない待遇です。

 

とはいえ、日本の中高生は部活や塾などで忙しく、

毎晩、圧倒的におばさまたちの天下。

若い子が珍しいようで、話しかけてくださったり、お菓子を下さったり、

先日も、「『ズンバ』のクラスに行くわよ~!」と引っ張られ、

激しいリズムしどろもどろの娘達の横で、

常連のおばさまたち、それは見事にビシッと決められていたそうです。

 

高齢者に関わる皆さんがおっしゃるのが、

文化教室やこうしたジムなど

「外に出てくる方は元気なのよ。

でも、身体が思うように動かなかったり、

気持ち的にとても外に出る気になれず引きこもってしまう高齢者もいるのよ」とのこと。

 

「高齢者の二極化」といった状況を、

思い出していきたいです。

 

 

・親族や親の友人

子ども時代、お世話になった親族や親の友人さんたちも、

今では高齢者です。

 

長野への旅も、

私が子供時代本当に可愛がってもらった80代の2人の親族が広島から出てきてくれました。

道中、妻籠や

日本一長い宿場といわれる奈良井へ。

200年近く前の宿場!

おじいちゃんと手を繋ぐ次女。

 宿についたら浴衣を着せていただき、

木曽川を眺めながら温泉に一緒に入り、

暗くなったら

花火。

 

懐かしい母の友人さんたちも、

集まってくださいました。

高齢者の親族や友人さんたちは、

お別れする時に、

「次に会うときは、この世にいるかしらねえ」と言いながら、

涙をぬぐったり、微笑まれたりします。

 

人との関わりの原点、

「一期一会」に立ち返る大切さを、

教えられています。

 

 

さて、今朝はコインランドリーで始まり、

(実家の「洗濯機&外に干す」ではとても間に合わないことが分かりましたよ)

その後は懐かしい子供・大学・大学院時代の友人達に会う予定です。

みなさん、残りの週もよい日々を!