マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

プレスクールでの日本文化プロジェクト、「カルチャーショック」と「初心」と

2016年05月18日 | 多文化プロジェクト

今日は、ワシントンDC近郊のプレスクールでの日本文化プロジェクト。

子供さんを通わせている日本人ママさんたち、

浴衣姿で準備に走り回られてました。

そして、白髪のアメリカン人園長先生も浴衣でした!

 

一日中日本に親しむプレスクールの行事とのこと。

NPO団体の日本文化プロジェクト担当のリーダーさんと2人で、

日本文化についてお話ししてきました。

 

 

挨拶などの基本的な日本語、

日本食、

そして学校生活やランドセルなどの持ち物について。

 

ランドセルって、こちらの子供たちにとっては、

!!!といった反応なんですよね。

皆が同じ形をしたバッグを、1年生から6年生までずっと使うのー?!と。

 

どれくらい重いと思う?

と問いかけながら、

中から教科書の束、筆箱、袋に入った上履き、

などを取り出していきます。

 

教科書を持ち運ぶという習慣のないこちらの子達、

ずっしりと重なる教科書に、目がまん丸。

 

筆箱にも興味深々です。

ふたが両面あって、消しゴムいれスペースなんかもついていて、

ボタンを押すと、鉛筆削りが使えるようになる!

こんな筆箱は、こちらの子達、これまで見たこともないでしょう。

 

上履きというのも、

外と屋内で靴を履き替えるなんて!

とびっくりなんですね。

 

日本で暮らしていると「当たり前」のことが、

文化の異なる子供たちにとっては衝撃だったりします。

そしてその逆もありですね。

 

多感な子供時代に、こうして異文化に触れ、

「うわあ!」とカルチャーショックを受ける体験。

それまで「全て」だと感じていた視界が、パンと広がる瞬間。

そんな体験が、子供たちの内に、形作るものを想います。

 

 

 

もうひとつ、つらつらと思っていたこと。

ステージでこうして使うのよと、ランドセルを背負って見せたんですが、

日本人にとっては、大人がランドセルを背負った姿というのは衝撃でしょうが、

初めて「ランドセル」なるものを見たこちらの子にとっては、

目が釘付けになってはいるものの、

当たり前ですが、「変!」といった感覚はないんですよね。

 

慣れ親しんだ「枠組み」から外に出て、

まるで初めて見るかのような「ビギナーズマインド」で、

周りを見回し景色を楽しんでみる、

するとあらゆることが、よりビビッドに見えますね。

 

HSPについての研究に、「HSPは文化的な枠組みによりとらわれずにモノを見ようとする」、

というのがありましたが(ハイリーセンシティブな人や子供はちょっと異なるプロセスの仕方を持つ?脳についての研究3つ)、

こんな「ビギナーズマインド」とも少し重なりましたよ。

 

しかし、まさかこの年になってこのようにランドセルに再会するとは、

人生分からないものですよね。懐かしい感触でした。

手に持っていた登下校用の黄色い帽子もかぶろうとしたんですが、

髪を団子に結っていたのでやめておきました。(笑)

 

帰りの車の中では、

早稲田大学大学院を卒業したばかりというアメリカン人女性のプロジェクトリーダーさんと、

日本での生活、日本とこちらの大学、日本人男性、日本と米国の会社についての話に花が咲きました。

彼女の将来の計画などについても話してくれました。

日本との架け橋にと、パッション溢れる様子が、何とも頼もしいです!

 

みなさん、今日もよい日をお過ごしください!

 

 


多文化プロジェクト!子供時代に異文化を体験することが未来の世界にもたらすもの

2016年05月13日 | 多文化プロジェクト

昨日は小学校の多文化プロジェクト。

下の子に手伝ってもらったサインや、

上の娘達が飾り付けをしてくれたボードを持って、

日本ブースを担当しました!

 

他には、イタリア、スコットランド、

メリーランド州海岸部など、

それぞれの国や地域出身の先生方がブースを並べ、

中国語を学ぶ学生さんによる「中国語に触れよう!」ブースというのもありました。

 

そして日本の隣には、ネイティブアメリカン・ブース!

東海岸の部族出身という小学校生徒の親御さんが担当。

 

テピに部族が用いていたという「象形文字」を描かせてもらえたり、

被りものを作って下さったり。

バイソンスープもいただきました。

アラスカからこちらに16日間かけて越してきたときに出合ったバイソンたちを思い出しつつ。

 

 

イタリアブースではラザニャ、

メリーランド州海岸部ブースでは、

カニボールもいただきました。

こ、これホントおいしかったです。

 

一通り見て周った頃、ちらほらと親子連れが現れます。

習字セットを用いて自分の名前をカタカナで書いたり、

おりがみに取り組んだり。

こんな「下駄」を履いて歩いてみよう体験も。

(下駄履く&集めるのが趣味の友人が送ってくれたんですが、

いつも大人気)

 

この後は、押し寄せる生徒と親御さんと学校スタッフで大賑わい。

日本語指導と下2人の子に手伝ってもらいながらの折り紙指導で、

3時間近く。

 

多文化プロジェクト、大盛況でした!

 

見慣れぬ異文化を前に、

最初からあれこれもどんどん試したい!と迫ってくる子。

遠巻きにじっと眺め、声をかけると首を振り、

それでもしばらく他の子たちの様子を見ながら、徐々に距離を縮め、

終わり頃になってようやく筆を手にとってみる子。

本当にいろいろな性質の子がいますね。

 

親御さんの

「シャイにならないの!」「ホントこの子シャイでねー」

という言葉も何度か耳に入ってきました。

そんな子達が、ようやく取り組んだ折り紙や習字を前に、

じわじわと湧き上がる喜びを噛み締めているような表情が忘れられません。

 

強烈な「違和感」を感じているのだろう見慣れぬ「異文化」にも

より親しみの気持ちを培ってくれたらなと思います。

こういう場も、何度か「楽しい体験」を重ねるうちに、

慣れていくということもありますね。

 

 

こうした多文化プロジェクトに関わるたびに、

私自身思い出す保育園時代の思い出があります。

年長の頃だったか、

運動会に用いる世界中の旗を作りましょうというプロジェクトがあったんです。

 

私が割り当てられたのが「トルコ」。

赤色に、月と星が描かれた旗。

 

この時以来、トルコの旗を何かで見かけたり、

トルコという国が話題になるたびに、

何だかとても親しみのこもった特別な気持ちがしたのを覚えています。

 

物事をビビッドに感じる子供時代に、

異文化に触れる機会を与えていくこと。

そうしてこれからの世界を担う子供たちが、

それまで全く関係なく感じた遠く離れた地に暮らす人々を、

少しでも近くに感じてくれたらな、そう願っています。

 

 

近所のお母さんと、

夏休み、「多文化プロジェクト」しようか、という話にもなりました。

この夏、近所の子達や我が家の子達に試しつつ、

世界の文化や地理についての教材やプロジェクトを練っていこうと思います。

ひとまず来週は、プレスクールの日本文化プロジェクトを手伝う予定です!

 

さてこちら金曜日。これからファミリーディナーです。

みなさん、楽しい週末をお過ごしください!

 


子供向けの多文化プログラム、これからの活動予定

2016年04月18日 | 多文化プロジェクト

さて、今日はまたここで時間切れですが、

すみません、

今後「明日書きます!」ではなく、

「後ほど書きます」という言葉を使うようにします。

 

ハイリーセンシティブチャイルドの「恥」について、「後ほど」続けます!

 

これからの活動についてですが、

「子供向けの多文化プログラム」というと、

ワシントンDC近辺の小中学校を回る「日本文化プロジェクト」が充実しているようです。

まずは、そちらも少しずつお手伝いさせていただき、練りつつ、

今後に生かしていけたらと思ってます!

ということで来週、ひとつ子供向けワークショップを手伝う予定です。

 

また来月は、それとは別に、

子供達の小学校の「多文化祭り」でブースを出すことになってます。

準備しつつ、楽しみです!

 

 

そして引っ越し先もこの先一か月の間に決定の予定。

地理的にも、もう少し活動しやすい地に移る予定です。

物件探しも佳境!

何度か引っ越してきましたが、

住まいを決めようとするたびに、

暮らしの中で「何を大切にするのか」が整理されますね。

 

 

 

異文化を子供達に伝えていくこと、

STEM力を促進するようなアクティビティーも取り入れつつ、

と夢は膨らみますが、

少しずつ進んでいきます!

前の記事の「さくらまつり」「エンジニア・サイエンス祭り」を同じ日にのぞく、

というのも、私自身にとってとても象徴的でした。

 

それではみなさん、今日も良い日をお送りください!

 


「異文化探索カリキュラム」制作・ワークショップ事業煮詰め中

2016年03月18日 | 多文化プロジェクト

事業について煮詰めています。

 

「事業」といっても、

まずは私一人で始めるスモールビジネスなのですが、

現実的な形にするためにこつこつと取り組み中です。

 

アラスカ時代に取り組んでいた「幼児教室」の時にも、

実感したことなんですが。

こちらではスモールビジネスを促進する雰囲気があり、

「まあやってみなよ」と背中を押してくれます。

 

とはいえ、アラスカでは身近な知り合いのニーズに沿って、

ある意味自然に「幼児教室」ができあがっていったわけですが

今回は全く人脈のない新地での事業。

 

どんなことだったら、

目の前に立ちはだかるだろう壁を乗り越える

パッションを持ち続けられるだろう?

そう自らに問い続けてきました。

そして思うのは、

やはり、自分の根幹にあるテーマを総結集させること

そうしてより大きな力が湧き出るのだなと。

 

ということで、

子供向けの「異文化探索カリキュラム」を制作し、

ワークショップをしていこうと考えています。

 

ひとまず、南極をのぞいた6大陸から、

国や文化をひとつずつ選び、

カリキュラムを創っています。

アジア(日本)、北米(ネイティブアラスカン)、南米(チリ)、

オーストラリア(アボリジニ含む)、アフリカ(狩猟採集民含む)、ヨーロッパ(イタリア)などなど。

徐々に範囲を広げ、いずれは世界中網羅できたらなあと。

 

ワークショップでは、

それぞれの国や文化の地理・歴史をカバーしつつ

実際どんな暮らしをして「いた/ いる」のかを

家屋、言語、食、音楽、アート、世界観に触れ、

探索体験していきます。

 

対象年齢(プレスクールから高校生)によって内容は異なりますが、

具体的アクティビティーとしては:

・家屋の模型作り

・その文化の言語で挨拶

・アルファベットに触れる

・自分の名前をその文化の言語で綴る(日本文化プロジェクトでもいつも大人気)

・楽器に触れる、歌う、踊る

・料理を作る食べる

・アートクラフトに触れ創る

・旗やシンボルの意味に触れ描く

などなど。

 

これまでの日本文化プロジェクトや、

放課後スクールで日本の話をしたり折り紙したりと異文化に触れた時の、

生徒たちの好奇心溢れる表情が大きな励みになっています。

 

異なる文化、そして、自分とは「異質なもの」への、

好奇心、探索心、理解、免疫、寛容性

そういったものを、

子供時代から培っていけたら、そう思っています。

 

そしてその先に、生活様式は異なれど、

「同じ人間」なのだということも感じてもらえたらなあと。

 

交通手段やネットの発達により、

ますます世界中どこにいても、

異なる文化背景や価値観を持つ人々が交わる機会が増えていく中で、

将来、多様な人々が共生していくために、

少しでも助けとなる働きができればと願いつつ。

 

 

もうひとつ、

私自身子供時代、異文化に触れ、救われたようなところがあるんですよね。

高校生ぐらいから、世界中の民族音楽ばかり聴いていました。

ああ、この目の前のシステムは、「絶対的」なものじゃないんだ、

人が生きていくあり方は、他にもあり得るんだ、

そう、少し、楽になれたんです。

今のシステムにがんじがらめになっている当時の私のような子にとって、

少しでも視界が広がる機会となったら。

 

 

ウェブサイトも制作中です。

完成したら、こちらにお知らせさせてください!

 

カリキュラム、練り磨いていきます。

夏の終わりの引越しが落ち着いてから、

本格的に活動開始予定なのですが、

引越し前にも、

この地で少しずつ動いてみようかなと思っています。

 

チェスマスターや、

放課後スクールのスタッフの方々から、

たくさんのヒントをいただいています。

 

これまで積み重ねてきた子育ての知恵やヒントを、

このプロジェクトに全て生かしていきます。

子供達と、異文化を探索できる日が楽しみです!