マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

『It Mama』寄稿:イヤイヤ期の兄弟喧嘩!主な原因と「ママのスマート対応」とは&この子を愛せないと気づくとき

2017年11月30日 | 子育て全般

子供の抱える問題は常に「その場の対応」と「普段の対応」の両方を見直す

子供の抱える問題というのは、常に、

問題が表に出た「その場の対応」と

その問題の根となっている「普段の対応」の両面を、

見直していく必要があるなあと、

子育て生活を経れば経るほど、ますます実感しています。

 

例えば、兄弟姉妹喧嘩についても、

「その場の対応」として、様子を見守ったり、止めに入ったり、話し合ったり

といった工夫が様々あるわけですが、

同時に、兄弟姉妹喧嘩を「エスカレートさせるor緩める」源となる、

「普段の対応」に心を配ることで、状況は劇的に変化していきます。

 

根っこ(普段の対応)に働きかけていくことで、

問題の表れも、よりマイルドになったり、

たとえ「どかん!」と激しく表れても、

収束がよりスムーズになっていくんですね。

 

ちょうど、「対症療法」と「根治療法」のようなイメージともいえます。

根治されてなければ、いくら「その場の表れ」に対応しても、

一時的に抑えるだけで、

問題は起こり続け、「モグラたたき」のようになってしまいます。

私自身、何度も何度も何度も何度も(←書き足りませんよ)

個性ある5人の兄弟姉妹間のイザコザを通り、

そしてまあ今でも、余裕のない時など、

「いいかげんにしなさ~い!!!」と叫ぶこともあるわけですが、

「その場の対応」と「普段の対応」の両方を観ていく大切さとその効果を、

実感していますよ。

 


兄弟姉妹喧嘩いつ止めに入る?

兄弟姉妹のイザコザというのは、

『It Mama』さんの記事にも書きましたが、

基本的には、健やかなことですよね。

 

家庭という閉じた空間で、日々、

「あれしたいこれしたい!」という気持ちの溢れる子供たちが一緒に暮らすわけですから、

葛藤が起きないはずがありません。

 

そして、そうした葛藤を通して、

子供たちは、

「自分のしたい!」と「相手のしたい!」の間で

「着地点」を見出す「知恵」を身に着けていきます。

 

ですから、ある程度までならば、ほおっておけばいいわけですよね。

私自身も、5人育てる内に、

「ここぞという時にしか聞こえない耳」が培われてきたわけですが、

その「いざという時=境界をこえた時」とは、

例えば、我が家では、

・どちらかが危険な目にあうとき

・モノを壊すとき

・相手を深く傷つける言葉を用いるとき

などです。

 

これは、兄弟姉妹に限らず、

お友達間のいざこざでも同じですね。

←お友達間では、どちらかが手をあげた時点で止めに入ります。

 

そして、この「止めに入る」についても、

「普段の対応」を見直していくことで、

その必要も減っていきます。

つまり、より本人たちに任せることができるようになっていきます。

 

 

「その場の対応」の基本は「子ども同士で解決する」をサポート

兄弟姉妹間のイザコザというのは、

どちらか一方がとことん悪いという場合などほとんどないですから、

叱る必要があるなと思う場合も、片方だけでなく、両者それぞれの改善点に言及すると、

お互いが納得して、その後も協力し話し合いやすくなります。

例えば、

Aへ「相手が嫌がったらその時点でやめなさい」

Bへ「嫌だからといって手を出す前に他にも方法があるでしょう」

などなど。

 

今朝もですね、

三女と次男がぐちぐちと言い合っていたので、

「あなたも一語一語いちいち気にしないの」

「だからと言ってあなたも相手が嫌だなあと思う言葉を使わないの」と

両方に言葉をかけ、むすっとした顔で黙り合った2人でした。

←その5分後にはキャッキャと一緒に遊んでましたが。

このダイナミックさが兄弟姉妹の醍醐味ですね。

 

お互いの感情が落ち着いてからの話し合いは、

こちらに少し紹介した

『It Mama』寄稿:わがままっ子に効果的!? 「しつけより優先すべき」たった1つのコトって?&敏感っ子にも大切な「思慮あるしつけ」の基本

「マインドサイト」「ウィンウィン」といったコンセプトをベースにするのが

最も効果的で子供たちも納得するなあと感じています。

 

つまり、

・自分はどう思ったか・感じたか

・相手はどう思ったか・感じたか

・互いが納得してハッピーになるには何ができるか。

これをとにかく、繰り返し繰り返し思い出させていきます。

 

こうしたことを繰り返しつつ、

喧嘩のさなかに、「自分も相手もハッピーになれる方法を2人で工夫してね」と声をかけたり、

取り合う玩具を「タイムアウト」して、

「仲良く遊べるようになったら返すね」と対応します。

 

 

 

「普段の対応」の基本は

子供が「自分は兄弟姉妹と同じように愛され認められいる」と感じること

親の性質と子供の性質の相性などもありますから、

親も兄弟姉妹それぞれへの思いが全く同じなんてことはありませんよね。

 

長い間自分が大切にしてきた価値観を、

踏みにじられるように感じることをする子もいるものですし。

 

この子の方が、あの子より、

より自然に愛せると感じるのはとても自然なこと。

 

私自身も、何度も自分に向き合ってきましたが、

自らの愛情を引き出すのにより努力が必要と感じる子ほど、

親として、人としてのキャパシティーを広げてくれます。

「ブラックシープ」白い群れに黒一匹

「難しい子」に育てられ

 

 

もし特定の子を愛せないと感じるのならば、

そうした自分の状態に気づきつつ、

とにかくその子の前では、

その子が「愛されている」と感じられる「行為」を積み重ねていきます。 

 

例えば、思いやり、その子の言葉や心に耳を澄ませ、

共感し、その子を肯定し続けてみます。

 

愛があるから思いやるのではなく、

思いやるから愛が湧いてくるのかもしれないなあ、

そう振り返っても思います。

 

その子がなぜそうなのか、そうするのかと、

その子の気持ちに近づけば近づくほど、

愛情も少しずつ、湧き出てきます。

 

愛とは、

どこかに「ある/ない」と転がっているようなものではなく、

育んでいくものなんですよね。

「恋」は、あちらこちらに転がっているのかもしれませんが。

←18年間の子育て&20年間の夫婦関係で少しずつ以前よりは学びましたよ。

そして、今も学び中です。

 

 

より自然に「愛する」という気持ちを持てない子というのは、

弱りつつあったこうした「愛を育む筋肉」を鍛えてくれます。

 

そうして、ふとある日、その子に対し、

溢れんばかりの愛情が湧き出ている自分に気がつきます。

私はこの子を愛せないと思っていた自分を、

突き抜けている自分に、必ず気がつく時がきます。

←これが、キャパシティーが広がるということなのでしょうね。

 

 

 

また、愛している認めていると伝える「普段の対応」の中でも、

最もパワフルな方法の一つは、

やはり、日常に、一人一人と向き合うひと時を散りばめることですね。

一対一で過ごす時、より根本的な調整

 

 

記事には、他にも「普段の対応」のヒントなどが、

コンパクトにまとめてあります。

興味のある方是非どうぞ!

イヤイヤ期の兄弟喧嘩!主な原因と「ママのスマート対応」とは

 

 

 

以下は、これまでまとめてきた兄弟姉妹間に関する記事です。

 

下の子が生まれる前に上の子にできること:

It Mama』寄稿:「上の子の面倒見」が良くなる!妊娠中の働きかけ9つ&「?」と思うアドバイス2つ

 ←これは私自身も5人育てる中でその効果を実感していますし、

これまでアドバイスをさせていただいた方々からも感謝されています。

 

またこの記事

親子間のいざこざが確かに減る「子育ちアイデア&工夫」4つ、親は子供をハッピーにするためにいるわけじゃない

の4つ目に、

4.兄弟姉妹間での親の愛情を象徴的に表すデモンストレーション

があります。

 下の子が生まれたての幼児ちゃんにも、いいと思います。

一つ一つの行為に心を込めて、マインドフルに。

 

 

上の子から下の子への「気になる行動3つ」への対応例:

1.下の子の面倒を全くみない

・こんな時、ママはどうする?きょうだい間トラブルへの対処法~お世話編~

 

2.下の子を馬鹿にする

3.下の子をいじめる

・こんな時、ママはどうする?きょうだい間トラブルへの対処法~ケンカ・イジメ編~

 

 

「生まれ順で性格が決まる」は気にしなくてよいですよね。我が家も全くステレオタイプにあてはまってませんよ:

『It Mama』へ「生まれ順は性格に関係あるの!? 兄弟姉妹の子育て方法3つ」をまとめました

 

 

ティーンの子が「あ、そっか」とストンと納得した体験です:

兄弟姉妹間、親子間、そして自分に対しても気をつけたい「人格批判」→「恥の意識」→「改善困難」

 

 

個性異なる兄弟姉妹のイザコザで心を配りたいこと:

ダンボールの滑り台、周りの感情を優先し自分を抑え込みがちな子への向き合い方

 

おまけ

下に4にいる長子の宿命匂いの形容

 

普段喧嘩もたくさんの兄弟姉妹が助け合う姿をみるのは親として嬉しいですね:

車に轢かれたiPhone 5C、兄弟姉妹気持ち寄り添った

 

 

 

さて、今日から次女と三女が

3泊4日で他州へと全米クロスカントリーランニング大会に出かけます。←ちなみに誰でも参加可

それぞれ、友人家族が7時間ほどドライブして連れて行ってくださいます。

2人とも、友達とホテルに泊まっての長旅が楽しみでしょうがないようです。

5年生の三女は、親から3泊離れるは初めてのこと。

成長を噛みしめつつ。

ちょっと静かな週末になりそうですよ。←とはいえ3人いますが。

 

感謝祭が終わり、ホリデイシーズンまっしぐらの米国です。

 

みなさん、温もり溢れる週末を!


『オールアバウト』寄稿:家庭で実践!子供の主体性が育つアクティブラーニング&街を創る人々を身近に感じる

2017年11月26日 | 子育て全般

大変化の時にも、

内の奥にある「変わらないもの」をしかと抱きしめるからこそ、

前へと踏み出していけますね。

 

来年、多分、

我が家が向き合うことになるだろう大変化を前に、

心を整えていきます。

 

 

さて、『オールアバウト』さんの方へ、

「アクティブラーニング」についてまとめさせていただきました。

 

子供が最も学ぶ時とは、

子供が「主体的にエンゲージ」している時。

子どもの「エンゲージ」レベルを観る大切さ、「アクティブな学習」であるほどその子自身のものとなる

これは、我が家でも、これまで様々な子供さんたちと関わる中でも、

実感してきたことです。

 

では、子どもが主体的にエンゲージする状態とは、

どんなときに生まれるのでしょう?

 

その答えのひとつが、

「アクティブラーニング」です。

 

指導者が前に立ち、講義をし、

それを聞く生徒が、ノートに書き写すといった授業のあり方のみでは、

よほど、その子が興味のあるテーマでない限り、

「子どもが主体的にエンゲージする状態」を維持するのは難しいです。

 

また、そうした方法で、指導者に言われたことを知識として暗記したとしても、

なかなか、それらの知識を応用したり、生かして何かを創るというところまでは

展開できないままになってしまうもの。

 

私自身は、将来的には、基本的な知識の習得は、

バーチャルリアリティーなどを用いたオンライン授業にまかせ、

他の生徒と集まるクラスでは、

プロジェクトやディスカッションや体験学習などの「アクティブラーニング」を通して、

それらの「基本的知識」を深め、展開し、応用する、

そんな学習のあり方がいいんじゃないかなあと思っています。

 

この記事では、

「アクティブラーニング」っていったい何なの?

そして、家庭でできる「アクティブラーニング」のアイデアについて紹介してます。

興味のある方是非どうぞ!

家庭で実践!子供の主体性が育つアクティブラーニング

 

みなさんも一緒に、よりよい学習方法について、

様々なアイデアを考え、試し、実践していきませんか。

 

 

 

今週は、ちょうど

「レゴリーグ」のリサーチプロジェクトの社会見学に出かけましたよ。

 

子供たちの「レゴリーグチーム」が選んだテーマは、

周辺の海の汚染原因となっている

「ストームウォーターランオフ(雨水が道路上の汚物を川へ流し込む)」についてです。

日常生活の合間に社会への「当事者意識」が高まる子どもプロジェクト、「世界が広がる」とは?

(雨水が道路上の、油、汚物、ごみ、化学物質などの汚れを

全て川へと押し流す他にも、

街中の雨水が集中し、降水時には川の水量も劇的に増え、

川底や川岸が削られるなどの問題もあります。

川へ流れ込む汚物をなくす&水量を減らすためにはどうしたらいいか?を模索しています。)

 

ということで、車を1時間ほど走らせ、

「ボルチモア市公共事業省(Baltimore City Department of public work)」を訪ねました。

 

チームを組んでいる友人家族は、以前も少し書いた理由のため、

友人の夫さんの回復を祈りつつ子供7人との生活、生死の境に立つとき本当に大切なものが迫ってくる

参加できなかったので、

結局、下3人連れた我が家のみの社会見学となりました。

(友人の夫さん、手術が大成功し回復しつつあります。

今週は友人家族、他国で静養中でした)

 

事前に連絡を取り合い、

担当して下さった「土木技師(Civil engineer)」の女性Pさんが、

家族のみで現れたちょっと申し訳なさそうな私たちに、

驚くほど親切丁寧にツアーをしてくださいました。

 

私も「ほー、へー」の連発で、

親子でまさしく

「アクティブ・ラーニング」なひとときでした。

 

 

以下、みなさんにもお伝えしたいしたことをまとめさせてください!

 

家族で社会見学の際、おさえておきたい流れ

1.事前に話し合い、いくつか質問を考えておく

 

2.他にも何でも思いついたら質問をするよう励ましておく 

←「は?」というような質問でもいいからとにかく尋ねてごらんと言っておきます。

自らあれやこれやと質問を考えつくことで、やはり「エンゲージ力」もアップします。

「敏感系の子」は、ジーと観察してばかりでなかなか発言しないということもあるでしょうが、

回数を重ねる内に質問することにも徐々に「慣れて」いきますね。

 

3.帰り道や、その後も、見学中に聞いた話や体験したことなどについて話し合う

 

4.何らかの形にまとめる

今回は見学後の連休中、ボードにまとめたり、レゴでモデルを作ったりしましたよ。

 

 

 

今回は、「レゴリーグ」ということで、

よりまとまった形にする必要もあるわけですが、

家庭で出かける分には、前と後に話し合いをするだけでもいいですよね。

 

「分かった」と本人が思っていても、

言葉にして相手に伝わるよう話したり、書いたりというのは、

また全く違います。

思いを表し、話し言葉書き言葉を使いこなすとてもいい練習になります。

←我が家は、話してまとめるのが苦手キッズなので、なおさらですよ。

 

 

 

将来は、屋根の上に草花を植えるのがメジャーに?未来の街は森がモデル?

「ストームウォーターランオフ(雨水が道路上の汚れを全て川へと押し流す)」

を防ぐボルチモア市での試みについて、

Pさんが実際に一緒に街を歩いて見せてくださいました。

 

以前の記事でも紹介した子供たちのチームが注目している

「浸透性舗装」

右が浸透性舗装で、左がコンクリート舗装

 

ところが、ボルチモアの土地は粘土質なため、

「浸透性舗装」は実用的ではないそうです。

この舗装の下には、パイプが通っていて、

水が排水溝へと運ばれる仕組みになっているとのこと。

 

 

「バイオレテンション(生物滞留)」

交差点の角などに、草木を植え、水が流れ込むようにしてあります。

 

土が道路の雨水を吸い込み草木が育つ、と循環します。

 

 

「雨水桶」

屋根の水がガッターを通して桶にたまります。

桶の水は、庭への水やりや庭園の草花を育てるために用いられるそうです。

 

「緑の屋根」

ビルの屋根の上に、

 

草木を植えることで、屋根から道路に落ちる水量が減ります。

また、夏は直射日光が和らぎ屋内の気温がおさえられ、

冬は屋内の熱が逃げず気温調整の効果もあります。

 

Pさん曰く、将来は、ほとんどの建物の屋根に、

草花が植えられることになるだろうとのこと。

 

「結局、これからの街は、いかに森を真似ることができるかということなんです」とPさん。

 

森では、葉や枝が雨水を吸い込み地面に落ちる水量を減らし、

そして、土に落ちた雨水は吸収され、草花が育つの助けます。

それが、浸透性のない舗装で固められた街では、

雨水が表面の汚物を全て海へと流し込む仕組みになっているんですね。

 

こんな感じです。

 

街は、まさしく左の絵にある「灰色のじょうご」のようなもの。

 

子供たちはもちろん、私自身も、

このリサーチプロジェクトに関わるまで、

こんな視点で街を眺めたことがありませんでした。

 

次男は、

レゴで「雨水を有効利用した未来の家」を作ってました。

 「浸透性舗装ドライブウェイ」「バイオレテンション」「雨水桶」「緑の屋根」

 

 

「私は自分のこの仕事が大好きで、

学んだことを大人や子どもに伝えることも大好きなんです」

とほほ笑むPさん。

 

街の仕組みを考え、試し、工夫し、創っていく人々。

子供達も、これまで意識することのなかった人々の存在を、

とても身近に感じたようでした。

 

 

 

普段、「知っている」ように思っていることにも、

何層もの「知らないこと」があります。

「アクティブラーニング」の機会は、

普段の身近な場にも溢れているんですね。

そう思うと、何だか、心が躍りませんか?

 

親子で、普段の生活に、できる範囲で、

「アクティブラーニング」を取り込んでいきたいですね。

 

 

 

 

さて、感謝祭の連休が終わります。

七面鳥を仕込んで、  

 

皆で手分けして準備した

   

ディナーでした。

 

次に、『It Mama』さんへの新しい記事についてまとめますね。

「ある式典」での出来事が、

ある式典から子育てについて広がる思い1 「この子は育っていく」という視点を持ち続ける

はるか昔のことのように日々あまりにもたくさんのことが起こり続けていますが、

少しずつまとめていきますね。

 

それではみなさん、新しい週も良い日々を!


ある式典から子育てについて広がる思い1 「この子は育っていく」という視点を持ち続ける

2017年11月22日 | 子育て全般

こちらホリデイシーズンに突入し連休です。

長男の大学入学審査を含む五人それぞれのニーズ、

そして、私自身の仕事の課題とプロジェクトと走り回る中、

先週は、夫の仕事でも大きな変化があり(本人が思い続けた願いがまたひとつ叶いました)、

この先しばらく大きな決断をし続けることになりそうです。

 

日々、

ジェットコースターに乗っているかのようなスピードと強烈さで

アップダウンがあります。

 

だからこそなおさら、

移り行く雲の上には、常に晴れ渡った空がある。

そう思い出し、澄み渡った空から常に降り注いでいる太陽の温もりを、

全身に感じていきたいですね。

 

今日は、昨夜の出来事と、そこから広がる子育てへの思いをつづらせてください!

思いが広がり続けて長くなりますので、走り回る中、細切れに手に入る時間に、少しずつ区切って更新していきますね。

 

 

子育てでは「全てがこれからへと生かす糧。よりよくなるための過程」

昨夜は、長男と長女の通う高校で「全米優良生徒協会(National Honor Society)」等 の入会式がありました。

「等」というのは、この高校には、全体的な「全米優良生徒協会」の他にも、「全米英語優良生徒協会」「全米サイエンス優良生徒協会」「全米数学優良生徒協会」「全米社会科学優良生徒協会」「全米ジャーナリズム優良生徒協会」「全米アート優良生徒協会」「全米スペイン語優良生徒協会」「全米フランス語優良生徒協会」「全米テクノロジー優良生徒協会」とあるんですね。

入会には、ある程度の学業成績の他、一定のボランティア時間、先生からの推薦などが必要なのですが、成績的にはだいたい平均で85%以上ならばOKということで、この高校では、11年生と12年生の半分近くの生徒(300人程)が、いくつかの会に属しています。

←こちらの学校の成績については、絶対評価ですし、この学校では「学年の半数近くが平均85%(B)以上」という数字からもわかるように、日本に比べると「よい成績」をとりやすいです。「テストの点数」や「賢さ」の表れというよりは、とにかく、「日々こつこつと課題や宿題をこなし続けられるか」が、重要になってきます。そのため、「とても賢い子」が、学校の成績がふるわないということが、身近な周りをみていてもよくあります。

 

 

会の活動としては、それぞれの分野で「学業、リーダーシップ、人格、奉仕」を高めていくことを目指し、それぞれの分野について周辺の小中学校でチューターをしたり、分野を生かしたファンドレイジングをしてチャリティー団体に寄付したり、競技会に出場したりといったことをしています。

 

 

昨夜の式は、各会のプレジデントがスピーチをし、副プレジデントが今年から入会する生徒の名前を一人一人呼び、呼ばれた生徒が先生方から賞状を受け取るという進行でした。

長男は、去年、この高校には「全米テクノロジー優良生徒協会」の支部がないと学校側にかけ合い、支部創設者兼プレジデントとなり、全体的な「全米優良生徒協会」の副会長にも就任しました。ということで、スピーチ、そして入会者の名前を呼ぶことになっていたんです。

 

ところが、今年から「全米優良生徒協会」へ入会する長女が式のリハーサルの後、「お兄ちゃん、入会者の名前一人一人順番に呼ぶとき、80%ぐらいはつっかえてて、周りが受けてたよ」と。インドやアフリカやと世界各国出身の生徒がいますから、確かに発音しにくい名前もあるでしょうが、80%・・・。ぎゅっと胸が締め付けられます。

 

 

元々、夫も私も英語を母国語とせず、夫は重度のディスレクシア持ちです。子供たちの何人かも、「文字」に関しては、周りより練習が必要なんですね。とはいえ、長男は相変わらずのハード(過ぎる)スケジュールで、週末も真夜中に他州から1人飛行機で戻り、そのまま週末中全く手をつける時間のなかった学校の課題をこなすのでいっぱいいっぱいでスピーチの練習さえ手つかず、その上、睡眠不足です。

生徒、そして親御さんも楽しみにしているだろう式典で(こちらでリハーサルのある式典なんてこれまでも記憶にないのですが、この学校では、学校側も周りもそれほどこの式典に力を入れているんですね)、めでたく入会する生徒の名前を間違え続けるなんて「ああ、申し訳ない」と縮む思いがします。

 

 

でも、もう直前のこと。じたばたしてもどうにもならないですよね。今できるのは、周りに「すみません」と頭を下げ、「今後こういう状況では、準備にもっと時間を費やすぞ」と本人が決意するための「痛いレッスン」にすること、そう腹を据えて式に出かけました。

 

 

 

これまでを振り返り、何度も痛い思いをしながら学んできたことが、子育て期間というのは、「成長していくための過程」でしかないということです。結局は、目の前のうまくいかない何事も、「一巻の終わり」だったり「この子はここまで」と決めつけるものなどではなく、その後に生かすためのチャンスでしかありません。

長男のこのケースも、今、痛い思いをすることで、この次の大事な場面へと生かす好機へとしていくことができるでしょう。

親は、その都度迷惑をかける方々に共に頭を下げ、少しずつ、より広く長い目で、今、子供に起こっている物事をとらえる視点を培っていきます。

 

 

周りから非難され、馬鹿にされ、時に踏みにじられ落ち込んでも、「あなたはこの程度だ」と決めつけられても、もし、こうした「うまくいかないことは次へと生かすための糧」ととらえ、励まし、具体的な策を練り試し実践する存在が、親なり先生なりメンターなりカウンセラーなり、少しでもその子の周りにいるのなら、「その子は、そこで終わり」ではなく、立ち上がり、再び歩いていくことができます。

そんな「この子は育っていく」といった視点を持った大人が、もっと増えていくのならば、「失敗」から立ち上がり続ける子供たちも、どんどん増えていくのではないでしょうか。

『オールアバウト』寄稿:子供が伸びる秘訣は「失敗」への対応にあった&「失敗」と「革新」 

 

私自身、これまで何度も通り、そして今もぎゅっと胸が締め付けられる思いをしながら通り続けている「子供たちが成功と失敗を繰り返し成長していく過程」で、少しずつ培った姿勢を、そして今も培い続けている姿勢を、生かしていきたいなと思っています。

 

ということで、その後の展開について、次へと続けますね。

 

 

 

今日は感謝祭の七面鳥の仕込みを子供たちとしますよ。

三女の腕の中で眠る子犬・・・。

 

みなさん、よい日を!


『It mama』寄稿:ママに「ダメ!」と言われた時、子どもに起こる3つの反応って?&その反応を「回避」または「抜ける」方法

2017年11月17日 | 思慮あるしつけ(discipline)

「ダメ!NO!」と頭ごなしに詰め寄ることについては、

我が子、そして、様々な子供さん生徒さんに接する中で、

効果がないばかりか、「関係がこじれていく元」にさえなると実感しています。

 

この『It Mama』の記事でもあげましたが、

早急に飛びついて止める必要がある状況というのは、

確かにあります。

 

例えば、道路に飛び出すとか、

お友達が傍にいるところで長い棒をぶんぶん振り回すとか、

ストーブや扇風機に手を伸ばすなどなど、

相手や自分がケガをする危険がスグ目の前に迫っている場合です。

 

でも、そうした場合以外では、

「ダメ!」と頭ごなしに言う必要ってないんですよね。

 

そして普段「ダメ!」を多用していないと、

こうした「いざ」というときの「ダメ!」の効果も絶大になり、

危険な目に合うことも、よりスムーズに回避できます。

 

 

「ダメ!」と言われた時に起こる原始的反射

この『It Mama』さんの記事では、

「ダメ!」と頭ごなしに言われた時、

子どもに起こる反応についての

小児精神科医ダニエル・シーゲル氏の説明を紹介してあります。

 

それは、

「ファイト・フライト・フリーズ(戦う・逃げる・固まる)」という反射反応です。

 

確かに、教室などでも、

もし、「ダメ!」と頭ごなしに言うのならば、

生徒の内に、ふつふつと反抗心が沸き上がりますし、

無視したくなったりとやる気も低下、

敏感っ子ならば、思考停止で固まりますね。

家庭でも、同じです。

 

「ファイト・フライト・フリーズ」とは、

人類が誕生以来99%の期間を占める「狩猟採集時代」に培われた

ヒトの持つ「より原始的な機能」とされています。

 

ライオンやカバといった猛獣に囲まれ暮らす中、

(カバって私もすごく意外だったんですが実は獰猛だそうですね!)

生き残るために、発達した機能なんですね。

 

猛獣を前に、

戦う! 一目散に逃げる! 死んだふり!と、

生死に関わる状況の中で刻み込まれたより本能的な反応。

 

こうした原始的な反射機能は、

「本当に危険な時」以外の場面で、

発動させる必要はないわけです。

 

例えば、

野菜食べないとダメ!

肘をついて食べたらダメ!

靴をそろえないとダメ!

といったことに、

生死をかけた反射反応を発動させる必要はない。

 

 

ストレスの原因は 「ファイト・フライト・フリーズ」しっぱなしの日常にある?

ちなみに、

ストレスの原因とは、

現代人は、生死に関わらないことにまで

やたらめったら「ファイト・フライト・フリーズ」状態を起動させっぱなしだから、

といった説もあります。

(ハーバード大学医学部教授で心理学者のRonald D. Siegel氏の

‘The Science of MIndfulness: Research- Based Path to Well -Being’ The Great Courseより。

こちらにより詳しくまとめてあります:『ユア子育てスタジオ』「ストレス」のルーツ、脳の進化とこれから

 

例えば、

コンピューターがフリーズした!

交通渋滞に巻き込まれた!

締め切りに間に合わない!

SNSのイイねの数がショック!

といった「生死には全く関係のない」ことにまで、

逐一「ファイト・フライト・フリーズ」反射してしまい、

ストレスが増大しっぱなしというんですね。

 

現代の病院を訪ねる人々の80%が「ストレス」を理由としているという調査もあるようですが、

明らかに生きるか死ぬかの危険にさらされることの少ない「平和な先進国」に、

ストレスに関する疾患が増大している現状。

 

「リアルな死」が日常から遠ざかって見える現代、

だからこそ、人々は、日常の雑事にまでもやみくもに、

「ファイト・フリーズ・フライト」反射!と混乱してしまっているのかもしれせん。

 

 

 

高性能な火災探知機=敏感っ子」と「ファイト・フライト・フリーズ」反射

 「ファイト・フリーズ・フライト」状態では、

側頭葉内側の奥にあるアーモンドの形をした扁桃体(amygdale)が活発になり、

アドレナリンの生産が活性化されるといいます。


扁桃体は、情動反応の処理と記憶において主要な役割を持つとされ、

物事が危険かどうかを察知する役割を担っています。

 

この「扁桃体」といえば、

エレイン・アーロン氏の著書『The Highly Sensitive Child』 でも、

「ひといちばい敏感な子」は、

この「扁桃体の感度が抜群(すぎる)」とされています。

 

「マジョリティーが通り過ぎる小さく見えること」にも、

逐一危険信号が発動してしまうわけです。

 

アラームが鳴りっぱなしで、休まる暇なしな、

「鉱山のカナリア」であり「高性能な火災探知機」である敏感っ子。

「敏感な子」が自らの特性とうまく付き合うために本人に伝えるストーリー

私自身、子ども時代を振り返り、よーく分かります。

 

では、こうした特性を持つ子が

「ダメ!ダメ!」攻勢を受け続けたらどうなるでしょう?

 

「ファイト・フライト・フリーズ」へ振り切れ状態、

ストレスマックス限界超え、

ではないでしょうか。

 

「敏感っ子」たちが、学校の教室などで、

頭ごなしに叱りつける教師の傍で、

たとえそれが自分に向けられたものでなくとも、

耐えられなくなって疲弊していくのも、

こんな仕組みがあるのかもしれません。

 

敏感な子であるほど、

「ダメ!」と頭ごなしに詰め寄る「以外の方法」を

実践していきたいですね。

 

 

 

記事には、「ダメ!」をどんな文章に言い換えられるかの

具体的なアイデアを載せてあります。

私自身、用いる中で、その効果を実感していますよ。

 

「ダメ!」と言いたくなったら、

「ここで、戦う・一目散に逃げる・固まるは本当に必要?」と見据え、

できる範囲で、文章を組みなおしていきたいですね。

 

興味ある方是非どうぞ!

ママに「ダメ!」と言われた時、子どもに起こる3つの反応って?

 

 

ちなみに、「マインドフルである」ためのトレーニングとは、

実はこの「ファイト・フライト・フリーズ」に気づき、

反射反応に突き動かされたまま「行動」へとなだれ込む前に、

一呼吸はさむ練習でもあるんです。

 

マインドフルネスのストレス低減の効果が、

様々な研究を通して認められているのも、

このためなんですね。

 

長くなりますので、こちらの記事に、

ストレスの原因となる「ファイト・フライト・フリーズ」しっぱなし状態から抜けるトレーニング紹介

私自身、その効果の大きさを実感しているトレーニングを紹介しました。

 

是非お試しあれ!

 

子犬と落ち葉 by 次女

 みなさん、今日もよい日を!


ストレスの原因となる「ファイト・フライト・フリーズ」しっぱなし状態から抜けるトレーニング紹介

2017年11月16日 | マインドフルであること

次の記事

『It mama』寄稿:ママに「ダメ!」と言われた時、子どもに起こる3つの反応って?&その反応を「回避」または「抜ける」方法

 の補足です。

 

「ファイト・フライト・フリーズ」状態についての説明は、

以上の記事をお読みくださいね。

 

ここでは、身体感覚に気づくことを通して、

「ファイト・フライト・フリーズ」状態に突き動かされたまま行動へとなだれ込む「反応」を、

「回避」、または「抜ける」トレーニングを紹介します。

 

 

「ファイト・フライト・フリーズ」状態というのは、

身体のいろんな箇所に、ぎゅっと力が入った状態です。

 

トレーニングとしては、まずは、一時間ごとでもタイマーをかけて、

身体のどの箇所に力が入っているかを感じるようにしてみてください。

 

頭の先からつま先まで、

身体の隅々までスキャンします。

眉間、頬、舌、肩、こぶし、指先・・・

←どれほど「舌」に力を込めているか、驚きますよ。

 

ぎゅっと力の入った個所に気づいたら、

吐く息と共に緩めます。

 

繰り返せば繰り返すほど、

力が入った状態、力が程よく抜けた状態、

どうしたら力を抜けるかなどが、

徐々に、より分かるようになっていきます。

 

「徐々に」というのは、私自身、

ここ数年の間、日々心を配り、それでも、いまだに、

「力が入っている、力をぬく」ということについて、日々発見があります。

 

例えば、

ほぐされることなく固まった奥深くの「コリ」を、

日々発見しています。

 

自らの感覚を澄ませ、

できる範囲で繰り返してみてくださいね。

 

すると、「ファイト・フライト・フリーズ」状態であっても、

その身体感覚の「異常さ」が迫り、

より気づけるように、よりゆるめられるようになっていきますよ。

 

身体がゆるむと、

「ファイト・フライト・フリーズ」状態もゆるんでいきます。

 

 

まずは自らこうした感覚を身に着けると、

子どもがどんな状態にあるかも

より観ることができるようになります。

 

是非お試しあれです!

 

 

 

*私自身は、

「マインドフルネス・ティーチャー」トレーニングを修了しているのですが、

日常生活の中に溶け込んだ「マインドフルな状態」の有効さを、

必ずしもマインドフルネスという言葉を用いずとも、

お伝え出来たらなあと思っています。

 

「マインドフルネス」という言葉自体は、

あまりにも誤解を受けやすい曖昧さをもっていますから。 

 

「しつけ」についての本でベストセラーを生み出した、

マインドフルネス・ティーチャーでもあるダニエル・シーゲル氏の働きにほれぼれし、

とても感謝しています。

 

マインドフルネスについてのこれまでの記事:

『ユア子育てスタジオ』http://kosodatekyua.com/category/mindfulness/

 

 

 

ドライブする子犬。               ほぐしていこうね。

 

みなさん、よい日を!


お知らせ&思い整理:「普通の人々」の内にある「良心」こそが「希望」&感じる心を麻痺させない

2017年11月15日 | 雑感

現在、新しい勤務先の学校で「プログレッシブ教育」「アクティブラーニング」の具体的な実践法を学びつつ、オンラインにて、「ポジティブなしつけ」についても学び中です。

教師が前に立ち講義し生徒が黒板を写すといった伝統的な授業のあり方とは異なる、より相互にやり取りのある授業のあり方を確立していきたいです。私は、こうした授業のあり方こそが、これからの世界に必要とされる力を育てていくのだろうと思っています。また、伝統的な授業のあり方では、じっとできなかったりすぐに白昼夢に旅立ってしまうようなまさに私自身の子供時代のような生徒にとって、より「エンゲージ」できる授業が可能だと信じています。

子どもの「エンゲージ」レベルを観る大切さ、「アクティブな学習」であるほどその子自身のものとなる

アクティブラーニングについても他所にかきましたので、更新されしだい、お知らせしますね。

 

同時に、「ポジティブなしつけ」についての講座を年内に終えインストラクターの資格を取得し、以前お知らせしましたように、

その人なりを築く土台「しつけのあり方」、17年間の探究&実践を「しつけ=関わり方」に盛り込んでの活動

これまでのリサーチと体験を盛り込み、「思慮あるしつけ」の要点について、よりまとまった形でお伝えしていきたいなと思っています。

 

ということで、ブログへの更新がなかなかままなりませんが、できる範囲で続けていきます。読んで下さりありがとうございます!

 

 

ひとまず、ここ1週間ほどの間に、

起こったこと、思ったことなど整理させてください!

 

 

結局、その家庭に最もしっくりくる形を築けるのはその家庭の親子のみ

ここ一週間ほど、「超エリート」と言われる家庭の生活を身近に垣間見る機会がありました。そうした家庭の子育てとは、何事もその道の一流に直接教わり、小さな頃から世界中を旅して世界へと開かれた体験を積み重ね、普段の家族の会話も、代々受け継がれる様々な分野の蓄積や第一線の情報が吟味された内容だったりします。

それで、子育てのアドバイスをお聞きすることもあったわけですが、とにかく「手持ちのカード(象徴資本を含む資本)」が、全く異なります。

そして、これほど極端な例でなくても、市場に出回る子育てについての言説も、その人がどんな家庭を基に話しているのかを、考慮する必要があるなあとしみじみ思いましたよ。

「経済状況、人脈、持って生まれた資質」を考慮することなく、「こうするとうまくいくわよ」を表面的に真似しても、それらを支える生活が全く違うこともあるわけです。そうして、「できない」自分を責めたり、親としての自信を失ってしまうこともあるなあと。

例えば、「このワークをするといいですよ」と言われても、お手伝いさんが掃除など家事をしてくれる状況にある場合と、全て自らこなし、外での仕事も持っていたりして、祖父母や親戚の助けが全くない場合とでは、子どもに向き合う気持ち的・時間的余裕も全く違います。また、そもそも経済的にも、「そのワーク」に手が届かない場合もありますし、親子の性質上、そのワークにアドバイスの基となる家庭の何倍もの時間がかかる場合もあります。

どんな子育て情報も、自分の家庭という「唯一ユニークな場」に合った方法やスタイルへと溶け込ませていきたいですね。「経済状況、人脈、持って生まれた資質」といった自ら「持てるカード」の中で、それらを最大限活用し、力を発揮できるよう工夫していきたいです。

そして結局それをできるのは、その場に暮らすその親子のみなんですよね。アドバイスや情報に振り回され過ぎず、いいなと思う部分、できそうな部分のみを取り入れ、自分たちなりの子育てを築いていきたいですね。

手持ちのカードが互いに異なる中、「横並びの到達点」のみで眺めることは、あまりにも理不尽で短絡的過ぎます。自分たちなりにその時点での精一杯をしてきた、そう顔を上げ胸をはっていきたいですね。

 


こんな緩い運動会ならこちら米国でも楽しめそうです

週末は、勤務する学校で、運動会がありました。ラジオ体操何年ぶりでしょう。年長さんから高校3年生までが赤と白に分かれ、玉ころがし、障害物競走、借り物競争、玉入れ、綱引き、リレーなどに盛り上がりました。こちら米国の小中高にはない、日本独特の行事。

行進や組み立て体操など前もって練習することもなく(手押し車ができるかの確認程度)、それでもそれなりにまとまって楽しめましたし、こういう形なら、こちら米国の学校でも大いに楽しめるんじゃないかなと思いましたよ。

 

 

相手がとらえる自分は自分ではないと思う時

「この人は私のことをこうとらえているんだな。そうじゃないんだけどな」と感じることは、あまりにも昔からよくあることで慣れっこなんですが、「相手がどうとらえているか」に振り回されず、より自分であることにフォーカスしているうちに、自ずと、そんな「相手が決めつけた枠」にははまりやしないことが明らかになっていきます。

でも、「あなたはこう」と決めつけた相手には、どんなに自分がその枠からはみ出たとしても、往々にして「観えない」こともあるもの。私自身も含め、結局、人は観たいものを観がち、ということに気づいていきたいです。

大前提は、どんな人でも、「ひとつの枠組み」になんてはまらないということ。思い出していきたいです。

 


指導者が日々気づきたいこと

子どもたちに接しながら、指導者が自らその子をどうとらえているかに気づく大切さを改めて痛感しています。「この子はこういう子」と把握することは、指導する際、時に必要ですが、一旦把握したことに留まり続けることは、その子にとって害でしかありません。

 

子供は変化し続けています。「可能性は無限」という気持ちを常に持ち、自らその子に貼るラベルに気づき、常にアップデートしていく姿勢が必要ですね。それは、自分の子であっても。

 

 


自分は相手から届くものを選択する力を持っていると思い出す

ヒトは複雑なもの。どんなに「ひどい」と感じる部分を持っていても、温もり溢れた愛おしい部分も持ち合わせていたりします。その温もりに触れ、再び期待し、傷つき。

それが母親だったら、やっぱり「期待」してしまうもの。傍で、傷つく夫の姿を観てきたからこそ、今回も傷つく夫と、「わきあがる期待にその都度気づいていこう」と話していました。

 

人間関係できつくなるとき、私の中に浮かぶのは、相手が、それぞれの閉じた袋の中で、あちらこちら出たりへっこんだりを繰り返すイメージです。

袋に包まれた存在を観察し、形成を考察し、「ああ、だからここが引っ込みここが突き出ているのだな」と分析します。

そしてその袋を突き抜け自分に届くことを許せるのは、自分自身のみ。自分が、自分に届く相手の部分を選択できると思い出していきます。

『It Mama』寄稿:「バ~カ!」と言われたわが子へ、小学校教師から学んだ神対応2つ&大切なことへ取り組むためにも

 

*夫は、6歳で義母が去り、18歳からその義母と数年共に暮らしました。こじれた親子関係では、何気ない言葉でさえ、互いを深く傷つける力を持ちえると痛感しています。

 



「一般人」の「良心」に触れる体験が多くの人々の心を揺り動かす

義母を送り、昨日は、半日ほど、気が抜けて動けない状態になってました。

それで、何をしていたかというと、『What would you do?(あなたならどうしますか?)』という一つ8分ほどのTVショーのクリップを、ユーチューブで立て続けに見て、ボロボロ泣いていました。

俳優が繰り広げる難しい場面、例えば、子供や老人や宗教的・人種的マイノリティーへの「ひどい扱い」などに、周りの人々が、どのように反応するかを隠しカメラで撮るという米国の長寿番組。←私は昨日初めて観ましたよ。

・メキシコ人ウエイターに「アメリカ人のウエイターに変わって。あなたたちは米国の富を奪ってる」という白人カップル。

・イスラム教徒のカップルに、「他の客が不快に感じる」からと、レストランの隅の席があくまで待つようにいうレストランの従業員。

・罰として、子どもの口に激辛ソースを入れる親。水入りの霧吹きを吹きかける親。氷点下の屋外に長時間タイムアウトさせる親。

・トゥーレット症候群の少女を馬鹿にする子どもたち。ホームレスを馬鹿にしてこづくティーン。「イスラム教徒だからおまえとはもう友達ではいたくない」といじめをするティーン。

・人種の違う子どもを養子にしたと責める友人。フォスターチャイルドをあからさまに差別する親。

・黒人、アジア人、イスラム教徒のフィアンセをつれてきた白人の娘に、「失望した」と責める両親。

などなど、それぞれ、役者さんたちが周りの人々が聞かずにはいられないほど大きな声で、やりとりをします。

 

そうして、様々な人々の反応をみながら、日常生活でこうした場面に出合った場合、「あなたならどうする?」と問いかけていきます。

私なら、ここまでできないなあ、ああ、通り過ぎてたかも、他にやめさせる方法ないかな、と様々考えさせられながら、「見ないふり」をすることの「残酷さ」をまざまざと見せつけられました。

見ないふりをする人々同様、私自身も、「自らの幸せ」を築き守ることに忙しかったり、「それぞれの事情があるだろうし」と自らに言い聞かせ通り過ぎたりするわけですが、ここぞという場面では、できる範囲で少しでも踏み出していこう、この番組は、そう決意するきっかけを与えてくれました。

 

それで、ちょっと普段の精神状態ではなかったとはいえ、なぜこれほど泣けるんだろうと自分でも不思議だったんですが、心の底から湧き出る衝動に、いてもたってもいられず立ち上がり、行動を起こす人々の「良心」に触れた感動なんですね。

「あなたには関係ないでしょ!」と言い返されても、「コミュニティーの一員として、市民として、関係ないわけがない!」と分け入っていく人々。

例えば、目の前でメキシコ人が不当に扱われる様子にたまらず分け入った白人男性が、カメラの前で「自分は典型的な保守」と腰の銃を見せながら「でも、誰であってもこんな扱いを受けるべきじゃない」と話し、中東での戦いに従事する軍人が米国のスーパーでイスラム教徒の男性が不当に扱われることを許せず立ち向かいます。

人々の内にあるこうした「良心」こそが、これからの世界への「希望」ではないでしょうか。

 

「隠しカメラ」で芸能人ではない「一般人」を撮るということに、議論はあるでしょうが、だからこそ、人々の自発的な反応が、とても強烈なインパクトを持って迫ります。

日本でも、こんなプログラムがあったら、様々な問題に対して、議論を醸し、考えていく機会になるのじゃないかな、そんなことを思っていました。

例えば、やんちゃな子に疲れ果てた母が手をあげるという設定。通り過ぎる人、頭ごなしに批判する人、それでも中には、必ず、疲れた母親を思いやり、手伝おうとする人もいます。たとえ、2日間撮り続けて1人であっても。←一つのクリップでは、疲れた母の話を聴き、「私が少し子どもと過ごしてあげるからゆっくり食事をしなさい」という初老の女性が現れました。

こうして「一般人の良心」に触れることが、どれほどの希望を生み出すか。そうして多くの人々の心が揺さぶられるからこその、長寿人気番組なんでしょうね。

 

 

 

たくさん泣いて笑った一週間でした。

「ネガティブな感情に蓋をし麻痺させてしまうことは、

喜びや幸せを感じる柔らかな気持ちをも麻痺させてしまう」

この言葉を、確かに、とかみしめていました。

 

辛いことが続くと、麻痺させたくなるものです。

それでも、顔を上げ、目を開き、目の前に常にある「喜び」に気づき、

「多様な感情」のひとつひとつを味わっていきたいですね。

 

 

さて、すっかり心身ともに元気になりました。残りの週も走り回りますよー。

次に、『It Mama』への最新記事について更新しますね。

 

ランチを食べ空港へ義母を送る前に30分ほど時間があったので、

近くにあった「野生鳥専門店」をのぞきましたよ。

 

野生鳥についての知識や、バードウォッチングに必要なグッズや、野生の鳥を集わせる場づくりグッズが並ぶ癒し空間。

 

みなさん、よい日を!


『It Mama』寄稿:わがままっ子に効果的!? 「しつけより優先すべき」たった1つのコトって?&敏感っ子にも大切な「思慮あるしつけ」の基本

2017年11月08日 | 思慮あるしつけ(discipline)

このブログでも何度も取りあげている

小児精神科医ダニエル・シーゲル氏の提案する「しつけ」についてを基に、

『It Mama』さんの記事をまとめました。

 

心理学者エレイン・アーロン氏も、

「ひといちばい敏感な子(HSC)」の子育てで最も大切なことの一つとして、

怒鳴りつけたり、厳しい罰を与えたりとすることのない、

「思慮あるしつけ」をあげています。

「喜び溢れる敏感な子」を育てるための「4つの鍵」&「認知のゆがみ」にも気づかせていきたいですね

 

シーゲル氏の提案する「しつけ」は、

私自身、まさしく「思慮あるしつけ」だと思っています。

 

 

「しつけ」の原点である

「教え・学ぶ」に立ち返り、

はたして、今、

この子は学ぶ状態にあるのか?

私は教えられる状態にあるのか?

そう「気づいて」いくこと。

 

とてもシンプルなことですが、

感情が爆発する渦中には、とにかく、

「こんなこと止めるよう何としてでも教えないと!諭さないと!」と思い、

まくしたてたり、怒鳴りつけたりと、

互いの感情の油に火を注ぐようなことをしてしまうもの。

←私も、何度ぼーぼーと燃えてきたか。

 

でも、感情マックス状態に、

いくら「考え、想像し、記憶して」欲しいと思っても、

「ヒトの脳の機能」からみて、難しいといいます。

 

つまり、感情マックス状態の子供は、

いくらこちらが向き合おうが、何も学んじゃいないわけです。

恐い、悲しい、むかついたといった気持ちが残るぐらいかもしれません。

←これは、特に「強烈な感情」を持ち、

「フライト・フリーズ」しやすい敏感っ子には、

まさしくではないでしょうか。

 

子供が癇癪を起したり、感情が爆発しているところ、

まずしたいのは、親子で気持ちを落ち着けること。

 

すると、

「考え、想像し、記憶」することができるようになります。

こちら側が伝えたいことも、

その子の心に届き、育んでいくことができます。

つまり、「学ぶ」ことができるようになるんですね。

 

 

この子供の気持ちを落ち着けるのに最も有効なのが、

「コネクトする(つながる)」こと。

 

「まずは、子供の気持ちを受け止めましょう」

といったことは、

昨今は、いろんな育児書にも書いてありますし、

私自身も、子育て&様々な子供に接する中で、

その大切さを、実感してきました。

 

それでも、

このダニエル・シーゲル氏の「しつけ」についての著作を読み、

「それがなぜなのか」をすとんと理解することができましたよ。

 

悲しかったね、嬉しかったね、悔しかったね、辛かったね、

そう子供の気持ちを受け止めてやることで、

子供は、相手と「コネクト」できたと感じ、

落ち着いていくんですね。

 

 

まずは、親子で感情を落ち着ける

子供の感情が落ち着くために最も効果的なのが「コネクトする(つながる)こと」

そこからいよいよ「しつけ=教え・学ぶ」ができるんですね。

 

*親が落ち着くためには、

こちらにまとめた

子どもの「好ましくない行為」を前に流れる「効果音」に気づく、過去でも未来でもない今のその子に向き合うために

も効果的です。芋づる式に、過去へ未来へとつなげていかない。

←シーゲル氏はマインドフルネスのインストラクターでもあるんですが、

著作には、マインドフルであることのエッセンスが、

「マインドフルネス」という言葉を一切用いず、実用的に込められています。

 

 

シーゲル氏は、この「しつけの流れ」を、

「コネクト(つながる)、それから、リデレクト(REDIRECT:再び導く)」とし、

リディレクトのポイントとして、

頭文字をとり、以下のように提案しています:

 

Reduce words  言葉を減らす

子どもの「好ましくない行為」を前に「言葉を減らす」って大切ですね、サイレンスの力

 

Embrace emotions  感情を包み込む


Describe, don't preach  描写する、説教しない

 

Involve your child in the discipline  しつけに子どもを含む(子供自身のアイデア生かすなど。自分で決めたことはより守ります)


Reframe a no into a yes with conditions No!を条件付きのYesに言い換える

精神科医の提案する「考える脳を育むしつけ」、「NO!」と言いたくなったら文章を組み立てなおす


Emphasize the positive  ポジティブ面を強調する

 

Creatively approach the situation  創造的に状況にアプローチする

「ユーモアが学びを促進」という研究紹介、「余裕なし」と感じる時こそ「遊び心を用いた創造的な対応」を


Teach Mindsight tools 「マインドサイト」を教える

最後のこの「マインドサイト」とは、

シーゲル氏の提案するコンセプトですが、

とても簡単にいってしまうと、

「自分の気持ちを分り、相手の気持ちに思いをはせ、着地点を見出す」

といった姿勢です。

 

自分ばかりでもなく、相手ばかりでもない、

確かに、このバランスがとれると、

人間関係もよりうまく回っていきますよね。

 

シーゲル氏は、「マインドサイト」についてのみで、

一冊本を書いているのですが、子育ちにとっても、

「マインドサイト」を身に着けていくのって、

とても有効だと思います。

 

基本は、「あなたはどう思う?どう感じる?

じゃあ、〇〇ちゃんはどう思ってるかな?感じたかな?

じゃあ、あなたも〇〇ちゃんもハッピーになるにはどうしたらいいかな?」

ということを繰り返し話し合い、実践していくんですね。

 

 

 

記事には、

具体的な「コネクト(つながる)」の方法も、

コンパクトにまとめてあります。

興味ある方、是非どうぞ!

わがままっ子に効果的!? 「しつけより優先すべき」たった1つのコトって?

 

コネクトし、

「教え・学ぶ」ことのできる状態を整えること、

「思慮あるしつけの基本」として、

日々、思い出していきたいですね。

 

思慮あるしつけについての記事:http://blog.goo.ne.jp/managaoka/c/d6ebcb27543935dd7b115bb487f2136c

 

 

 

さて、明日から義母が一週間ほど訪ねてきます。

心身ともに、夫婦で、チャレンジング。心を整えていきます。

ブログが追いつきませんが、

できる範囲で、こつこつといきますね。

 

 

週末、早朝6時半に出発して他州でのサッカーの試合へ。

ところが2時間走って到着間近に「雨天中止」の知らせ!

主催者のミスで、知らせるのが遅れてしまったとのこと。

ということで、トレールに止まり止まり、

帰宅しましたよ。

こうしたこちらの方々のミスへの対応に、学びますね。

しっかり謝った後は、

周りも引きずらず、切り替え、「次へ!」といった雰囲気。

 

紅葉にみとれます。

次女撮影加工。

 

みなさん、温もり溢れる日を!


「祈る」という救い&「安全基地」の築かれにくい不安感の強い敏感っ子と「信仰」

2017年11月07日 | ハイリーセンシティブチャイルド

今朝、友人から電話があり、

「帰宅した〇〇(息子君)の『お守り』が見当たらなくて、

忘れてないかな?

マイコの家に行く時、持っていかないようにと言ったのだけれど、

あの夜、あの子恐くて恐くて、どうしても持っていくといってね」と。

友人の夫さんの回復を祈りつつ子供7人との生活、生死の境に立つとき本当に大切なものが迫ってくる

 

娘ちゃんと息子君と同じ部屋で寝ていた次男と三女によると、

毎晩、友人の8歳の息子君、

「お守り」を握りしめお祈りし、

「お守り」と一緒に眠っていたのだそう。

 

イスラム教の神「アッラー」が刺繍されたお守り。

 

インドからグランマが到着し、

友人の娘ちゃんと息子君は、自宅へ戻りました。

夫さんの症状は、ただただ、

祈るばかりの状態が続いています。

 

 

祈りは、救い。

祈ることができる、ということの救い。

それは、子どもにとっても、大人にとっても。

 

私自身は、今のところ、

特定の宗教には入っていないわけですが、

様々な信仰を持つ人々と共に過ごす中で、

そう思います。

 

 

ちょうど、10日程前も、

ネイティブアラスカンの「姉」から、

村の「母」が、心臓の手術を受けることになったと連絡がありました。

 

それ以来連日、Facebookに、

親族、友人、コミュニティーに「祈り」を呼びかける

「姉」の投稿がありました。

 

祈りが集まり、

祈りを通して、人々の気持ちがひとつになります。

 

アラスカの「母」は、

幸い、日々回復し、今では親族に囲まれ

病室のベッドに満面の笑顔。

 

 

私も、日々、祈りつつ、

現実的に、できることをしていきます。

 

 

以下、私自身、

これまでも何度か思ってきたことを書きますね。

 

不安感の強すぎた子供時代を振り返り「信仰」について思うこと

不安感が強くて、

夜の闇やらもういろんなことが恐くてしょうがなかった子ども時代の私が、

特定の神への「信仰」という習慣を持っていたら、

随分と安定していたのかもしれないな、と思うことがあります。

 

小学生時代、

新興宗教に入っていたクラスメート家族の真似をして、

消しゴムを彫って「だるまさん」のような形にし、

「ダーマさん」と呼んで「私の神様」としていたのを思い出します。

 

それで、そのクラスメートが新興宗教の教祖の顔入りペンダントを

いつも首からぶら下げているのを真似して、

ポケットに、その「ダーマさん」を入れて持ち歩いていたんです。

 

でも、なんせ「小さな消しゴム」ですからね、

いつしか、失くしてしまいました。

 

でももし、親もその「ダーマさん」なりを日常的にあがめ、

毎週のように「ダーマさん」をあがめるコミュニティーの集まりに出て、

習慣的に他の方々と「ダーマさん」を讃え、

「ダーマさん」がいつもそばにいて、

どんなことからも守って下さると教えられていたなら、

「深い安心感」を得ていたのかもしれないなあと思うわけです。

 

 

結局、「不確かさへの恐れ」だったんです。

「分からないこと、先が見えないこと」への恐れ。

 

何も、絶対的なものがない。

何もかも、移り変わっていく。

目の前のお母さんだってお父さんだって、いつか死ぬ、

いや、数時間後に地震がやってきて、

皆ぺちゃんこになってしまうかもしれない。

 

「不確かさ」というのは、

ワクワクしたりウキウキしたりする生命の源でもあるんですよね。

次に何が飛び出るか分からない未知への躍動感。

でも、そうした「不確かさの冒険」を楽しむには、

心の奥に、深い安心感が必要なんです。

 

そうした、「心の奥の深い安心感」とは、

幼児期の「アタッチメント」によって培われる場合が多いのでしょう。

でも環境もあるでしょうが、子どもの性質によっても、

なかなかそうした安全基地が築かれにくい場合というのがあるように、

私自身を振り返っても思います。

 

例えば、周りの小さく見える刺激からも、

「もし~だったら」と考え続けるような子。

それは、常に「不確かさ」への扉が、

開けっ放しのような状態でもあります。

 

そこへ、頭ではなく、習慣として、

身体にしみついた信仰のようなものがあったのならば、

これ以上は、不可知であり、ゆだねるもの、

そうした境界がくっきりとした「安全基地」があったのならば、

違ったのかもしれないなあと。

 

 

 

そうして、ぐらぐらとした土台の上で、

私自身、大学、大学院時代も、宗教人類学や儀礼やと、

宗教的なものに惹かれ、その後も、日本を出、

キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、仏教など、

様々な既存の宗教を信仰する人々に囲まれ暮らしてきました。

 

それでも、これまで「これ」といった宗教に入ることがなかったのも、

そうした歩みの全てが、

私の「心の奥の深い安心感」を築く糧となってきたため

ともいえるかもしれません。

 

私は、

「どんな宗教のコアにもあるエッセンス」

とても感謝しています。

 

 

「心の奥の深い安心感」にたどりつく道は、

幾筋もある、そう思います。

 

子供たちが、

その子に与えられた縁の中で、

「心の奥の深い安心感」にたどりつくことができるよう、

サポートしていきたいですね。

 

移り行く雲の上には、

常に、晴れ渡る空があり、太陽がふり注いでいる、

接する側こそが、そう思い出しつつ。

 

 

 

裏の森を散歩。

長靴履いて、川の中をどこまでも。

いえーい!

 

 

 

さて、次に、『It Mama』さんへの最新記事についてと、

予告していた記事について、

ざっととなりますが、まとめますね。

 

みなさん、よい日を!


友人の夫さんの回復を祈りつつ子供7人との生活、生死の境に立つとき本当に大切なものが迫ってくる

2017年11月04日 | 雑感

一昨日の夜は、

長女の高校チアリーディング部の郡大会、

三女と次女はランニングクラブの練習&コスチュームパーティー(次男も参加)、

長男は、オンライン授業の説明会(高校を2回転校しているので、

卒業に必要な科目が異なる分を通常の高校授業に加えオンラインでとっています。

説明会は親の参加必須)

あちらこちら回って、夜9時半過ぎ、大会を終えた長女を迎えに行く途中、

電話がなりました。

 

友人からです。

 

夫さんを救急病院へ連れていくので、

娘ちゃんと息子君を泊めてくれないかと。

 

友人の夫さんは、

ここ3週間ほど過労とストレスで身体と心を壊し、

家で静養していました。

 

MRIを撮りにいったと、

その日の夕方に聞いたところだったのですが。

急遽、脳の手術をすることになったと・・・。

 

 

夜10時過ぎ、友人と、

パジャマと翌日の学校の準備を抱えた娘ちゃんと息子君が玄関に現れます。

 

「マイコのところは大変だから、

他のところに泊まるようにと言ったんだけど、

この子(息子君)がどうしてもここがいいっていってね。

(←子どもが多くて毎日合宿のような雰囲気ですからね)

ごめんね」と友人が申し訳なさそうに言います。

 

ちょっと恥ずかしそうに、

うつむいて微笑む息子君。

 

「もうとにかく子供たちのことは心配しないでいいから、

気をつけて行ってきて」と送り出します。

 

わいわいと眠る準備をして、

ベッドの横に次男と三女が寝る用に布団をしいたんですが、

結局、2つのベッドに4人で寝てましたよ。

 

 

普段「いい子」のお姉ちゃんは、

ここ最近は輪をかけて「いい子」になり、

やんちゃな弟君も、最近は、

以前よりずっと聞き分けがよくなっていて。

 

敏感な子たちですから、

いろんなことを感じているんですよね。

 

 

 

翌朝は皆張り切って起きて、

朝からボードゲームしたりキャッチボールしたり。

8人分のお弁当を作り←全く大したもの作ってませんが、

高校、中学、小学校へと車で行ったり来たりと送り出しました。

 

友人のお母さんが母国インドから到着するまで、

娘ちゃんと息子君、

我が家で過ごす予定です。

 

今夜は皆でファミリーディナーをして、

友人の息子君が大好きというサーモンを食べました。

好き嫌いの激しいユニークな特性を持った子なので、

「オイシイオイシイ」と食べる様子に万歳。

 

優しい友人の夫さんの回復を祈りつつ、

少しでも、子どもたちが、

ホッとできる場を整えてあげられたらなと思ってます。

 

 

 

心が「痛い」ですが、

守りたい存在がいることが、

母を、人を、立たせ、前へと進ませますね。

気丈にふるまう友人が、到着するお母さんの支えに、

少しでも力を抜けるひと時を持てますように。

 

 

生死を目の前にするとき、

本当に大切なものが、

くっきりと目の前に形になります。

 

思い悩む大抵のことは、

「まあ、死にはしないから」という問題なんですよね。

そして「本当に大切なもの」に対して死ぬ気になるのならば、

大抵のことはできるのでしょう。

 

みなさん、

この一瞬一瞬を大切に抱いて、

生を謳歌していきたいですね。

 

 

 

 

 

怒涛の週末です。

仕事(生徒さん&スタッフの方々に会えるのが楽しみ。先ほど授業準備完了)、

長女のチアリーディング部地区大会、

次女と三女のクロスカントリーランニング競技会、

次男の他州でのサッカー試合、

長男は高校チームとレゴリーグチームとロボティックス三昧。

友人息子君は野球、娘ちゃんは誕生日会に今夜は友人宅泊。

夫と手分けして、走り回ります。

 

体力的に限界で、

なかなかブログを書けませんが、

できる範囲で、こつこつ重ねていきますね。

 

 

夕食後、「ちょっとのどが痛い」という次女に、

友人の娘ちゃんが、

インドに伝わる「風邪を吹き飛ばす飲み物」を教えてくれましたよ。

 

ターメリック(ウコン)を小さじいっぱい程、

カップいっぱいのお湯に溶かして飲むのだそう。

 

はちみつをいれてもいいのよ、とのこと。

 

ターメリック(ウコン)の効果は、

こちらでも、昨今かなり広まっていて、

ちょうど夫も実感していたところなので、

娘ちゃんと「ターメリック(ウコン)話」で盛り上がってました。

 

公園にてランニングクラブのコスチュームパーティー。次女と双子ちゃん。

  

みなさん、温もり溢れる週末を!


『It mama』寄稿:「じっとしてなさい!」と怒る前に試したい米国式メソッド4つ&理解が広まりますように

2017年11月01日 | 身体を動かし発達促進

仕事原稿と仕事原稿の合間に、

みなさんにお伝えしたいことを一記事、

更新します!

 

この『It mama』さんの記事にまとめたことは、

本当に、何度も繰り返して言い続けたいことです。

あちらこちらに、ばらばらに書いてきたことを、

今回機会をいただき、コンパクトにまとめました。

 

日本でも米国でも、

子供が集まる場では、必ずと言っていいほど、

「じっとしてなさい!」と

イライラしている大人に出合います。

 

 

私自身も、まだ子育て初めのころは、

身体を動かすことの大切さが、

全くぴんときてませんでした。

 

長男が六歳の時に、ある日、

米国で長年幼稚園の先生をする友人が言いました。

 

「この子は、思いっきり走り回りたいんじゃないかな」

 

こう言われても、全然ぴんときませんでしたよね。

「??? この子は、身体を使うより、

本を読んだり、何かを作っている方が、好きなのよね」

ぐらいに思っていました。

 

でもですね、年を経るにつれ、

記事にあるように、

・身体をしっかり動かすこと。

・ある程度ごそごそ動くことを許すこと。

その大切さを、年々、かみしめて実感するようになりました。

 

そうして今、私自身、

「この子は、思いっきり走り回りたいんじゃないかな」

そう思う子に出会ことがたびたびあるんです。

 

 

 

スポーツが大きな助けとなっている我が家と親族の事例&ADHDについて研究

我が家は、5人ともスポーツをしているんですが、

しっかり身体を動かすことで、

他のことがよりうまく回っていくためという理由も大きいんです。

 

それは、集中力や、

物事に向き合う意欲や落ち着きといったことです。

 

 

また親族では、義弟の子供時代のビデオをみて、

その一時もじっとしていない様子に驚いたことがあります。

小学生時代、ADHDの検査を受けるように担任から言われ、

それでも結果としては「ボーダー」で診断がおりなかったそうです。

 

彼は、物心ついたころからスポーツ三昧。

姑によると、でないと、日常生活が回っていかなかったといいます。

そして、スポーツの推薦で入った大学にて学業に目覚め、

その後、みるみる伸び、

今は世界を股にかける研究員です。

 

 

また、記事でもとりあげましたが、

ADHDの研究の多くが、

身体をしっかり動かすことで症状が緩和することを示しています。

こちらにも以前紹介しました。

AD(H)D傾向の子にもハイリーセンシティブな子にも大切な「身体を動かす」こと

 

 

スポーツが得手不得手とか、スポーツで活躍する必要はないんです。

ADHD系の子や人々にとって、

自分なりにしっかり身体を日常的に動かすことは、

日常をまわしていくために、必須なのじゃないかと実感しています。

 

 


教室で出合うじっとしていない子たちには「動」を散りばめた対応を

教室でも、必ず、じっとしない子がいます。

そうした子に、「じっとしなさい!」と言っても、

何の効果もないんです。

じっとしたと思ったら、眠り始めますね。

 

こうした子たちは、

「プリント配ってね」「前に出てきて発表して」など、

少し「動くタスク」をしてもらうと、課題への「エンゲージ度」が一気にアップします。

また何かを作り始めると、細かなところまで驚くほどの集中力を発揮したりと、

「動」をちりばめていくことが鍵です。

 

長男も、高校生になってからも先生に、

「お宅の息子さん、テストの間、

ごそごそとどうしても落ち着かないようでしたから、

後ろの席のスペースのある所に移動させ、

立ったり座ったりすることを許したんですよ。」

と言われたことがありますよ。

(ちなみに落ち着くには、

スポーツもですが、睡眠をしっかりとることも大きいですね。)

 

 

また今も実感していることですが、

休憩時間で外へ出て走り回った後は、

クラス全体もしっとりと落ち着いて課題に向かえますし、

休憩時間を飛ばすと、如実にクラスがざわつき、全体の集中力が落ちます。

←休憩時間の効果については研究結果もいくつか出ています。

 

 

 

 

記事で紹介した「ヨガボール」に座ることについて

記事で紹介した教室内でヨガボールを椅子の代わりに使うことについてですが、

アラスカの「ギフテッドプログラム」だけでなく、

今、こちら東海岸の子供たちが通う公立小学校でも、

次男の小学3年生のクラスで、選択が与えられています。

また、ボールに座ることが許される公立のクラスというのは、

たびたび他の知り合いからも聞きます。

 

そうしてADHDやギフテッドプログラムと言ったことに関係なく、

実践されている先生方が口をそろえておっしゃるのが、

「子供の集中度がアップする」ということ。

 

こちらは担任によって面白いほど方針が違うのですが、

この次男の担任先生のクラスでは、生徒の座る定位置は決まっておらず、

床の上のクッションだったり、ソファだったり、ボールだったり、椅子だったりと、

好きなように移動して、どこに座ってもいいことになっています。

 

長年先生をされ、

敏感で、温かく、大らかな方。

面白い試みを、長い間続けていらっしゃいます。

 

学校に慣れるのに時間がかかったあの次男が、

「これまでで一番好きな先生」とつぶやいていました。

今では、毎朝嬉しそうに学校へ通っています。

 

 

それでも、きちっとじっと座ってられた子のみを育てた方や、

伝統的な教え方に慣れた先生方などは、

こうしたことが、全く理解できなかったりします。

「静止できないのは心の乱れ」として忌み嫌われます。

 

こうした情報が、広く行き渡り、

少しでも楽になる親子が増えますよう心より願っています。

 

こちらにも、身体を動かすことの大切さをまとめてあります:

http://blog.goo.ne.jp/managaoka/c/aeca69db2e0d020e35467916437af17c

 

 

 

またこちらにも以前書きましたが、

 ・「特性の違い」を理解した上で、落ち着きのない子に対して「他にもできること」

『It mama』さんの記事に載せた、

「じっとしてない子とのスキンシップや親の心持ち」についても覚えておきたいです。

『虹色教室通信』の奈緒美さんも、以前こんな記事を書かれています。

 ・本当のことを教えてもらえない時代 言ってもらえない時代

 私自身も、自身と子供たちの関係の中で、確かに、と実感しています。

 

他にも、

実際にこちらの公立小学校で用いられている呼吸法も紹介してあります。

マインドフルネスですね。すっと落ち着きますよ。

興味ある方是非どうぞ!

「じっとしてなさい!」と怒る前に試したい米国式メソッド4つ

 

 

 

 

 

さて、今日はこれからハロウィンです。

とはいえ、上2人はそれぞれの活動、

次女は、お友達と繰り出し、

私は、友人家族と下2人&子犬と共に、近所を回る予定です。

昨夜はあまり寝てないのですが、

半分夢の中で、ハロウィン満喫してきます!

 

明後日はランニングクラブでもハロウィンパーティー。

これから年末に向け行事が続きますね。

 

この方たち、今朝、バナナとピザで登校しましたよ。

 

目がビーム。

それではみなさん、今日もよい日を!