子供の抱える問題は常に「その場の対応」と「普段の対応」の両方を見直す
子供の抱える問題というのは、常に、
問題が表に出た「その場の対応」と
その問題の根となっている「普段の対応」の両面を、
見直していく必要があるなあと、
子育て生活を経れば経るほど、ますます実感しています。
例えば、兄弟姉妹喧嘩についても、
「その場の対応」として、様子を見守ったり、止めに入ったり、話し合ったり
といった工夫が様々あるわけですが、
同時に、兄弟姉妹喧嘩を「エスカレートさせるor緩める」源となる、
「普段の対応」に心を配ることで、状況は劇的に変化していきます。
根っこ(普段の対応)に働きかけていくことで、
問題の表れも、よりマイルドになったり、
たとえ「どかん!」と激しく表れても、
収束がよりスムーズになっていくんですね。
ちょうど、「対症療法」と「根治療法」のようなイメージともいえます。
根治されてなければ、いくら「その場の表れ」に対応しても、
一時的に抑えるだけで、
問題は起こり続け、「モグラたたき」のようになってしまいます。
私自身、何度も何度も何度も何度も(←書き足りませんよ)
個性ある5人の兄弟姉妹間のイザコザを通り、
そしてまあ今でも、余裕のない時など、
「いいかげんにしなさ~い!!!」と叫ぶこともあるわけですが、
「その場の対応」と「普段の対応」の両方を観ていく大切さとその効果を、
実感していますよ。
兄弟姉妹喧嘩いつ止めに入る?
兄弟姉妹のイザコザというのは、
『It Mama』さんの記事にも書きましたが、
基本的には、健やかなことですよね。
家庭という閉じた空間で、日々、
「あれしたいこれしたい!」という気持ちの溢れる子供たちが一緒に暮らすわけですから、
葛藤が起きないはずがありません。
そして、そうした葛藤を通して、
子供たちは、
「自分のしたい!」と「相手のしたい!」の間で
「着地点」を見出す「知恵」を身に着けていきます。
ですから、ある程度までならば、ほおっておけばいいわけですよね。
私自身も、5人育てる内に、
「ここぞという時にしか聞こえない耳」が培われてきたわけですが、
その「いざという時=境界をこえた時」とは、
例えば、我が家では、
・どちらかが危険な目にあうとき
・モノを壊すとき
・相手を深く傷つける言葉を用いるとき
などです。
これは、兄弟姉妹に限らず、
お友達間のいざこざでも同じですね。
←お友達間では、どちらかが手をあげた時点で止めに入ります。
そして、この「止めに入る」についても、
「普段の対応」を見直していくことで、
その必要も減っていきます。
つまり、より本人たちに任せることができるようになっていきます。
「その場の対応」の基本は「子ども同士で解決する」をサポート
兄弟姉妹間のイザコザというのは、
どちらか一方がとことん悪いという場合などほとんどないですから、
叱る必要があるなと思う場合も、片方だけでなく、両者それぞれの改善点に言及すると、
お互いが納得して、その後も協力し話し合いやすくなります。
例えば、
Aへ「相手が嫌がったらその時点でやめなさい」
Bへ「嫌だからといって手を出す前に他にも方法があるでしょう」
などなど。
今朝もですね、
三女と次男がぐちぐちと言い合っていたので、
「あなたも一語一語いちいち気にしないの」
「だからと言ってあなたも相手が嫌だなあと思う言葉を使わないの」と
両方に言葉をかけ、むすっとした顔で黙り合った2人でした。
←その5分後にはキャッキャと一緒に遊んでましたが。
このダイナミックさが兄弟姉妹の醍醐味ですね。
お互いの感情が落ち着いてからの話し合いは、
こちらに少し紹介した
・『It Mama』寄稿:わがままっ子に効果的!? 「しつけより優先すべき」たった1つのコトって?&敏感っ子にも大切な「思慮あるしつけ」の基本
「マインドサイト」や「ウィンウィン」といったコンセプトをベースにするのが
最も効果的で子供たちも納得するなあと感じています。
つまり、
・自分はどう思ったか・感じたか
・相手はどう思ったか・感じたか
・互いが納得してハッピーになるには何ができるか。
これをとにかく、繰り返し繰り返し思い出させていきます。
こうしたことを繰り返しつつ、
喧嘩のさなかに、「自分も相手もハッピーになれる方法を2人で工夫してね」と声をかけたり、
取り合う玩具を「タイムアウト」して、
「仲良く遊べるようになったら返すね」と対応します。
「普段の対応」の基本は
子供が「自分は兄弟姉妹と同じように愛され認められいる」と感じること
親の性質と子供の性質の相性などもありますから、
親も兄弟姉妹それぞれへの思いが全く同じなんてことはありませんよね。
長い間自分が大切にしてきた価値観を、
踏みにじられるように感じることをする子もいるものですし。
この子の方が、あの子より、
より自然に愛せると感じるのはとても自然なこと。
私自身も、何度も自分に向き合ってきましたが、
自らの愛情を引き出すのにより努力が必要と感じる子ほど、
親として、人としてのキャパシティーを広げてくれます。
・「ブラックシープ」白い群れに黒一匹
もし特定の子を愛せないと感じるのならば、
そうした自分の状態に気づきつつ、
とにかくその子の前では、
その子が「愛されている」と感じられる「行為」を積み重ねていきます。
例えば、思いやり、その子の言葉や心に耳を澄ませ、
共感し、その子を肯定し続けてみます。
愛があるから思いやるのではなく、
思いやるから愛が湧いてくるのかもしれないなあ、
そう振り返っても思います。
その子がなぜそうなのか、そうするのかと、
その子の気持ちに近づけば近づくほど、
愛情も少しずつ、湧き出てきます。
愛とは、
どこかに「ある/ない」と転がっているようなものではなく、
育んでいくものなんですよね。
「恋」は、あちらこちらに転がっているのかもしれませんが。
←18年間の子育て&20年間の夫婦関係で少しずつ以前よりは学びましたよ。
そして、今も学び中です。
より自然に「愛する」という気持ちを持てない子というのは、
弱りつつあったこうした「愛を育む筋肉」を鍛えてくれます。
そうして、ふとある日、その子に対し、
溢れんばかりの愛情が湧き出ている自分に気がつきます。
私はこの子を愛せないと思っていた自分を、
突き抜けている自分に、必ず気がつく時がきます。
←これが、キャパシティーが広がるということなのでしょうね。
また、愛している認めていると伝える「普段の対応」の中でも、
最もパワフルな方法の一つは、
やはり、日常に、一人一人と向き合うひと時を散りばめることですね。
・一対一で過ごす時、より根本的な調整
記事には、他にも「普段の対応」のヒントなどが、
コンパクトにまとめてあります。
興味のある方是非どうぞ!
・イヤイヤ期の兄弟喧嘩!主な原因と「ママのスマート対応」とは
以下は、これまでまとめてきた兄弟姉妹間に関する記事です。
下の子が生まれる前に上の子にできること:
・『It Mama』寄稿:「上の子の面倒見」が良くなる!妊娠中の働きかけ9つ&「?」と思うアドバイス2つ
←これは私自身も5人育てる中でその効果を実感していますし、
これまでアドバイスをさせていただいた方々からも感謝されています。
またこの記事
・親子間のいざこざが確かに減る「子育ちアイデア&工夫」4つ、親は子供をハッピーにするためにいるわけじゃない
の4つ目に、
・4.兄弟姉妹間での親の愛情を象徴的に表すデモンストレーション
があります。
下の子が生まれたての幼児ちゃんにも、いいと思います。
一つ一つの行為に心を込めて、マインドフルに。
上の子から下の子への「気になる行動3つ」への対応例:
1.下の子の面倒を全くみない
・こんな時、ママはどうする?きょうだい間トラブルへの対処法~お世話編~
2.下の子を馬鹿にする
3.下の子をいじめる
・こんな時、ママはどうする?きょうだい間トラブルへの対処法~ケンカ・イジメ編~
「生まれ順で性格が決まる」は気にしなくてよいですよね。我が家も全くステレオタイプにあてはまってませんよ:
・『It Mama』へ「生まれ順は性格に関係あるの!? 兄弟姉妹の子育て方法3つ」をまとめました
ティーンの子が「あ、そっか」とストンと納得した体験です:
・兄弟姉妹間、親子間、そして自分に対しても気をつけたい「人格批判」→「恥の意識」→「改善困難」
個性異なる兄弟姉妹のイザコザで心を配りたいこと:
・ダンボールの滑り台、周りの感情を優先し自分を抑え込みがちな子への向き合い方
おまけ
下に4にいる長子の宿命:匂いの形容
普段喧嘩もたくさんの兄弟姉妹が助け合う姿をみるのは親として嬉しいですね:
・車に轢かれたiPhone 5C、兄弟姉妹気持ち寄り添った夜
さて、今日から次女と三女が
3泊4日で他州へと全米クロスカントリーランニング大会に出かけます。←ちなみに誰でも参加可
それぞれ、友人家族が7時間ほどドライブして連れて行ってくださいます。
2人とも、友達とホテルに泊まっての長旅が楽しみでしょうがないようです。
5年生の三女は、親から3泊離れるは初めてのこと。
成長を噛みしめつつ。
ちょっと静かな週末になりそうですよ。←とはいえ3人いますが。
感謝祭が終わり、ホリデイシーズンまっしぐらの米国です。
みなさん、温もり溢れる週末を!