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『It Mama』連載:「子どもと自然とのふれあい」は科学的に証明されたメリット多数!&敏感な子の感覚

2017年05月16日 | 21世紀型子育て

自然に触れることって大切。

 

これは、私自身、子育て始めた当初から、

言葉や頭でなんとなーく「そうだよなあ」と思っていたことですが、

子育てを続ける中で、

今では体感レベルでとても納得しています。

 

まあ、「大切だから」というより、

実際は、「リフレッシュできてきもちー」から、

ちょこちょこ自然に触れるときをもつわけですが、

その「ベネフィット」についての様々な研究を知ることで、

ますます、自然の中で過ごしたい気持ちになりますよね。

 

「子どもが自然に触れることの大切さ」について、

改めて、ざっと整理してみますね。

 

 

1.  「自然を大切にしたい」という気持ちが育まれる

『It Mama』さんの記事にも紹介したのですが、

コーネル大学の研究によると、

子ども時代に、キャンプやハイキングやと自然の中で遊んだ子どもほど、

自然環境について、より「大切にしたい!」という気持ちを持っている、とのこと。

 ( Wells, Nancy M. and Kristi S. Lekies. (2006). “Nature and the Life Course: Pathways from Childhood Nature Experiences to Adult Environmentalism.” Children, Youth and Environments 16(1): 1-24. より)

 

そりゃそうですよね。

自然が、子ども時代の楽しい思い出の宝庫なわけですから。

次世代にも、伝えてやりたいなと思うでしょうね。

 

 


2.「環境リテラシー」アップ

米国をはじめとする研究者、教育者、ビジネスリーダー、政治家が

「21世紀に必須ですよ!」とする「21世紀型スキル」の中に、

「環境リテラシー」があります。

 

「21世紀型スキル」を提案する団体「P21(Partnership For 21st Century Learning )」によると、

「環境リテラシー」とは、

「・特に空気、気候、土地、食物、水、エネルギー、生態系との関係において、環境と環境に影響を与える状況と条件についての知識と理解

・社会が自然界に与えるインパクトについての知識と理解 (例えば、人口増加、人口開発、資源省比率など)

・環境問題の調査研究や分析、そして効果的な解決策についての正確な結論付け

・環境問題について個々人そして集団で行動を起こすこと(例えば、グローバルな活動に参加すること、環境問題についての行動をインスパイヤーするような解決策をデザインすることなど)」

http://www.p21.org/about-us/p21-framework/830より)

とのこと。

 

つまり、

人間の営みや社会のあり方が、

生態系などの自然環境にどんな影響を与えるのかを理解し、

行動を起こす力ですね。

 

21世紀は、世界中の国々が力を合わせ取り組まないことには

解決できない環境問題やエネルギー問題がたくさんあります。

「環境リテラシー」は確かに、これからを生きる子ども達にとって、

大切なスキルになってきますよね。

というか、生存のためにも、必要不可欠になるのでしょうね。

 

「環境リテラシー」を培うための一歩としても、

子ども時代に自然に親しむ機会を持ち、

「自然っていいなあ、大切にしたいなあ」という気持ちを育んでやりたいですね。

 

 

 

3、子どもの発達にとってメリット盛りだくさん

 『It Mama』さんにも、簡潔に紹介してありますが、 

「・学力の要「認知力」が高まる

・21世紀を生きるための必須スキル「創造性」が培われる

・集中力が高まり落ち着く(注意欠陥や多動の緩和)

・身体の健やかさが促進される

・ストレス低減などメンタルヘルスが向上する」

 

『オールアバウト』にも、個々の研究についてより詳細にまとめてあります。

・自然が子供に与える影響とは?自然を楽しむ10の工夫

 

認知力や創造性は、上のような実験調査なくして

「こうしたからこう」といった分かりやすい効果をはかることはなかなか難しいわけですが、

身体面&メンタル面へのベネフィットや「落ち着く」というのは、

私自身も、実生活の中で実感できますね。

 

 


5.自然環境は「敏感な子にもよいんですよ」とされますね

こちらのセラピストさんもそうですが、

ハイリーセンシティブチャイルドの支援に取り組むセラピストによる「HSCが健やかに育つ7つのヒント」

他にもHSCについての英語のウェブサイトでもちょこちょこと「自然の中で過ごすといいですよ」というアドバイスをみかけます。

 

ここからは全く持って私自身と子ども達が感じていることですが、

無意識的にも意識的にも、細かなことまで敏感に感じ取りやすい敏感な子にとって、

自然環境は、5感などの感覚を「ほどよく調整」してくれるんじゃないかなということ。

 

例えば、視覚について。

シュタイナー教育では、建物に直線や直角だけでなく、

曲線を用いるようにするといいますが、

それは、「子どもの感覚や感性にとってより無理がないから」

とウォルドルフの先生に聞いたことがあります。

メキシコのFairy Tale Strawbale Cottage

 

 

自然環境には、人工物のような直線や直角ってないんですよね。

例えばこの写真みてみてください。

 

背景の木々や葉に対して、

「人工物の柵」がいかに直線で直角か。

 

また

葉や枝は常に揺れ動き、

太陽の光も空の色も雲の形も、常に微妙に変化し続けているのに対し、

「人工物の柵」は、いかに静態的か。

 

人工物に囲まれてばかりの状態って、

感覚も不自然に「はりっぱなしだったり、緩みっぱなし」

だったりしやすいんじゃないかな、

そうしたことが、無意識レベルにも影響を与えることって、

特に敏感な子の場合あるのかもしれないなと。

 あくまでも私達の感覚です。

(・「自然ってなんでヒトの心身によいと思う?」と子供たちと話し合い、敏感な子に自然体験がススメられるわけ
 
人工物と自然の違いを写真を見ながら感じてみよう

 

 

それでもとにかく、「敏感な子」にとっても、多くの人にとっても、

自然は、メンタルヘルスや身体の健やかさにとっていい、

というのは、科学的にも明確なこと。

自然に触れるときを、取り入れていきたいですね。

 

「都会暮らしで難しい」という場合も、

記事でも紹介したように、

自然の映像や、街路樹なんかをみるだけでも、

メンタルが健やかになるという研究もありますから、

窓際でハーブを育ててみるとか、空を見上げるだとか、

「身近な自然」に触れるひとときを散りばめていくのも手ですね。

 

ということで、

上に書いてきたようなこといくつかが、コンパクトにまとまってます。

興味のあるかた是非どうぞ!

 ・「子どもと自然とのふれあい」は科学的に証明されたメリット多数! #10

 

みなさん、緑を空を見上げる日を!


『It Mama』連載:21世紀を勝ち抜く人材は「遊び上手」ってホント?&なぜ「遊び」って子供の成長に不可欠?

2017年05月06日 | 21世紀型子育て

「遊び」について、改めて整理してみます。

 

以前『オールアバウト』に「遊び」についてまとめたことがあります。

子供の「遊び不足」が危険!遊びの天才を取り戻す方法

趣旨:「遊び」というものが、子供の成長にとってどれほど大切であるかは、様々な研究が証明しています。子供は本来「遊びの天才」。ところが、昨今遊び時間の減少と共に、「遊び方が良く分からない」「どう遊ばせたらいいのか分からない」という親子も多いのです。ここでは、子供を「遊び上手」に導くためのヒントを紹介します。子供と共に親も「遊び上手」になって、日常生活に「遊び」を復活させましょう!”

 

この記事を書いてから、2年たったんだなあと思います。

これからも、「遊び」の大切さについて発信、そして実践していきたいなと思っています。

「日常生活に遊びを復活」していきたいですね。

 

 

 

では「遊び」って、具体的になにがどういいんでしょう?

 「遊び」って具体的に子どもの発達にどう関わる?

上の『オールアバウト』の記事からの抜粋です:

”・運動スキル
走り回ったり、遊具を上ったり下りたりといった総合的な運動スキルから、積み木を積んだり、ブロックをつなげたり、コップの水を他の器に移したりといった局所的な運動スキルが身につきます。
・思考力
「~だったらどうなるだろう?」といった推測力や論理的思考力がつきます。また問題を解決するために、様々な面からアイデアを思いつく水平思考も身につきます。
・言語力
自分のアイデアや思いを相手に伝えるために工夫することで、表現力や言語力が身につきます。
・自制心
ふざけて取っ組み合いなどする中で、これ以上強く叩いたら、相手を傷つけてしまうかなと自らの衝動を制御する感覚を学びます。
・想像力
砂からお城ができたり、ばらばらのブロックから飛行機ができたり、想像力が豊かに羽ばたきます。
・社会性
ルールを覚え、相手を思いやり、協力し合いと、社会で必要とされる姿勢を身につけます。またごっこ遊びでは、様々な役割を体験することで、自分とは異なる立場にある相手を理解する助けとなります。
・人が最大限の力を発揮できる「フロー状態」
遊びを通し自発的に深く興味に没頭することで、リラックスした集中状態、努力を努力と感じない「フロー状態」を身につけます。

「遊び」のすごいところとは、こうしたスキルや能力を、習い事のように大人の指導によって学ぶのではなく、自発的に楽しみながら身につけてしまえることです。またやるべき課題の間にも遊びを挟むことで、課題へ取り組む意欲や効率がより高まることも分かっています。”

 

きっちり構造化された中で、大人の指導の下、決まったことをこなすだけでなく、

自主的に探索し・試し・戯れる「遊び空間」を大切にしてやりたいです。

 

 

また大人も、「遊び心」を日々生かしていきたいですね。

子供に関わる大人の「遊び心」って大切

最近まとめている「思慮あるしつけ」でも紹介したように、子育てでも「遊び心」って大切。

「ユーモアが学びを促進」という研究紹介、「余裕なし」と感じる時こそ「遊び心を用いた創造的な対応」を

 

昔、長男と長女が通っていたシュタイナー教育のプレスクールを手伝っていたとき、

親が集まり「遊ぶ」という機会がありました。

手を繋いで歌を歌いながら踊ったり、皆で夢中でクラフトを作ったり。

 

他のおかあさんたちと手を繋いで歌ったり踊ったりは、

私の場合、特に初めの頃は

「遊んでる」という様子じゃちょっとなかったんですが ←顔はひきつり声は上ずり

それでも、次第に打ち解け皆で笑ったり何かを作ったりした後は、

子どもたちにも、

少し余裕をもって向き合えるようになったのを覚えています。

 

「遊び」というのは、以前こちらにも書いたんですが、

遊びの本質とは?「遊びの時空」へ飛び立つために

「ズレ」のようなもの。

それまでがんじがらめに入り込んでいた枠組みの外に出て、

全く違う角度から、自分がそれまではまり込んでいた枠組みを眺める機会を与えてくれます。

 

また「遊び心」というと、

『虹色教室通信』の奈緒美さんの秀逸な記事を思い出すことがあります。

勉強が好きになるまでのプロセス 9

子ども達が、様々な物語やイメージの世界で戯れることで、

不安や葛藤や失敗を乗り越えていくアイデアが描かれています。

子ども時代に様々な童話に触れることは、こうした「遊び心」を育んでくれますね。

 

 

 

「生物学的には眠りや夢と同じ位 遊びも重要」?

「遊びのための国立施設」創設者で精神科医スチュアート・ブラウン氏は、

テッドトーク「遊びは楽しむ以上に不可欠なもの」の中で

「遊びとは眠りと同じくらい重要なんですよ」といいます。

 

殺人犯の研究を通し、いかに「遊び」が大切かを思うようになったというブラウン氏。 

極端な例ですが、テキサス大学やバージニア工科大学の無差別銃殺事件の犯人も、

「遊び心が欠けていたり、成長期に不可欠な遊ぶ気持ちを抑圧したことが、

 悲劇を引き起した遠因だと結論づけられている」といいます。

 

こちらにも、ブラウン氏の言葉を載せてあります。

「『遊び』こそが創造力の土台」と元精神科医、入学審査競争が熾烈化する中で

 


また「遊びのない文化は凡庸?」といった人類学的な研究もあります。

「遊びを欠いた文化は凡庸」に納得!同時に覚えておきたいこと

この記事にも書いたように、まあこのバイニン人文化についての結論としては、

「どうなんだろう?」という疑問はあるわけですが。

 

 

今回の『It Mama』さんの記事では、「21世紀型能力」とからめた「遊び」についての考察です。

興味ある方是非どうぞ!

・21世紀を勝ち抜く人材は「遊び上手」ってホント? #9

 

 

 

最後に、最近、『虹色教室通信』の奈緒美さんに紹介していただき、

「遊びのアトリエ」のレオさんという方と、チャットを通してお話させていただいています。

 「遊びのアトリエ 荒尾ルーム」のレオさんのブログ:http://asobiribon.blog121.fc2.com/

「遊びのアトリエ」ホームページ:http://www.ribonclub.com/

 

子ども達の「遊び」を励まし、温かい眼差しで見守る空間。

こんな場で過ごすことのできる子ども達って幸せです。 

 

 

 

さて、こちら怒涛の週末が始まります!

明日は「日本語継承センター」の子供向けクラスの見学に行ってきます。

どんな取り組みがされているのか楽しみです。

 

昨日は教師や学校関係者の日本人女性方にお会いしました。

こちらの日本語補習校、700人生徒さんがいると聞き、たまげました。

アラスカでは50人程度だったのではないでしょうか。

そこで、日本語補習校とはまた別に存在する「日本語継承センター」についても話を聞きました。

 

「日本語補習校」が、日本の教科書を用い文部科学省が管轄するのに対し、

「日本語継承センター」は、現地の暮らしを軸としつつ、日本語や文化を学んでいこうというスタンスです。

100人近くの生徒さんがいるのだそうです。

 

帰り際に、手作り「エゴマの佃煮」もいただきましたよ。

エゴマの苗木までお土産に!

5人の内3人の方が私と全く同じ年ということにも驚き。

子育て支援や子育て生活の話に花が咲きました。

 

日々様々な出会い&出来事があり、書きたいことも溢れるのですが、

スクリーンの前になかなか座れない毎日です。

こつこつと手探りで進んでいきます!

みなさん、遊び心溢れる週末を!


『It Mama』連載:今スグ取り組みたい「グローバル人材の必須スキル」を培う工夫6つ &子供時代の異文化理解で大切なこと

2017年04月27日 | 21世紀型子育て

子供時代の「異文化理解」について、大切とされることに、

自分たちとは「異なる点」と共に、「共通する点」についても話し合ってみる

ということがあります。

 

例えば、

アフリカの辺境の地の子どもたちの暮しをDVDなどで観ているとして、

洋服をほとんどきてないとか、

土でできている家に住んでいるとか、

食事を床に置いて手で食べているとか、

湖で身体を洗っているとか、

様々「違う点」が目につきます。

 

 

同時に、

お母さんが赤ちゃんをおんぶしている姿とか

カメラを向けられた子供が少しはにかんでいる様子とか

兄弟姉妹喧嘩して泣いている様子とか、

子供達がお祭りの時にはしゃいでいる様子とか

ところ変わっても、自分たちと同じように日々暮らしている様子にも目を向けてみます。

 

子供は、自分と似た部分がある相手に、より親近感を持つ、

そう示す研究がいくつかあります。(参考資料1&2)

 

確かに、

「ああ、こんなに自分たちとは違うけど、似てるところもあるんだなあ」と思うと、

それまで遠い果ての世界での出来事だったのが、

一気に身近に感じやすくなりますよね。

 

 

 

少し視点が変わりますが、アラスカの小学校時代、

「ミディエーター(仲介者)」という、生徒間のいざこざを仲介する係がありました。

・子供達自身で葛藤解決、「ミディエーター」という係りがあるのってい

 

毎年、クラスから何人かがミディエーターとなり訓練を受けます。

その就任式で、かつてミディエーターだったという高校生がスピーチに来ていて、

こんなことを言っていたのを思い出します。

 

「ミディエーターという係を通して学んだことの中で、

一番よかったと思うのは、

人と人の間に、いかに共通点があるかを見つける力が鍛えられたことです。

 

いざこざが起こって、思いや気持ちが食い違っても、

互いが納得できるような着地点を見出すには、

互いの共通点を見ていくことが大切なんです。

 

ミディエーターの体験のおかげで、私は、

どんな場で、どんな違って見える人と出会っても、

繋がりを築くことができるようになりました」と。

 

 

違いを認めながらも、

共通点を見出し、互いに納得できる着地点を見出す。

まさしく、「グローバル人材」に必須の力ですよね。

そしてそれは、多様な文化が共生するための土台にもなるでしょう。

 

「異なる点」とともに、「共通点」を見出すこと、

心掛けていきたいですね。

 

 

「異文化理解」について、これまで書いてきたようなことが、

さらっと読めるようコンパクトにまとめてあります。

興味ある方是非どうぞ!

 ・今スグ取り組みたい「グローバル人材の必須スキル」を培う工夫6つ #8

 

 

 

さて、あと1時間もすると、夫の母親が到着します。

共通点、着地点を見出す、心がけていきます。

みなさん、心躍る週末を!

 

 

 

参考資料:

1.Zahn-Waxler C, Hollenbeck B and Radke-Yarrow. 1984. The origins of empathy and altruism. In MW Fox and LD Mickley (eds): Advances in animal welfare science. Humane Society of the United States

2.Smith PK 1988. The cognitive demands of children's social interactions with peers. In RW Byrne and A Whiten (eds.), Social experience and the evolution of intellect in monkeys, apes, and humans. Oxford: Clarendon Press.


『オールアバウト』へ「世界で活躍する子の必須条件!グローバル意識の育て方」をまとめました、子供時代に異文化に触れると気持ち面でも遠く離れた相手の側に立てる

2017年04月22日 | 21世紀型子育て

こちらにも、「グローバル人材」や「異文化理解」について、つづってきました。

日本政府も企業も切望する「グローバル人材」?国境をこえて活躍できる力がますます鍵になってきそうですね

多文化プロジェクト:http://blog.goo.ne.jp/managaoka/c/715b856887be28af5e55310fe7513fcb

 

 

以前も書いたのですが、私自身の中で強烈に異文化を意識したのは、

保育園で、世界の旗を描くプロジェクトをしたときのことです。

 

「トルコの旗」の担当となり、見本を真似ながら、赤色に、三日月と星を描きました。

それ以来、「トルコ」という国が、何だか私にとって、特別に親しみのある国に感じられたんです。

「トルコ」という言葉に、敏感に反応していた自分を思い出します。

 

ですからより大きくなってから知った「トルコ風呂」という名称にも、かなり違和感を持ちましたよね。

トルコからの留学生やトルコ政府からの抗議で、

今では性風俗には用いられなくなったわけですが、

トルコ側からしてみれば、やはりたまったものじゃないですよ。

「性風俗がいい・悪い」ということではなくて、実際の「トルコ風呂(ハンマーム)」と「ソープランド」は全く異なるものですから。

他の国の性風俗の場が「ジャパニーズバス(日本の混浴場)」と呼ばれて、

すっかり国民の隅々まで広まってしまったようなものです。

 

 

と、ちょっと「えっ」と思うような例かもしれませんが、

子供時代に、異文化に触れるというのは、

「全く関係のない遠い国」ではなく、

気持ち面でも、より相手の側に立てるようになるということがあるのだと思います。

 

ひょっとして、私もあの保育園で旗を描くという、それ以来、

ワクワクとトルコに思いをはせるきっかけがなかったのならば、

単に「遠くの国の人が文句言ってる」ぐらいに思っていたかもしれません。

 

子供時代に、異文化に親しむということは、

遠く離れた国にも、自分たちと同じように、日々笑ったり悲しんだり泣いたり喜んだりする人々がいる。

そんな当たり前のことを、当たり前に感じられるようになる、ということなのかもしれません。

 

 

子供時代から、そんな「当たり前の感覚」を育む大人が増えていったら、

世界も、随分と変わってくるではないでしょうか。

そして「国際交流!」とかしこまらずとも、身近で地道な活動が、

子供たちの「グローバルな意識」を養う、そう思います。

 

記事には、日常生活の中で親子で楽しく実践できる18のアイデアが紹介してあります。

興味ある方是非どうぞ!

世界で活躍する子の必須条件!グローバル意識の育て方

他にも、アイデアはたくさんあると思います。

日常生活の中で、「グローバル意識」を育んでやりたいですね。

 

みなさん、暖かい春の日を!

 


日本政府も企業も切望する「グローバル人材」?国境をこえて活躍できる力がますます鍵になってきそうですね

2017年04月16日 | 21世紀型子育て

先日、日本の友人と話す機会があり、高校生の息子さんが、

今から、「就職できるかなあ」と心配しているとのこと。

「この大学だから就職安泰、とはいかない時代になってるのよ」と友人。

「海外も視野に入れたら、可能性広がるんじゃないかな?」と私。

 

 

今日は、日本の政府や企業が、

どんな人材を「喉から手が出るほど欲しい!」と思っているのか、

状況をざーとなぞってみましょう。

 

「海外進出」が日本の未来を握る? 

2010年に発表された「経済産業省による報告書」の冒頭に、こんな言葉が綴られています。

「日本が人口減少社会へ突入し、国内市場の成長が見込めない中、海外市場へ の進出が重要なテーマとなっている。日本企業が特に成長著しいアジアの新興 国に進出して市場を獲得するなど、アジアの成長を内需として取り込んでいけ るかどうかが、これからの日本の運命を左右するポイントになる。」

少子化で、国内の市場がしぼんでいく中、

企業も国境をこえ、

海外の国々と連携してお客さんを獲得する必要がますます高まっていくというんですね。

海外市場獲得がこれからの日本の運命を左右するポイントとまで!

 

また同じ報告書に、経済産業省が259社を対象に「海外進出にあたっての課題」について調査したところ、

約4分の3近くの企業が、最重要課題として「グローバル化を推進する国内人材の確保・育成」 をあげたとあります。

 

国としても様々な企業としても

「日本と海外の架け橋として世界を舞台に活躍できる人材」を切望していて、

今後ますますその傾向は高まるんでしょうね。

 

 


「グローバル人材」とは?

 そこで、文部科学省は「グローバル人材の育成」なる提案をしています。

それによると、「グローバル人材」とは、

「グローバル化が進展している世界の中で、主体的に物事を考え、多様なバックグラウンドをもつ同僚、取引 先、顧客等に自分の考えを分かりやすく伝え、文化的・歴史的なバックグラウンドに由来する価値観や特性の 差異を乗り越えて、相手の立場に立って互いを理解し、更にはそうした差異からそれぞれの強みを引き出して 活用し、相乗効果を生み出して、新しい価値を生み出すことができる人材。」

(「報告書~産学官でグローバル人材の育成を~」 産学人材育成パートナーシップグローバル人材育成委員会,2010年4月より) 

 


また経済産業省は、以下の3つによって「グローバル人材」を定義しています。

①「社会人基礎力」

「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力から成り、

「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」。

②外国語でのコミュニ ケーション能力

外国語が堪能だけでなく、異なる文化背景を持つ人々の間で自らの考えを伝え、相手の考えをくみとる力。

③「異文化理解・活用力」

交渉し、互いの着地点を見出すためにも、相手の文化的背景を理解する必要があります。

 

 

私自身は、この「グローバル人材」というの、

文部科学省の提案する「21世紀型能力」に、

「語学力」と「異文化理解」を加えたようなイメージを持ってます。

 

いずれにしても、英語や外国語ができればいいというものじゃなくて、

外国語を活用できる資質や力が必要なんですね。

 

 

 

 

ところが日本の若者はかなり内向き?

ところがこうした時代のニーズに逆行するように、

日本の若者は内向きだという研究もいくつかあります。

 

こちらの経済産業省の2010年に発表された調査では

「将来、グローバル人材としての活躍が期待される若者の海外志向は低下傾向にある。  

新入社員の海外就労・勤務に対する受容性も低下傾向にあり、国内就労を志向する比率が上昇している」とのこと。

 

またこちら2001年から2008年にかけての調査では、

若者の海外留学率が中国では急上昇、韓国も上昇に比べ、

日本の若者では減少。

他のアジア諸国の若者はどんどん外へ飛び出している。

 

2015年に発表された産業能率大学による新卒社員の調査では、

・上司が外国人 半数以上が抵抗感を示す

・「海外で働きたいとは思わない」というのが 過去最高の63.7%だそうです。

理由は、「語学やコミュニケーションに不安があるから」が上位のようです。

 

一方、「どんな国でも働きたい」と答えた新入社員は27%で、

こちらも3年前の18%から増加だそうです。

つまり、人材の二極化が進んでおり、産能大によると、

「海外志向が強い人材の確保に向けた企業間の争奪戦が注目される」とのこと。 


冒頭の友人との話でいえば、

「国境をこえて活躍できるグローバルな力をつける」

ということを考慮していくのもひとつの方法ですよね。


 

一方、こちらの小学生の調査では、

60パーセント強が「将来海外で活躍したい!」と答えているとのこと

こんな小さな頃の気持ち、大切に育んでやりたいですね。

 

 

いずれにしても、こうした社会状況の中で、

これからを生きていく子どもに関わる大人として、

「グローバル人材」にまつわる現状、心に留めておきたいですね。

 

 

 

「異文化理解」は他者への寛容さを増大させる?

「グローバル人材」というのは、

・21世紀に必要とされる資質を育み、

・語学力をつけ、

・子ども時代から異文化に触れ理解する機会を持つ

ということですが、「異文化理解について」こんな研究があります。

 

「21世紀型スキル」を提案する「Partnership for 21st Century Skill」による、

25000人を対象とした研究では、

94%の対象者が、国際的な体験は、学習への意欲を沸き立てるとしてます。

そして、96%が他者への寛容さを増大させると答えています。

 

ちょっと話が飛びますが、2017年4月15日刊行の『The Economist』に掲載された、

「日本のいじめ」についての記事を昨夜読みました。

 

世界中どこでも「いじめ」はあるけれど、

多くの場合、1人に対して数人がいじめるのに対し、

日本の場合は、1人に対して集団でとことんまでいじめる。

「空気を読めない(Read the Vibes)」などが理由となり、

周りと「違う者」に対して驚くほど敏感で寛容性がない、というようなことが書いてありました。

多様な文化に触れることで、身近な他者の異質さも、また違った角度から捉えられるようになるといいですよね。

 

 

グローバルな意識や、異文化理解について、引き続きまとめていきますね。

 

 

 

 

さて、春休みしょっぱなから大事件が起こり、相変わらず波乱万丈な始まりでした。

子どもの1人と泣いて怒ってしょげて笑って、おかげさまで、無事落ち着きました。

教訓は、常に、「では目の前のこの出来事から何を学ぶか?」ですね。

決意し、未来へと生かすために行動を刻むのならば、

全てが「ありがたい贈り物」になります。

 

この「事件」とは全く関係ないですが、友人宅でインド家庭料理をいただきましたよ。

スパイスたっぷり。

友人家族が「手で食べる様子」にも、子ども達も今では慣れっこです。

素敵。

 

 

さて、引き続き春休み!

みなさん、新しい週、よい日々を!

 

 

追記:コメントを下さったるまさん。気にしないでくださいね。気軽にコメントくださって全く構わないですよ。


『It Mama』連載:子どもが情報を鵜呑みにする「21世紀情弱」になる前にすべきこと &日常生活に「ポイント」をさりげなく繰り返すことで育まれますね

2017年04月11日 | 21世紀型子育て

今回も、『It Mama』編集者さんが秀逸なタイトルをつけてくださいました。

 

数十年前、というか数年前に比べても、

「子どもと情報」の関係は劇的に変化していますよね。

 

日本でもスマートフォンを持つ子が増えているとのことですが、

こちら米国(アラスカ&東海岸どちらも)でも、

小学生でも高学年になれば持っている子も一気に増えますし、

中学生以上ならば、持っていない子を見つける方が難しいといった状況です。

 

子どもも大人も、いつであろうがどこにいようが、

手の平から瞬時に世界中の情報へとアクセスできる時代。

 

こちらにも書いたように、

 
文部科学省が掲げる「21世紀型能力」でも、
 
思考力や実践力を支える「基礎力」として、
 
「言語スキル」や「数量スキル」と並び「情報スキル」が明記されているわけですが、

 

確かに、
 
読み・書き・話し・聞くといった「言語スキル」や、
 
計算やグラフを読み取る力など「数量スキル」だけでは、
 
もう、「基礎力オッケー!」とはいきませんよね。
 
 
 
 
 
 
「情報スキル」には、
 
1.情報通信技術を使いこなすスキル。
 
2.必要な情報に効率的効果的にアクセスできるスキル。

3.情報を評価するスキル。

4.情報を整理し適用するスキル。

などが含まれます。

 

 

特に3では、「批判的思考力」も大切になってきますね。

21世紀は「批判的思考力」がある人材が求められる!? #2 


記事では、「情報スキル」の2-3までをステップにして簡潔にまとめてあります。

興味ある方是非どうぞ!

子どもが情報を鵜呑みにする「21世紀情弱」になる前にすべきこと #7

 

 

 

ところで、

「拡充学習」などのプロジェクトを中心にした学習スタイルも、

まさしく「情報スキル」磨きに最適ですね。

(・消費するだけでなく創造できる「ギフテッドネス」をどう開発する?教育学者レンズーリ氏の研究紹介

 

子供の「なぜなに?」といった好奇心から、

じゃあ、どうやって必要な情報を得ようか?と考え、

集めた情報を評価吟味し、

整理しまとめ発表する。←情報の適用活用

 

記事にもある「情報スキルを磨くステップ」を少し心に留めておくと、

ポイントを押さえやすいのではないでしょうか。

 

 

「情報スキルを高めなければ!」と気負う必要もなく、

拡充学習や日常生活に、こうしたポイントをさりげなく繰り返していくことで、

随分変わってくるのでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

今朝は、

「魚って、背中やお腹やエラの近くにヒラヒラしたのがついてるけど、

あれって全部『fin(ヒレ)』っていうの?」と次男。

 

一昔前ならもっぱら百科事典や図鑑ですが、

今ではキーワードを打ち込めば、画像つき名称がいくつもでてきます。

自ら打ち込み、スクリーンを眺める次男と三女。

 

ちなみに、

英語だと、pectoral fins (paired), pelvic fins (paired), dorsal fin, adipose fin, anal fin, caudal (tail) fin

なんですが、

日本語は、胸びれ、腹びれ、背びれ、尻びれ、尾ひれ、と分かりやすいですねー。

 

異なる言語でも瞬時に調べられたりして、

ホント便利になったなあとしみじみ。

情報、活用していきたいですね。

 

それではみなさん、今日も良い日を! 


『It Mama』連載:挑戦する子に育てる!知っておくべき3つのこと【21世紀型子育て】 & 他にも知っておきたい5つのこと

2017年04月05日 | 21世紀型子育て

2016年の『ユア子育てスタジオ』での元旦の挨拶で、

こんなことを書いたのを思い出します:

 

”子供たちが成長するにつれ、

あれもこれも身に着けてほしいと思っていたこともよりシンプルになり、

その中でも「これ」と思うのが、

「成長型マインドセット」です。

 

「成長型マインドセット」とは、

「1つ願いが叶うとしたら何を願う?」と聞かれ、

「願いを叶えられる力を身に着けること」と答えるようなものかもしれません。”

 

 

 

「成長型マインドセット」とは?

「成長型マインドセット」と「固定型マインドセット」とは、

30年以上伸びる子と伸び悩む子についての研究を続ける心理学者のキャロル・ドウェック氏が

提唱したコンセプトです。

 

「成長型マインドセット」とは、能力は鍛えるほど発達していくととらえる心の持ち方。

「固定型マインドセット」とは、能力は生まれつき固定されたものととらえる心の持ち方。

 

多くの研究が、

「成長型マインドセット」を持つ子ほど、

伸びていくと示しています。

 

そりゃそうですよね。

 

能力は使えば使うほど伸びると信じる「成長型マインドセット」を持つ子にとって、

目の前の問題とは、能力を鍛える「チャンス」でしかありません。

 

「よーし、やってみるね!」と取り組み続けるうちに、

「自分には能力がないからどうせできない」とか、

「もしできなかったら自分には能力がないということになっちゃう」と恐れる子に比べたら、

長い目で見て、伸び方が違ってきますよね。

 

 

 

 

『It Mama』さんの記事には、

「成長型マインドセット」を培う方法を3つ紹介してあります。

普段子供たちに接しながら、少し気に掛けるだけでも、

随分と違ってくると感じてますよ。

 

特に敏感な子たちには、こうした言葉や姿勢のひとつひとつって、

影響しやすいですよね。

それは、良い方向にも如実に影響を受けやすいということ、そう覚えておきたいです。

 

 


『It Mama』さんの記事に載せた他にも知っておきたい5つのこと

記事に載せた以外にも、

アラスカ時代の小学校での試みや覚えておきたいことなどを紹介しますね。

 

1.頭の中で話す言葉、口にする言葉を変えてみよう
 
教室には、こんなポスターが貼ってあり、皆で話し合っていましたよ。
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「固定型マインドセット」を促進する言葉

もうだめだ
私/僕はあの子みたい良くなれない
これは簡単、これは難しい、
算数ができない/サイエンスができない/読むことができない
私/僕はこれがすごくできるんだ
 

 
「成長型マインドセット」を促進する言葉
他のやり方を試してみよう
私/僕もきっとよくなる
この調子でいってみよう
この前学んだ方法を使ってみよう
これはちょっと時間と努力が必要だな
間違いは脳を成長させてくれる
やり続けてみよう
何が足りないんだろう

 

他の子と比較し、できるできないを決めつけるよりも、

「どうしたらできるかな?」「頑張ればできるようになっていく」

といった言葉を使うんですね。


「私はこれがすごくできるんだ」より、

「他のやり方試してみよう」「この調子でいってみよう」、

というのも、なるほどですよね。

 

 


 
2、「脳は使えば使うほど鍛えられる」というメッセージが込められた情報に触れる

これは、記事にも載せた「能力は使うほど鍛えられると教える」ための方法のひとつです。

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日本語でもこういった本があるかちょっと分らないんですが、

こうした脳の部位の名前や機能など脳の仕組みが分かり易く説明されながら、

「使うほどどんどん発達するんですよー」といったメッセージのある情報に触れさせたいです。


次男がまだキンダーのころ、

難しい問題に向かうと「ふー、脳が喜んでる」と言っていたのを思い出します。


またこれも英語なんですが、『Brainology』という、

より年齢の上の子向けの「脳の仕組みを説明しながらこうしたメッセージが込められたカリキュラム」も、

ドウェック氏によって開発されています。 

 

こうした本やカリキュラムがなくても、

脳の仕組みについて書かれた情報などみながら、

話をしてやるといいですよね。

 

 

 

 


3.失敗は成功への糧と教える

小学校でも

「失敗は素晴らしいこと、どうして?」という質問へ生徒一人一人が答えを出し、

皆で書いてまとめるということをしていました。


失敗するから、違う方法を試せる。
失敗して何度か試すと、もっとよく分かるようになる。
失敗しても何とかなるんだと思えるようになる。
 
などなど生徒からアイデアが出ていました。
 
親子で話し合うのもいいですね。 



また、教室の前にはこんなポスターが貼ってありました。
 
「Miss. Take = mistake(テイク先生)」
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出席を取るのを忘れる、生徒の名前を間違える、家に弁当を忘れる、アートの教室でなく保険の教室に間違えて生徒を連れて行く、スペルを間違える、などなど間違えてばかりの先生だそう。
 
先生でも間違えるのよ、と失敗をほぐすためのジョーク。

 

失敗の緊張をほぐし、次への糧へと励ましたいです。

失敗を恐れて足を踏み出さなければ、成長もないですよね。

 

 

 
4.体現こそ、最も有効な教授法のひとつ

脳神経科学では、いくつになっても、脳が変化すると分かっているらしいですし、

是非、大人も「成長型マインドセット」を体現してやりたいですよね。

 

なるべく、頭の中の会話や、発している言葉にも気づき、

「成長型マインドセット」を促進する言葉を使うようにしてみる。

「私は料理が下手だし、掃除もだめだめ」→「ちょっと努力と時間がかかるけど、改善はできるものよね」

「子育て下手だわあ」→ 「他にもやり方試してみよう。間違えながらもそれなりに誠実に子供に向き合ううちにコツもわかってくるよね」

 

ちなみに、「テイク先生」的なことなら、

私自身もかなり普段の生活で体現できる自信ありです。

これだけ失敗しても、それなりに楽しくいきていけるもんなんだなあと、ゆるめてやりたいですね。 

 

 

 

5.周りとではなく、自分の過去と比べる

「成長型マインドセット」を育む中で、

大人も子供も思い出したいのが

周りと比べるんじゃなくて、自分の過去と比べること

 

40代の私が20代の方と走る速さを競っても、心臓が大変なことになります。

子供だって、「手持ちのカード」がまったく違う周りの子と比べられても、

「能力鍛えるぞー」という「やる気」になんて繋がらないですよね。

 

昨日の自分より前へ進んでいるか。

その子の成長を祝い喜びたいです。

 

 

そうして、こつこつマイペースで進んでいく子はどんな状況でも伸び続けていくでしょうし、

大人になっても、そういう人って、いくつになっても生き生きしてるんじゃないかな、

そう思います。

 

昨日は、アラスカ時代の友人と久しぶりにメールのやりとりをし、

活発に社会活動をされている女性Rさんの話になりました。

Rさんは99歳。

昨日は友人の誕生日だったんですが、

カフェでの待ち合わせに、いつものように自ら車を運転して現れたそうです。

いくつになっても、好奇心に溢れ、社会的な問題への関心みなぎるRさん。

能力を常に使い続け、「衰え知らず」どころか、今も成長を続けてらっしゃる。

友人と、感銘を受けてました。

 

 

話はつきませんが、

それでは、興味ある方、是非どうぞ!

挑戦する子に育てる!知っておくべき3つのこと【21世紀型子育て】#6

 

 

「成長型マインドセット」、親子で育んでいきたいですね。

みなさん、今日も良い日を!

 

 

参考資料: Carol S. Dweck(2006)『The New Psychology of Success』


「情報リテラシー」ってこれからを生きる子供たちに不可欠?そもそも「情報リテラシー」って何なの?どうやって培う?

2017年04月04日 | 21世紀型子育て

国立政策研究所が提案する「21世紀型能力」の中核は「思考力」

その「思考力」を支えるのが「基礎力」

そして「思考力」を方向付けるのが「実践力」とされています。

 

21世紀に求められる「三大柱」ですね。

 

以前も載せましたが、こんな図で表されてます:

 

育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容と評価の在り方に関する検討会(第6回)平成25年6月27日配付資料より

 

 

この「基礎力」のところに、言語スキル、数量スキルと並んで、

「情報スキル」とありますよね。

 

こちらの国立教育政策研究所のレポート:

「社会の変化に対応する資質や能力を育成する教育課程編成の基本原理」 – 平成25年3月研究代表者 勝野 頼彦(国立教育政策研究所教育課程研究センター)

によると、

 

「言語スキル(リテラシー)」とは、

話す・聞く・読む・書くスキル。

 

「数量スキル(リテラシー)」とは、

数式、図、表、グラフ、統計など数学的な情報を理解し活用できる力とのこと。

 

それで、「情報スキル(リテラシー)」というと、

「情報を活用する力」になるわけですが、

これって、具体的にはなんなんでしょうね。

 

 

 

「情報リテラシー」って具体的に、何?

上のレポートによると、

「情報スキル(リテラシー)」とは、

「ICT(情報通信技術)活用」と情報モラル」から構成される

のだそうです。

 

「ICT(情報通信技術)活用」とは、

・情報を検索する

・コミュニケーションをとる

・ICTを使って効果的に表現する

といったICT関連を使いこなすスキル。

 

情報モラル」とは、

・アイデアの交換や借用などを通じた社会的な知識創造の在り方を知り習熟する

・権威的な情報ソースの建設的な使い方を知る

 ・情報社会の法律・ルール・マナーについての基本を知る

 ・情報セキュリティについての知識を得る

といった、ICTを活用する際に求められるルールやマナーや安全性についての知識 だそうです。

 

 

つまり「情報リテラシー」とは、

ルールやマナーにのっとって、安全に情報通信技術を活用できる力

ということですね。

 

 

 

 

「情報リテラシー」はやっぱりこれからますます不可欠ですよね

今後、ますます教育現場でも、ICTが活用されていくのでしょうね。

 

例えば、こちら我が家の暮らす学区でも、

来年度から公立高校でもオンライン授業を通常の授業枠で選択していいことになります。

1時間目は教室で講義をうけて、

2時間目はオンライン授業だけど自分は求められるペースより先に進んでるから、

その間チューターのボランティアをしたり、他の宿題をしておこうというのもあり。

 

今でも、小中高校からの親に向けての知らせは全てネット。

中高になると宿題の提出からディスカッションまでの多くがオンラインでされています。

小学生でも算数の宿題はほとんどオンライン。

 

去年暮らした学区では、小学校4年生から全ての生徒にノートブックパソコンが支給されてました。

パソコンがなければ学校が成り立たない状態です。

スマートフォンも生徒たち授業中も活用してますし、

持っていない中高生はみたことないかも、というほどです。 

 

そしてそうした授業も宿題も、

インターネットは欠かせないリサーチのソースでもあります。

キーワードをタイプすれば、瞬時に世界中の情報がなだれこんできます。

 

数十年前の子どもに比べ、

ほんと現代そしてこれからの子どもというのは、

桁違いの情報量に囲まれ暮らしていくんですよね。

 

 

先日、スマートフォンで宿題をすませ、

お友達とテキストする娘に、

「ママの時はさ、携帯電話さえ子供がもつなんて考えられなくて、せいぜい交換日記だったからね」と、

「交換日記」の何たるかを説明したところ、

まるで「この世のものじゃない」といった目で見つめられましたね。←化石?

 

情報の量からスピードから、コミュニケーションのあり方までも、

大きく変わってますよね。

 

こうして子供を取り巻く環境も劇的に変化してますから、

確かに「基礎力」として、従来の「読み書き算数」だけでなく、

「情報リテラシー」などを、新しく教えていくことは大切ですよね。

 

 

 

 

では、この「情報リテラシー」、どうやって培えるんでしょう?

日常的に心がけることのできる一部のアイデアを記しておきますね。

('Developing Research and Information Literacy' By: Reading Rocketsを参考に)

 

1. 事実か意見かを考える

これは、以前あげた「批判的思考力」を鍛えることにもなりますね。

 

「今日は真っ青な空で晴れてるね(事実)。きもちー(意見)」など、

何気に子供が話すこと、周りの人々が話すこと、本やネットの言葉を前に

「どれが事実で、どれが意見かな?」と考えてみます。

ゲーム感覚で楽しむといいですよね。

 

 

 

2.情報元を評価する

情報を前に一歩立ち止まってみます。

 

・誰が情報の著者か?

・その著者や組織について何を知っているか?その人はどんな専門知識や体験を持っているのか?他者に尊敬される組織か?

・どうしてこの情報は書かれたのか。著者は何かを購入してもらおうとしているのか?

・この情報は事実?それとも意見?

・いつ発表されたもの?

 

確かに、こうした情報の背景を知ることで、

その情報をより適切に生かすことができますよね。

 

 

 

後ほど引き続き、子供と情報リテラシーについて、

まとめていきますね。

それではみなさん、今日も良い日を!


『It Mama』連載:世話焼きママだと「問題解決力」が伸びないワケ&「うまくいかない!」を改善の機会へ

2017年03月28日 | 21世紀型子育て

記事の最後に書きましたが、

失敗や、うまくいかないことにぶつかった時こそ、

「問題解決力」を培うチャンスですね。

 

スグに手を出し助けたり、叱りつけたりするよりも、

「どうしたらいいかな?」

「他にやり方があるかな?」と聞いてみます。

 

問い詰め答えをせっつくより、

「う~ん」と一緒に考えるような姿勢を示すのがいいと思います。

 

その子の様子を観ながら、

必要ならば「足場作り」をしつつ。

(足場作りについての記事:

ヴィゴツキー氏の「足場作り」

ベストセラー「しつけ本」著者ダン・シーゲル氏がスッキリまとめる「この社会で生き生きと力を発揮できる『ひといちばい敏感な子』」を育む鍵

 

例えば、問題解決の「足場作り」として、

問題解決法をいくつかあげてやり、選ばせるなどもできますね。

その過程で、子ども本人がアイデアを出せるようになるかもしれません。

 

お友達関係の問題なんかも、

カエルの選択』にある、

・シェアして順番にする
・話し合う
・その場を去る
・無視する
・「やめて」と言う
・謝る
・交渉する
・待って頭を冷やす
・他のゲームに行く

などと選択肢を並べて話し合ってみるのもいいかもしれません。

 

 

 

 

 

子どもの失敗やうまくいかないことに対し、

大人側も、

「お、問題解決力をつけるチャンスがやってきたぞ」と思うと、

イライラし過ぎたり、爆発したりということも減っていきます。

 

 

我が家も日々、問題が次から次へと起こります

まあ、あげ始めたらきりがないほどです。

例えば、

 

・昨日は長男が、自分の服を乾燥機に入れるため、乾燥機から出したきれいな洗濯物を、汚れた洗濯ものの上に山積みに。 

「きれいな洗濯ものを入れるバスケット」が近くに見あたらず、登校時間もせまり急いでいたたためなんですが。

見つけた私、どっかーん。(今さっき「イライラし過ぎたり、爆発したりということも減っていきます」と書いたばかりですが。)

 

問題解決法:

きれいな洗濯ものを各自の部屋に持っていった際、バスケットを各自の部屋に置いたままにしない。

「きれいな洗濯もの入れのバスケット」を増やす。

水も洗剤も電気も再び洗う人の時間も労力も無駄にしてしまうと思い出す。

などなど、「これってどうしたらいいかな?」と、子ども達とアイデアを出し合いました。

 

 

・ここ数日、娘の1人が「膝が痛い」という 

問題解決法:

薬を塗る。運動を休む。医師&フィジカルセラピーに予約を入れる。偏平足や靴について調べ中。

 

 

・子ども達の送り迎えがまわりません 

問題解決法:

最近は、友人家族と日々連絡を取り合い協力し合ってます。

昨夜は夫、「もうさ、大きな家一緒に買って、共に暮らすとか必要だよね」とつぶやいてました。

子ども達1人1人の活動は多くないんですが、「かける5」が大きいんですよね。友人家は子ども2人ながらフルタイムの共働き。

核家族共働き家庭が増える中、

同じような教育方針を持つ気の置けない家族と共に暮らすのって、

「問題解決法」としてありかもしれない、と思ったり。

二世帯住宅ならぬ、二家族または三家族住宅

 

まだまだたくさんありますが、あまりにも生生しいオンパレードになりますので、ひとまずここで。

 

 

問題を前に、親子で、「問題解決力」を高めていきたいです。 

起こってしまったことに落ち込み過ぎ怒り過ぎとする時間とエネルギーを、

解決策を創造的に模索する時間とエネルギーに変えていきたいですね。

 

 

興味ある方、是非どうぞ。

分かりやすくさっと読めるようにまとめてあります。

世話焼きママだと「問題解決力」が伸びないワケ【21世紀型子育て#5】

 

 

こちらには、「問題解決力」アップについての研究なども紹介してあります:

「創造力」と「批判的思考力」が土台となる「問題解決力」って21世紀になぜ不可欠?どうやって育む?

 

 

日本は春休みですね。

子どもと共に過ごす時間が長いほど「問題」も出てきますが、

時にイラっ、ムカっ、ドカンとしながらも、是非「問題解決力」アップの機会にしていきたいですね。

それではみなさん、今日もよい日を!

 

 

 


『It Mama』連載:IQより重要!21世紀に不可欠な「やり抜く力」を育む方法4つ&こちらの方法も有効ですよ

2017年03月26日 | 21世紀型子育て

 

アンジェラ・ダックワース氏の掲げる「グリット」について、こちらに思うことがまとめてあります:

1人の発信者として「『グリット (やり抜く力)』は過大評価されている」という批判について思うこと

 

 

『It Mama』さんの記事にはのせきれてませんが、改めて

子どものへの働きかけについて気をつけたい2点

1.「努力を継続すればできる!」ということばかりに目がいってしまい、

「できないのは努力が足りないから!」と、

環境改善や、その子の「特性」に目を向ける大切さを忘れてしまわない。

 


2.こちらの記事のダックワース氏の説明にもあるように

「グリット」とは「パッションと努力の継続が合わさったもの」。

自らがパッションを持つことのできる「適切なゴール」を選択することが大切。

そうしたゴールを達成するために方法を創造的に工夫してやり抜くことがグリットであり、

「盲目的に遂行する」のと「グリット」とは同義ではないと覚えておきたいです。

 

 

 

 

それと、これも『It Mama』さんの記事にはのせきれてませんが、

以下、「グリットを育む」ことについて普段実感している「これも有効ですよ」という方法です。
 

「能力は筋力のようなもの」と教えるのって確かに有効です

ダックワース氏自身、グリットを育むには、

キャロル・ドウェック氏の「成長型マインドセット」(マインドセット、やる気の持続

を培うことが有効だと言及しています(こちらのテッドトークでも)。

 

この「成長型マインドセット」を育むために有効とされているものに、

「能力は筋力のようなもの」と教える、があります。

 

例えば、私自身子ども達と接する中で話すのが「ダンベルを用いたたとえ話」です:

全く無理なくささっと持てるものを持ち上げていても、

全く筋力は鍛えられないよね。

「き、きつい!」ぐらいのものを継続して持ち上げているうちに、

だんだん筋力がついて、軽く感じるようになって、より重いものも持てるようになるね

 

 

キャロル・ドウェック氏は、「脳も筋力を鍛えるのと同じなんですよ」といいます。

 

「む、むずかしい」という問題を解くからこそ、

次第に力がついて、簡単に感じるようになり、より難しい問題もとけるようになる。

 

ドウェック氏は、こうした「脳の仕組み」をまとめた

『Brainology』というカリキュラムを開発しています。

生徒が、この「脳の仕組みが説明された動画」をみることで、数学の成績が上昇したという研究報告もあるようです。

 

「難しい問題にチャンレジして解き続けることで、数学の能力が鍛えられていくんだ

持って生まれた才能よりも、チャレンジして努力を継続することが大切なんだ」

と学んだ結果ということですね。

 

 

子ども達が、難しい問題を前に、うんうん唸っているときなど、

「うわあ、脳みそ喜んでるね~。どんどん鍛えられるね!」などと声をかけると、

きつく苦しくても、喜びが加わり、やる気が盛り上がります。

 

苦しい最中には、つい忘れますから、

「うんうんとチャレンジしてると、

いつしか今向き合ってる問題もより易しく感じるようになって、

もっと難しい問題も解けるようになっちゃうんだね。楽しみだね~」

そんなようにたびたび声をかけると、本人達もより前向きに希望を持って進んでいけると実感してます。

 

幼時からティーンまですよ。

そして大人も、難しい問題を前にした時にも、より前向きに希望をもてますね。

「さて、また鍛えられるチャンスだー」と。

 

 お試しあれ!

 

興味ある方是非どうぞ

IQより重要!21世紀に不可欠な「やり抜く力」を育む方法4つ #4

 

 

 

さて、こちら日曜日が始まります。

さっきひとつ原稿を書き終え、明け方です。今から少し寝て、朝から走り回ります!

嵐の日々に、「子ども達が創造力を発揮できる場を築く」というビジョンがどれほど活気を与えてくれるか。

「パッションを持てるゴールの設定と努力の継続=グリット」ですね。今週もグリッティーに!

それでは新しい週よい日々を!