マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

ハイリーセンシティブチャイルドを前にするべきこと2つ&育て方の鍵となる4つのこと

2016年04月30日 | ハイリーセンシティブチャイルド

診断リストや「DOES」に目を通し、

ハイリーセンシティブさについてより知るにつれ、

「ああ、この子は、ハイリーセンシティブチャイルドだな」と思ったとします。

 

そこで、

「じゃあ、どうしたらいい?」

となるわけですが、

HSPやHSCという言葉を生み出した心理学者エレイン・アーロン氏は、

この記事の中で、親や周りの大人にできることについて、

以下の2あげています。

 

1.ハイリーセンシティブであることの「ポジティブ面」を認識する

センシティブ(敏感さ)というと、社会的文化的にネガティブなイメージもあります。

シャイ、神経質、抑制されている、不安感が大きい、癇癪もち、

繊細ですぐに壊れそう、やっかい、すぐに折れそう、ひきこもりがち、

社会に適応できない、などなど。

 

こうした「偏ったイメージ」を持ったまま、

子供の「難しさ」を前にすれば、

ますます「こんなセンシティブではいけない」、

そんなようにも思うでしょう。

 

それでも、アーロン氏は、

「この素晴らしい特性を、どうぞありがたく思ってください」

祝福してくださいと言います。

 

確かに、「敏感さ」について、より知るのなら、

「敏感さ」というものが、

創造性、直観力、驚くべき知恵、共感力など、

強さや力の源に成り得ることが分かります。 

 

本人が与えられた「敏感さのポジティブ面」に気づいていくこと、

周りがその子の持てる「敏感さという強み」に気づいていくこと。

もし、ネガティブ面だけを見、良い面もあると理解しないのならば、

その子は、「落ち込み不安感の溢れたシャイな大人になる傾向にあります」とのこと。

 

確かに、周りが「敏感さのよい面」に気づき接するなら、

子供の自己肯定感や自信も高まり、

良い面を伸ばしていくことができますね。

 

 


2.ハイリーセンシティブチャイルドとの向き合い方を知る

HSCとは、環境により、「良くなる・悪くなるの差」が激しいと言われています。

同じ環境に置かれても、

周りの気づかない細かなことまでひといちばい敏感に感じ取り吸収するわけですから、

確かに、環境の持つ影響もより大きくなりますよね。

そして、良くも悪くも、周りの大人がどう接するかも、より影響力をもつわけです。

 

アーロン氏は、記事の中で、こう言っています。

「多くの大人が、彼らの親が最善の意図を持っていたとしても、

耐えがたいほど難しい子供時代を送ったと報告しています。

なぜなら、誰も、こうした子供達をどう育てていいかを知らなかったからです。

親や教師は、彼らを『敏感すぎる』『シャイすぎる』『強烈すぎる』とし、

彼らを変えようと試み、そして変えることができませんでした。

それで、彼らはますます孤立感を強め、恥ずかしい気持ちになってしまいます。

私が望むのは、子供達をこうした不必要な苦しみから解放してやることです。

そして世界がこうした子供達の持つ、とてつもない才能を無駄にせず生かせるようにすることです。

HSCというのは、世界に差し出すことのできる、とてつもないものを持っているのですから」

 

私自身、自らきつい体験をしてきたこともあり、

これからを担う子供達を思い、

とても共感します。

 

そしてアーロン氏は、

「喜び溢れるHSCを育てるための鍵」として、

以下の4つをあげています。

 

1.自己肯定感を高める

2.恥を減らす

3.思慮のあるしつけ(discipline)

4. 敏感さについてどう話し合うかを知る

 

これら1,2,3とは、「ハイリーセンシティブさ」に関わらず、

大切なことですね。

 

このブログでも、1,2,4、について触れてきましたが、

それらをより深めつつ、

「3の思慮のあるしつけ」についても、

今後、具体的にまとめていきたいです!

 

 

さて、こちら土曜日朝。長女と次女とヨガです!

みなさん、喜び溢れる週末をお送りください!


ハイリーセンシティブチャイルドとギフテッド、HSPがより自信とサポートを得るのなら・・・

2016年04月30日 | ハイリーセンシティブチャイルド

ハイリーセンシティブチャイルドの特徴ギフテッドの特徴ギフテッドの子の難しさ)が似ている、

そんな意見を、インターネットでもちょこちょこ見かけます。

 

私自身も、両者についての資料や、実際何人もの子供達を見てきて、

確かに特徴的に重なる部分が多くあるなあ、と感じてます。

こんなイメージです。

 

 

HSPやHSCというコンセプトを提起したエレイン・アーロン氏が、

Psychology Todayへ寄せた記事のコメント欄に、

こんな質問があります。

 

「我が子がギフテッドなのですが、

まさしくハイリーセンシティブチャイルドです。

快適で慣れた環境ならばとても外向的になりますが、

そうでないのならば極端に内向的になるなど、

外向的でも内向的でもあります。

そして強烈な感情や癇癪も見られます。

HSPとギフテッドには強い関連性がありませんか?

 

この質問に対し、アーロン氏自身が、こんなように答えています。

 

「カール・グスタフ・ユングは、内向的外向的というのは、動詞として用いるべきと言います。

なぜなら、ほとんどの人々が際立った傾向というものを持ちはしますが、

私たちは皆、かわるがわる外向的になったり内向的になったりするものだからです。

私は、正確にラベルを貼ることが大切であるとは思いません。

中略

ギフテッドの研究者によると、ギフテッドとセンシティビティーは関連しています。

それでもギフテッドというのは、たいていテストにより上位3%と定義されています。

HSPというのは、人口の20%近くを占めています。

もし、より自信とサポートが得られるのなら、

より多くのHSPが、ギフテッドとなるのかもしれません。

 

アーロン氏によると、

HSPやHSCがその特性についてより理解を深め、

自信を持ちサポートを得られるのならば、

こんなようになり得るということですね。

 

テストの種類によって、向き不向きもあるでしょうし、

テストによって測られることも限られているとは思いますが、

今現在主にギフテッド認定に用いられているテストでは、

芸術的な能力や創造性をはかることは難しいです)、

HSPやHSCが持てる力をより発揮できるようになるというのは、

目指したい方向ですね!

 

 

私自身は、こうした心理学的な分類というのは、

「国境のない地球に線を引き『異なる国』として分けたもの」、

というような認識でいます。

国として分けることには、メリットもあります。

そして分類することのメリットを享受するためでなければ、

分類することには、何の意味もありません。

 

環境によって大きな影響を受けるとされるHSC、

周りにいる大人として、

できることをしていきたいです。

 

ギフテッドの「過度激動」や「感情の強烈さ」も含め、

「敏感な子」「感受性の強い子」にとって役立つ情報を、

こつこつと発信していきます!


自然に囲まれ随分と虫に慣れた次女6年生の修学旅行、「クモへの恐怖感」ってなんなんでしょうね

2016年04月30日 | ハイリーセンシティブチャイルド

昨日修学旅行から帰宅した次女6年生、

おかげさまで、かけがえのない5日間となったようです。

 

毎日大自然の中で、

ハイキングしたり(夜懐中電灯を持ってのハイキングも!)、

カヤックしたり、アスレチック施設で遊んだりと過ごしたそうです。

 

大の苦手の虫も、

お友達とわいわい楽しみながら、

随分と平気になったよう。

虫が苦手なのも、元々アラスカ生まれ育ちで、

これまで虫に慣れる機会というのがなかなかなかったのもあるんでしょうね。

年の半分近くは、氷と雪の銀世界でしたから。

 

とはいえ、同じ環境で過ごしてきても、

兄弟姉妹によって、全く平気な子もいますから、

やはり性質というのは大きいんだなあと実感しています。

 

今回5日間、コオロギや、アリや、毛虫に囲まれ、

何と、三女と次男が遊んでいたように、

お友達皆でそれぞれ1匹ずつ毛虫に名前をつけペットにしていたそう!(笑)

次女は、しましまだからと「ティガー」と名付けたそうです。

 

そしてマダニ!もそこかしこにいたようですが(シャワールームにも)、

付き添いの方が、常にピンセットを持ち歩き、

いつでも抜き取れる準備が整っていたようです。

同じキャビンのお友達もぬきとってもらったとのこと。

こちらで自然を楽しむには、常についてまわるものですね。

 

真っ青で大きな蛇にも2匹ほど出会ったと(ビーチから海に向かってゆうゆうと泳いで行ったのだそう)!

 

虫については、あとは「クモだけかな」と次女。

不安障害の7%を占めるのも「クモ恐怖症(Arachnophobia )」といいますが、

クモってなんなんでしょうね。

あの足が8本あってわさわさ歩く様子がだめなんですかね。   

 

こちらの記事でも紹介した、「クモ恐怖症」の具体的セラピー方法について話すと、

この5日間でも随分と気持ちが楽になったことを振り返り、

「結局慣れなんだねー」と、

かなり納得のようでした。

 

大好きになる必要はないですが、

好きでもないけれど、大嫌いというほどでもない、

身体についたら、ぱぱっと払えばいいぐらいになれば、

より楽ですよね。

 

子供達も大きくなり、

「扁桃体が過剰に反応しやすい」といった

脳の特徴などについてもより具体的に話し合えるようになり、

「生き辛さの正体」が明確になることで、

少し楽になっていくように感じています。

 

我が家で有効な、

子供もイメージをとらえやすい比喩を用いた話し合いの内容など、

また後ほど書いていきます!

 

 

 

 

 

 


ひとつひとつの不快感を「自分で自分を快適にする姿勢」を学ばせる機会に

2016年04月29日 | 子育て全般

三寒四温の春、とはいえ、こちら毎日驚くほどの気温差です。

30度を越え真夏の太陽!と思えば、

翌朝8度まで下がり雨しとしと。

厚手のジャケットが必要になったり。

 

この気温差にやられたのか、

昨夜から次男6歳が、咳、鼻水、悪寒、熱。

夜中も15分ごとぐらいに、鼻づまりや咳で起きてました。

学校は休んだものの、

おかげさまで、機嫌もよく元気もあるようで、

鼻歌を歌いながら遊んでます。

 

 

遊びながら「寒い寒い」というので、

「じゃあ、どうしたらいい?」と言葉をかけると、

タートルネックの上に着ぐるみを着込み、

サルになってました。

一番あったかい「洋服」ですね。

 (右のドア下には、「寒いから」と毛虫のジョニーとソフィアが屋内に・・・)

 

この

「じゃあ、どうしたらいい?」

という言葉、家庭でよく使うんですが、

ある程度関係を築いた生徒との間でも、

有効です。

 

不快なことや、何かうまくいかないことに対し、

「あれしなさいこれしなさい」と指示したり、

さっと、動いてしてやったりする前に、

「じゃあ、どうしたらいい?」とだけ言葉をかけてみる。

 

 

ミルクこぼれちゃった! 服に絵の具がついたら嫌! 紙が折れ曲がった!

と困った様子の子供たち。


「じゃあ、どうしたらいい?」

 

すると、

布巾をとりにいってふきとる。

教室に常備してあるスモッグを着る。

「新しい紙を下さい」と言う。

などと、自ら動いていきます。

 

その後は、

きれいになったね!

これで大好きな洋服が汚れなくてすむじゃない!

もちろん! きちんと話してくれてありがとう。

などと、「結果を一緒に喜んで」やります。

 

こうしてひとつひとつの不快感が、

自分で考え動いて工夫しと、

「自分を自分で心地よくする姿勢」を学ぶ機会になりますね。

 

 

子供によって、

自ら工夫しきった後に、

ようやく外に向けて声を発する子もいますから、

(HSCも見知らぬ場ではよくあります)、

そんな場合は、一緒にいろいろ試してやるなど、

その子の様子を見ながら、

言葉をかけていきたいです。

 

 

さて、今日はこれから、修学旅行を終えた次女を迎えに行ってきます。

「お腹すいたー、何か食べ物持ってきてー」、

と今さっきテキストが入ってましたから、

ひょっとして、修学旅行中あまり食べなかったのかもしれません・・・。

 

みなさん三寒四温の春、どうぞ温かくお過ごしください!


今日は「日本文化プロジェクト」の手伝い、日本文化を伝えるぞーとパッション溢れるアメリカ女性たち

2016年04月28日 | 行事

今日はワシントンDCにて、

  

中高生への「日本文化プロジェクト」を手伝わせていただきました。

 

日本について、一通り学び終えた後は、

参加者ひとりひとりが自分の名前をカタカナで書き、

最後は質疑応答。

 

20代アメリカ人女性の率いるこのプロジェクト、

手伝いに入っているのもアメリカ人の女の子が2人。

大学院や大学で、日本語を専攻した方に混ざり、

独学で日本語や日本文化について学んだという方も!

 

皆さん日本語が上手なだけでなく、

日本の過去現在の様子もよく知ってらっしゃいます。

 

中高生や親御さんたちからの様々な質問にも、

的を得た答えをぽんぽんと返してました。

 

どんなスポーツが最も盛ん? 野球ですね。

 

野球は世界大戦後に日本に伝わったの? 

いえ、その前の19世紀には伝わっていたんですよ。

(へーと思い、帰宅してからグーグルしてみたら、1871年に来日し東京開成学校予科で教えたアメリカ人教師が日本にもたらしたのだそう)

 

生徒達は学校の部活として、それともコミュニティーのチームの一員としてスポーツするの?

どちらもありますよ。学校の部活も盛んです。

 

日本の子達は、ほとんどの子が塾へ行っているのに、いつ部活などスポーツをする時間があるの?

部活が終わってから塾へ行ったりしますが、受験一年二年前には受験勉強に専念するために止める子が多いです。

 

毎日どんなものを食べてますかといった食べ物や、デザートの種類についての話では、

日本の親は、お弁当に凝り、親間で熾烈な競争になっているというのは本当?という親御さんからの質問も。

凝り過ぎた弁当作りはやめましょうとされた学校もあったと聞きます。(これは、キャラ弁禁止の幼稚園が増加しているということでしょうね)

 

参加された中高生親御さん皆、とても満足顔で、オフィスを後にされてました。

 

こうして多感な時期に、他文化に少しでも触れ、

興味の広がる機会となるなら、嬉しいことですね。

 

 

ワークショップ後は、

スタッフの皆さんがこのプロジェクトに関わるまでについての話を聞いたり、

プロジェクトの教材などを見せていただきました。

今回は、中高生向きなのでプロジェクターを用いたやりとりが主でしたが、

小学生&学齢期前向けには、クラフトなど自ら創るプロジェクトも盛り込んでありますとのこと。

 

距離的に今は難しく、全面的にコミットとはできないのですが、

できる範囲で、少しずつお手伝いさせていただけたらなと思っています!

 

 

それにしても、

こうして日本から遠く離れ、

日本で生まれ育ったわけではない人々が、

大好きな日本文化を伝えるぞー!と活発に動かれているというのは、

なんとも頼もしく、ありがたいですね!

 

みなさん、楽しい週末をお過ごしください!


不安感&恐怖心の強い敏感っ子が人生をより楽しむために

2016年04月27日 | ハイリーセンシティブチャイルド

(毛虫の画像がありますので、苦手な方はご注意ください)
 

昨日の午後、家の前で遊ぶ近所のお友達と下2人。

何してるのー?と覗いてみると、

毛虫・・・。

十匹以上いたでしょうか。

 

これがジョニー、

それがソフィア、

あっちがケイデンとアドベンチャー。

 

ジョニー、そっちいっちゃダメでしょー

ほらソフィア、そろそろお昼寝よ

 

毛虫とままごと遊びに夢中。

 

そして今朝の玄関先。

 

我が家のペットになったジョニーとソフィア。

「毛がフワフワしてかわいー」と朝から愛でる三女と次男。

 

ここら辺りは街路樹が桜なんですが、

確かに、桜が散り葉がでてきたとなれば、毛虫ですよね・・・。

 

 

 

 

実は、私は毛虫が大の苦手な子供でした。

 

他の虫は結構平気だったんですが、

毛虫だけはどうしてもだめだったんですよね。

桜が散り始めると不安感高まり、

この木は毛虫がいると匂いで察知でき、

桜の木の下はできる限り避け、

夢に出てきてうなされるほど。

クラスの男の子たちがふざけて教室で投げ合っていたときには、

卒倒しそうになり、しばらく学校へ通うのが難しかったのを覚えています。

 

 


敏感(ハイリ―センシティブ)な人や子は、

扁桃体や島皮質といった、

不安感や恐怖心を司る脳の部位が敏感に反応しやすい、

という説もあるようです。

 

特定の対象に対し、こうした脳の部位の反応が過剰となり、

通常の日常生活に支障をきたすようなら、

「○○フォビア(恐怖症)」(不安障害の一タイプ)ともなりうるわけですが、

確かに、ハイリーセンシティブな面の強い娘の一人のクモなどの虫に対する反応を見ていると、

「フォビアすれすれ」かも、と思うことがあります。 

 

 

 

私自身の子供時代を振り返っても、

毛虫の他にも「フォビアすれすれ」なものがあったなあと思い出します。

高所、暗闇、激しい乗り物(遊園地など)

映像系(ホラー映画や事故・災害の様子など。

地震の映像を見て何ヶ月も寝付かれなくなったり)。

 

HSPやHSCというコンセプトを提起したエレイン・アーロン氏は、

「もし、不安感が人生や発達を邪魔するようならば、

『正真正銘の障害』だろうとそうでなかろうと、

人生をより楽しむために、

不安感に取り組む必要があります」としていますが、

http://hsperson.com/faq/hs-or-anxiety/

確かに、ですね。

 

 

 

 

「フォビア(恐怖症)」は、

トラウマ的な出来事が引き金になることがあるといわれます。

とはいえ私自身の毛虫については、記憶をたどっても、

これといった出来事が思い当たらないんですよね。

 

どうしてあれほど「だめ」だったのかと考えてみると、

見かけも苦手ではあるものの、

何よりもその苦手な見かけをした生物が

「ふいに身体にくっつき得る」ということだったのかなと。

ひょっとして木からぽたりと落ちてきて知らない間にくっついていた、

とかあったのかもしれませんね。

 

また母親など身近な人がヒステリックに反応しているのを見て子供も学ぶ

と言われることもありますが、私の母親は毛虫、全然平気でした。

なんでそれほど恐がるのかと理解できなかったようです。

 

また母親云々に関しては、

私という同じ親に育てられながらも、娘の一人以外は、

冒頭のように虫に対して全く抵抗がないようですから、

まあ、「育て方」以外の何かがありますよね。

 

  

 

それでも私自身今では、

「フォビア的」な不自由さを感じることはほとんどなくなったなあと思います。

激しい乗り物ときつい映像は相変わらず苦手ですが、

これらはなくても日常生活送れますからね。

 

私自身楽になったのには次の2つが考えられるかなと思います:

1.大きくなるにつれ様々な体験を経たこと

世界中バックパックで周るなどして、

過酷な状況にギャーとなっているうちに、

それまで恐かったものへの見方も変わっていった。

 

2.扁桃体等を落ち着けるとされるセルフケアを日常生活に組み込むこと

深呼吸や、ボディスキャン、マインドフルである時を持つなど。

 

 

もし、

ご自分やお子さんの「フォビア?」といった様子に困っている方がいらっしゃったら、

子供の場合は、私のように、年を経るにつれ楽になる子もいるでしょうし、

また昨今は、ますます改善しやすくもなっているようです。

 

「フォビア」には「認知行動療法」が有効とされていますが、

何ヶ月間かけてのセッションから、今では、

1.1度のセラピーで6ヵ月後も有効。(ノースウェスタン大学)

2.1度薬を服用するだけで1年後も効き目あり。(アムステルダム大学)

などの研究も発表されているようです。

 

1.2の両者とも、フォビアの中でもよくあるという

「クモ・フォビア(Arachnophobia)(不安障害の7%!)

の被験者に対しての研究。

 

1のセラピーの具体的内容とは:

・正しい知識を学ぶ  タランチュラは突然飛びついてきたりしない。むしろ人を見たら身を隠そうとするなど。

・少しずつ慣らす  タランチュラを前に、まずは絵の具の筆で触る、次に手袋をして触る、最後に素手で触って掴む

 

これで、それまでクモが恐くて芝生の上さえ歩けなかった人も、平気になったといいます。

タランチュラが平気になれば、確かにちいちゃなクモもへっちゃらになるでしょうね。

 

fMRIを用いて被験者の脳を見ると、

「視覚的に苦手」だった人ほど、

大きな改善(恐怖感を司る脳の部位がより落ち着いていた)がみられたというのも興味深いです。

「見た目がダメ」が原因のフォビアは、改善率がかなりいいんですね。

 

 

 

この「慣らす」というの、

「フォビア」改善にとっての鍵とされてますが、

敏感な子にとっても、とても大切だと思っています。

 

「敏感な子に無理させ過ぎない範囲で、

様々な体験をさせるといい」と言われるのは、

腫れ物に触るよう、安全地帯だけにいるのではなく、

少しずつ、コンフォートゾーンの外にあるものへ、

「慣らしていく」ためでもあるんですよね。

 

「ああ、これでも、大丈夫なんだな」といった体験を積み重ね、

不安感や恐怖感を司る扁桃体を落ち着けていく、

そんなイメージです。

 

敏感っ子が、

より自由に世界を楽しめますように!

不安感や恐怖感との取り組みについても、

こつこつまとめていきたいです。


「米国トップ大学入学審査はアジア人に不利?これから求められる人材」についてまとめました

2016年04月27日 | 中学・高校

「ユア子育てスタジオ」の方へ


1.「フロリダの太陽の下で義妹とハイメ・クアドラさんの結婚式!」

2.米国トップ大学入学審査はアジア人に不利?アイビーリーグ大学助教授の義弟に聞いた『これから求められる人材』」


をまとめました。

2については、こちらに書いてきたことに加筆し、より分かりやすくまとめてあります。


興味のあるかた、是非どうぞ!


ハイリーセンシティブな人や子供はちょっと異なるプロセスの仕方を持つ?脳についての研究3つ

2016年04月26日 | ハイリーセンシティブチャイルド

ハイリーセンシティブな人々は、知覚する対象を「ちょっと異なるやり方」でプロセスしていると示す研究を3つ紹介します!

 

1.心理学者Jadzia Jagiellowicz率いる研究によると、被験者にHSP(ハイリーセンシティブパーソン)の診断を施し、その後、HSPとHSPでないグループに、わずかに異なるふたつの絵を見せ、fMRIを用い、それぞれの脳の働きを比較したといいます。すると、HSPの方が、微妙な違いをもとらえようとし、知覚において「複雑さや詳細を考慮する脳の箇所(*)」が、より活性化していたといいます。HSPは、深く複雑なプロセスに関わる脳の部分をより用いる傾向にあると結論付けられています。

(*)i.e. right claustrum, left occipitotemporal, bilateral temporal and medial and posterior parietal regions as well as in the right cerebellum

 

 2.エレイン・-アロン氏率いる研究チームが、アジアと米国で生まれ育ったHSPとHSPでない人々に、属する文化によって難しいとされる知覚的タスクを与え比較してみたそうです。例えば、アジア人により個人的価値観を期待する課題、米国人により集団的価値観を重視する課題など。すると、HSPでない人々は、文化の違いのために難しいとされるタスクに向き合う際、「より努力」する必要があったのに対し、HSPの脳は、何ら「より努力」していると示さなかったとのこと。それはまるで、文化的な期待を超えて、物事をより深いレベルにあるべき姿として捉えているかのようだったとしています。

つまり、表面的な文化的枠組を超えたレベルで、対象に向き合い捉えようとする傾向にあるということですね。

 

3.社会心理学者のBianca Acevedo氏の率いる研究では、HSPとHSPでない人々に、見知らぬ人と愛する人の様々な表情の違いなどの写真を見せたところ、「1」のJagiellowicz氏の研究と同じように、HSPは「複雑さや詳細を考慮する脳の箇所(*)」をより活性化させたとのこと。その上、「島皮質(insula)」の活性化もより見られたとのこと。島皮質とは、内面的な状態、感情、身体的様子、外面的な出来事について瞬間瞬間に知ることを統合し、今私達が何に気づいているかを知ることを促す箇所とのこと。HSCやHSPが、外面や内面の動きに敏感なのもこうした脳の機能が関わっているのだろうとのことです。

 

 

 

「何でこの子って、ちょっと周りと違う感じ方や気づき方や反応の仕方をするんだろう」と感じていたのも、こうした「脳の機能からして違うんだ」と思うと、何だか腹が据わるというか、すっきりします。では、どう付き合っていけばいいのか、どう伸ばしていけるのかと動き出せますね。

人口の20パーセントにこうした人々がいるというのも、人類の生存に必要だったため、といった説もあるようです。またまとめていきたいです!

こうした「脳の多様さ」を、生かし合えるといいですよね。

 

 

 

さて、今日は各党の大統領候補を決める選挙のため、小中高休み。

子供達と雑用に走り回る一日となりそうです!

みなさん、今日も良い日を!


ハイリーセンシティブパーソンの自己診断リストを試した長女14歳、その子が羽ばたいていくサポートを

2016年04月26日 | ハイリーセンシティブチャイルド

先日の「サイエンス・エンジニア祭」にて、

あなたはどんなバクテリア?

一人でワークしたいか、チームでワークしたいか、

一定の場所でワークしたいか、旅しながらワークしたいか、

食べ物に好き嫌いが多いか、何でも食べるか、

などと答えていき、

私は○○というバクテリア!とバクテリアの性質を知るというようなブースがあった、

と紹介したんですが、

 

この後長女が、

「何だか私って、決められないと思うことがちょこちょこあるんだよねー」と。

 

確かにこのとき、ぱっぱとした雰囲気で皆が答えていく中、

長女は迷った項目などあり、

周りよりは時間がかかっていたかも、です。

 

普段、かなりはっきりして見え、彼女が「物事をなかなか決められない」

とは私自身はあまり気づかないんですが、

本人も、普段さっぱり迷わないことも多いだけに、

迷う自分が対照的にくっきりと映るということもあるのかもしれませんね。

 

それで、昨日高校から帰宅した長女と、

ハイリーセンシティブの特徴「DOES」の項目にあった、

「様々なことに気づき感じ深くプロセスするからこそ、

『決められない』ことがある」ということを話してみたんです。

 

なるほどー、と納得する長女。

そしてHSPやHSCについても少し話してみました。

 

私自身、こうしたHSPやHSCといった、

「その人なりを定義する言葉」というのは、

その子の可能性を囲ってしまう作用を持つこともあり、

普段、子供達の前では用いないようにしています。

 

子供本人と話す際の注意としては、

ポジティブ面を盛りだくさんに伝えることでしょうね。

細かなことに影響を受けやすいHSCの場合は、特に。

その上、多感な思春期14歳でもありますし。

 

「繊細さや敏感さと言うと、まあ文化的には、ネガティブなイメージもあるよね。

シャイとか、引っ込み思案とか、人見知りが強いとか。

でもほら、敏感っていうのは、

匂いや音やその場の雰囲気や人の表情や心の動きや自分の心の動きや、

身の回りや自分の内面まで、

あらゆることをたくさんたくさん感じているともいえる。

だからこそ、押し寄せる感覚や情報に溢れ、

決めるのに時間がかかったり、外から見て静かに見えても、

内面は常にとても賑やかだったりするんだろうね。

そうしてポジティブもネガティブも両方ビビッドに強く感じるということは、

人生をとても豊かに楽しめることでもあるよね」

などなどから、より詳細を話していき。

 

すると、

「ふーん。私、かなりHSPかも。

周りより気づくと思うことたくさんあるもの」と。

 

それで、「自己診断してみたい!」とコンピューターのある部屋に走っていき、

「HSPの自己診断リスト(エレイン・アーロン氏のウェブサイトより)」(英語版)日本語版

を試してました。

 

結果、「14項目以上当てはまったらHSPでしょう」とあるところ、

27項目中25項目「YES」という、

私もちょっとびっくりの結果・・・。

 

しかもチェックしなかったひとつは「カフェインに敏感に反応する」を、

「コーヒー飲まないから分かんない」。

 あとは、「暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている」を、

「私、全然平気よ」と。

まあ、我が家はケーブルもなく、

インターネットの文字情報以外ニュース番組なども見ることありませんし、

映画もたまにですから、

「過激なものに接する機会が今までほとんどなかった」とも思いますが。

 (「子供時代周りからシャイや内気と言われた」は、年長時分の記憶だそうです。

自分のこと、もう「子供」とは思ってないんですよね。今は「私全然シャイじゃないよ」とのこと。)

 

この自己診断リスト、

「少し重複気味かな」、

「これに14項目当てはまる人って20パーセントどころじゃないんじゃないかな」、

という気もしますが、

いずれにしても、こうした診断リストによって、

「あ、自分はHSPだったんだ」と理解されたようでほっとしたり、

より楽になる対処法が見つかるようならいいですよね。 

 

 

長女、セルフケア法を身につけさせつつ

「HSPと強さ」とか「HSPの良さ」とか、

「HSPであることを生かし社会でたくましく活躍する人々」といった、

HSPでありつつ羽ばたいていくイメージをたくさん話してやろうと思います。


「どういう子がハイリーセンシティブチャイルドか?」を見分ける最新バージョン「DOES」

2016年04月25日 | ハイリーセンシティブチャイルド

以前紹介したこちらの診断チェックリストは、『The Highly Sensitive Child』に載せられているものですが、その2014年版の最後には、初版の2002年以来の研究が、著者エレイン・アーロン氏によってまとめられているようです。

こちらにて読むことができます。とてもコンパクトで分かりやすいです!

その中で、アーロン氏は、「最近では『ハイリーセンシティブ』について、DOESという言葉で説明するようにしているんです」とのこと。

 

「DOES」とは:

1「Depth of Processing(プロセスの深さ)

2.being easily 「Overstimulated(刺激過多になりやすい)

3.being both 「Emotionally reactive generally and having high 「Empathy in particular

(感情的に反応しやすく特に高い共感力を持つ)

4.being aware of 「Subtle Stimuli(微妙な刺激にも気づく)

これら4つのコンセプトを表しているといいます。

 

詳細をみてみると。

 

1.「D」epth of Processing(プロセスの深さ)

刺激過多になりやすかったり、微妙さに気づくといったことがまずは親の目につきやすいものの、「プロセスの深さ」こそが、まさに中心的な特徴とのことです。目につきやすい特徴も、この「プロセスの深さ」が根本的な原因というのですね。

 

こんな表れに気づくかもしれません(全ての特徴が見られるわけではないとのこと):

・どこかで一度二度聞いたのだろうその年齢にしては「ビックワード」を用いた深い質問をする

・賢いユーモアのセンス

・あまりにも多くの可能性を考えるため決められない

・参加する前に再考を重ねるので新しい人や場面を前にすると活動を始めるのに時間がかかる

 

 

 

2.being easily 「O」verstimulated(刺激過多になりやすい)

外の動きも内面的な動きも敏感に感じ続け、その上完全にプロセスしようとしていたら、心的にも身体的にも、やっぱり、もう限界!ともなりますよね。

 

こんな表れに気づくかもしれません(全ての特徴が見られるわけではないとのこと):

・たとえ楽しいバケーションなどであっても、出かけ先で刺激が強すぎるためなどで、驚くほどのメルトダウンを起こすことがある

興奮した日は寝つかれなかったり夜起きたりする

・変化や痛みへの反応が極端

・大きな音に対しまるで身体的な痛みを伴うかのように反応する。

・暑さ寒さ、靴の小石、塗れたりちくちくする服などについて文句をいう

・「ダウンタイム」や「静かな一人遊び」が必要

・パーティー、チームスポーツ、クラスの前で話すのを避ける

・上手なことがあっても、見られていたりテストされると、同じようにうまくできないことがある

・刺激の強い罰より、穏やかに正される方がよりよく学ぶ

 



3.being both 「E」motionally reactive generally and having high 「E」mpathy in particular

(全体的に感情的に反応しやすく特に高い共感力を持つ)

感情的な反応が、深くプロセスすることと関わっているとのことです。例えば機械音を繰り返し聞くよりも、生身の人と話すことで、語学がより上達するように、感情を伴うことで、より深く学び記憶に残ると言います。HSCは、感情が強いからこそ、人生のレッスンを観察しよりよく学ぶでしょうとのこと。また共感力が強い感情と結びつくとき、慈愛(compassion)に繋がるといいます。

 

こんな表れに気づくかもしれません(全ての特徴が見られるわけではないとのこと):

・深く感じ入る

・簡単に泣く

・あなたの心を読む

・完璧主義、または小さな間違いに強烈に反応する

・学校の友達や、家族や、見知らぬ人など他者の悲嘆に気づく時に、動物に対しても悲しみを持つ。例えば、食卓の肉や、温暖化のホッキョクグマなど。

 

 

 

4.being aware of 「S」ubtle Stimuli(微妙な刺激にも気づいている)

感覚器官がより高反応というよりも、思考と感情レベルの高さが、こうした知覚的な敏感さに関係しているといいます。微妙さへの敏感さは、学校で先生が何を望んでいるかを察知できることを含め学校生活や、スポーツやアートにとって役立つでしょうとのこと。

 

こんな表れに気づくかもしれません(全ての特徴が見られるわけではないとのこと):

・人や場所の微妙な特徴の変化に気づく。家具が移動したなど

・「おかしな」匂いがするとその場に入るのを拒否する

遠くの鳥の声や飛行機のエンジン音に気づく

・より年齢が上になると、アート作品にも敏感

声のトーン、ちらりと見る、鼻であしらうなどや、小さな励ましにも気づく

 

 

 

なるほどー。このDOES、特徴がすっきり4つの項目にまとめられ、分かりやすいですね。

「DOES」ひとつひとつについて、とても興味深い研究が様々紹介されていて、是非みなさんにもお伝えしたいのですが、そちらも後ほどまとめていきます!

 

それではみなさん、今日も良い日をお過ごしください!