マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

「非認知能力」についての記事にいただいたコメントのやりとり。「よりよい人生」って何?

2018年05月28日 | 子育て全般

こんにちは!

 

前のこちらの記事を、

世界トップが実践!子供の「非認知能力」を育むヒント

【非認知能力1】『オールアバウト』寄稿:世界トップが実践!子供の「非認知能力」を育むヒント

【非認知能力2】変革を支えるもの、教育現場での取り組み、ひといちばい敏感な子と自制心

フェースブックにアップしたところ、

友人の1人Hさんからコメントをいただきました。

 

今日は、そのやりとりを紹介させてください。

 

教育や子育てについての研究を参考にする際、

常に、思い出したいことだなあと思います。

 

 

「非認知能力」が広まるきっかけとなったヘックマン氏の研究もですが、

こうした研究では、しばしば、

「これこれをすると、その子は、将来よりよい人生を送ることができますよ」

と、報告されることがあります。

 

では、何をもって「よりよい人生」としているのかというと、

例えば、ヘックマン氏の研究では、

収入、学歴、持ち家率、離婚率の低さ、生活保護率の低さ、犯罪率の低さなどですね。

 

でも、そうした基準で、

本当に「よりよい人生」なんていうものをはかることができるわけ?

といったやりとりです。

 

(改行位置等、修正してあります)

 

 

―――――――――引用始まり

 

Hさん: シェリル・サンドバーグの「OPTION B」と

エリック・バーカー「残酷すぎる成功法則(原題Barking up the wrong tree)」にも

レジリエンスとグリッドのこと書いてあり興味持っていました。

 

これらの力が将来の収入の高さや持ち家率に影響するっていうところ、

測定しにくいからわかりやすい形で生活に困ってないことをあらわしてるのだろうけど、

少し違和感があります。。

 

うまく言い表せないけど…。

 

 

私: シェリル・サンドバーグ氏は、

実際に彼女の人生に起こった大きな悲劇を通して、

レジリエンスのステップを描き出してくれたね。

「残酷すぎる成功法則」には、グリッドのことが書いてあったんだね。



Hちゃんの気持ち、私なりによく分かる。

教育経済学の研究が「成功」とするのは、

結局、収入や持ち家率や学歴やということになるんだよね。


「だから、いついつに投資するのが一番リターンがいいですよ」と。

とっても物質的。


でも、そんなもので、

「こちらの人生よりあちらの人生の方がいいですよ」と決められるなんて、

あまりにも欠け過ぎてて、なんて視野が狭いんだろうと感じるよね。


「幸せ」って、もっと別のところにあるよねと。


Hちゃんも私も、身近に貧しい国を見てきて、

貧困の悲惨さというのは、きっと骨身にしみて分かっていると思う。

そして、貧困は何とか解決すべき問題だとも思っている。

 

でも、そうした人々が「敗者」で、

富を享受する人々が「成功者」かというと、

それはまた全く別だと感じるよね。

 

そんな「ものさし」で切り落とされてたまるかと。


「幸せを感じる力」とか「精神的な豊かさ」を指標にした研究が、

もっと必要だね。それは確かに、とっても数値化しにくいことだろうけれど。

 

 


Hさん上手く言い表してくれた


そう、

貧困の中でも創意工夫して収入を得て欲しいものを買って誇らしく過ごしている人もいるし、

ある程度の自由がある状況ならその人らしさを発揮できる。


自由を奪われた貧困の中で過ごすことの方が過酷だと思う。

フランクル(ビクトール・フランクル)が言うように

そういう状況でも自分がどのようにあるか選択できる余地はあるのだろうけどね。


たぶん私達が知りたいのは、お金持ちになる方法ではなく、

辛い時の心の持ちようなのかな。

 

だから、レジリエンスの効果としての指標に持ち家率とか出てくると

変な感じがするのかな。

 

 


私: 確かに!

「自分で選択できる余地=自由度」って人生の質を決める要因になるよね。



強制収容所といった極限状態をのりこえてきたフランクル氏の言葉、

本当に重みがある。そして、希望を与えてくれるね。


「そうだ、今のこの状態でも、自分で選ぶことができるんだ。

意味を見出すことができるんだ」と。


「つらい時の心の持ちよう」

うん、そこからどう立ち上がるのか。

ホント、次から次へといろんなことが起こるもの。

 

私にとっては

「雲に惑わされるな、その上には常に晴れ渡った空がある」という修行僧の言葉とか、

スーフィーのハーフェズの突き抜けた笑いの詩とか、

「ストックデールの逆説」とか、

ユダヤの「全ては善きことのために」とか、

そういう考え方や言葉が、その時その時で助けてくれた/るなあと思う。

 

フランクル氏もサンドバーグ氏もそうなのだけれど、

そうして絶望を乗り越えてきた人類の知恵ってありがたいね。

 

―――――――――――――――――引用終わり

 

私自身、

文化人類学を通し、経済的に貧しい国について理解しようとし、

夫も貧しい国出身で、学歴もありませんし、

若かりし頃は、家族で福祉にお世話になる生活をしたこともあります。

ですから、私なりにですが、貧しさのきつさというものを、体験してもきました。

 

でも、

何を「よりよい人生」とするのか、

何を「幸せな人生」とするのか。

 

それは、確かに、

そういった収入、学歴、持ち家率などとは、

また別のところにありますよね。

 

 

何を大切に思い、

子育てをしているのか。

 

みなさん、

子どもに日々向き合う大人として、

見つめていきたいですね。

 

 

 

・フェースブックのページ

 https://www.facebook.com/maiko.nagaoka.568

オリジナルのやりとりは、雑談も混ざってます。

たまにですが、「お友達間」だけに、プライベートの近況をアップしてます。

自己紹介していただければ、「お友達」になっていただいてます。

 

・コメントにある「ストックデールの逆説」について以前書いた記事:

子育て生活を支えてくれるマインドセット「ストックデールの逆説」、「最後は大丈夫と楽観的に信じる」と「目の前の厳しい現実に地に足をつけて対応する」

私にとって、子育てを支えるマインドセットです。

 

 

 

さて、こちら3連休、

連日コミュニティープールです。

今日は、下2人の子と近所の子たち10人近く連れてわいわいと。

帰り道。

 

中学生組は、「髪が整ってないからいや~」とカメラに映る範囲から外へ。

170センチ以上ある背の高い子は小学校5年生。

 

はじめは口数が少なかったお友達の1人も、

3日目には別人のようにしゃべりまくり、はしゃぎまくりでした。

学校でも、話す場と話さない場の違いが極端な子です。

 

こういう子にとって、家の外で、

人に囲まれながら自分を出せる場があるというのは貴いですね。

 

私自身も、小学生時代、知らない人の前では一切話さず、

慣れた途端、別人になって周りから驚かれていたのを思い出しますよ。

 

夕方から、近所のお友達の家で、焚火&花火。

次女撮影。

  

みなさん、温もり溢れる日々を!


【非認知能力1】『オールアバウト』寄稿:世界トップが実践!子供の「非認知能力」を育むヒント

2018年05月27日 | 非認知能力

こんにちは!

 

ふたつ前の記事でお知らせした講座の場所について、

いくつか提案をいただきました。

ありがとうございます!

「子育て講座」(しつけの道具箱・ひといちばい敏感な子・マインドフル子育てetc)のお知らせ

 

今現在、

こちらの勤務仕事と、仕事原稿と、

あと1か月少しとなった国をこえての6人家族大移動を抱えていて、

亀の歩みですが、こつこつと煮詰めていきますね。

学校勤務の仕事も、子育てについての仕事原稿も、

全て、講座内容に生かしていきます。

 

 

今週は、

長男の高校最後の授業でした。

これから来週中頃までは、

卒業式の練習のみ。

 

最後の授業の日の朝、

「小学校1年生の初めの日、

大きなムース(ヘラジカ)の刺繍がついた服着てたんだよね」と長男。

 

ああ、

あのフェルトのムースの服がお気に入りだった当時から、

12年過ぎたんだなあと、しみじみしましたよ。

 

 

我が家は、次から次へと下の子が生まれ、

学生結婚で、経済的にもぎりぎりの日々が長く続きましたから、

小さな頃から、手も目も行き届かず、

もっとああしてやれたら、こうしてやれたらと考えると、

きりがありません。

 

でも、子どもは、

そういった家庭の事情もひっくるめて、

その子自身へと成長していくんですよね。

 

その当時、

置かれた状況で、持てるもので、

自分たちなりに、必死に、毎日を生きていた。

 

それは、外からみるなら、

全く足りなかったり、

全くなってなかったりするかもしれません。

 

でも、

転びながら、悩みながら、

少しでも、より良い方向へと向かおうとする姿勢は、

必ず、子供たちに、伝わります。

 

例えば、こうして、

ネットを通し、子育て情報を集め、

何とか子育てをよりよくしていこうとする皆さんの姿勢は、

必ず、生かされていきます。

 

 

 

そして、

これはもう、本当に、

何度も声を大きくして言いたいことですが、

いつからだって、挽回は可能です。

子育てに、手遅れなんてありません。

 

過去の「しまった…」を思うなら思うほど、

今、目の前に、

少しでも、よりよい関りを築いていくこと。

 

古い回路を悔やむ間に、

新しい回路を何度も何度も刻むイメージです。

すると、やがて、その新しい回路が、

本道となっていきます。

 

みなさん、

我が家も、まだまだ続く子育て生活、

お互い、肩の力を抜いて、

できることを、していきたいですね。

 

 

 

さて、今日は、

「非認知能力」について、

つづらせてください。

 

この『オールアバウト』さんに寄稿した記事の

タイトルにある「世界トップ」というのは、

ブッシュ元大統領やオバマ元大統領の子どもさんたちが通っていた、

米国のいわゆる「超エリート」とされる学校の教育についてです。

 

ここ最近、

この学校に娘さんを通わせてらっしゃった日本人の方、

ボーク重子氏がその著作『世界最高の子育て』でこの学校の教育方針を紹介し、

日本で大ヒットとなっていますね。

 

その「世界最高の教育」で、

最も重視されているのが、

「非認知能力」なんです。

 

こうして、日本でも、

「非認知能力」の大切さがますます認識されていくというのは、

本当に、頼もしい流れですよね。

 

 

「IQや学力テストスコアなど

数値化される『認知能力』ばかり重視される教育じゃあ、

欠け過ぎだよね」

そんな、

多くの人々が長い間感じてきた気持ちが、

こうした大きな流れを支えているのでしょうね。

 

「非認知能力」とは、

そうして、教育現場や、家庭で子どもに関わる人々が、

長い間、直感レベルで「大切」と思ってきたことが、

より具体的に表されたコンセプトといえます。

 

 

 

世界中でその大切さが叫ばれる「非認知能力」。

記事にもあげましたが、

その流れを受けて、日本でも、文部科学省による2017年の「学習指導要領」に、

「非認知能力」の大切さが組み込まれています。

 (「新しい学習指導要領の考え方 -中央教育審議会における議論から改訂そして実施へ-」文部化科学省より)

 

2020年の大学入試改革も控え、

日本の教育現場も、

少しずつ、変化していきますね。

 

 

記事には、非認知能力とは具体的に何なのか、

それらを育むヒントなど、

分かりやすくコンパクトにまとめてあります。

 

興味ある方是非どうぞ!

世界トップが実践!子供の「非認知能力」を育むヒント

 

記事の最後には、編集者さんが、

「非認知能力に着目!」を掲げる

『オールアバウト』主催の

「ウィークエンドスクール」を紹介してくださってます。

https://allaboutlifeworks.co.jp/weekendschool/ 

 

子育てをしていると、

目先の結果や成果についつい目が向きがちの中、

こうして「非認知能力」を大切にされながら、

子どもたちが何かに夢中になれ、

他の子達とも交わることができる場というのは、

貴いですね。

こうした試みが、

もっと、広がりますように。

 

 

長くなりますので、次の記事にて、

「非認知能力」に関わることで、

他にもお伝えしたいことを書きますね。

【非認知能力2】変革を支えるもの、教育現場での取り組み、ひといちばい敏感な子と自制心

 

 

 

年度末に向けて、こちら行事続きです。

小学校でのお祭りにて。

蝶、猫、花、スパイダーマン、サメの中から、

仲良く「サメ」のフェースペイントを選んだ三女と親友ちゃん。

なんてシュールなサメ!

 

みなさん、温もりあふれる日を!


【非認知能力2】変革を支えるもの、教育現場での取り組み、ひといちばい敏感な子と自制心

2018年05月26日 | 非認知能力

 

【非認知能力1】『オールアバウト』寄稿:世界トップが実践!子供の「非認知能力」を育むヒント

から続きます。

 

「認知能力」が世界中で注目されたきっかけ&思い出したいこと

『オールアバウト』さんの記事にもあげましたが、

こうした「非認知能力」の大切さが

世界中で声高に叫ばれるようになったきっかけは、

2000年にノーベル経済学賞を受賞したジェームス・ヘックマン氏の研究です。

 

幼児期にIQや読み書き計算といった

「認知能力」を上げようとする働きかけは、

一時的に認知能力が著しく伸びても、

小学校高学年になる頃には、

結局周りも追いつき、その効果が分からなくなっていく。

けれど、幼児期に「やり抜く力」や「自制心」といった

「非認知能力」を育む関わり方は、

その後の子どもの人生の質に大きく関わってくる、

といった50年近く子どもたちを追跡調査した研究です。

 

そこで、ヘックマン氏は経済学者ですから、

「幼児期の教育環境に投資することが最もリターンが大きい」

としたんですね。

 

この研究、

実際は、研究対象となった子どもたちが極貧地区出身であり、

「人生の質」の基準が一般とは少し違っていたり

(例えば、犯罪をおかさない、生活保護を受けないなど)、

厳しい環境で育つ子は遺伝的要素を存分に発揮することが難しく、

より環境に大きく影響を受ける傾向にあるなどの様々な面で、

学問的には、この研究のみで、

「幼児期の非認知能力への働きかけが人生の質を左右する」と

一般化することはできない、ととらえられているようです。

 (「非認知的(社会情緒的)能力の発達と科学的検討手法についての研究に関する報告書」 

研究代表者 遠藤利彦 (国立教育政策研究所 総括客員研究員)より)

 

でも、20世紀初めから、

「非認知能力が大切」と示す基盤となるような研究は多くあり、

ですから、実際のところ、ヘックマン氏の研究というのは、

それまで積み重なったたくさんの先行研究の上に、

タイミングよく表れた「最後の一押し」のようなものなのですね。

 

 

 

何か変化が起こる時って、

必ず、こうした表には見えないところに、

膨大な積み重ねがあると思いませんか?

 

今、「非認知能力」が世界中で叫ばれているのも、

これまで、たくさんの人が「おかしい」と思ってきたゆえ。

 

変革の最中には、

大きな注目を集める人物や出来事などがあるわけですが、

そこに至るまでの土台には、

膨大な思いや気持ちや行動があります。

 

ですから、思い出したいのは、

今は、「何をしても変わらない変わらない」と見えたとしても、

その小さく小さくみえる行動も、

実は、未来の大改革を創るひとつなのかもしれないということ。

 

今、自分にできることを、

こつこつと続けていきたいですね。

 

 

 

 

教育や子育て現場に「非認知能力」を育む試みをどう取り入れる?

日本政府も、2017年の文部科学省による「学習指導要領」に、

「非認知能力」の大切さを組み込んだわけですが、

では、具体的にどうやって「非認知能力」を伸ばす試みがされていくのでしょうか。

 

それぞれの教育現場で

工夫され練られていく様子を見守りながら、

家庭にも取り入れていきたいですね。

 

以前紹介しましたが、

こちら米国の公立小学校でも、

「非認知能力」を育む試みがされています。

どんな教育環境が子供にとってよりよい?1 「非認知能力」を育む教育現場での試み

 

アラスカの「ギフテッドプログラム」でも、

週に2日ほど、「認知能力」以外の面を育むため、

プロジェクトをしたりゲームをしたりといった時間がありました。

・心の習慣に加えるもの 

 

これらの記事に出てくる、

「成長型マインドセット」というのはは、

「やり抜く力(グリット)」を提唱したアンジェラ・ダックワース氏も

グリットを育むための鍵と言及してますね。

・成長型マインドセットについての記事:

https://blog.goo.ne.jp/managaoka/c/53bdb425150e46c79dfad1893d101255

 

・グリットについての記事:

子供が成功する鍵!「グリット」を育む6つのヒント

1人の発信者として「『グリット (やり抜く力)』は過大評価されている」という批判について思うこと

 

 

そして、こうして学校で、「象徴的な何か」を作ったり

プロジェクトをしたりということもですが、

やはり大切なのは、日々、子供たちに向き合う姿勢ですよね。

 

特に年齢が低くなるほど、

『オールアバウト』さんの記事にもあげた、

1.愛着&信頼関係を築く

2.目先の結果より過程の取り組み姿勢を認める 

3.思いや気持ちをもった1人の人として子どもに向き合う

といったことが大切になると思います。

 

アイデアに触れ工夫しながら、

日常にできる範囲で、

「非認知能力」を育む関わり方を取り入れていきたいですね。

 

 

 

 

「ひといちばい敏感な子」と「自制心」

最後に、「ひといちばい敏感な子」と

ヘックマン氏も注目した非認知能力「自制心」についてです。

 

敏感っ子には、

「自制心」を育む関わりより、

「表現すること」を励ます関わりの方が大切ですよね。

 

 「自制心」というとスタンフォード大学のマシュマロ実験が有名ですが、

こちらにも以前書いたように、

敏感っ子は、きっと、マシュマロ食べませんよね。

ハイリーセンシティブチャイルドと「マシュマロ実験」、HSCの立場から眺めてみると 

 

もともと、ひといちばい敏感な子は、

学問的には「抑制型(inhibited)」と分類されるように、

とにかく、自らを抑える傾向にあります。

 

そうして家庭では、外で我慢し続けた分、

癇癪ということもあるでしょうが、

思いや気持ちを「表す力」がついてくるにつれ、

きっと、緩和してくると思います。

ひといちばい敏感っ子に心がけたい「インサイドアウト(内から外)」。必ず変わっていきます

 

 

例えば、我が家の次男の事例です。

プレスクール:3か月でドロップアウト

キンダー(年長):付き添い通学

低学年:ルールを必死で守る模範生徒

中学年の今:学校でもよりのびのびとやんちゃ面も出せるように

      毎日楽しそうに登校

 

 

5歳の時、

心理学者の方に審査を受けたことがあるのですが、

・ギフテッドの審査を終えて、大切に思うこと

 

その時、こんなことを言われました。

 

「この子は、自制心がとても強いので、

きっと、周りの同年齢の子を全く理解できないと思います。

なぜ、椅子に座れないのだろう、

なぜ、先生の言うことが聞けないのだろうと。

それが、この子を周りから浮かせ、

学校という場にフィットするのを妨げるかもしれません」

 

今、その当時の状況を振り返ると、

先生がガミガミと他の子を怒る様子におびえ、

自分も何かしてしまうんじゃないかと自制心にますます拍車がかかり、

疲弊していったんだなあと思います。

 

その上、音にも敏感で、

先生にもイヤーマフをすすめられたり、

「学校は音が大きすぎて嫌だ」と言ってました。

 

こうした敏感っ子にとって、

大勢が密に一か所に集まり、

様々な思いや気持ちや音が渦巻く学校というのは、

ものすごくきつい場なんですよね。

 

ですから、

こういう子に心掛けるのは、

「その子に合った慣れ方やスピード」を許すこと、

「自制心」ではなく、

内から外へと向かう力を培っていくこと

そう思います。

 

 

そして、つくづく思うのは、

「性質」の大きさです。

我が家は皆、敏感な面がありますが、

ここまで敏感だった子は初めてでしたから。

 

この子のおかげで、

それまで出会った子達、その前の4人、そして私自身の生い立ちなど、

「ひといちばい敏感な子」への理解もより深まりました。

「こういう子もいるんだなあ。

ああ、そういえばあの時の???は、

こういうことだったんだなあ」と。

 

そして、エレイン・アーロン氏がいうように、

「ひといちばい敏感」であっても、

生き生きと力を発揮し、

楽しく幸せに生きていけるのだということも、

今では、確信しています。

 

敏感系の子が、

この敏感でない社会で

幸せに生きていけるサポートをしていきたいですね。

 

 

 

 

年度末が近づき、行事続きですよ。

プロムの様子。

長男と彼女ちゃん。

ネクタイは、

彼女ちゃんが仕立て直したスカートの切れ端で、

彼女ちゃんが作ってくれたのだそうです。

 

おとといは、

彼女ちゃんのお母さんから、

「一緒に大学見学行っておいで」と飛行機チケットをプレゼントしていただき、

長男が進学を決めた大学見学に2人で日帰りで行っていました。

 

19世紀終わりに建てられた大学。

図書館がキャンパスに6つほどあったり、

学校スタッフと学生の割合も1:6と、

とにかく施設もカリキュラムも充実していると

長男、とても気に入ってました。

 

「全ての楽しみが死ぬ」という評判があるほど、

アカデミックを徹底的にする大学なのですが、

キャンパスを行く学生の雰囲気はとにかくハッピーで、

案内してくれた大学生も

「ハンドルできないほどでは全然ないから」と言っていたとのこと。

 

ギャップイヤー後の大学生活を、

心から楽しみにしています。

 

前日は長男が彼女ちゃんの家に泊まり、

早朝4時のフライトで発ち、

真夜中のフライトで午前1時ころ我が家に2人で帰宅し、

翌日は早朝から2人で卒業式の練習に出かけ一緒に戻ってきてと、

とにかく、毎日一緒にいます。

 

これから別々の大学へ進学し、

離ればなれになるんですが、

様々な気持ちを体験していくことでしょうね。

 

そのひとつひとつが、

たとえその時はつらくても、

人としての深みを与えてくれるのだと思います。

 

みなさん、温もりあふれる日々を!

 


「子育て講座」(しつけの道具箱・ひといちばい敏感な子・マインドフル子育てetc)のお知らせ

2018年05月17日 | お知らせ

こんにちは!

前の記事から数時間差で、もう一記事更新しています。

 

この記事では、

「お知らせ」をさせてください。

 

以前、何度かお話ししてきたのですが、

『虹色教室通信』の奈緒美さん『Follow Your Bliss』のTamakiさん

シアトルで長年幼児教室をされているEさん、

『虹色教室通信』に子どもを通わせてらっしゃるワーキングママさんとぽんみかんさん、

『遊びのアトリエ』から独立された『おひさまクラブ』のレオさん

そして、Tomoeさんと、参加できるメンバーで週に1度、チャットをしてます。

 

はじまりから1年以上たった最近では、

1週間おきどころか毎日のように、

メンバーの方々が、

様々な思いや気づきなどを書き連ねる場となっています。

 

そうした中、

参加者の多くの方々が、

例えば、

それまでの所属場から独立して新しい場を始められたり、

子ども時代から抱いてきた夢を実現するために行動を起こされたりと、

着実に、一歩一歩進み始めてらっしゃいます。

 

このメンバーの方々と、

毎週のように言葉を交わしながら、

どれほど力をもらってきたか分かりません。

 

大人になってから、

こうして深いところでつながる関係を築けたこと、

心より嬉しく思っています。

 

 

 

 

そして私自身、現在、

「これを形にせずしてこの世を去れない」と思い続けてきた

「子育て講座のカリキュラム作り」に取りくんでいます。

 

これまで20年近く、

数々のリサーチや、教育現場&家庭での体験を通し、

学び、試し、私自身、救われてきた子育ての知恵と知識を、

みなさんの心に届く「講座」という形へと磨いています。

 

現在、勤務先で学ぶ「アクティブラーニング」を含み、

これまで、大学の講義室から幼児教室まで、

様々な教育現場で身に着けてきた教授法を、

ひとつひとつの講座の場に生かし、

頭だけでなく、心や身体に響く場にしたいです。

 

育児情報溢れる中、

「もうひとつの縛り」を提供するのでなく、

講座への参加者お一人お一人が、

「自分の感覚」を取り戻す場にできたらいいなあと願いつつ。

 

 

 

 

開設から4年近くになる『ユア子育てスタジオ』「ユア」は、

「あなたの(your)」を意味すると同時に、

アラスカ先住民ユピック族の言葉で、

「生命の源(Yua)」を意味します。

 

「あなたがあなたであるときに、生命の力が溢れる」

といった思いを込めて、

コツコツと活動を続けていきますね。

 

必要とする人にとって、

必ず、お役に立てていただける形となりますように。

 

 

以下、講座の大枠です。

(若干、変更する可能性もあります)

 

 

 

 

国をこえての大移動が落ち着き次第、

場所や日にち等、

こちらのブログでもお伝えさせてください。

 

私自身も調べ、

いくつか声をかけてもいただいていますが、

もし、貸して下さる場所についての情報などありましたら、

教えていただきたいです。

連絡先:pxa11670@hotmail.com

 

 

 

子どもの成長に関わるみなさんの歩みを、

心より、応援しています。

 

 

 

 

週末の勤務先の学校では、

味噌汁を作りましたよ。

カツオを削り、

味の素、ほんだし、かつおたっぷりだし、こんぶだしと

食べ比べました。

こちらで育った子達、

皆、みそ汁は食べ慣れていたものの、

微妙な味の違いを、

初めて感じ取ったひとときでした。

 

温もり溢れる日々を! 


「自分はギフテッド」と悩む高校生に返信したメール&その子の「興味の隆起」をサポートするということ

2018年05月16日 | 子育て全般

こんにちは!

 

この10日間ほどで、

去年1年分のくしゃみをしたのぢゃないかと思います。

 

ここ数日は、日中晴れ、

夕方から雷と土砂降りの雨という不思議な天気が続き、

花粉も落ち着いてます。ほっ。

 

花粉症のみなさん、

「出口は近い」と見上げていきましょうね。

 

 

さて、たびたび、

コメント欄やメールを通して、

相談をいただきます。

全部とはいかないのですが、

私自身できるところから、返信させていただいています。

 

 

先日は、高校生から、

「自分はギフテッドだと思います。

家庭でも学校でも、周りとのギャップに悩んでいます」

といったメールをいただきました。

 

今日は、

返信したメールの一部を、

こちらで紹介させていただき、

そして、私自身が思う「親にできること」について、

つづらせてください。

 

――――――

メールを読ませていただきました。

高校生の方なんですね。

 

あなたは、賢くて感性が豊かですから、

周りの理不尽さや不公平さに対し、

「バカバカしくてやってられない」と思うことがあったでしょうし、

そしてこれからも、多々あるでしょう。

 

私からお伝えしたいのは、

「どうぞ、具体的な力をつけてください」ということです。

 

書くこと、芸術、スポーツ、学問、コンピュータ、

何でも興味のあることでいいんです。

 

あなたの溢れる感性が突きつける「やり切れない気持ち」を、

そうして何か特定のことに、

注ぎ込んでください。

 

1万時間、2万時間とあなたの力と時間を注ぐのならば、

どんな分野であろうと、

かなりのレベルに達っするものです。

 

そしてもし、

途中で他のことをしたいと心が変わっても、

それまで注ぎ込んだ時は、

次に注ぎ込むものへと、必ず、生きてきます。

 

今10代のあなたが始めるのならば、

20代、30代になるころには、

周りを圧倒するものとなるでしょう。

 

そうして、あなたが注ぎこんだ物事から、

あなたの感性、そしてあなたの持てる「ギフト」が、

具体的ににじみ出ることとなります。

 

そして、いつしか、

あなたが理不尽に感じる周りを、

そして世界を、変える力となっていくでしょう。

 

 

応援しています。              

 

―――――――

 

 

 

親としてできるのは、

こうして子どもが進む道を励まし、

サポートしていくこと。

 

その子が持てる力を発揮し、

それらを社会に差し出しながら、

暮らしの糧を得ることで、

幸せを感じられる人生を送る土台作りを手伝うこと。

 

そのために、

助けになるのが、

その子の「興味の隆起への敏感さ」だと思います。

 

例えば、

こんな相談をいただいたことがあります。

(掲載の了承をいただきました)

 

中学生の息子さんが学校に行けなくなって、

家に引きこもっているというお母さん。

 

話している内に、その子が、

ある特定のことに、

興味を持っていることが分かりました。

 

それで、

「その興味を持っていることを展開していくために、

行動を起こされてはどうでしょう」と、

いくつか具体的な提案をさせていただいたんです。

 

すると、「その特定のことから繋がる職業というのは、

過酷な条件で給料も少なく、

親として、そちら方向には進んで欲しくないんです」と。

 

 

 

これは、

親がもつ典型的な「先回りの心配」。

私自身も親としてその気持ち、

本当によく分かります。

 

でも、

これまで子どもたちに接してきて、

しみじみ思うのは、

親のこうした先回りで、

その子が持つ意欲を抑え込んでしまうなら、

結局、その子の全体的な覇気も落ちていくということ。

 

そして、生きていれば当然、

次から次へと現れるだろう目の前の問題を乗りこえていく力も

萎えていくんです。

 

 

私自身、子どもの興味を突破口に、

生活全体への「やる気」をあげていくこと、

その効果を、何度も何度も、実感してきました。

 

例えば、我が家の場合でも、

ロボティックス、ダンス、チアリーディング、ランニング、サッカー、

こうしたことにパッションを持って入れ込むことが、

他の面への「やる気」につながっていると日々感じています。

 

でも、将来、

ダンスや、ランニングや、サッカーで食べていける人々というのは、

ほんの一握り。

 

だからといって、

それらへの意欲を全て抑えつけるならば、

全体的な「やる気」が下がります。

 

 

 

ましてや、この場合、

今、家から出られないという状況なら、

「嬉しそうで前向きな様子を見せる」というものがあるなんて、

これほど「明確な突破口」ってないです。

 

まずはそこを「突破口」に、

とにかく、「体験」を積んでいくこと。

その「体験」を通して、その子は様々感じ、思いと積み重ね、

また、人とも交わることになっていきます。

 

そうした体験が、

将来親御さんの心配する職業につくかどうかなんて、

まだまだ中学生ですし、

ホント、わかりやしませんよ。

 

例えば、

ガーデニングが好きで農場に興味があるということが、

親御さんが心配されるように、

庭師や農業従事者になるとは限りません。

 

ひょっとして、

植物が育つ不思議に思いをはせ、

将来、生物学者になるかもしれませんし、

植物の合理性に感銘を受け

「都会にもっと植物を取り入れよう」とする都市設計者になるかもしれません。

 

また、庭師や農業従事者も、

確かに現代は大変ですが、

それがもし、その子が体験を積んだうえで「本当にしたい」と思うことならば、

きっとその子なりに工夫し、ユニークなものを生み出していくに違いないです。

 

ティーンにもなれば、

様々な客観的データを基に、

どうしていきたいか、

将来について真剣に話し合うこともできるものです。

 

そして何よりも、

そうしたパッションを抑え込み、

試してみることもなく、日々「無難な仕事」に向かう人生と、

どちらが、「その子の人生」といえるでしょうか。

 

 

とにかく、

今は、「前への動き」をもたらす

「興味の隆起」をサポートすることが大切だと私は思います、

そうお伝えしました。

 

 

 

その子は、今、

農場を時々訪ねたりしながら、

フリースクールに通っていると、

先日、親御さんが知らせてくださいました。

 

 

 

その子の「興味の隆起」に寄り添い、

励ましていきたいですね。

 

 

 

 

 

母の日に、

長男の彼女ちゃんのお母さんから、

「庭で摘んだ」という花束をいただきましたよ。

 

子どもの恋人の母から母の日のプレゼント、

こんな関係が生まれる日がくるとは!

子どもたちからの花。

 

 

数時間以内に、

「子育て講座」のお知らせについて更新します!

 

みなさん、温もり溢れる日を!


『オールアバウト』寄稿:本当に正しい「叱らない育児」が上手くいく秘訣3つ&「叱る」でも「言いなり」でもない方法を身に着ける

2018年05月09日 | 思慮あるしつけ(discipline)

こんにちは!

 

『オールアバウト』さんの記事にて、

「叱らない育児」についてまとめました。

 

数々の育児本がヒットし、

日本中に広まった「叱らない子育て」は、

「叱らない」だけを忠実に守っても、

決して、うまくいかないですよね。

 

私自身、

いくつかの事例をみてきました。

 

そして、子どものことを思い、

一生懸命なお母さん方だからこそ、

その方々が悩む子育てを、

何とか楽にできないかと感じてきました。

 

記事にもあげましたが、

・子どもがやりたい放題で周りに迷惑かけてもただ見守る親

・手に負えないわがままっ子になり子育てがどんどん大変になる

・否定される体験がないため打たれ弱い子になる

といった、「叱らない子育てはうまくいかない」とされる状況は、

全て、叱らない子育ての「誤解」からきてるんですよね。

 

「叱らない子育て」は、

「叱ってはいけない」のではなく、

子どもへの関わり方を工夫することで

「叱らなくていい子育て」が実現しますよ、

ということのはず。

 

この「子どもへの関わり方を工夫することで叱らなくていい子育てが実現」が、

いつのまにか、

単に、「叱ってはいけない子育て」に置き換わってしまっているんですよね。

 

そして、叱ってはいけないからと、

ただただ「いいよいいよ」と

子どもの要求の言いなりになってしまう。

 

 

 

去年、私自身、

アドラー心理学に基づく「ポジティブなしつけ講座」にて、

「叱る」でも「言いなり」でもない方法というのを、

たくさん学んできました。

 

そして、18年間様々な子どもに接する中で、

ガミガミと叱る体験も通りつつ、

伝えたいことを子どもの心に届ける方法って、

「叱る」以外にたくさんあるよなあと実感しています。

 

記事には、

どういった「関わり方の工夫」をすることで、

「叱らなくていい子育てが実現」するのかを、

具体的に分かりやすく整理してあります。

興味ある方、是非どうぞ!

本当に正しい「叱らない育児」が上手くいく秘訣3つ

 

 

 

以下、「叱る」について綴らせてください。

 

「叱ってばかりの育児」は年を経ることに無理が溢れる

「叱ってはいけない」とだけ忠実に守る育児がうまくいかないと同時に、

「叱ってばかりの育児」も、決して、うまくいかないですよね。

 

子どもを導くために、

「叱る」ことに頼っていると、

子どもが大きくなるにつれ、

必ず、子育てが、きつくなっていきます。

 

子どもの方も、

叱られることに麻痺していきますから、

大人側も、

ますます「ショック度」をアップする必要が出てきます。

 

それで思春期にもなれば、

「で、従わなかったら、どうするわけ」と跳ね返され、

立場がひっくり返るか、

反抗しないとするなら、

その子は、抑えつけられたゆがみと共に、生気を失ってしまいます。

 

 

 

 「敏感な親」と「叱る」

敏感なお母さんが、子どもの凹む姿や心の激しい動きに耐えられず、

どうしても「叱ることができない」ということもありますね。

 

でも、ただ叱らないだけでなく

記事にあげたような「叱る以外」の工夫を心掛けるなら、

必ず、より良い方向へと向かっていきます。

 

 

 

「敏感っ子」と「叱る・怒る」

敏感っ子には、厳しく叱る必要はない、

といわれますね。

(『The Highly Sensitive Child』by Elaine Aronより)

 

敏感っ子は、1であっても、10や100に感じ、

相手の表情や言葉尻を感じ取り、

動きますから。

 

厳しく叱るというのは、

確かに敏感っ子にとって、

思考停止でただただ「恐い」という気持ちだけ残り、

何ら学ぶこともなく、必要以上に、強過ぎるのですよね。

 

 

我が家でも、特に下の2人は、

上の子と親のやり取りをずっとみてきて、

どういうことをしたら「まずい」かを分かっていますから、

私も、実はこれまでほとんど、「叱る」という必要がないんです。

 

それで、

本当にたまにですが、

私は、わざと「怒る」ということを

することがあります。

 

バンと怒って、さっと切りかえ、

「これぐらい、何ともないのよ」と示すんです。

 

学校や社会では、

理不尽に怒られることってありますから。

「こんなこと、どうってことない」といった気持ちを

培ってくれたらなと思ってます。

 

 

 

「叱る」は必要ないけれど「真剣に怒る」は大切じゃないでしょうか

よく子育て情報では、

「怒る」は、感情をぶつけること、

「叱る」は、教示すること。

「怒る」のではなく、「叱る」ようにしましょう。

ということが言われますよね。

 

誤解されずにお伝えするのは難しいかもしれませんが、

私は、家庭や教室で子どもに接しながら、

「叱る」は必要ないけれど、

「真剣に怒る」というのは、

大切だなと感じてます。

 

叱る以外の関わり方を工夫するよう心がけ、

叱らなくていい状態を整えていき、

それで、ここぞというときには、

「真剣に怒る」んです。

 

では、どんな時に真剣に怒るのかといえば、

私は、ひとつには、

「人の尊厳を踏みにじるとき」だと思います。

 

狭く乏しい物差しで他者を決めつけ、

見下したり、馬鹿にしたり、侮辱すること。

そうした態度には、

人として、「真剣に怒る」んです。

 

敏感な子ほど、

その真剣さに、はっとします。

 

 

小さな子には、

特に敏感っ子は、

おびえさせ過ぎないように、

あくまでも、その子の状態をよく観ながら。

 

それでも、ティーンにもなれば、

こちらも真剣勝負でいいんだと思います。

ここぞというときには、

本気で怒ること。

 

「叱る=教示する」のでなく、

人として対等に向き合う。

それが、「真剣に怒る」ということであり、

子どもが大きくなるにつれ、

たまにですが、必要になってくるのだと思います。

 

 

 

 

 

ほとんどのことは、

怒ったり叱ったりせずとも、

というより、怒ったり叱ったりしない方が、

その子に伝わります。

 

そして「真剣に怒る」のは、

ここぞという「最も大切なこと」に残しておくこと。

 

 

時間が迫るなか、するべきことが山積みだったり、

疲れて余裕がないと、怒りの沸点も低くなりますが、

そうした自分の状態に気づきつつ、

普段、「怒る・叱る」以外の工夫を、心がけていきたいですね。

 

 

 

スムージーに、ココナッツとバナナとチアシード。

長女が作ってくれましたよ。

 

みなさん、温もり溢れる日々を!


現在我が家をとりまくチャレンジ3つ:敏感系とアレルギー、家の賃貸、長男の大学選びとギャップイヤー

2018年05月07日 | ハイリーセンシティブチャイルド

こんにちは!

 

1週間、更新が開いてしまいましたが、

この記事では、

現在我が家をとりまくチャレンジを、

つづらせてください。

 

チャレンジは、

「よりよきこと」に向かうための絶好のチャンス

と思い出しつつ。

 

 

チャレンジ1.花粉症ピーク:敏感系とアレルギー

こちら米国首都DCから1時間弱の東海岸、

今年は、10度以下の日が続く寒ーい春だったところ、

先週から突然一気に25度以上の日が続き、

花粉が猛威をふるっています。

 

近所でも職場でも子どもたちの学校でも、

花粉症の症状がひどくて外に出られない子や人も続出。

 

我が家は、夫が一番ひどく、次に私と長男、そして次男に軽く出てます。

かゆくてかゆくて目を触ろうものなら真っ赤に腫れあがり、

くしゃみ連発、鼻がつまって夜何度も起き、寝たのか寝てないのか…、

という日々が続いています。

 

これまで花粉にびくともしなかった娘3人も、

今年ばかりは、

「なんか目がかゆいような」と言ってますね。

 

 

 

夫は親から続くアレルギー持ち(花粉&ダスト)で、

私は小学生時代から猫アレルギー(猫大好きなのに触ると大変)なのですが、

今のところ、長男と次男へ花粉&猫アレルギー、

女の子たちへは影響してないようです。

 

夫は、若かりし頃、

「アレルギーって、気の持ちようでしょ。

気のせいだから、自分を暗示にかけないように」と言っていたタイプで、

30代中頃まで症状がほとんどなく、

「アレルギーとは弱々しいメンタルが作り上げた現代病」とさえ思っていた人ですが、

今ではすっかり家族の中でも、一番のアレルギー持ちです・・・。

 

 

 

さて、アレルギーと敏感系の人についてですが、

HSPやHSCというコンセプトを提唱したエレイン・アーロン氏のニュースレターによると、

「アレルギーについては、3つの研究から、

抑制的だったり、反応的だったり、敏感だったりする子や大人は、

よりアレルギー持っていると分かっています。」

 

とのこと。

 

ちなみに、

この「抑制的(inhibited)」「反応的(reactive)」というのは、

HSPやHSCという分類が提議される土台となった先行研究の中で

用いられてきた言葉ですね。

 

HSPやHSCは、脳や身体のツクリからして、

外からの刺激を敏感に感じてしまうということですから、

マジョリティーが何とも感じない空気中を飛び交う花粉やダストも、

敏感に察知し反応してしまうというのは、

「まあ、そうかもしれないなあ」と思いますよね。

 

外からの刺激に身体も敏感に反応してしまうということについては、

私自身は、不安障害系の「ファイト・フライト状態発動過多」で痛感してきたんですが、

『オールアバウト』寄稿:1日5分で改善!子供の不安感への対処法10選&我が家の子ども達の様子と不安障害が完治して思うこと

「メンタルがどうのこうの」というのを飛びこえて身体に出てしまうというのは、

ホント、しんどいことなんですよね。

 

 

我が家の場合、今のところメンタル面は、

夏の日差し&あと2か月弱となった新地への大移動のため、

家族皆でウキウキ状態。

身体の大変さを、

メンタルで引っ張り上げて突き進んでます。

 

 

そして、花粉やダストやといったアレルギーのチャレンジといえば、

こうした症状自体もですが、

何といっても、「掃除と洗濯」ですよね。

 

花粉とダストを減らすために、

こまめな掃除と共に

シーツやカバーも、しょっちゅう洗う必要があります。

今の花粉症ピーク時は、夫も、

毎日でも洗いたいんですよね。

 

 

それにしても今年の症状のひどさから、

アレルギーをなんとかできないかアンテナをはり、

取り組んでいきたいです。

 

アレルギーで辛い思いをされているみなさん、

何とかしていきたいですね。

 

 

 

 

チャレンジ2.いつでも商品として見せられる家

賃貸のための家みせが始まり、

常に、「市場価値がある」

とみなされるような状態にしておく必要があります。

 

家財道具の3分の2ほどを倉庫にうつし、

おかげさまで、片づけがとっても楽になりました。

が、

全てのモノを定位置、埃やごみや髪の毛一本落ちていない、

鏡も窓もピカピカ状態というのは、

ティーン3人・子ども2人の7人暮らし我が家にとって、

むちゃくちゃハードルが高いです。

皆、近眼ですし。

 

「いつでも商品として見せられる家」は、

上のアレルゲンを避けるための掃除洗濯からみても、

一石二鳥ではあるんですけど、

今さらですが、掃除や洗濯など家事全般って、

まじめにやるほど、文字通り、

「家事で毎日が終わり」ますよね。

 

ペンや紙類や玩具や使ったモノ全て定位置にあるよう確認し続け、

通常の服プラス毎日のようにシーツやカバーを洗い、

ベッドを整え、掃除機をかけまくり、

床や鏡や家具や流し台やコンロを磨きあげ、

そこへ、食材買い出しに食事づくり。

 

そして、

いくら整えたって磨いたって、

その状態は、一日たりとて、もちません。

 

家事で一日が終わり、

どう絞ろうにも体がついていかず、

仕事原稿以外に「書く時間」がとれない悔しさといったら……。

 

 

こうした非常事態はまだしも、

家事は、もう本当に、

適度に皆が心地よく暮らせる空間を整える、

で十分ですよね。

 

そして、1人が全部背負うことなく、

暮らす一人一人が、

「少しの努力」を分担すること。

 

主婦(主夫)のみなさん、

できる限り手を抜いて、分担し、

「他のこと」にかけられる時間を絞り出していきましょうね。

 

 

 

 

チャレンジ3.長男の大学選びとギャップイヤー

米国の大学進学希望者にとって、

5月1日が、全国的に、

最終的に進学する大学を決め、

入学手続きをする締め切り日でした。

 

長男も、合格をもらった大学をいくつか訪ね、

「よし、ここにしよう」と決め、

入学届を出しました。

 

と、翌日5月2日の夜。

 

「君、ウェイティングリストにのってるけど、

まだ興味ある?」と、ある私立大学から、

長男に電話がありました。

 

多くの大学が、5月1日の入学手続きが終わると、

その動向をみながら、

こうして、ウェイティングリストからの希望者を合格させるんですね。

 

金銭的には、

ちょっと信じられないくらい寛容なスカラーシップを下さるとのことで(年約600万円×4年)、

ここも、州内の州立大学へ進むより、

低い学費で行けることになります。

 

とても充実した研究環境で、

学部時代から、ノーベル賞受賞者の教授陣から

授業を受けられるような大学。

(ノーベル賞受賞者数世界上位5位以内)

専攻もフレキシブルで、幅広く学べるようです。

 

決断の翌日のこと。

 

入学手続きを出した大学も、

本人、かなり気に入ってましたから、

迷って迷って迷って、情報を集めまくりながら、

今もまだ、迷ってます。

 

どちらの大学へ行くかは、

もうしばらくしたら決める必要がありますが、

いずれにしても、結局、

ひとまず、「ギャップイヤー」をとる方向で話し合ってます。

 

「ギャップイヤー」とは、

大学へ合格した後に、大学側から許可をもらい、

入学を1年間ずらし、

大学ではできないだろう体験することです。

 

米国の大学は、今悩んでいる大学2つもですが、

「ギャップイヤー」をすすめる大学が増えています。

 

「ギャップイヤー」をとると、大学入学してからも、

より成熟して地に足がつき、

学業的にも成功しやすいといった統計もあるようですね。

(https://gapyearassociation.org/data-benefits.php)

まあ、高校から大学という学校から学校という枠組みよりも、

1年間、実際に社会に出て揉まれるわけですからね。

 

最近では、オバマ大統領の長女さんが、

ギャップイヤーをとって話題になってましたね。

 

 

長男は、1年間、

今、毎日夢中で取り組んでいる事業に打ち込み、

また、親族の事業の手伝いなどもしながら社会体験を重ね、

コンピューターサイエンス系の資格をとり、

そしてあわよくば、奨学金ではカバーできない残りの学費も稼いで、

借金0にできるといいなとも思っているようです。

(年約750万円×4年のところ、残り約150万円×4年:

本当に、アメリカの私立大学、どれだけ高いんだと思いますよね。)

 

その後、大学で4年間、充実した研究環境に身をおき、

できる限りの知識と知恵をつけたいと。

 

 

 

「日本に一緒に来たら?」とも誘ってるんですが、

事業はこちらで展開してますからね。

予定通り、短期間だけ訪ねてくることになりそうです。

 

ひとまず、私たちが日本へ発つ7月には、

去年と同じ中米の国で、

いくつかの大学の研究チームに参加しつつ、

NPO活動するようです。

子供達が「自分にも変化を起こせる」と信じることが未来を変える?中米プロジェクト&長男の築くNPO

 

 

長男の進路が決まった、と思った後に、

また、こうしてばたばたと新しい展開が進行し、

私も周りに聞いて回り、ネットを調べとしてきたんですが、

ある知り合いの方の言葉に、なるほどなあと思いましたよ。

 

今は成人した2人のお子さんを大学へ送り、

そして、教師として何人もの高校生を

大学へと送り出してきた方です。

 

「大学の4年間が、

いかに、その子の人生を決めるかをみてきました。

米国の大学は、特にそれぞれ個性も強いですから、

どの大学に行くかは、とても大きいんですよ」

 

とおっしゃった後、

 

どこの大学にするかはね、

必要な情報を提供したら、

一切、口を出さないことですよ。

全て、自分で決めてもらわないとだめなんです

と。

 

本当に、もう、全く、長男の人生なんですよね。

 

悩み続ける彼の傍で、

情報提供者や聞き役になりながら、

応援していきたいなと思ってます。

 

 

 

高校生活も、あと3週間ほど。

今週来週と、IBやAPの試験。

その後、プロム(彼女ちゃん主導で準備がちゃくちゃくと進められているようです)と卒業式。

その後は、シニアウィーク(卒業したばかりの元高校生がはめをはずす週)で、

同じ州の海の家に、同級生20人程で1週間ほど泊まりに行くようです。

 

 

高校卒業まで、

子育てをされてきたみなさん、

大きな節目ですね。

 

これまで、本当に、お疲れさまでした。

親子で、新しいスタートへと羽ばたいていきましょう。

 

と、家はまだ、これから4人続きますが、

1人旅立つというのは、やっぱり、大きいですよ。

 

 

 

最後に、何よりも、

受験初めには予想もしていなかったほどの好条件を下さった数々の大学、

そして、そうした恵まれた環境で学べることに、

親子共々、ただただ、言葉を失うほど、感謝しています。

 

力があるから、頑張ったから、

それだけで、こうした結果が与えられるわけじゃないです。

どれほど力があり、頑張った子たちが、

悔しい思いをしてきたかを、身近にも何人も何人もみてきましたから。

たまたま、その時、大学側の必要とするフォーミュラに合致した、

ということなんですよね。

 

私たちにできるのは、

全ての人々に与えられたギフトの中で、

私たちに与えられたギフトを磨き、

この世に差し出せるよう努力し続けるのみ、

そう思っています。

 
読んで下さるみなさんに、
 
感謝を込めて。

 

 

 

 

子どもの日5日の学校勤務では、

中学生たちと鯉のぼりを針と糸でちくちく縫いました。

完成し、「素敵!写真撮らせて!」とカメラを向けたら、

バッテリーが入っておらず、残念。

普段やんちゃで落ち着きない子が、クラスの誰よりも細やかな縫い目を見せてくれたり、

改めて、子どもたちの多面性に、はっとさせられますよ。

その子の一面だけ見て、その子を決めつけていたら、

本当にもったいないです。

 

 

我が家の手抜き料理。

豆、トマトソース、ブイヨンを、

スロークッカーへボチャリ。

くつくつくつくつ。

スロークッカー、とっても重宝です。

 

 

一緒にのせようと思った2記事が間に合いませんから、

ひとまず、この記事のみ更新です。

こつこつと続けますね。

 

それではみなさん、温もり溢れる日々を!