マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

親自らが不安感を導く大切さ、「過保護」が「普通」になりつつある現代の子育て

2016年08月30日 | 不安感を導く

親の不安感が、子供に与える影響についての研究は、

過去、そして最近も、いくつか発表されています。

 

「不安障害」を持つ親の子供は、

他の子より7倍の確率で不安感の問題を持つともいわれます。

 

元々「強い不安感を引き起こしやすい遺伝子」があるとされるわけですが、

それでも「遺伝」だけではなく、

「育つ環境」が大きく関わるともいわれます。

 

例えば、去年2015年に発表されたこの双子ちゃんの研究。

一卵性&二卵性の双子の大人から構成される900の子持ち家族を、

調査したそうです。

 

もし遺伝が不安感の度合いを決定するというならば、

親が双子の子供同士というのは、

同じ遺伝子を同じだけ共有するわけですから、

同じ度合いの不安感を持つはずだろうというわけです。

 

ところが、親が双子の子供たちを調べたところ、

異なる家族の双子の親よりも、

育てられる両親のもつ傾向をより受けついでいたとのこと。

 

この研究を率いたThalia Eley氏曰く、

家族に受け継がれる共通性というのは、

共に生活しているということに大きく依るんです

とのこと。

 

つまり、

子供や青年は親の不安感の表れる行動に身近に接し、

モデリングなどの方法を通し、

同じような不安感を学んでいくというわけです。

 

また「モデリング」などで学ぶ他にも、

親自らの不安感、もしくは子供の不安感が親の不安感を増長させ、

子供を不必要に守ってしまい、

不安感の問題を長続きさせてしまうこともあるといいます。

 

不安に感じることを避けてばかりでは、

その子がその状況に対処するスキルを培う機会を、

失い続けているようなものですからね。

 

 

 

 

自らの不安感に気づき、

できるだけ子供に影響を与えないようにすること。

これは、私自身、子供に接する中で、

大切だと気づいたことのひとつです。

 

もともと私自身子供時代から不安感が強く、

過去夜な夜なの「パニックアタック」から回復したといった経緯を持ち、

実父も精神を患ったことがありますから、

もうこの「不安感」というのは、

家系的なものなのだと私自身はとらえています。

 

ですから、

上のような「遺伝よりも環境が大切」というような研究結果は、

私にとっては、実は「やったー!」といった

「朗報」でもあるんです。

環境を整えることで、

「鎖」を断ち切ることができるわけですから。

 

 

子供たちを育てていてつくづく思うんですが、

まずは「ふり」でいいんです。

子供たちの前では、

不安感をなるべく表さないようにしていきます。

 

深呼吸して、できるだけ穏やかなトーンで、落ち着いて振舞うようにする。

顔にはなるべく、笑みを浮かべて。

こうして「ふり」をしているだけでも、

実際結構落ち着いていったりするものです。

 

そう心がけつつ、

たんたんと、自身の不安感に向き合うようにしていきます。

私自身、実際にセラピーなどを受けたことはないのですが、

マインドフルネスの実践や、ちまたに出回っている認知行動療法や曝露療法など、

自分でこつこつと試すうちに、少しずつ、

不安感というものに呑み込まれることがなくなっていきました。

不安感がなくなったわけではありません、

それでもその存在を認めつつ、

その感覚を、温もりや躍動感といったよりポジティブな感覚へと、

より導くことができるようになったということです。

 

 

親と子供が不安感の問題を持つ場合、

親をセラピーすることで、

子供が回復したという研究もあります。

これはもう、私自身、しみじみと実感できます。

もし、興味がある方は、不安感に詳しい心理士さんなど、

専門家の力を借りるのも手です。

 

 

 

Eley氏曰く、

「子供に年齢や不安感のレベルにあった

適切なチャレンジやタスクに取り組む機会を与えてください。

こうした状況にも対処できるんだ!

と学ぶ機会をもたせてやってください」とのこと。

 

こちらの記事にもありますが、

現代の子育ては『過保護』がスタンダードになりつつあります。

自らの不安感に気づき、

少しずつでも改善のためにできることをしつつ(必ず改善します)、

子供たちがのびのびと羽ばたいていくサポートをしていきたいですね。

 

みなさん、今日もよい日を!

 

 

 

 

*Thalia Eley氏の言葉は、以下の記事からの引用です:

http://qz.com/403299/study-kids-who-grow-up-with-anxious-parents-take-on-their-anxiety/


新学年始まる前に担任の先生からいただいた手紙がいい、小さな子ほどすーとその気になるものですね

2016年08月30日 | 不安感を導く

学校が始まって以来、

家族が驚くほど毎日大喜びで登校する次男7歳。

プレスクール以来学校に慣れるの時間がかかった子でしたから。

 

以前も少し紹介したように、

引越し先の様子、「マンモス校」で改めて思う先生という存在の大きさ

担任の先生との相性がとてもいいようです

(先生と次男、同じ誕生日と知りちょと驚きました)。

 

マインドフルに敏感で、同時に生徒を導く強さを持たれた方。

その先生が、学校の始まる前のミーティングで、

クラス全員に渡した手紙がありました。

 

「学校の始まる前日の夜に開けてくださいね。のぞきみしちゃだめですよ」と表に記され。

 

前日夜、封を開けると、こんな言葉が綴られていました

(英語だと韻を踏んでいるんですが、以下意味だけ訳したものです):

 

学校前日は興奮して楽しいもの。

いつだってたくさんすることがあります。

 

洋服と鞄も整えて、

教室は楽しいことに溢れていますよ。

 

たくさんの質問が頭をかけめぐるでしょう。

あらゆる種類の考えがかけめぐるでしょう。

 

そわそわどきどきし過ぎて、

眠れないこともあるかもしれません。

 

だから私は、この魔法の「コンフェティ(きらきらとした細かな切り紙)」をあなたのために作ったんですよ。 

一年を通した約束をたくさんつめこんで。

 

日曜日の夜に、頭を横たえるとき、

ベッドの枕の下に、まいてみてください。

 

このコンフェティが、夜を通して眠るのを助けてくれるでしょう。

そして朝フレッシュに明るく起きるのを助けてくれるでしょう。

 

私も私の枕の下にまきますよ。

だって私も、明日あなたに会えるのが楽しみで、大興奮ですから!

 

スイートな夢を!

ーーーーーーーーーーー

 

 

小さな子ほど、

こんな言葉に、すっーとその気になるものですね。

次男も、枕の下にまき、

「ぐっすり眠れそー」と嬉しそうでした。

 

「魔法のコンフェティ」、

どきどきと眠られない夜、

小さな子と楽しんでみるのもいいかもしれません!

 


敏感だからこそ強烈に感じる「学校カースト」、「階級」を助長しない環境を整える大切さ

2016年08月29日 | ハイリーセンシティブチャイルド

高校生の長男長女と、以前、

「生徒間の関係」について話した時のことです。

 

高校にもなると、学校内に、

かなりはっきりとした「人気別階級」があると口を揃える2人。

「容姿、面白さ、親切さ」

これらのコンビネーションで、

だいたいその子がどの階級に属するかが決まってくるといいます。

 

容姿がたとえ「現代の流行的美」にかなっていなくても、

ジョークが冴えていたり、親切だと、認められ、

容姿がたとえ「今の流行的美」ばりばりであっても、

あからさまに意地悪だったりするなら、人気が落ちると。

 

日本でも俗に「学校カースト」と呼ばれるようなことですね。

 

 

 

昨年度お世話になった学校は、

コケージャン(白人)が90パーセント以上を占めるような環境だったんですが、

こうした「階級」に、人種的な要素も絡んできたようです。

特にアフリカンアメリカンの生徒たちは「最底辺」に押しやられ、

本人たちも、押し付けられた「ステレオタイプ」を

演じざるをえなかったようなところがあったといいます。

 

今月越してきた地では、

アフリカンアメリカンの子達が、

自信を持って「普通」に振舞っている様子に、

長男長女もほっとしたようでした。

 

 

 

 

「そんな『階級』だの何だと頓着せずに、

周りがどう思おうと、

自分は自分らしくいけばいいんじゃないかなあ」

そう言ってみる私。

 

すると長男、ちょっと鼻息荒く、

「ママ、周りの目を気にしないなんてことは、

きれいごとなんだよ。

誰だって、悪く思われるよりは、よく思われたい。

だったら、自分にどれほど嘘つくことなく、

どうその場に居場所を築くことができるか考え動いていくほうが、

現実的なんだよ」

 

 

2人とも、こうした「人気別階級」の中で、

自分たちの位置をどう見出していくのか、

一年間、様々なことを学んだようでした。

 

長男も長女も、

だいたい「中ぐらい」の位置にいたとのこと。

「人気別階級」では「中ぐらい」にいると、

周りの反応をそれほど気にすることなく、

自分のしたいことに没頭できていい、と。

「上」になるほど、人気であるために格好やら周りやらより気にする必要があり、

「下」にいくほど、あからさまに馬鹿にされたりと気持ちが乱されることも増える、と。

 

長男いわく、自分は「底辺」から始まり、

「それなりの言動」を積み重ね、徐々に認められいったとのこと。

「ああ、新しい地に移って初めからまたやり直しかー、

でもまあ、どうすればいいか分かるから」と頷きながら。

 

 

 

 

そんな中、夏の間、さまざまな大学をめぐり、

様々な大学生と出会う機会がありました。

そうして、高校を卒業するなら、

こうした「人気別階級」などまったく通用しない、

ということを肌で感じたようです。

 

かえって、「高校の階級」では「下」とされていたような生徒が、

生き生きと「いい暮らし」をしていたりする。

これって、

高校でクールな「上の階級」にいくことばかりに気をとられ、

自分の持てる力だとか「中身」を磨くことをしていなかったためもあるのだろうか。

なんだ、結局、「階級」など気にせず、

「自分のしたいこと&するべきこと」に没頭していけばいいのかも。

そんなようにも思ったようです。

 

また、一年周りを観察した結果、長女曰く、

「ポピュラーな子を真似したり、

ポピュラーであろうと努力している様子っていうのは、

結局ね、魅力的じゃないのよ。

じゃあどうしたら輝いて見えるかって言ったら、

オリジナリティーなんじゃないかなって思う」と。

 

2人、今年度が始まる前には、

「結局、自分のしたいことを夢中でしていくのが一番かも」

というところに、落ち着いたようです。

 

 

 

そうして始まった新しい学校での新学年。

昨年とは打って変わって、あまりに多様な文化が入り交ざり、

そもそも容姿の「美」なんていうものも画一的な基準が定かじゃありません。

 

また長男が通う「IBプログラム(国際バカロレアプログラム)」は、

先生の意欲も違い、生徒も「学びたい子の集まり」といった雰囲気。

「皆ノート取ってる・・・」「皆自習中に本当に勉強してる・・・」と、

驚いてました。

 

「学校によってこれほど何もかも違うとは・・・、

ここは、まさしく『学ぶことに没頭する場』。

でも、もともと全ての学校がこうあるべきなんだよね・・・」と長男。

 

自然と友達もできているようで、

「皆NERD(オタク)なんだ」と嬉しそうに。

私自身長男は、

「自分の好きな事柄や興味のある分野に極端に傾倒する人」

という意味で「オタク」でありつつ、

それでも学校生活では「人気別階級」を敏感に感じるゆえに、

そうは見えない「ふり」をしているととらえてたりします。

 

 

 

「学校カースト」、

特に、周りの雰囲気を敏感に感じ取る子たちにとっては、

「理不尽」とは分かりながらも、

容赦のない「ラベル貼り」に、傷つくことも多いのだと思います。

 

それでも本当に、

「底辺」であろうと「中ぐらい」であろうと、

その後の人生では、全く関係がありません。

また、「底辺」を通った子ほど、

他者の「痛み」の分かる大人に育っていくでしょう。

 

周りからの「ラベル」を跳ね返し、

とにかく、自ら持てる力を磨くことにエネルギーと時間を使っていくよう、

励ましていきたいですね。

 

周りの大人が、

「階級」を助長しない環境を整えていくことの大切さを思いつつ。

 

それではみなさん、今日もよい日を!


「薄い境界を持つ子」のサポート、「痛み」を乗り越えたときには一回り大きくなったその子がいます

2016年08月29日 | ハイリーセンシティブチャイルド

新しい中学校初日のこと。

帰宅後、次女が、しくしくと泣き続けます。

かなりショックを受けた様子。

 

何でも、ホームルームで座ったテーブルの子たちが、

いわゆる「人気グループ」だったようで、

話しかけても全く無視され、

「今年は転校生誰もいないのね~」と声高々に言われるなど、

存在をことごとく否定されたとのこと。

(中学は、科目ごとに教室を移動しますが、

一応、学期の始まりや週に一度の必要事項連絡の場として、

「ホームルーム」というのがあります)

 

「前の学校では、

人気のある子たちというのはある程度親切だったのだけれど、

こちらの学校は、なんだか高飛車で意地悪みたい・・・」と。

 

裏表も激しいようで、

先生の前ではとても「いい子」で、

その先生がいなくなるとその先生の悪口オンパレード、

教室に入ってくる子に挨拶するものの、

その子がいなくなったとたん、

その子の容姿がいかに醜いかを言い合っていたと。

 

まるで「絵に描いたようなやっかいな子」たちと同じテーブルだったようです。

 

 

 

周り顔見知り同士ばかりのマンモス校に、ぽつんと一人転校し、

話す人もおらず、ランチも一人、休憩時間もトイレに一人の次女。

初日を終え、1時間以上、ベッドの上で泣いてました。

 

 

少し気持ちが落ち着き、

授業で必要といわれた文房具などを買いに出、

帰りの車で、つぶやきます。

 

次女: ホームルームにはね、

    高飛車で意地悪なグループか、

    ユニークで(レインボー色に髪を染めていたり、両鼻孔をつなぐ鼻輪をしていたり)

    一人でもぜんぜん平気といった様子の子しかいないみたいなのよね。

    あーあ、私も、一年後にはどちらかになっているんだろうなあ。

 

私: えっ、一人でも平気なユニークな子になるのは賛成だけれど、

   でも、周りがそうだからって、あなたまでそうなる必要ないじゃない?

 

次女:自分でも分からないけれど、そういうものなのよ。

 

私: なんだか、あの、カメレオンみたいね・・・。

 

 

まあこの次女の言葉は、

「ちょっと投げやりに言ってみた」ということもあるわけですが、

以前、「ハイリーセンシティブチャイルドに「境界」を教える大切さ、「薄い境界」を持つ人々」で紹介した

「『薄い境界』を持つ人々とは、まるで穴だらけの殻を持っているかのように、周りの環境をより浸透させ取り入れてしまう

という記述を思い出しました。

 

子供たちをみていて、

「その場でどう立ち回るか」を敏感に感じ取るというのは実感しています。

 

そうして、さらーと「フィットイン(場になじむ)」していきます。

それでも同時に、

好き嫌いなど「強烈な感情」を持ち合わせてますから、

自分の本質との間に無理があるほど、苦しくなるわけです。

 

 

 

 

「何百人もいる学年の中には、必ず、気の合う子もいるから。

まだ始まったばかり。

すぐに結果を手に入れたいとあせらずBe patientよ」

そう本人に話し。

 

同時に、

「マンモス校になじむためのアドバイスありませんか?」

とホームルームの先生や学年のカウンセラーの方にも相談。

「クラブや課外活動やスポーツなど、より小さなグループから始め、

少しずつ交友関係を築いていくのはどうでしょうか」と返信がきます。

中でもカウンセラーの方は、次女を部屋に呼んでくださり、

本人の興味を聞き出し、「アートやサッカーが好き」という言葉に、

アートクラブやスポーツチームなどのリストを送ってくださいました。

 

 

 

それらのテツヅキをする中、

ある日のランチにて。

 

わいわいと賑やかなランチルームに1人座って食べる次女を、

女の子2人組みが、「一緒に食べない?」と誘ってくれたようです。

 

しかも、その中の1人の子がすぐ近所に住んでいることが分かり、

一緒に歩いて帰ってくるように。

週末も、遊びに誘ってもらって近所を散歩したり、

その子の家でボードゲームしたりと、

心根の優しいお友達ができたようです。

 

おかげさまで、週明けの今朝も、

元気に飛び起き嬉しそうに登校していきました。

 

 

 

 

親として、目の前で子供が傷つきおいおいと泣く姿はつらいものです。

何とかして、痛みを取り去ってやりたいと思うもの。

改善のためにできることをしつつも、

時間がかかることもあります。

 

それでも、これまでを振り返っても、

それらの痛みを乗り越えたときには、

一回り大きくなったその子がいるものです。

 

「私、これからランチなんかで、一人さびしそうな子みかけたら、

必ず誘ってあげようと思う。一人で全然平気の子もいるけれど、

そうでない子にとっては、あれ、つらいのよね」

そう話す次女を、嬉しく思っています。

 

 

「境界の薄い子」に、

自分がされて嫌なことはしないと、

周りに流れる雰囲気に迎合しない姿勢を励ましていきたいですね。

一連の出来事の有難さを、かみ締めつつ。


有酸素運動が学業面でも鍵となる「実行機能」を高める、その子のペースでえっほえっほと動くひとときを

2016年08月26日 | 身体を動かし発達促進

運動を生活に取り入れることで、

「実行機能(executive function)」の改善が見られた、

と示す研究がいくつかあります。

 

「実行機能」とは、

計画、開始、整理、維持といった目標を達成するために必要な認知機能。

一般に、「実行機能」は以下のような能力に関わるとされています:

衝動のコントロール、感情のコントロール、柔軟な思考(必要な思考を柔軟にスイッチする力)、ワーキングメモリー(何が大切かを思い出す力)、論理的に推測し計画する力など。

 

昨日の記事で「運動することで認知テストや成績がアップした!」

と示す研究を紹介しましたが、

「実行機能」は、

こうしたアカデミックなパフォーマンスに大きく関わるとされています。

 

確かに、アカデミックな課題を前にした際、

・達成のために関係のない反応を避け、

・柔軟に思考をスイッチし、

・この課題には何が大切なんだろうと思い出し、

・計画を立て整理遂行する

といった「実行機能」が高いほど、より高い成果をあげられますね。

 

 

「運動」が「実行機能」に与える影響を示す研究例です:

(以下、生物人類学者グエン・デワー氏による研究紹介まとめです)

・有酸素運動がADHDの子供の脳の活動を変化させ、自制力を促進した。

・肥満児が1日40分の有酸素運動をすることで「実行機能」を改善させた。

・13週間の有酸素運動が、生徒の数学スキルを改善し、「実行機能」に関わる前頭前野を活性化させた。

・20人の7歳から9歳の児童を、放課後の運動プログラムで毎日70分運動するようにしたところ、「実行機能」と「ワーキングメモリー」の改善が見られた。プログラムに入らなかった子には、改善がみられなかった。

・220人以上の児童に放課後60分の有酸素運動を毎日9ヶ月間するようにしたところ、集中力と認知的柔軟さが増した。

 

引用終わりーーーーーー

 

 

これらの研究をみると、

「有酸素運動(aerobic activity)」がいいみたいですね。

スポーツチームにいれないと! でなくても、

近所を走り回ったり、散歩でもいいんですよね。

 

足が速い遅い、運動苦手得意などに関係なく、

その子のペースで、えっほえっほと運動する機会を持っていけたら。

 

身体を動かすことで、

しっとりと落ち着いて物事に取り組める、

子供に接しつつ日々実感しています。

 

 

 

運動はこうして「脳の発達」だけでなく、

心身の健やかさにもよいとされるわけですが、

「敏感な子」にとっても、

ムードをよりスムーズに調整できるようになったり 

ぎゅっと萎縮しがちな身体がほぐされたりと、

ポジティブな働きがあるなあ、そう実感しています。

 

最後に、大人にとっても運動って大切ですね。

年とともに弱くなる骨を支えるためにも、

私も、筋肉鍛えていこうと思います。

 

 

できる範囲で、

親子で「身体を動かすとき」、

日常生活に取り入れていきたいですね。

 

みなさん、楽しい週末をお過ごしください!


子供の発達にとって「身体を動かすこと」がいかに大切か、改めて生活を見直したいですね

2016年08月25日 | 身体を動かし発達促進

その子の個性や特性に適した対応、

成果やスキルなど目につきやすい面だけでなく「心」や「情緒面」をみていく、

「敏感な子」をどう伸ばしていくか?

などについて、探究を続けつつ、

「身体を動かすこと」の大切さについて、

少しまとめていきます。

 

「身体を自由に動かす」ことの大切さについて、

私自身、初めて気づかされたのは、

長男が6歳の頃、

プレスクールの先生をしていた友人と話していたときのことです。

長男をみていた友人が、何気なく言ったんです。

 

「この子って、思いっきり走り回りたいんじゃないかな」

 

「?」というのが最初の気持ちでした。

読書が大好きで、分厚い歴史図鑑を持ち歩き、

ごそごそとレゴやら何やら作るのが大好きで、

運動の方は、習っていた空手や水泳をみていても、

ちょっとぎこちない様子。

この子ってスポーツタイプじゃないんだろうなあ、と。

 

それでも、この友人の言葉、

長男はじめ様々な子供に接する年月や機会が増えるにつれ、

ストンと実感できるようになっていきます。

 

子供って、動きたいんだよなあ、と。

「動き」とは、「体験」であり、「遊び」。

「動きのある生活」が子供を伸ばしていきます。

 

それは、

モンテソーリの教室で決まった動きをし、

空手で決まった型を学び、

水泳で手足はこう動かすのよとクロールを学び、

といった「動き」だけではなく、

より「自由な動き」。

能動的自発的に身体を動かすことです。

 

 

身体を動かすことは、

心身の健康にとってよいということはよく言われるわけですが、

昨今は、「子供の脳の発達」にも重要、

ということが言われるようになっています。

 

例えば:

・集中力の低い子に20分間ウォーキングマシーンで歩かせた後テストしたところ正確さが増した。

 

・56人の生徒を以下の3つのグループに分けます:

1.朝90分間ずっと座っているのみ

2.90分後に20分の運動をする

3.90分の前後にそれぞれ20分の運動をする

すると、「3」の90分の前後に運動した生徒が最も集中力の高さをみせたとのこと。

 

・以前に紹介しましたが、ADHD傾向にある子は、特に、動くことで認知力が高まることが分かっています。

13週間の運動プログラムの後、数学のスキルの改善がみられた、など。

 

・67人の青年への調査では、インテンシブな体育の授業を週に4セッション受けることを4ヶ月続けたところ、他の生徒より認知テストスコアと成績が高くなった。それほどインテンシブでない体育の授業を受けた生徒は認知テストに改善が見られなかった。

 

・過去60年間に発表された59の研究を調べたところ、身体的な活動は子供の達成や認知力に決定的にポジティブな影響を与えていると分かった。

 

(生物人類学者グエン・デワー氏のこちらの記事に、これらの研究が紹介されています)

 

 

 

また年齢が大きくなるほど、しっかりと身体を動かす運動の大切さを示す研究も多くあります。

こちらのクリップには:

http://www.kidsinthehouse.com/teenager/health-and-development/brain-development/how-exercise-improves-brain-function-children

120万人の15歳の男の子を18歳まで追って調べたところ、より早く遠くまで走れるようにするなど心臓血管や心肺機能を鍛え身体面を発達させた子ほど、認知面やIQスコアがより高まっていったというスウェーデンの研究が紹介されています。身体を動かすことと脳の発達は密接に関わっているとのこと。

 

 

子供の発達にとって身体を動かすことがいかに大切か、

ざっと研究例をみてきましたが、

現代の学校生活というものが、

机上での作業をより重視するようになり、

「身体を動かす」ことから遠ざかってしまったことによる弊害

指摘されるようになっています。

小さな頃から、じっと机に向かってプリントばかりする、というのは、

脳の発達にとってもかなり無理があるんですね。

 

「身体を動かすこと」、

小さな子から青少年まで、

改めて見直したいですね。


オールアバウトに「子育てが楽になる個性別育て方」&ユア子育てに「近況報告」をまとめました

2016年08月24日 | お知らせ

オールアバウトに記事をまとめました! 

子育てがグッと楽に!子供の個性別オススメの育て方

主旨:子供の個性を理解することで、子育ては楽になり、子供も健やかに伸びていきます。子供の個性を理解するヒントと、その子の個性に合わせた接し方をみていきましょう。

こちら『マイコー雑記』に書いてきたことを、コンパクトにまとめてあります。

 

 

『ユア子育てスタジオ』での紹介です。

オールアバウト記事「子育てがグッと楽に!子供の個性別オススメの育て方」

以下には、昨日の記事で紹介したこちら新地の様子に、学校での5人の様子を書き加えてあります。

近況報告、多様な文化溢れる新地にて新学年スタート!

 

興味のある方、是非どうぞ!

 

 

写真は植物好きな長女の部屋の窓辺。

 

それではみなさん、今日もよい日を!


 


引越し先の様子、「マンモス校」で改めて思う先生という存在の大きさ

2016年08月23日 | 子育て全般

今月越してきた地は、

21世紀はじめに建てられた新しい街。

18世紀に築かれた比較的大きな街から車で10分ほどいったところにあるんですが、

「あそこにはほんと、一昔前は、森と農地しかなかったんだよ」

と、このあたりを古くから知る人々が口を揃えて言うようなところです。

 

 

今朝は、犬を連れて三女と次男を小学校まで20分ほど歩いて送ったんですが、

前に、インド人の家族。娘ちゃん3人と、

お父さんと、おじいさんと、おばあさん。

額に赤いしるしをつけた真っ赤なサリーをきたおばあさんが、

時折後ろの私たちの方を向いて、ニコニコと笑いかけてくださいます。

すぐ後ろには、白人の家族。金髪の男の子が、スキップスキップ。

途中、子供を学校に送り終えた中国人のお母さんとすれ違います。

子供たちと別れて家に帰り着くと、二軒隣のベトナム人家族のお父さんが、

「今日もよい日を!」と声をかけてくださり。

 

子供たちの教室にも、

前の机にイスラム教徒の子、隣にアフリカンアメリカンの子、

韓国から越してきたばかりという子もいます。

初めて小学校の先生にお会いした時、渡されたアンケートには、

「どんな年中行事を祝いますか?」とありました。

教区の小中高全て、クリスマスや国の祝日とともに、

ユダヤの行事にもお休みになります。

 

 

比較的新しい家屋が立ち並ぶせいもあるのでしょうが、

初めてこの街を訪ねたときに、長女がつぶやいた言葉が印象的でした。

「何だか、未来の街みたいだね」

 

 

この街の雰囲気、越して以来、とても気に入っています。

 

 

学校の評判もよく、

「子供の教育のために」と越してくる家族も多いようです。

新しい住宅も年々増え、街の小中高が抱える生徒数もうなぎのぼり。

そうして、これまで体験したことのない「マンモス校」にお世話になっています。

 

私自身は、特にプレスクールや小学生時代など年齢が下の時分ほど、

小さくてアットホームな雰囲気がいいなと思います。

校長先生からスタッフの皆さんが、全校生徒の顔や名前を覚えていて、

気軽に声をかけてくださるような。

 

より多くの生徒数をまとめるとなると、

普通は、より「施設」的な雰囲気が強くならざるをえません。

個々の生徒の表情や様子より、

全体的なルールや規範などが優先されがちになるものです。

実際、スタッフの方も、事務的なことをこなすだけで、

いっぱいいっぱいといった雰囲気。

 

 

 

それでも、この学校がこれほど評判がいいのはなぜだろう?

そう観察してきたんですが、

今のところ、「先生の存在」が大きいのだなあと感じています。

 

大規模な学校全体の中に、

クラスという単位で、「小さくアットホームな雰囲気」が保たれています。

子供たちにとっては、日々大海へとこぎだすような環境ながら、

「クラス」という「小さなボート」の舵を頼もしくとり、

ひとりひとりの生徒がほっと安心できる場を築かれている。

 

三女の先生は、明るくてひょうきんでとっても前向きな方。

次男の先生は、マインドフルな敏感さと柔らかさに溢れつつ、

同時に生徒を導く「強さ」を持たれた方。

 

三女も次男も、のびのびとした様子です。

特にプレスクール以来学校というものになじむのに時間がかかった次男が、

これほどあっさりと新しい学校生活を楽しめているのも、

本人が年とともに成長したこともありますが、

担任の先生とお会いし、すっかり安心したことも大きいなと感じています。

 

敏感な子というのは、身近な大人の様子を、

驚くほど感じ取ります。

 

身近な大人が、

その子の「心のニーズ」を感じ取り、

適切な対応をしていくこと、

その力の大きさを感じています。


情緒面に目を向ける大切さ&遅咲きの子

2016年08月23日 | 子育て全般

様々資料に目を通しながら、

大切に思うことを、

メモしていきますね。

 

 

ベストセラー『Different Learners:  Identifying, Preventing, and Treating Your Child's Learning Problems異なる学習スタイルを持つ者:学習障害を見つけ出し、予防し、改善する)』の著者で教育心理学者Jane M.Healy氏のクリップより。

 

情緒面に目を向ける大切さ

“私たちは、

「情緒環境(Emotional Environment)」を整えることをあなどりがちです。

脳の感情を司る箇所というのは、

記憶や思考を司る箇所を活性化すると分かっています。

もし何らかの理由で、子供が動揺し感情が乱れているのならば、

その子は持てる学習能力を発揮することができません。

親御さんは、考えるスキルや学習面と同じぐらい、

感情面を整えることの大切さを覚えておいてください”

https://www.youtube.com/watch?v=NoAV1bYOn_U

 

ついつい、

思考面や技術面など、よりわかり易い「できる」によって、

子供の成長をとらえてしまいがちですが、

より見えにくい「情緒面」にも、目を向けていきたいですね。

 

 


遅咲きの子について

この子、周りに比べて、学習スキルをマスターするのが遅いなあ、

と思う子ほど、後に、最も賢い子になることがあるものです。

学校には、こうした遅咲きの子に対応できるカリキュラムが必要です。

なぜ遅いのかを検証する必要はありますが、

こういう子に、必要以上にプレッシャーを与えないことです。

この子達の学びのスピードを、尊重してやることが大切なんです

https://www.youtube.com/watch?v=5Y5FhaH7sp8

 

これはもう、身近な周りに実例をいくつか思い出せます。

また私自身、子育てに関わる年月が重なるほど、

ますます実感していることです。

 

意味の分からないまま計算の仕方を暗記したり、

公式を当てはめてすぐに答えを出せるような

分かり易い「できる」ばかり培うより、

時間がかかったり不器用に見えても、

その子の頭でその都度試し失敗しまた考え試しすることを促していった方が、

長い目で見ると、必ず、花開いていきます。

 

周りを見ていても、この「長い目」というのが、

「18年」に当てはまらないケースも多々あります。

それで、親として、現実の社会と照らし合わせ、

悩むこともあるわけですが。

またそうした相談を、いただくこともあります。

私自身思うことも、まとめていきたいです。

 

「18歳までにこれだけ詰め込んでおかないと!」という「主流」以外に、

より「ユニークな流れ」が築かれていくことを願っています!


自称HSPの長女の成長、「これをしたい!」という意欲が壁を突き抜けさせる

2016年08月21日 | ハイリーセンシティブチャイルド

以前、HSP自己診断テストで、ハイスコアをはじき出した長女:

ハイリーセンシティブパーソンの自己診断リストを試した長女14歳、その子が羽ばたいていくサポートを

 

 

昨年のバレーボール部が年末に終了して以来、

ひたすら学校と家の行き帰りだった長女。

 

クラブをするでもなく、

ボランティアは興味を持ってあれこれ探したものの、

年齢制限にひっかかりどこもだめ

(彼女が興味ある分野は、だいたい採用が15歳以上なんです)。

週に一度のジムナスティックレッスン以外は、

週末にはお友達と遊んだりなどして、

のんびーり、毎日を過ごしてました。

 

 

 

長男が、こちらが目が回るほど動く分、

ホント対照的です。

 

長男に

「ちょっと取り組むこと減らしてみたら」と声をかける一方、

長女には

「これ!というものでなくてもね、

とにかくまずはやってみるっていうのもありだよ」と声をかけ。

 

 

そんな長女が、去年から

「これをする!」

と決めていたのが、チアリーディングでした。

 

ところが、

去年アラスカで中学を卒業し、

夏休みにアラスカの高校のチアリーディングトレーニングに参加したものの、

引っ越してきた東海岸の高校では、審査も終わっており入部できず。

「今年度こそは!」とジムナスティックに通い、準備をしてきました。

 

そしてとうとう、

新しい高校での入部審査が、

先週末にありました。

 

その入部審査の前々日、

審査を受ける生徒を集めての「練習」にはりきって出かけたんですが、

帰宅後、

「チアリーディング初心者は、どうも自分だけみたい。

とてもとても入部は無理そう・・・」とため息。

 

 

東海岸に越してきて気づいたことなんですけど、

チアリーディングって、こちらでは、

小学時代から教室や部活があったりと、

随分盛んなんですよね。

アラスカでは、高校で初めて聞く「スポーツ」だったんですが。

 

ちなみに、チアリーディング、

私自身、「ポンポン持ってミニスカートはいて踊る」

ぐらいのイメージだったんですが、

前へ後ろへバクテンしたり、放り投げられてくるくる回ったりと、

実際は、ダンスやサーカスや雑技団やらが混ざった感じなんですね。

 

この日の練習でも、「4歳からずっとしてるから」と、

体操選手のように高度な技をさらりとする子も何人かいたようです。

 

 

ということで、本人、しょんぼりと「あきらめモード」。

 

 

去年の高校では、

「技術が弱くても、夏休み中練習に皆勤なら、入部を許可します」

とされ、引っ越す前まで練習に参加していたこともあり、

口には出さないものの、

「去年アラスカから引っ越さなければ、

今年新しい学校に引っ越さなければ、

今頃チアリーディング部に入っていただろうに・・・」

という悔しさが伝わってきます。

 

 

 

私: まあ、できること、してみようよ。

長女:明後日入部審査なのに、できることもなにもないじゃん・・・

私: 今日は、「審査ではこれを見ます」、

   というのを教えてもらったんだよね。

   だったら明日、誰かチアリーディングに詳しい人に、

   それだけでもみっちり鍛えてもらうとかさ。

長女:そんなの無理だよ・・・

 

と口では言いながらも、

ネットで、チアリーディングを教えてくれるジムを探し始める長女。

一日だけのレッスンが可能か、いくつかジムに電話をかけ聞いてみる前に、

高校のコーチに、「誰かコーチしてくださる方がいませんか?」と、

メールを送ったようです。

 

すると! コーチからすぐに返信。

「明日の夜、『○○ジム』で、

準選抜チームのコーチと何人かの生徒が集まって練習します。

是非来てみたら?」と。

 

『○○ジム』に到着すると、

15人ほどの生徒が練習してました。

チームの中でも、練習熱心な子が有志で集まっているんですね。

3時間近くみっちり練習し、翌日午前の入部審査へ。

 

そして、結果が発表されることなく、

午後から、車洗いの「ファンドレイジング(資金調達活動)」。

37度近くの炎天下に、道端で「車洗いますよー」とサインを持ち声をはりあげ、

止まって下さった車をモップやタオルで洗い、寄付金をもらうというもの。

部の活動費に当てられます。

 

チアリーディングの技術だけでなく、

チームを成り立たせるこうした活動への積極性も、

入部審査の一環なんでしょうね。

 

 

その翌日夜、結果発表。

選抜チームに14人、準選抜チームに13人選ばれ、

残り14人が、再度入部審査ということに

(それぞれチームのスポットは17人とのこと)。

 

そしてなんと長女、

準選抜チームの13人に入ってましたー。

 

大喜びで飛び回る長女。

 

 

 

もし、あの練習の後、

「ああもうだめ」としゃがみこんだまま何もしてなかったら・・・

 

あそこで、へこたれながらも立ち上がり、

調べ、コーチに連絡したから、「有志の練習会」も教えてもらえて。

翌日の炎天下の車洗いにも

「どうせだめだから行かなくてもなあ」と思いつつも、

フーフー真っ赤になりながら参加したから、この結果に繋がったんだね。

そんな話し合い。

 

チアリーディングのコーチも、

「入部審査前夜に練習ありますよ」と、

入部審査を受ける全員に伝えたわけではなく、

「教えてください!」と言ってくる生徒にだけ、

コーチ直々トレーニングの機会を与えたんですね。

この夜の練習に参加した15人皆、審査をパスしたようです。

 

望むことがあるのなら、

とにかく、「どうしたらそこへたどり着けるか?」と動き、

自分で扉を開けていくこと。

むこうから差し出されるのを、ただ待っているのでなく、

こちらから、ゲットしに行くこと。

今回長女、その大切さを体感したようです。

 

 

 

さて、入部後、毎日の練習やミーティングとともに、

「ファンドレイジング(資金調達活動)」のタスクも与えられてます。

「1箱18ドル(約1,800円)のクッキーの生地を売る」というもの。

 

集まった資金は、チームのユニフォーム費や大会出場費に当てられるんですが、

生徒にもプライズがあるようです。

4日間で12箱売ったら、

5ドル、10ドル、50ドル、100ドル札の入ったバスケットに、

1回手をいれ1枚つかむことができ、

7日間で25箱(450ドル:約4万5千円)売ったら、

そのバスケットに2回手を入れ2枚つかむことでき、

スポーツブランドのジャケットももらえるのだそう。

 

長女、先週は毎日、近所を回り、

クッキーの生地を売り歩いてました。

 

「頑張ってね!」とニコニコと買ってくださる方もいれば、

「君は、私にお金を払わせて、クッキーを自分で焼けというわけ?

クッキーが手に入ったら出直してきなさい!」と追いやられたり、

話し始めたとたん、目の前で扉をバタンと閉められることもあったとのこと。

 

近所中を何軒もまわり、

「ママ、だいたいどんな家が買ってくれるか分かったの」と長女。

「ぱっとみて、完璧に整っている家や、

停まってる車もスポーツカーだったりする家は、まず買ってくれないのよ。

でもね、芝生もちょっと長めだったり、自家用車もバンだったり、

家の前にスクーターや自転車があったりする家だと、

だいたい買ってくれるの。

子供がわいわいといるような家ね。

そういう家は、きっと芝生を刈ってる時間もないのよね」

 

確かに子供さんがいると、

「資金調達活動」が盛んなこちらでは、

「お互い様」なんですよね。

子供が回ったら買っていただく、

回ってきたら買ってあげる。

 

 

きつい扱いを受けるたびに凹み、

しばらく休憩して気分転換し。

快く助けていただくたびに大喜びして。

そうして、昨日は終日ジムでのトレーニングの後も売り歩き、

5日間で、25箱売ったようです。

 

 

 

「したい!のなら、待っているだけでなく、こちらから動いてゲットしにいく」

という「貴い学び」から始まったチアリーディング、

長女の生活に力がみなぎり始めたのをひしひしと感じています。

 

「ああ自分になんて無理だ」と思っても、

ネットで調べ、コーチにコンタクトし、

玄関先で冷たくあしらわれながらも、

1人扉を叩いて何件も何件も周り続けるなんて、

以前の長女にとっては、考えられなかったことです。

 

本人が「したい!」と思うこと、

その強い気持ちが、その子を前へと進ませるんですね。

 

そして、「したい!」に突き動かされ進む過程で、

より自然に、「たくましさ」や「スキル」や「生きぬく力」を身につけていくんです。


本人の「したい!」という強い気持ちが、

壁をこえる突破口となる、

改めて、そう実感しています。

 

 

気持ちを、意欲を、大切にしていきたいですね。

 

 

 

コーチから渡された「クッキー生地の注文を記す用紙」。

「私は○○高校のチアリーディング部の○○といいます。

資金集めのために、クッキーの生地を1箱18ドルで売っています。

買っていただけませんか?」

と、「模範セールストーク」なども記されてます。

 

この用紙を片手に、近所を行く長女。

ノックノック。