マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

困難な状況から「立ち直る子」と「こじらせていく子」を決める「2つの要素」&子どもが生き生きと伸びる指導者が用いる言葉

2018年10月17日 | ハイリーセンシティブチャイルド

こんにちは!

ご無沙汰しています。

 

日本に来て以来、様々な出会いがあり、

気づきに溢れた日々を送っています。

 

また「限られている」と思うからこそ、

これほど一瞬一瞬を、貴く感じるのでしょうね。

 

海外に20年間暮らした後の日本での暮らし。

みなさんの細やかな心遣い、秩序、情感、良心、食の充実…、

    

日本の良さが、心に迫りますよ。

(写真:埼玉県高麗巾着田の曼殊沙華祭り。紅葉は長女と次女の高校の仙台旅行、紅葉の季節ですねー。)
 

将来的に、

海外と日本との両方に暮らせたらいいなあと思い描きつつ、

今、できることをしていきます。

 

 

 

さて、この記事では、

日々、難しい状況にある子や青年やご家庭に出合いながら、

みなさんにお伝えしたいことが、次から次へとたまっているのですが、

その中から、ふたつ、つづらせてください。

 

 

困難な状況から「立ち直る子」と「こじらせていく子」を決める「2つの要素」

子どもは、

年齢が低いほど、

親が世界の中心です。

 

それでも、年齢が高くなるほど、

親以外の周りとの繋がりの方が、

その子にとって、占める位置が大きくなっていきます。

 

そんな中、

時には、家の外での繋がりの中で、

悲しかったり、苦しかったりする体験も通るものです。

 

そして、

メンタルを壊したり、

引きこもりとなったりと、

難しい状況を通ることもあるかもしれません。

 

それでも、

いずれ、立ち直っていく子もいれば、

どんどんこじらせ、回復が難しくなっていく場合もあります。

 

私は、この分かれ道を決めるのが、

1.その子の性質や特性(どれほど敏感でダメージを受けやすいか)

2.親子関係

といった2つの要素」の絡み合いだと実感しています。

 

どれほど敏感で感受性が強くとも、

そして、起きた出来事によって、

どれほど大きなダメージを受けようとも、

その子の敏感さの度合いと出来事の大きさによって、

時間はかかるかもしれませんが、

親子関係が良好ならば、

その子は、必ず、立ち直っていきます。

 

そして、

ここでいう「親子関係が良好」というのは、

子どもが、親からの「無条件の受け入れ」を

感じられているかということです。

つまり、子どもに伝わっているか、ということです。

 

「無条件の受け入れ」とは、

子どもの要求を何から何までのむということではないです。

 

私も、この感覚が長らくよく分かりませんでした。

「『それはいけないよ』といったら、

受け入れることにならないよなあ」と混乱したり。

それで、子どものやりたい放題を「いいよいいよ」と許し、

しまいには我慢できなくなって、それまでため込んでいたものまで全て爆発する、

といったように。

 

でも、そうじゃないですよね。

 

「無条件に受け入れる」とは、

一貫した「リミット」を設け、

時に、たしなめ、諭し、叱りとしながら、

それでも、一貫して、

「あなたが大切だよ」と伝え続けることです。

 

「その存在を祝福され続けた子」は、

必ず、立ち直っていきます。

 

子どもが、最も欲しているのは、

「自分は大切な一員と感じられること」なんです。

 

そして、

特性のある子ほど、

大多数からはみ出しやすいですから、

なおさら、少人数であっても、

「自分は大切な一員」と感じられる関係を築くことが大切です。

その関係が、必ず、その子の支えとなっていきます。

 

 

親御さんにも様々な方がいらっしゃいます。

様々な特性を持った方々もいます。

ですから、親子関係の改善が望めない場合は、

その子本人が、

自覚する必要があります。

親を超え、自分の人生を取り戻していかなくてはなりません。

 

これを、小中学生がするのは難しいでしょうが、

高校生にもなったら、できる子はできます。

 

ですから、私たち大人が、

もし、「自分も無条件に受け入れられてこなかった」と思うならば、

親を超えていきましょうよ。

 

私たちの代で、負の連鎖を、

断ち切りたいですね。

そして、次世代へ、よりよいものを伝えていきましょう。

 

 

 

 

私は今、

親向けの「子どもとの関わり方講座」を準備しています。

 

これまでリサーチしてきた国内外1,000以上の文献、

そして、

20年間様々な年齢や文化背景を持つ子や青年の育ちに携わった体験、

それらを全て盛り込み、

みなさんのお役に立てる形へと煮詰めています。

 

日本の育児書も片っ端から読んでいます。今、40冊ほど。

その中の、

松永暢史氏の『ズバ抜けた「問題児」の伸ばし方』に、

ADHDの特性ゆえに、集団からはみ出し、

自殺を考えたこともあった松永氏を底のところで支えたのが、

「親ばか」の母親と、特性を否定せず見守った父親だったとありました。

 

特性や難しい性質がある子ほど、

親にとって、「無条件に受け入れる」ことのハードルは高くなります。

 

だからこそ、より意識し、姿勢や方法を身に着ける必要があります。

これは、私自身の子育て生活で、身に染みて思っていることでもあります。

 

 

冒頭に、

「お伝えしたいことが、次から次へとあります」と書いたのですが、

「子どもとの関わり方講座」の方でも、

具体的にお伝えしていきますね。

 

・「無条件の受け入れ」をどう子どもに伝わるよう具体的に表すか?

・感情をぶつける「反応」から、より適切な言葉かけや態度を選択する「対応」へと移行するには? 

・過干渉でも過コントロールでも無関心でもない親子関係のちょうどよい距離とは?

・脅す、報酬、辱める、罰以外の子どもとの関わり方のレパートリーを増やす

・親自身の心身ケアの具体的方法(体を緩めるボディスキャンやセルフ・コンパッション等)

 

といった内容を、

知識や知恵だけでなく、

身体感覚を伴う体験として身に着けていただけたらと思っています。

 

年内には開講します。

お子さん連れでも、お世話しながら聞けるような空間を整え中です。

準備が整いしだい、このブログでも、お知らせさせてください。

 

同じ時代に子育てするものとして、

みなさんと共に学べますことを、

心より楽しみにしています。

 

 

 

子どもが生き生きと伸びる指導者の姿勢

「ギフテッド応援隊」のお茶会によんでいただきました。

参加者のMさんがこちらに感想を書いてくださってます。

ありがとうございました!

 

この集まりで、

「ひといちばい敏感な子」を持つママさん方に、

スポーツをすすめたのですが、

日本の体育会系のクラブの中には、

特に年齢の低い「ひといちばい敏感な子」が、

一気に委縮しトラウマになるんじゃないか、といった指導者もいますね。

 

次男のサッカーチームの試合を観戦するたびに、

血の気がひきます。

 

「なにやってるんだ!」「なんどいったらわかるんだ!」

「いいかげんにしろよ!」「おまえはバカか!」

あげく感情を爆発させ、子どもにボールをぶつけたり、蹴ったり・・・。

今も、スポーツチームによっては、こんなことがあるんですね・・・。

 

それで、

このコーチから怒鳴られ、ボールをぶつけられ、泣きじゃくっていた子は、

何を学ぶんでしょうか。

「よし、頑張るぞ」と、思うものなんでしょうか。

もし、それで頑張れても、こうしたやり方を効果的として、

次世代に伝えていきますよね。

「おれもこうやって学んだんだ」と。

 

何もいいことないですよ。

 

次男が、今お世話になっているヨーロッパ系のチームでも、

海外から戻り、日本のチームに入ってみたところ、

子どもが怖がってしまい、あれほど大好きなサッカーだったのに、

楽しいという気持ちもなくなってしまったので移ってきた、

今は生き生きしている、という方に何度かお会いしました。

 

態度だけでなく、用いる言葉が、全く違うんです。

 

こうした日本のコーチの言葉は、「否定」がほとんどなんですね。

「できないこと」をつついていく。

一方、子どもが生き生きと伸びていくコーチは、

「よしいける!」「その調子!」「一回できたらもう一回できるよ!」

「前よりよくなったねえ!」「よくやった!」

といった「肯定」の言葉を、より用います。

「できること」を認め励ましていきます。

 

とはいえ、

夏の間、次男も日本のチームにもお世話になったのですが、

その日本の若いコーチは、個々の生徒の良さを認め、

同時に、厳しさも持ち合わせ律してくださるという、

素晴らしい方でした。

また、三女と次女の陸上クラブのコーチ陣も、

同じように、素晴らしい方々です。

 

ですから、スポーツをする場合は、

特に敏感系の子の場合、

指導者を、よく観ることが大切ですね。

 

 

毎朝、弁当6つ。

袋から出すだけミート―ボール、

揚げるだけフライもの、

グリルするだけ豆腐バーグ

蒸すだけシュウマイなど、

「生協」のおかげさまで、親子で結構楽しんでます。


 

東京も、肌寒くなってきました。

みなさん、晩秋をお楽しみください!