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「喜び溢れる敏感な子」を育てるための「4つの鍵」&「認知のゆがみ」にも気づかせていきたいですね

2016年12月28日 | ハイリーセンシティブチャイルド

HSPやHSCといったコンセプトを提唱した心理学者エレイン・アーロン氏は、

「喜び溢れるハイリーセンシティブチャイルド(joyous HSC)」を育てるための「鍵」として、

「以下の4つ」をあげています:

 

1.自己肯定感を高める

2.恥の意識を減らす

3.思慮のあるしつけ(discipline)

4. 敏感さについてどう話し合うかを知る

(『The Highly Sensitive Child』by Elaine Aron  P. 113-149より)

 

それで、一昨日もこちらの記事

兄弟姉妹間、親子間、そして自分に対しても気をつけたい「人格批判」→「恥の意識」→「改善困難」

で言及した、「2」の「恥の意識を減らす」についてもう少し。

 

恥の意識について、

以前こちらにまとめましたが:

ハイリーセンシティブチャイルドが「恥」の感情にがんじがらめにならないためにできる6つのこと

 ハイリーセンシティブチャイルドに対して避けたい「~したら恥ずかしいでしょ!」

 

「敏感な子」は、

自らの足りなさも極端までに感じ取りますから、

まさしくアーロン氏の言うように、

周りが「人格批判」や「~したら恥ずかしいでしょ!」といった

「恥を修正のメソッドとして用いるのは、

画びょうを大きなハンマーで打ち付けるようなもの」なんですよね。

 

そして、周りがこうして気をつけていくこともですが、

「敏感な子」や「完璧主義な子」が

「自分が自分に対して」どう向き合っているか、も大きな課題だと感じています。

 

「敏感な子」や「完璧主義な子」って、

以下のような「認知のゆがみ」を持ちやすいと思いませんか?

 

ひとつの行為の間違い → 自分はダメダメ最低

少しのミス → 一巻の終わり

 

周りが「行為批判」したとしても、

その場の雰囲気や相手の仕草や表情などの微妙なニュアンスから、

自ら「人格批判」に変換してしまったりする。

 

あらゆることを強烈に感じるからこそ、

極端にも傾きやすいんでしょうね。

 

ということで、

ある程度大きくなったら、

本人に、これらの「認知のゆがみ」を気づかせていくことも

効果的だと感じています。

 

以前こちら、

「認知のゆがみ」に気づくことが心を軽くする、子供にも分かり易い言葉&図の紹介

で紹介した「ユガミン」たち:

(「悩みは、がまんするしかないのかな?」こころの健康副読本編集委員会 3ページ目より)

 

「敏感な子」や「完璧主義」な子の頭の中には、

この「ユガミン」たちが出没しやすい。

 

 

そこで、

「あ、ユガミン出てきてるよね、フィルタン?」

なんてことを言い合って、

自らの「考え方の癖」に気づき、調整していけるといいんですよね。

 

 

 

 

 

最後に、再び「喜び溢れるHSCを育てるための4つの鍵」について:

 

「1」の「自己肯定感を高める」については、

私自身は、同時に「自己への思いやり」が大切だなと実感しています。

「自己肯定感」と「自己への思いやり(セルフ・コンパッション)」との比較研究紹介 

「自己肯定感」は効果的、けれど高めようとする方法によっては弊害を生み出す

 

自己肯定感というと、

「自分はこんなにできる!自分っていい!」といったセルフイメージ。

 

「自己への思いやり(セルフコンパッション)」とは、

できない自分、欠けている自分、足りない自分を、包み込んでいく姿勢。

 

両方、培ってやりたいですね。

 

 

「3」の「思慮あるしつけ」についてですが、

以前もちらりと紹介したこちらの本が、とてもおススメめです。

子どもの脳を伸ばす「しつけ」 ~怒る前に何をするか--「考える子」が育つ親の行動パターン~

ダニエル・J・シーゲル (著), ティナ・ペイン・ブライソン (著)

 

この著書の根幹のメッセージは、

「まずはコネクト、そしてリディレクト(感情的な繋がりを築いてから、導く)」です。

そのための、具体的な方法がまとめてあり、米国でベストセラーになった著書です。

原本『No-Drama Discipline: The Whole-Brain Way to Calm the Chaos and Nurture Your Child's Developing Mind』

 

私自身、しっかり読んだのは最近なんですが、

これまで17年間を通して感覚的にこうかなとようやくたどりついたことが、

まさしく具体的に説明してある!とかなり同意&納得した本でした。

「ほとんどの親が、叫んだり、結果を思い知らせたり、罰を与えるといった方法でしつけをしてきたわけですが、

これだと、脳の発達という面からも、協力し合うという面からも、逆効果なんです。

しつけが必要な場面というのは、実は最も子供が感情的なつながりを必要としている時」

とはいえ、何をしても放任というわけではなく、

きちんと境界を設け、自ら感情や自分を導く術を身につけさせていく。

 

この著書の言葉を借りて、またまとめていきたいです。 

(邦訳は目を通していないので、ニュアンス的に違うこともあると思いますが)

 



・「4」の「敏感さについてどう話し合うかを知る」については、

敏感さのポジティブ面について話していくこと。

「シャイ」や「内気」といったラベル貼りをしない。

あと、私自身は、HSPやHSCといった分類も、本人達の前ではあまり用いないようにしてます。

過去、長女が自己診断しましたが、実はその後はほとんど話してません。枠組みにはまりこんでしまわないように。

「敏感さは、確かにきつい部分もあるのだけれど、こんなにいい面もあるね」、今はそれで十分かな、そう感じてます。

「敏感な子」が自らの特性とうまく付き合うために本人に伝えるストーリー

 

 

昨日は、長女と次女を海に囲まれた友人宅での2泊3日に降ろし、

今朝は長男をロボティック、その後レスリング。

三女と次男とガールスカウトクッキーを売り歩いたり、

図書館でのエンジニア・アクティビティーの予定です。

 

それではみなさん、今年もあと数日、楽しい年末を!


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