「感情の強烈さ」をもつ私たち家族にとって、
「これはいい!」と感じている「コンセプト&イメージ」の紹介です。
渦巻く感情や思考とうまくつきあうことを助けてくれます。
以前
・脳全体に働きかけるイメージで子育て!脳の仕組みを分かるなら対応もより分かる
で紹介した米国でベストセラーになった
『The Whole-Brain Child: 12 Revolutionary Strategies to Nurture Your Child’s Developing Mind
(全脳の子供:子供のマインドの発達を培う12の革命的方法)』
by Daniel J. Siegel &Tina Payne Bryson
にまとめられている「マインドマップ」というメソッドです。
子どもの性質は様々。
同じ物事を前にしても、反応や対応の仕方は随分と違います。
1.周りに波風のたつことのない適切な対応がさらりととできたり、
ネガティブなことに出合ってもさらさらと気持ちを切り替えていける子もいます。
2.激しく反応して場を凍りつかせたり荒れ狂う波を起こしてしまったり、
ネガティブな感情をいつまでもいつまでも引きずってしまう子もいます。
3.また公の場では「さらりと対応してさらさらと気持ちを切り替えている」ように振舞いながら、
内にひとり溜め込めこんだり、身内の前だけで爆発する子もいます。
2や3のタイプほど、生きづらいですよね。
我が家は私を含め2と3タイプの集まりなんですが、
この「マインドマップ」、随分と役に立ってます。
「マインドマップ」実践ステップ
1.まず、今、自分がどんなことを感じ考えているのか、気づきます。
2.円をイメージします。
自分の感情や思考の内容を、円の縁に、並べてみましょう。
雪が降りそうでウキウキする、シャツにトマトソースのしみがついて悲しいなど、何でも。
3.中心により小さな円をイメージします。
図にすると、こんな感じです:
「マインドマップ」を提示する精神科医のDaniel J. Siegel 氏は、
この中枢部分を円全体を司る「ハブ」とし、
脳でいう「前頭野」と位置づけます。
前頭野は、全体像を眺め、必要な過去の情報をより分け、
よりよい未来のために今何をしたらよいかを調整する機能を担っています。
この中枢に戻り、
縁に並ぶ様々な感情や思考の全体を眺めることで、
「何にフォーカスするのか」を「選択」できるのよ、
と教えていきます。
不安でたまらないとき、
怒りがおさまらないとき、
悲しくてもう立ち上がれないと途方に暮れるとき、
「どんな気持ちや考えが内面にあるだろう?」
と感情や思考を並べてみます。
すると、必ず、不安、怒り、悲しみだけがあるわけではないんです。
・明日クラス全員の前で作文を読むのは不安だけど、
その後は皆で大好きなプールに行くことになってるんだよな。
・大切にしていたネックレスを弟がふざけて引っ張りすぎて壊しちゃったのはムカつくけど、
その後の弟、随分としょげてすまなそうにしてたよな。
・飼い犬が死んじゃって悲しくてしょうがないけれど、
飼い犬と過ごした楽しい思い出がたくさん溢れている。
自らの内にある、感情や考えの多様さに気づいていくこと。
そしてそれらの多様な感情や考えを円の「縁」に並べ、
「中枢」から眺めてみるとイメージしてみます。
この中枢から眺めることで、
では、何にフォーカスするのか?
「選択」できるようになります。
感情が切り替えられなかったり、
強烈な感情に呑み込まれ息絶え絶えになるたびに、
この「円のイメージ」を思い出してみます。
マインドフルであるとは、
この中枢から眺めているという状態でもあるのだと、
私自身は、思っています。
子どもとできるエキソサイズ
著書にも紹介されているように、
子どもと、こんなエキソサイズもできますよ。
1・ゆったりと座ったり横になります。
2.周りに何が見える?と聞きます。
机、椅子、ノート、カバン、ジャケット、本箱など、見えるものをあげさせます。
3.椅子にフォーカスしてみて。今度は、本箱を見てみよう。
こうして、見えるものの何にフォーカスするかを選択できるのと同じように、
どの思考や感情にフォーカスするのかも、選択することができるのよ、
と教えていきます。
椅子がノートよりいいとか悪いとか、ジャケットが本箱よりいいとか悪いとか、
ジャッジする必要もありません。
それらの存在を認めつつ、特定のものへと、
フォーカスを選択していくことができると思い出せるようにします。
小さな子どもとは、
こちらで紹介したような「天気」のイメージもいいですね。
晴れや、曇りや、雨やと移り変わる天気の多様さが、感情や思考。
変化する雲の上には、常に、雲ひとつない空があります。
・移り変わるもの:円の縁、天気、感覚、感情、思考
・変わらないもの:円の中枢、雲の上空、落ち着く場、静けさ、温もり
この「円の中枢」、「雲の上空」というイメージが、
強烈な感情に呑み込まれることのない、
安定をもたらしてくれます。
子どもたちも、落ち着き笑顔が増えました。
生きづらかった私自身も、随分と楽になりましたよ。
是非お試しあれ!
みなさん、今日もよい日を!