マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

オールアバウトに「子供の創造性を育む7つの工夫」についてまとめました

2016年11月29日 | お知らせ

『オールアバウト』に子供の創造性についてまとめました。

21世紀を生きる子供に必須!創造性を育む7つの工夫

 

 

画一的なペースと学び方で、

一斉に同じ課題に取り組む今の学校教育ような場では

育ちにくい「創造性」。

子供に関わる大人として、何ができるでしょう? 

7つの工夫を紹介してあります。

 


こちら『マイコー雑記』に載せた創造性に関する記事です:

これからを生き残るために米国主要大学が必死になっていること、多様さの促進

「創造性」がこれからの世界でいかに重視されるかを示す13の調査研究紹介

世界のニーズに逆行する「子供の創造性は低下の一途」現象をどうにかしたいですよね

創造的な子は先生にとって重荷?既存のシステムでの「成功」と「創造性」を育むこととのバランス



 

『ユア子育てスタジオ』にも、以前、『Scientific American』に掲載された創造性についての記事をまとめてあります:

誰だってクリエイティブになれるらしい、その「普遍的プロセス」

 

 

興味ある方、是非どうぞ!

みなさん、創造性を育む工夫を、創造的に考え実践していきましょう!

 

 

感謝祭が終わり、

クリスマスツリーを

出しましたよ。

 

ホリデイシーズン到来ですね! 

温かい日を!


「学習障害(ディスレクシア)」を抱えた米国大統領、弱みと強みは隣り合わせ!多様な特性を生かせる社会へ

2016年11月29日 | 子育て全般

前の記事にあるウッドロウ・ウィルソン氏は、

「学習障害(ディスレキシア)」を持っていたとされています。

 

 

14歳近くまで文字が読めず、

一生にわたり読み書きに困難を抱えていたとのこと。

 

政治学で博士号を持ち、

プリンストン大学の総長を務め、

28代目の米国大統領になったウィルソン氏。

 

読み書きがうまくできないというのは、

文献に囲まれ、論文を読みまくり、書いてまとめ、思考を表すことをメインとする

学問の世界では致命的なはずです。

にも関わらず、大統領の中でも唯一の博士号所持者です。

 

???となりますよね。

 

私は夫が重度のディスレクシア持ちなので、

その仕組みが少し、分るようになりました。

 

もちろん、夫は大統領でも世界有数大学の学長でもなく、

歴史に名を残すような立場にもないのですが、

これまで彼なりに成長してきた歩みをみていると、

ああ、こういうことなのかなと思うのです。

 

昨夜は夫と、

ウッドロウ・ウィルソン氏や、

他にもディスレクシアを抱えていたとされる大統領、

ジョージ・ワシントン氏、トーマス・ジェファーソン氏、

ドワイト・アイゼンハウワー氏、J・F・ケネディー氏などについて、

話をしていました。

 

夫曰く

「できない部分があるだけ、他の部分が強化されているんだよ」とのこと。

 

それは、

創造性だったり、直感力だったり、

マジョリティーとは異なる発想だったり、決断力だったり、信じる力だったり。

 

また子供時代から、

自分は周りよりうまくできないのが当たり前という前提から始まっていますから、

転んでも転んでも立ち上がることが習慣となり、

粘り強さ、しぶとさ、持久力、つまり「グリット(grit)」も並大抵ではありません。

(子供が成功する鍵!「グリット」を育む6つのヒント)


周りが、「絶対無理」とすぐにあきらめるような場面でも、

突き進んでいきます。

「君には絶対無理」から始まった彼らにとって、

過去を振り返っても人生とは、

「絶対無理」のひとつひとつを越えてきた集積でしかありませんから。

 

 

 

今の学校教育のテストや成績でははかることのできない力がある。

学校教育の中で、「落ちこぼれ」とされる子の中にも、

とてつもない可能性が秘められている。

 

これは私自身、夫や夫の家族、

そして、ギフテッドとされる子供たちと長年接する実際の体験を通し、

確信したことです。

 

 

 

テストスコアや成績を前に、

「自分はどうしようもない」と思っている子や人が、

少しでも自信を持って立ち上がり、

その子その人なりの力を発揮してほしい。

こうした子供たちや人々の力を、

生かせる社会になって欲しい。

 

それには、

できないことに目くじらたてるよりも、

その人が何を差し出せるのかを見ていくこと。

この「できないこと」というのは、

「定型発達」の人々にとっては、

ぎょっとするようなことも含まれるかもしれません。

空気が読めなかったり、整理整頓や事務的なことができなかったり。

 

夫もいまだに、英語の小文字がうまく書けません。

それでも、日々書類に囲まれ、

コンピューター(タイプならできます)に向き合っています。

 

もうひとつは、

18歳でいい大学に入るなどの、

目先の目標を超えて、より長い目でその子が力を発揮できるサポートをしていくこと。

「学習障害」を持つ人々の多くは、

周りより長い時間をかけて花開いていきます。 

 

 

偏った力が生かされる場を、

創り出していきたいですね。

「多様な特性」を合わせることで、

創造的な未来も開ける、そんなように思っています。

 

みなさん、今日もよい日を!


鍾乳石と石筍にうっとり&米国28代目民主党大統領ウッドロウ・ウィルソン氏の生き様に触れた旅

2016年11月29日 | 風景・旅

感謝祭の連休、家族でバージニア州を旅してきました!

 

ルーレイ鍾乳洞

1878年に発見され、今では年に50万人近くの観光客が訪れるそうです。

 

子供たち、写真以外で鍾乳洞を見るのは初めて。

私も子供時代以来なんですが、圧巻でした。

 Stalactite(鍾乳石):上から下へ向かってツララ状にのびる石

 Stalagmite(石筍):洞底から上に向かって伸びる石

 Colum(柱):鍾乳石と石筍がくっついたもの。

 

水面に映る鍾乳石

  

鍾乳石をパイプにして作られたオルガン。

洞窟中に繊細な音が響きます。

ガイドさん、「最高のrock musicですね!」

下の子たちが、今の分った?分った?とママに何度か確認。

 

自然が生み出すアートに、家族で感動しっぱなし。

 

 

 

ルーレイ鍾乳洞に隣接して、

植木迷路や、

こんな器具を装着しての、

綱渡り場があったり。

すっかり高所での「綱渡り」に自信をつけた子供たち。

 

車博物館や、

19世紀の村を再現した博物館も満喫!

当時の学校。

 

 

 

ルーレイ鍾乳洞から1時間ほど車を走らせ、

ウッドロウ・ウィルソン氏の生家&博物館へ。

 米国28代目の大統領で、

国際連盟創設に貢献しノーベル平和賞を受賞したウィルソン氏。

米国プリンストン大学総長もつとめ、

歴代大統領の中で唯一博士号を持つ政治学者、

女性の選挙権獲得にも貢献した民主党大統領です。

 

牧師の父親に育てられた生家。

 

屋内は写真撮影禁止。ガイドさんが丁寧に説明してくださいました。

19世紀後半の米国アッパーミドルの生活を肌で感じたひとときでした。

 

民主主義を標榜し、世界戦争を阻止するために奔走したウィルソン氏。

同時に、人種差別主義者だったという批判も聞かれます。

 

学長をつとめたプリンストン大学への黒人学生の入学を認めず、

有色人種に対する差別的とも取れる言動もいくつか残されています。

日本が国際連盟創設時に提案した「人種的差別撤廃提案」を却下に持ち込んだのも、

ウィルソン氏とされています。

(オーストラリアやイギリスなどの他国や米国上院とのかけひきから、

国際連盟創設を優先させるためにやむ得なくともいわれています)

 

去年は、ウィルソン氏の名前がつけられたプリンストン大学の建物などに対し、

黒人学生による「名前を変えるべき」という運動も起こっています。

(大学側は、国際連盟創設などウィルソン氏が貢献したことをたたえ名前をそのまま用いることを決定)

 

 

「現代からみると許されないこともあります。それでも当時のメガネをかけて眺める必要があるんです」

とウィルソン氏の生家のガイドさんが、

「メイド部屋」を案内してくださった時に言っていた言葉を思い出します。

 

生家にも、黒人のメイドが、6畳ほどの部屋に3人詰め込まれ、

1人は番をするため、玄関の床の上のクッションで寝起きしていたといいます。

ウィルソン家の記録にも、メイドの名前は一切触れられず、引越しにも連れられていくこともなく。

ヒトとしての扱いではなかったのだろうとのこと。

同じ家屋に、全く人とは扱われない人々と共に、暮していたんですよね。

 

そうした当時の南部的風土や環境の中で育つなら、まあ人種差別的になるのも自然ですよね。

ウィルソン氏は、リンカーンのように奴隷制を否として立ち上がる少数の白人よりも、

大多数の人々が持つ同じような偏見を黒人に向けていたと言われています。

 

こうした批判は、 ウッドロウ・ウィルソン博物館の展示には、

みられなかったんですが、博物館では、

プライベートな家族についての展示も興味深かったです。

 

1人目のワイフ、エレン・ルイーズ・アクソンさんに向けた言葉。

「私の成功は、あなたに依っています。

私が人生と仕事において最大限の力を発揮するには、

私はあなたの愛だけでなく、

あなた自身と、あなたと共に生きることを必要としています」

 

アーティストでもあったエレンさんは、ウィルソン氏が大統領任期中に亡くなります。

そして、大富豪の未亡人イーディス・ボリング・ガルトさん(ポカホンタスの子孫!)と再婚。

 

ウィルソン氏の死後に分ったことだそうですが、

任期中に脳梗塞に倒れたウィルソン氏には、左半身付随、言語症など重い後遺症が残り、

職務を遂行することが不可能だったとのこと。

それでもこの事実は国民には隠され、

イーディス大統領夫人が事実上国政を司っていたといいます。

 

 

全て、つい100年近く前の出来事なんですよね。

子供たちと共に、歴史の連なりの中で今を思う機会になりました。

 

現代のバージニア州スタントンの街並み。

みなさん、今日もよい日を! 

 

 


今日は感謝祭!「感謝の気持ち」を持つことは大人&青少年の人生にどんな影響をもたらす?研究紹介

2016年11月24日 | 子育て全般

今日はこちら、感謝祭です。

昨日は七面鳥をマリネして、今日は朝からオーブンへ!

 

毎年この時期、

子供達も学校で「感謝すること」について話し合ったり、

家族への感謝の手紙を持ち帰ってきます。

 

昨今、「感謝」について、様々な研究が発表されています。

以下2つの記事、

http://www.newsweek.com/5-scientifically-proven-benefits-gratitude-398582

https://www.psychologytoday.com/blog/what-mentally-strong-people-dont-do/201504/7-scientifically-proven-benefits-gratitude

にあげられた研究によると、

感謝の気持ちをもつことで:


1.心も身体もより健やかになる。

2.より希望を持て、周りの役に立とうするようになる

3.新しい関係へと扉が開く

4.睡眠の質と長さが向上する

5.自己肯定感が高まる

6.共感力が高まる

7.「レジリエンス(困難を跳ね返す力)」が高まる

とのこと。

 

 

また、こちらジョージア大学の研究によると、結婚生活にもよいとのこと。

https://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151021170814.htm

互いに「ありがとー」と気持ちを持ち合っていたら、

それはやっぱり関係も、より円滑&ラブラブになれますよね。

 

 

 

青少年についても、こんな研究があります:

http://greatergood.berkeley.edu/pdfs/GratitudePDFs/3Froh-BlessingsEarlyAdolescence.pdf

 

感謝の気持ちを持つ子(11-13歳)は、

感謝の気持ちをより持たない子よりも、

よりハッピーで、楽観的であり、よりより社会的サポートを受けられ、

学校・家族・コミュニティー・友人・自身に対してより満足でき、

他者にもより感情的なサポートを与えることができる、

 

感謝の気持ちを持つティーン(14-19歳)は、

より人生に満足し、コミュニティーを良くするために力を注ぎ、

学業や趣味にもより従事し、成績もよりよく、

妬んだり落ち込んだりすることもより少なく、

より物質的でもない、

とのこと。

 

 

確かに大人でも青年でも、

同じ物事を前にして、

「ありがたいなー」と思えるのと思えないのとでは、

生活全てにわたって、違ってきますよね。

感謝の気持ちは、人生に幸福感を感じられるかどうかに、

強く関わると分っています。

 

 

 

では、

子供が感謝の気持ちを持つ青年や大人に育つために、

何ができるでしょう?

 

私も何度となくしてきたことですが、

小さな頃から、

「ちゃんと『ありがとう』っていいなさい!」

「こういうときは、何ていうの?」

と教えれればいい、というものじゃないですよね。

 

礼儀作法や言葉だけでない、

感謝の気持ちで満たされた、

「型」を身につけてやりたいですね。

 

感謝の気持ちを育むためにできると分っていること、

もう少し、のちほどまとめていきますね。

 

 

さて、感謝祭のディナー準備に戻ります!

今夜は、家族で「感謝すること」について話し合う予定です!

 

感謝祭の七面鳥

娘達にまかせたら、

20パウンド(約9キロ)の七面鳥を選んできました。

 

感謝祭の七面鳥料理って、

グレービーソースをマッシュポテトにかけたり、

クランベリーソースをターキーにつけたり、

腹の中にワイルドライスや野菜やパンを詰め込んだりと、

普段あまり食べない料理なんですが、

子供たち毎年、指折り数えるほどこの日の料理を楽しみにしてます。

 

昨日、塩&ハーブ水に浸した七面鳥に、

今朝、オリーブオイルと塩とペッパーをすり込んで。

オーブンへ!

一時間ごとに取り出し、染み出た汁を上からかけます。

5時間ほど。

あと2時間ほどできあがる予定。

さてさて、楽しみです。

 

 

下の子たちはせっせとアートクラフト作りも楽しんでます。

豆やパスタをくっつけクラフト。

ハッピーサンクスギビング!

BY次女


It Mama連載「マインドフル子育てその6」が掲載されました、過度の自己批判に気づき思いやりを向ける

2016年11月22日 | 自分への思いやり(セルフコンパッション)

It Mama連載「マインドフル子育てその6」が掲載されました。

「ママ失格」と責めないで…過度な自分批判はうつの原因に!?

 

「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」について、

分りやすく自らの体験を交えて紹介しました。

 

これまで「自分への思いやり」について書いたもの:

『オールアバウト』

 ・子供の折れない心を育む「自分を思いやる」という方法

『マイコー雑記』

「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」研究紹介、このコンセプトに出合えたことに感謝する日々

「自己批判」を「自己への思いやり」に置き換えていく大切さ、敏感な子や完璧主義な子ほど

タフな子育てであるほど「親の自分ケア」が大切、「セルフ・コンパッション」の具体的方法例

親や介護人など「ケアを差し出す人」ほど、「自分への思いやり(セルフコンパッション)」が必要

「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」を成す3つの要素、日本の心にストンとなじむはず?

「自己肯定感」と「自己への思いやり(セルフ・コンパッション)」との比較研究紹介

「自己肯定感」は効果的、けれど高めようとする方法によっては弊害を生み出す

長男16歳との会話、言葉自体よりもどんな気持ちからその言葉を発しているのかが大きい

子育て生活で実践したい「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」、子供へ心を開き続けるために

 

自分が自分にどんな態度をとりどんな言葉をかけているのか、気づいていきたいです。

自分であっても自分を踏みにじる立場になどないんですよね。

私自身、そう気づき実践できるようになるまで、随分と時間がかかりました。

 

自らの至らなさ、足りなさに慈しみを向けることで、

目の前の子どもを、無条件で抱きしめることができるようになっていきます。

 

目の前の子どもを無条件で抱きしめることを学ぶ中で、

自らの至らなさ、足りなさを抱きしめることを学んでいけます。

 

今日も子どもを抱きしめ、自分を労わってやりたいですね。

 

 

記事にも書きましたが、どんな親であっても、子供は親のことが大好きでしょうがないんです。

その大好きな親が、生き生きと楽しそうな様子をみて、子どもも生き生きとしていきます。

ですから、親が最も必要とするのは、笑顔で子どもと一緒に過ごせる工夫、

フリでなく、心から笑顔になれるような工夫です。

 

「自分を思いやる」という方法は、その工夫のひとつですね。

他の誰を待つでもなく、自分で自分を癒していく方法です。

 

 

 

 

さて、『It Mama』さんの「マインドフル子育て」シリーズですが、

今回で一区切り。

 

次回からはしばらく、妊娠、出産、母乳育児などについて、

私自身の体験を交えて紹介することになっています。

生々しい話になるかもしれません。

 

元々、依頼をいただいたときの内容が、

「海外での5人子育ての体験を盛り込んで」ということだったんですが、

自分のブログ以外で、自身の体験を綴るのは初めてのこと。

チャンレジしてみますね。

少しでも読者の方が、子どもと過ごすときを楽しめますように。

 

こちら、感謝祭で明日から5連休です!

みなさん、今日もよい日を!

 

 

 

 


生きづらさを感じる私達家族を助けてくれるコンセプト、「強烈な感情」と共に生きる方法

2016年11月21日 | ハイリーセンシティブチャイルド

「感情の強烈さ」をもつ私たち家族にとって、

「これはいい!」と感じている「コンセプト&イメージ」の紹介です。

渦巻く感情や思考とうまくつきあうことを助けてくれます。

 

以前

脳全体に働きかけるイメージで子育て!脳の仕組みを分かるなら対応もより分かる

で紹介した米国でベストセラーになった

The Whole-Brain Child 12 Revolutionary Strategies to Nurture Your Child’s Developing Mind

(全脳の子供:子供のマインドの発達を培う12の革命的方法)』

by Daniel J. Siegel &Tina Payne Bryson 

にまとめられている「マインドマップ」というメソッドです。

 

 

 

子どもの性質は様々。

同じ物事を前にしても、反応や対応の仕方は随分と違います。

 

1.周りに波風のたつことのない適切な対応がさらりととできたり、

ネガティブなことに出合ってもさらさらと気持ちを切り替えていける子もいます。

 

2.激しく反応して場を凍りつかせたり荒れ狂う波を起こしてしまったり、

ネガティブな感情をいつまでもいつまでも引きずってしまう子もいます。

 

3.また公の場では「さらりと対応してさらさらと気持ちを切り替えている」ように振舞いながら、

内にひとり溜め込めこんだり、身内の前だけで爆発する子もいます。

 

2や3のタイプほど、生きづらいですよね。

 

我が家は私を含め2と3タイプの集まりなんですが、

この「マインドマップ」、随分と役に立ってます。

 

 

「マインドマップ」実践ステップ

1.まず、今、自分がどんなことを感じ考えているのか、気づきます。

 

2.円をイメージします。

自分の感情や思考の内容を、円の縁に、並べてみましょう。

雪が降りそうでウキウキする、シャツにトマトソースのしみがついて悲しいなど、何でも。

 

3.中心により小さな円をイメージします。


図にすると、こんな感じです:

 

「マインドマップ」を提示する精神科医のDaniel J. Siegel 氏は、

この中枢部分を円全体を司る「ハブ」とし、

脳でいう「前頭野」と位置づけます。

 

前頭野は、全体像を眺め、必要な過去の情報をより分け、

よりよい未来のために今何をしたらよいかを調整する機能を担っています。

 

この中枢に戻り、

に並ぶ様々な感情や思考の全体を眺めることで、

「何にフォーカスするのか」を「選択」できるのよ、

と教えていきます。

 

 

 

不安でたまらないとき、

怒りがおさまらないとき、

悲しくてもう立ち上がれないと途方に暮れるとき、

「どんな気持ちや考えが内面にあるだろう?」

と感情や思考を並べてみます。

 

 

すると、必ず、不安、怒り、悲しみだけがあるわけではないんです。

 

・明日クラス全員の前で作文を読むのは不安だけど、

その後は皆で大好きなプールに行くことになってるんだよな。

・大切にしていたネックレスを弟がふざけて引っ張りすぎて壊しちゃったのはムカつくけど、

その後の弟、随分としょげてすまなそうにしてたよな。

・飼い犬が死んじゃって悲しくてしょうがないけれど、

飼い犬と過ごした楽しい思い出がたくさん溢れている。

 

自らの内にある、感情や考えの多様さに気づいていくこと。

そしてそれらの多様な感情や考えを円の「縁」に並べ、

「中枢」から眺めてみるとイメージしてみます。

 

 


 

この中枢から眺めることで、

では、何にフォーカスするのか?

「選択」できるようになります。

 

 

感情が切り替えられなかったり、

強烈な感情に呑み込まれ息絶え絶えになるたびに、

この「円のイメージ」を思い出してみます。

 

 

 

マインドフルであるとは、

この中枢から眺めているという状態でもあるのだと、

私自身は、思っています。

 

 

 

子どもとできるエキソサイズ

著書にも紹介されているように、

子どもと、こんなエキソサイズもできますよ。

1・ゆったりと座ったり横になります。

2.周りに何が見える?と聞きます。

机、椅子、ノート、カバン、ジャケット、本箱など、見えるものをあげさせます。

3.椅子にフォーカスしてみて。今度は、本箱を見てみよう。

 

こうして、見えるものの何にフォーカスするかを選択できるのと同じように、

どの思考や感情にフォーカスするのかも、選択することができるのよ、

と教えていきます。

 

椅子がノートよりいいとか悪いとか、ジャケットが本箱よりいいとか悪いとか、

ジャッジする必要もありません。

それらの存在を認めつつ、特定のものへと、

フォーカスを選択していくことができると思い出せるようにします。

 

 

 

小さな子どもとは、

こちらで紹介したような「天気」のイメージもいいですね。

育児で叫びたくなったら?ネガティブを「引きずらないコツ」3つ

 

晴れや、曇りや、雨やと移り変わる天気の多様さが、感情や思考。

変化する雲の上には、常に、雲ひとつない空があります。

 

・移り変わるもの:円の縁、天気、感覚、感情、思考               

・変わらないもの:円の中枢、雲の上空、落ち着く場、静けさ、温もり    

 

この「円の中枢」、「雲の上空」というイメージが、

強烈な感情に呑み込まれることのない、

安定をもたらしてくれます。

 

 

 

子どもたちも、落ち着き笑顔が増えました。

生きづらかった私自身も、随分と楽になりましたよ。

 是非お試しあれ!

 

みなさん、今日もよい日を!


思考と感情からぬける術を身につけることでメンタルが健やかになる、「幸せ」からのスタート

2016年11月21日 | 不安感を導く

メンタルヘルスを損なう原因のひとつに、

特定の感情や思考にはまりこんでぬけられなくなる、

ということがあります。

 

もしこうなったらどうしようと押し寄せる不安感からぬけられない → 不安障害

自分はダメダメ、生きている価値などないという考えから抜けられない → うつ

 

私自身も体験してきましたから、よーく分かります。

 

こうした感情と思考からぬけられない、

感情と思考の暴走に呑み込まれていく、

それが、メンタル面の問題を生み出します。

 

そして「強烈な感情」を持つ人ほど、

この暴走度合いが、またすさまじいのですよね。

 

 

感情や思考からぬけるには、

次の記事にあげる「円の中枢」や「雲の上空」に戻ることです。

それには、まずは身体感覚にフォーカスをシフトするのもひとつの手です。

 

感情や思考が「過去と未来」を行き来するものだとするならば、

身体感覚というのは、「今この瞬間」に起こっていることといえます。

身体は、今この瞬間にしか存在しませんから。

 

この「今この瞬間」こそが、

「円の中枢」や「雲の上空」とも重なるんです。

 

 

 

例えば、

呼吸に集中してみます。

鼻から吸って口から吐くときの鼻の穴の感覚や、

口の中を通る空気の温度などを感じてみます。

 

呼吸は、

身体機能的にも、

副交感神経を活性化させリラックス効果がありますから、

感情や思考からのシフト共に、ゆったり感も味わえ、

一石二鳥です。

 

途中、

「右の鼻孔より左の鼻孔の方が空気の入りが強い、それはきっと・・・」などと「考え」始めるたびに、

「過去と未来」へ飛んでいく自分に気づき、

フォーカスを身体感覚へと戻していきます。

「ああまた気がそれた、ダメな私」などと評価する必要もなく、

跳ねる子犬を導くような柔らかな気持ちで、

それた自分に気づいては戻す、を繰り返します。

 

こうしたトレーニングが、

感情や思考からぬけ、

落ち着くコツを身につけてさせてくれます。

 

5感をフルに活用して、

身体感覚へとフォーカスし、

マインドフルなひとときを、

日常生活に散りばめてみてください。

 

すると、自分が自分の首を絞め過ぎる前に、

フォーカスをシフトできるようになってきます。

 

少しずつ少しずつ続けることで、

嘘のように楽になっている自分に気づく日が、必ず来ます。

 

そうしてアップダウンのある日常にも、

幸せや温もりを感じられるようになったところで、

では、このより楽になった自分を、どう用いていくか。

そこから、また新しいスタートですね。

 

みなさん、今日もよい日を!


子育て近況整理、「私たち家族だけでは育てられない」と腹を据える

2016年11月21日 | 子育て全般

1. 次女のランニングチームの知り合い家族が、12歳次女を他州のランニングレースへ連れて行ってくれました。車で往復20時間ほどの3泊4日の旅!旅の間、たびたび家族へ写真やメッセージや送ってくれました。州旗柄のハイソックスをチーム皆で身につけ州旗を振る姿、お友達と観光する様子など。途中雪道を走りながら昨夜遅く無事帰宅。満喫したようです。

学校の修学旅行以外で、家族を離れての旅は初めてのこと。上の子達を振り返っても、親を離れてのこうした体験が、その子を一回りも二回りも成長させるんですよね。家庭での時とは、外で花開くための準備のようなものなのかもしれません。

昨夜到着。知り合い家族と。

 

双子ちゃんに挟まれて。

 

 

2. テキストといえば、長女と次女は、しょっちゅうテキスト交換をしています。お友達とのやりとりよりも、多いです。喧嘩もしょっちゅうですが、お友達にはいえないことも、毎日共に暮らす女子同士、シェアできるのでしょうね。私自身は姉妹がいないのでよく分らないのですが、周りの知り合いをみても、姉妹って年取るごとに仲良くなっていくケースがよくありますね。将来、互いの家庭を行き来したり、子ども同士遊ばせるなんてこともあるのかなと想像して、楽しくなります。

 

 

 

3. 日々スケジュールぎっしりな長男。先週は「あるクラブの子たちに頼まれたから」と、「ショートムービー作り」に時間を割き、毎日2-3時間寝てる?という状態になってました。「ああ、こんなに時間がかかるとは。『いいよ』と答えて頼りにされているので今更しないわけにはいかない。どうせ作るならいい加減なものは作りたくないし」と言いながら。

もともと「ムービー作り」は大好きで、それで役立てるなら喜んでということだったようですが、自分の物理的な限界と照らし合わせ調整するスキルを磨いていきたいよねと話し。

発明品を競う競技会用のビデオだそうです。アイデアは女の子たちが決め、長男はそれを分かりすく説明するための映像を作ったとのこと。

ムービーの最後に、女の子たちに囲まれる長男の姿を、ふーんといいながら見ていたんですが、「あ、ムービー作り引き受けたのって、この可愛い女の子たちパワーに押されちゃったんでしょ」という見方を私がしていると思い込み、むちゃくちゃ不機嫌になる長男。年頃ですから、いろいろあっていいじゃないと、男女関係にはかなりリベラルな親のつもりなんですが、なぜだか本人は「大学卒業するまで彼女は作らない」と、観ていてかなりストイックなんですよね。

これから長い人生、男女関係もいろいろあるでしょう。互いを大切にできるパートナーと出合って欲しい、全ての親が望むことですね。

 

 

 

4. 昨日は朝からロボティックスのワークショップへ、チームメートのママKさんが長男含み5人を連れて行ってくれました。夕方から、Kさんの家で夜9時までロボット作り。そのKさんと話すたびに、冗談まじりウインクと共に言われるのが、「○○(長男)ね、たまには遊んだほうがいいわよ」。

長男は、取り組み始めると何時間でも没頭します。「泊りがけでロボットに取り組んでもいい?」とKさんに頼むほど。Kさんとは主にロボット関係で会いますから、Kさんも没頭している長男の姿ばかり見ることになります。プラス、Kさんの娘ちゃんと一緒の科学オリンピックチームでの活動の様子や、レスリングやNPO活動もしていると聞き、「この調子じゃ全然遊び時間無いじゃない」と、Kさん気遣ってくれるんです。

「散々遊んできたので、今のところ気が済んでるんだと思うよ」と話し。長男に対しこんな見方をされるのは、本当に、ここ2年ほどのことなんですよね。それまでは、遊びほうけてふざけ過ぎて、周りから先行きを心配されるぐらいでしたから。

もうひとつ、ロボットも他のクラブも様々な活動も興味のある授業も、多分彼にとっては、「遊び」との境界がないんだろうなとみていて思います。大きくなるにつれ、「遊び」と「本業」がより重なってきたともいえるのかもしれません。

これは私自身振り返ってもそうでした。大学、大学院へ行くほど、自分が好きなことに没頭できるようになっていきましたから。そのまま、やりたいことを「本業」にできたら、「遊びと本業境なし人生」を、続けられるのかもしれませんね。

昨夜は妹弟ぞろぞろと作業場へピザの差し入れ!

 

 

 

5.三女を歯医者へ。

5人のお子さんを持つ歯科医さん。1番上の長女さんが17歳とのことで、高校卒業後の話になりました。「これからの時代、ホンと何が起こるわからない。今回のことも(大統領選)、決してよくなっていくようには見えないしね。だからね、これからますます厳しくなる中、どの大学に入るかということよりも、とにかく何であろうと『自分はこれ!』という確固とした実力と技術をつけていかないと、そう長女に話してるのよ」と。

マイノリティーの状況が、これ以上悪化してかないように、子ども達が「これ!」と思う道へと突き進めるよう、願っています。

 

 

 

6.他州への旅、ロボティックスの活動にと、周りの方々にお世話になる毎日です。以前は、他の方に何かをしていただくたびに、こんなに迷惑をかけてしまってと、縮こまるような気持ちでした。今は、してくださることを有難く受け入れ、できる範囲でできることを返し、周りにたくさんお世話になりながら、子どもを育てていく、そう腹が据わったようなところがあります。「子育ては、私たち家族だけでは無理」そう覚悟を決めてしまうことって大切、そう思います。

できませんと助けを求めること、助けを必要とする家庭に少しでもできることをしていくこと。

できる人が、できるときに、できることをしていく。

わたしが生んだのだから、わたしの子どもだから、

あなたが生んだのだから、あなたの子どもだからと壁を作るよりも、

「地球の未来の担い手」だからと壁を取り去っていく。

そんな気持ちで、子育てに向き合うなら、少しでも楽になる人ってたくさんいるだろうなと思います。

子ども達も、多様な人々に囲まれ、刺激をうけていけますね。

 

できることから、実践できたらなと思ってます。

それは何も大それたことでなく、

知り合いと子どもを交代でみるとか、カープールするなどから。

 

みなさん、今日もよい日を!

 


It Mama連載「マインドフル子育てその5」が掲載されました、親子で実践したいマインドフルに食べるコツ

2016年11月15日 | お知らせ

『It Mama』に「マインドフル子育て」5回目の記事が載りました。

ダイエットにも効果的!「食事中のマインドトレーニング」6つ


「マインドフルに食べるコツ」を、

2分実践トレーニングと共に、まとめてあります。


以前、家族での食事は、子供にとって、身体にも心にも脳にもよい、と書いてきました。

(オールアバウト記事:賢い子供を育てる!家族揃って食事をすべき理由と工夫

ユア子育てスタジオ記事:「家族揃って食べる」ということ、そのメリットと工夫について

 

 

「マインドフルに食べる」というのは、食事を楽しむために、

とても有効なメソッドだと思っています。

 

何か新しいものを買い足すとか、凝った料理を用意する必要もありません。

毎日の見慣れた食事であっても、「どのように食べるか」を少し見直し工夫することで、

一段と豊かで楽しいものとなります。

 

 

 

昨今、子供たちの間でも問題となっている

摂食障害から回復したという例も報告されています。

「テッドトーク」でも、以前、神経科学者の女性が、

マインドフルに食べることで摂食障害を克服したという自身の体験を語っていました。

どうしてダイエットはたいていうまくいかないのか?

 

 

身体が本当に必要とする量や食材に気づけるようになっていく、

元々身体に備わっている感覚を思い出していく

ということですね。

 

「マインドフルに食べる」こと、

子供たちに伝えていきたいなと思っています。

 

是非、お試しください!

みなさん、よい日を!

 

 

 

 


 





これからを生き残るために米国主要大学が必死になっていること、多様さの促進

2016年11月15日 | 子育て全般

この夏、

いくつか米国東海岸近辺の大学を訪ねる機会があったのですが、

とにかく気づいたのは、「多様な学生」を集めようとしている、

ということ。

 

それは、文化的背景であったり、人種であったり、生育環境の経済的背景であったり、

成績やテストスコアとはまた別の能力、

例えば、リーダーシップや創造性であったり。

(経済的には、親の年収が約1500万円以下なら、

学費免除&生活費支給を施すとしている大学も多かったです)

 

こうした「多様性を包み込む姿勢」は、

米国の建国理念にも基づいているわけですが、

桜に包まれた歴史的人物碑、アメリカ建国の原点にある言葉

同時に、「理念」だけではなく、

実はとても「プラグマティック(実利的)な方法」であるという

大学側の共通の認識があるように感じています。

 

つまり、大学側も、

「多様性」が「創造性や革新」を生み出す要、

そして「創造性や革新」こそが、

これからの世界をリードするための鍵となると分かっているんです。

 

同じような意見や見方をする集団よりも、

様々異なる視点、アイデア、発想が寄り集まった方が、

それは「創造や革新」につながりますよね。

 

そうした「エートス(場の心的倫理的雰囲気)」のなかで切磋琢磨し、

「創造や革新」的な成果をあげる人材を輩出することで、

大学側も名をあげ、これからの世界を生き残っていけるというわけです。

 

また、

アメリカという国自体の創造性や革新といった強みも、

この「多様性」が源になっているんですよね。

 

今回の大統領選結果というのは、

理念的にもプラグマティックな理由からも、

主要大学はじめ、急成長する企業や国が促進する、

「多様性」の流れに、

まさしく逆行しているかのようです。

 

トランプ氏は今のところ(当選後のオバマ大統領との話し合いをみても)、

キャンペーン中の過激な発言は、

キャンペーンを戦うための演技&交渉を始めるための手段であり、

実際はより多様な人々を包み込んだ「現実路線」を歩むとしているようですから、

どう動いていくのかみていきたいですが。

 

 

 

状況を見守りつつ、

日々の生活で私達ひとりひとりにできることのひとつは、

自身と向き合うこと、だと思っています。

 

異なる意見にカチンとくる、

異質さに不快な気持ちを持つ、

これらは、

人類が長い歴史の中で自らを守るために培ってきた自然な感情ですが、

それらの感情を、どう行動へと表していくかは「選択」できるわけです。

 

自らの感情の隆起に、

なぜ自分はこう感じるんだろう?

相手は何を言わんとしてるんだろう?

ここで大切なこととは何なんだろう?

どうしたら互いのよい部分が生かされるだろう?

などなど、問うてみる、考えてみる。

 

こうした姿勢を磨いていくことが、

異なる者同士が共に生きることのできる場を生み出すためのひとつの方法ですね。

 

こう書きながら、

ああ、夫婦関係もまさになあ、と思いつつ ← 昨日夫婦喧嘩したばかり

「夫婦関係」というのも、異なる者同士が力を合わせ創造するための

最たるトレーニング場かもしれないですね。

 

今できることを、こつこつとしていきたいですね!

みなさん、今日もよい日を!