マイコー雑記

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『オールアバウト』寄稿:子供が伸びる秘訣は「失敗」への対応にあった&「失敗」と「革新」

2017年10月17日 | 成長型マインドセット

その子が伸びていくかどうかは、

その子が「成長型マインドセット」を育んでいるかによるところが大きい、

というのは、私自身、様々な子どもたちに接してきて実感していることです。

 

「成長型マインドセット」については、

改めてこの『オールアバウト』さんの記事でも説明してありますが、

これまでもたびたび書いてきています。最近では:

どんな教育環境が子供にとってよりよい?1 「非認知能力」を育む教育現場での試み

 

『オールアバウト』さんの記事では、

この「成長型マインドセット」を唱える

心理学者キャロル・ドウェック氏等が、

去年発表した研究を紹介してあります。

 

この研究によると、

親が「能力って努力して伸びるんだよね」と頭で思っていようが、

子どもには伝わらないというんですね。

 

では、どうしたら子どもの「成長型マインドセット」は育つのか?

 

それは、

子どもが失敗した時の、親の対応によって、決まってくる

というんです。

 

記事には、もう少し詳しい説明と

子どもの失敗への対応についても載せてあります。

 

興味ある方、是非どうぞ!

子供が伸びる秘訣は「失敗」への対応にあった

 

 

「失敗」について、

以前、Facebookの創始者マーク・ザッカーバーグ氏のスピーチで、

確かになあと思ったことを紹介させてください。

・https://youtu.be/nFaCasVBvD8

 

「革新的なアイデア」というものが、

世間一般に大誤解されているとザッカーバーグ氏はいいます。

 

何か「完璧な」アイデアが「ぴ~ん」と降りてきて、

世の中がひっくり返るような革新が生まれるというわけじゃ

全然ないんですよ、と。

 

革新というのは、初めはどうなるかも分からない中、

手探りで必死に進むうちに、

少しずつ少しずつ形になっていくもの。

 

その過程は、とにかく「失敗」の繰り返し。

失敗のない革新なんてありえません、と。

 

 

世の中をひっくり返すほどの革新をすすめてきた方による、

体験を基にしたとても説得力のある言葉ですよね。

 

そんなはじめっから完璧に先行きが見えるなんてことはない、

手探りで進む中で、少しずつ形ができてくるもの、

それが新しいものであればあるほど。

 

これらの言葉は、

共に観ていた上の子たちにとっても、

大きな励ましになったようでした。

そして、まだまだこれから踏み出していきたいなあと思っている、

私自身にとっても。

 

その途中で、あれこれ批判する人もいます。

でも基本、できていない人の「そんなのできないよ!」は、

「あ、そう」と通り過ぎればいいですよね。←中国のことわざ

また、そこに立つまでにどれほどの壁をこえてきたなんて本人にしか分かりませんから、

「君には無理だよ」も、「あ、そう」と通り過ぎていけばいいんです。

 

これら周りからのネガティブな言葉に対する姿勢は、

夫との歩みの中でも痛感しています。

重度ディスレクシア&恵まれない環境に育った夫に学ぶ3つのこと、「落ちこぼれ代表」からの挽回

 

 

 

ということでザッカーバーグ氏は、

「ベーシックインカム」を推進したり、

「運よく」成功した人々が、

その富を他の人々が新しい事業などを試みる際、

「失敗しても何とかなるクッション」に還元していこうと説いています。

 

いくら頑張っても、「運」が大きいということは、

誰もが分かっていること。

この「運」というのは、教育環境や経済環境など、

たまたま恵まれた環境に生まれたといったことを含んでいます。

 

だからこそ、「たまたま運よく」富を享受した人々が、

他の人に、「失敗しても何とかなるクッション」、

つまり、「試すことのできる機会」を提供し

「好機の公平化」をしていきましょうというのですね。

失敗の繰り返しこそが革新を生み出すわけですから。

 

 

 

世界に大きなインパクトを与える「成功」をおさめながら、

自らの生い立ちから含め、

「運よく」ととらえられるザッカーバーグ氏の姿勢に、

敬意を持ちます。

 

氏は、「こんな質素に暮らす億万長者を見たことがない」

と言われるような生活をし、

FBの99パーセントの利益を、配偶者さん率いるチャリティー事業に

あてているといいます。

 

配偶者のプリシラ・チャンさんとともに、

これからの活躍が楽しみです。

←本人は否定しつつも、大統領候補?という声もありますね。

 

 

 

 

ということで、

子どもの「失敗」や「うまくいかなさ」を前に、

「よしきた!一回りも二回りも大きくなるチャンス!」ととらえてみること。

 

そう繰り返しているうちに、

いかに失敗が糧になってきたか、現実的な流れもとらえられるようになり、

ますます心から、

「よし!一回りも二回りも大きくなるチャンス!」と思えるようになっていきます。

 

私自身、こうした姿勢に、どれほど救われたか分かりません。

そうでなきゃ、凸凹のある日々の子育てに、

とっくにつぶれていたでしょう。

 

失敗を恐れ「過ぎず」、失敗から学び、

次へと生かす姿勢を身に着けていくこと、

親子で、磨いていきたいですね。

それが、たくましい根を持つ成長を可能とします。

 

 

犬公園にて。

犬に囲まれ、考え込む子犬。←子犬らしくすればいいのに。

 

それではみなさん、今週もよい日々を!


『It Mama』寄稿:子どもの「残念な結果」との向き合い方3つ&「強烈な感情」を持つ人々が親になったとき

2017年10月09日 | 成長型マインドセット

子どもの「できなさ」が迫るとき、についてまとめました。

 

特に、敏感系やギフテッド系だったりと、

「強烈な感情」を持っていたり、

「完璧主義傾向」のある人々にとって、

「できない」「ビリである」ということは、

強烈に打ちのめされる体験ではないでしょうか。

 

そして、こうした傾向を持つ人々が親になると、

今度は、子どものなすこと逐一が強烈に迫ってくることがあります。

まるで、「自分が生み出した結果」かのように。

 

特に、こうした傾向を持ちながら、

凸凹があり、「できることと・できないこと」の差が激しかったりする場合は、

もう日々の生活自体が、

本人にとっても親にとっても、ジェットコースターのようなものです。

 

敏感系だった私も、そうでした。

 

そうして、子どもの「できなさ」「うまくいかなさ」を通して、

もがき、自省し、

「どうしたらよりよいのだろう?」と考え、試し、

少しずつ、子どもとともに、

「できなさ」や「うまくいかなさ」へ、

「ではどう向き合うのか?」が、

以前よりは、実践できるようになっていきました。

 

記事には、

子どもの「できなさ」を前に、

実際の行動と気持ち面の整理について、

コンパクトにまとめてあります。

 

興味ある方是非どうぞ!

かけっこでいつもビリ…子どもの「残念な結果」との向き合い方3つ

 

記事で紹介した「成長型マインドセット」を提唱する心理学者キャロル・ドウェック氏が

去年発表した研究について、

より詳しく別所にもまとめましたので、

更新されたらお知らせしますね。

 

簡単に言ってしまえば、

子どもが「成長型マインドセット」を持つには、

つまり子どもが伸びていくには、

親が子供の失敗にどう関わるかが鍵

という研究結果です。

 

 

次の記事にも、失敗やできなさについて、綴りました。

HSP&HSCは鮮明で強烈な夢をみる?「幸せ」を支える地面下の暗闇を忘れない

 

 

 

子どもの失敗やうまくいかなさについて、

様々な面から描くことができたらなあと思います。

 

失敗やうまくいかないときこそ、

レジリエンス、考える力、創造性などが育まれ、

こじんまりと固まってしまうよりも、

ダイナミックに活性化する絶好の機会です。

チャンスを生かしていきたいですね。

 

みなさん、よい秋の日を!

 

 

 

*秋の日の一片:

コオロギの鳴き声っていいですよね。

アラスカから2年前に東海岸に越してきて、

十何年ぶりに虫の声を聞き、感動したのを思い出します。

 

が、昨夜は、コオロギさんが家の中に入り込んだらしく、

家の中で聞こえるコオロギの鳴き声って、

これが、かなり大きくて驚きましたよ。

「風流」どころか、ちょっと寝られたもんじゃないです。

 

り~ん、り~ん、り~ん

これが、休む間なく続きます。

 

そこで、どこだ?どこだ?と音源をつきとめ、

捕獲。

外の草むらへ返しましたよ。

 

そういえば、子ども時代、

虫かごでコオロギか鈴虫か飼った覚えがあるんですが、

あの声の大きさ、しかも数匹なんて、

どうしてたんでしょうかね。

 

昔の家屋だったので、隙間だらけで、

それほど音がこもって響くということがなかったんでしょうか、

それとも、こちらのコオロギの鳴き声が大きいんでしょうか?

不思議です。


「成長型マインドセット」と「セルフ・コンパッション」、子供が能力を伸ばす最強セット

2016年06月07日 | 成長型マインドセット

今年の新年の挨拶に、「年を経るにつれ、子供たちが巣立つ前に身につけてほしいと願う内容も、シンプルになっていった」と書きました。

2016 年明けましておめでとうございます!心境状況整理&子供達へ伝えたいこと

そのシンプルに絞られていった中のひとつが、「成長型マインドセット」です。

マインドセット、やる気の持続

キンダー「レゴ祭」&「成長型マインドセット」を育む取り組み


 

「成長型マインドセット」とは、人の能力とは、筋肉のように、鍛えれば鍛えるほど、徐々に発達していくという考え方、

対して、

「固定型マインドセット」とは、能力とは、目や髪の色のように生まれ持ったものであり、変わることはない、という考え方です。

 

様々な研究が、前者の「成長型マインドセット」こそ、

子供が力を伸ばしていくための鍵と示しています。

 

それはそうですよね。

「やればやるほどできるようになっていく」と信じて物事に取り組んだ方が、

「どうせ能力は元々決まったものだし」と思いながら物事に取り組むより、

どうみたって、成長していきます。

 

また、「成長型マインドセット」持つことで、

失敗や間違いをそれほど恐れることなく、難しいことにも挑戦するようになるとされているんですが、

難しくても、たとえ失敗しても、、

「初めからすっとはできないかもしれないけれど、

取り組めば取り組むほどほどできるようになっていくんだ」

と思えるならば、再び立ち上がり、歩き続けていきますね。

その結果、ますます力もついていくわけです。

 

一方、「固定型マインドセット」を持つならば、

失敗する可能性のある物事へ挑戦することを恐れるようになりやすいとのこと。

「賢さ」や「できる」といったことも、「生まれつき」と信じているわけですから、

それらのイメージを失う恐れのあるチャレンジを、避けるようになるといいます。

それで、成長する機会を次から次へと失ってしまうというわけです。

 

 

 

それで、

この「固定型マインドセット」を「成長型マインドセット」へ、

昨日取りあげた「過度の自己批判」を「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」へと、

シフトさせていくこと

それが、子供がすくすくと育ち、「ハッピーに成功する鍵なんですよ」、

と心理学者Emma Seppala氏は言います。

 

この組み合わせパターンをもう少し詳しくみてみると、それがなぜか分かりやすいです。

困難や失敗を前にしての、それぞれの思考パターンを想像してみてください。

ざっとですが、以下のようになるのではないでしょうか:


1.「固定型マインドセット」と「過度の自己批判」のセット

能力は生まれつきで努力してもそうそう変わりはしないんだよね、ホントこんなにできない自分ってどうしようもないよ、自分に生きてる意味なんてあるんだろうか・・・。

 

2.「固定型マインドセット」と「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」のセット

能力は生まれつきで努力してもそうそう変わりはしないんだよね、ホントこんなにできなくて自分もきついよね、でもほら、世の中に完璧な人なんていない、一人じゃないんだよ。

 

3.「成長型マインドセット」と「過度の自己批判」のセット

鍛えれば鍛えるほど能力は高められるんだ、ああしまった、失敗しちゃった、何やんてんだ自分、何でこんなに努力してるのにできないんだ、何度やってもだめなんだから、こんなだめだめな自分になんてできやしないよ。

 

4.「成長型マインドセット」と「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」のセット

努力すれば努力するほど力はついていくんだ、ああしまった、失敗しちゃった、でも誰だって初めの頃からすっとできることなんてないんだ、よし今度どうしたら失敗しないかよく吟味してみよう、これも鍛えていく過程なんだ、頑張ろう。

 

こうみるとやっぱり、「4のセット」のような姿勢が最も成長するでしょうね。

 

 

Seppala氏は、アルベルト・アインシュタイン氏を例にあげ、説明しています。

アインシュタイン氏は、子供時代、話したり書いたりすることを学ぶのも遅く、

学校でも落ちこぼれ、あげく追い出され、チューリッヒ工科大学の入試では不合格となり、

大学を終えたときには、クラスで一人だけ、教師職を得られなかったといいます。

 

「もし、アインシュタインが、才能は生まれ持ったものだから、

いくら努力したってどうにもならないよ(固定型マインドセット)と信じ、

失敗や困難のひとつひとつに、「自己批判」ばりばりで自らを叩きのめしていたら、

途中で折れて進むのをやめ、これほど世界にインパクトを与える働きをすることはなかったでしょう」と。

 

これは「大天才」の例ですが、なにもこうした飛びぬけた能力ではないとしても、

同じようなことは、多くの子供たちにいえますよね。

 

アイシュタインの言葉としてしばしば引用される「失敗は成功への過程」というの、

「成長型マインドセット」がもろに表された言葉です。

 

 

子供たちが、

「固定型マインドセット」から「成長型マインドセット」へ、

そして「過度の自己批判」から「自己への思いやり(セルフ・コンパッション)」へとシフト できるよう

サポートしていきたいですね。

 

 

 

さて、引越し先物件、

夏休み中に引っ越すという目標期限が近づき、

動き回ってはいるものの、なかなか決まりません。

5人の小中高&夫の通勤条件&家の条件、

すべてジャストフィットするというハードルの、なんて高いこと!

落ち着かない気持ちに気づきつつ、穏やかに、

引き続き過渡期の「不確かさ」を楽しみながら、進んでいきます。

過渡期ほど、親が穏やかに落ち着いていることの子供にとっての大きさを、

日々しみじみ感じつつ。

 

みなさん、今日もよい日を!

 

 

参考資料:『The Happiness Track』byEmma Seppala


「失敗の履歴書」を発表した心理学教授、失敗を恐れ過ぎない気持ちを培う大切さ

2016年05月01日 | 成長型マインドセット

米国プリンストン大学の心理学教授Johannes Haushofer氏が、

「失敗の履歴書」を公開し、

話題になっているそうです。

 

「試してみたことのほとんどが失敗しているんです。

それでも成功したことは表に出るわけですが、

失敗というのは、しばしば誰の目にも留まることがありません。

それで、あなたの人生って、ほとんどのことがうまくいったんだね、

といった印象を持たれます」

とHaushofer氏。

 

でも、そうじゃないんですよ、

と公開したこの「失敗の履歴書」には、

大学や大学院への不合格、

アカデミックなポジションへの不採用、

論文の掲載拒否など、

それぞれについて「いくつもの失敗歴」が載せられています。

 

最後には、

「メタな失敗」として、

「この失敗の履歴書が、

これまでのすべてのアカデミックな仕事よりも

より多くの人々の注目を集めた」と。

 

 

Haushofer氏は言います、

表に出てくるのが成功ストーリばかりなものだから、

「人は、世界が確率論的で当てずっぽうだとか、

願書や申請書というのは、数うちゃ当たるといったばくちなんだとか、

審査に関わった人がたまたま機嫌が悪かったんだろう、

などと考えることもなく、

失敗というのは、全て自分の責任だと背負い込んでしまったりするんです」

 

 

そうですよね、

「まっ、こういうこともあるよね」ぐらいの気持ちで、

たんたんと自らを磨き続け、

次へと挑戦し続けられるといいんですよね。

 

 

子供達とシェアしようと思います。

「成功と失敗はセット」のようなもの、

そう失敗を恐れない気持ちを培ってやりたいですね!


「能力は鍛えることで発達していくのよ」を子供に伝えるためのストーリー

2016年02月22日 | 成長型マインドセット

能力は、生まれ持ったまま変わらない「髪や目の色」とは違い、

鍛えることでどんどん発達していく「筋力」のようなもの。

 

ダンベルも、初めは重かったものが、筋力トレーニングする内に、

より重いものでもより簡単に持てるようになっていく。

能力もね、ちょっときついよーと思いながらも、こつこつとトレーニングを積むことで、

より難しいこともできるようになっていくんだね。

脳もね、ちょっときついよーって思うときに、

よしよしもっと成長できる!って喜んでるんだよ。

 

子供達が、めげたりあきらめたりしそうなとき、こんな話をすることがある。

 

 

そこで、ああ、こんな話し方も伝わりやすい!というバージョンの紹介:

 

小さい男の子が、マユから出よう出ようともがいている蝶を見ている。

蝶は明らかに難しい状況にあって、必死でマユから出ようとしている。

そこで男の子は、助けようと決心し、蝶のためにマユを引き裂いてやる。

驚いたことに、蝶は喜び勇んで自由に飛び立つ代わりに、そのままの状態で動かない。

男の子は知らなかったのだけれど、

蝶は、飛び立つために必要な筋力とコーディネーションを発達させるために、

マユと共にもがく必要があったんだね。

" The Self Motivated Kid" by Shimi Kangより)

 

サナギから蝶になる力、身に着けてやりたいですね!