マイコー雑記

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育児情報誌『Familetta』寄稿:共感力について&感じ過ぎるからこそ育みたい力とは?

2017年09月04日 | 心の育ち

『フコク生命』の「ファミリーライフを応援する育児情報誌」

『Familettan 2017 Summer』創刊10周年記念号の、

「母と子の知育レッスン Vol.2」にて、

「コミュニケーションの基本『共感力』を育みたい」

について書かせていただきました。

 

共感力の大切さ、

そして共感力を育む関わり方を

年齢別に簡潔にまとめてあります。

 

他にも、

・休日パパとのどろんこ遊び

・家族で乗りたい観光列車10選

・ママとパパの通信費節約術

などなど、子育て家庭向けの記事が載っている無料冊子です。

もし機会がありましたら、是非手に取ってみてくださいね!

 

 

共感力については、以前、こちらにもより詳しくまとめてあります。

『オールアバウト』:コミュ力の要!相手を思いやる「共感力」を育むヒント

『ユア子育てスタジオ』:共感力を育むために役立つ10のヒント

 

 

 

共感力を構成する3つの要素とは?

共感力というと、 どんな力を思い浮かべますか?

 

まずは

他者の気持ちを感じられる力、

他者の側に立って他者の見方を理解できる力、

などではないでしょうか。

 

それでも、上の『ユア子育てスタジオ』の記事にまとめましたが、

共感力を育むためには、

そうした「相手の気持ちを感じ取る力」と共に、

 「ネガティブな感情に向き合い調整できる力」を培うことが大切なんですね。


こうしたことを示唆する神経科学者Jean Decety氏とPhilip L. Jackson氏による研究に触れ、

当時、「確かにー!」と、とても納得したのを思い出します。

 

Decety氏とJackson氏は、

共感力は以下の

三つの要素から構成されるとします:

 

1.自身と他者との感覚の区別

2.他者の物事の見方や捉え方を理解できる

3.自身の感情的反応を調整できる

 

いくら相手の気持ちが感じられたって、

強烈に迫り来る感情に呑みこまれ溺れていたら、

身も心もいくつあったって足りやしません。

 

特に敏感な人や子供って、

他者の気持ちがなだれこんでくるからこそ、

この「3.自身の感情的反応を調整できる」がとっても大切になりますよね。

 

 

例えば、こちらの記事に紹介したように、

「共感する力」を養うために大切な三つの要素

Decety氏による、こんな研究があります。

素行障害(conduct disorder:身体的攻撃性、嘘、性的暴行、動物への残虐さ、破壊行為、いじめ加害者

を持つティーン(十六から十八歳)と、

そうした行動を見せないティーンに、

「事故の被害者」などのイメージを見せ、

両者の脳を比較してみたといいます。

 

すると、

「ミラーニューロン」と呼ばれる「他者の痛みを自分の痛みのように感じる」脳の回路の活性化が、

素行障害を持つ子に「より強く」見られたといいます。

そして同時に、感情を制御する脳の部位がより弱く反応したというのです。

 

つまり、問題行動を起こしてしまうのは、

「相手へ共感する力が弱いため」ではなく、

「相手の痛みをより強く感じてしまうため」なんですね。

 

そこへ、

「自身の感情の制御力が弱い」という条件が重なってしまうと、

素行障害となって現れるというわけです。

 

 

 

 

鈍感だからではなく、むしろ感じ過ぎるからこそ、

尖った柵で囲い、攻撃的になってしまう。

または、感じ過ぎるからこそ、

心を閉ざしてしまったり、

部屋の外に出られずひきこもってしまう。

 

私自身も、そういった傾向がありましたから、

私なりに、よーく分かります。

 

今日はここで時間切れですが、

自分の感情に向き合いうまく付き合っていきつつ

共感力を育むことについて、

このブログの「思慮あるしつけ」について:http://blog.goo.ne.jp/managaoka/c/d6ebcb27543935dd7b115bb487f2136cでも、

何度もとりあげている小児精神科医ダン・シーゲル氏が提唱する

「マインドサイト」というコンセプトがとても役に立つと思います。

のちほどより詳しく紹介しますね。

また『It Mama』さんへの新しい記事について&

「レゴリーグ」や「最近訪ねた地」などについてもまとめていきます。

 

さて、今日はこちら「レイバーデイ」で休日、

とうとう、とうとう!夏休み最後のひー!です。

これから、次男のサッカートーナメント、

午後からは、家族プラス子供たちのお友達でハイキングです。

みなさん、新しい週、よい日々を!

                   


ブログを読んでくださるみなさんに感謝を込めて&感情を言葉にすることでその先へ行くことができる

2017年04月26日 | 心の育ち

夫の母親があさってから数日間滞在する予定です。

夫と共に、物理的(姑は隅々まで日々完璧に掃除されているのが好き)&精神的に準備中です。

 

 

ブログを読んでくださるみなさんに感謝を込めて

さて、「フィジカルな子育て支援場を作るぞ」と、


・子供向け親向けカリキュラムを引き続き煮詰め

・この州の法や税金について調べ運営方法を練り

(オンラインクラスを取り始めます)

・場を整え ← 今のところ「自宅をアレンジ」

・ウェブやちらしの紹介文をまとめる

 

などなどに、取り組んでいます。

 

ブログの記事を書くための時間が、大幅にそちらに回りますが、

それでも、お伝えしたいことをできる範囲で、

書き続けていこうと思っています。

 

・場を築いていく過程の報告

・リサーチや体験を基に子育てについて大切に思うこと、

・その他にも思うことや雑感

 

など、記していきますね。

ブログを読んでくださるみなさんと、共に歩いていきたい、そんな気持ちをどうぞ励みにさせてください。

 

 

 

 


「感情」を言葉にすることで、その先へ行くことができる

今日は、「感情を言葉にすることで、子どもも大人もその先へいけるについて。

 

こちらにも以前、似たようなコンセプトを書きました:

「強烈な感情」と共に人生を楽しむ!「Name it to tame it(名づけ手なづける)」という方法

 

「しつけ」についてのベストセラー本著者のダニエル・シーゲル氏はこちらのクリップでも、

How can I introduce mindsight to my child?

こんなように言っています。

 

「もやもやとした感情を、言葉で表し、

よりはっきりととらえやすくすることで、

では、どうしようかと考えることができるようになる」と。

 

このクリップで、シーゲル氏は、

両手に挟んで触るようなジェスチャーを用い、

「感情」というものを、まるで「手で触れられるモノ」のように表現しています。

 

 

私自身、この方法に、実は初めは抵抗がありました。

ネガティブな感情をも言葉にすることで、よりはっきりとその存在を認め、

はまりこんでしまうような気持ちがしたんです。

返って、そんな感情なかったことにして通り過ぎたほうが、

大人しくしてくれるんじゃないかなと。

 

 

 

でも、自分に対しても、子どもに対しても、

少しずつ試し、続けている内に、

「感情を言葉にする」ことの効果を実感するようになりました。

 

言葉にすることは、ゴールではなく、

乗りこえることをより可能にする「過程」なんですね。

言葉にし存在を認めることで、「その先」へ行けるんです。

 

 

もやもやとした気持ちは、漠然としているからこそ、

わけ分からないまま振り回されもします。

それでも、怒り、不安、恐れ、悲しみなど、

ピンポイントで「正体」をつきとめることで、

自らの手綱を取り戻し(脳の階上)、その先へとフォーカスできるようになります。

 

 

子ども相手には、感情を言葉で表してやることで、

将来自ら感情とうまく付き合う姿勢を育むのを、

手伝ってやるということですね。

 

 


泣きじゃくった今日の次男の例

例えば今日の様子です。

 

宿題を終え、ノートをバックにしまおうとした次男が、

あ!と叫んでテーブルに戻り、再びノートを開いて、

頭を抱え、顔をゆがめています。

 

台所から様子を観ていたんですが、

泣きべそ顔で傍にやってきます。

 

「他の宿題、学校に忘れちゃった?」と聞くと、

「違う、やり方全部間違えたの。全部やり直さないといけない」

「そっか、ちょっと休憩して、後からしたら」

「ううん、今しないといけない」

そう言いながら泣きはじめます。

 

「ものすごくたくさんあるの、全部消して全部書き直さないといけない、

ママ、手伝って・・・」

 

テーブルに隣同士で座り、

どこをどう間違えたのかノートを見せてくれます。

 

「ああああ、これ全部消すんだよ、それで全部初めから書くんだよー」

と泣きじゃくり。

 

「まあでも、泣いてる間に手を動かしたら、終わる終わる。

さっとしちゃいなよ」と私。← 感情をなかったことにして通り過ぎてますね

ああああとより激しく泣きはじめます。

「ママもういい、あっちいってー」と。

 

そこで、

「せっかくこれだけ書いたのに、悲しいね。

イライラするし、怒りたくなるよね」と言ってみます。← 感情を言葉にする

ハグして、小さな頭をなでて。 

 

うわーんと泣きながらも、次第にひっくひっくとおさまり、

「じゃあママが消してあげるね」と再び白くなったノートに、

鉛筆を動かし始める次男。

 

そのまま、台所へと席を立ちました。

 

しばらくすると、宿題を終えた次男が、

後ろから抱きついてきました。

 

まだ少し泣きべそ顔のおでこに、キスして。

 

 

子育て生活は、

日々、気づきに溢れてますね。

 

渦巻く感情を認め、

その先へと、歩き続けていきたいです。

 

 

さて、チャレンジングな数日間が始まります。

腹を据えて向かいます。

みなさん、ほかほかな春の日々を!


「あなたなら大丈夫よ」と抱きしめることの大きさ、家族が「錨(いかり)」であれたらいいですよね

2017年01月03日 | 心の育ち

子どもは親に「あなたなら大丈夫よ」と言ってもらうと本当に安心します。

 

周りから「あなたはこうだ」と様々突きつけられ、グラグラする自分。

家族という場が、そんなグラグラからほっと解放され、

自分を取り戻す場でありたいですね。

 

 

 成果には繋がらないかもしれません。

人の目につくことなど何も成さないかもしれません。

 

でも、最後の最後まで「あなたなら大丈夫よ」と言い続けてやる。

そんな存在が、この世界に1人でもいるのなら、

その子はどんな状況にあおうとも、立ち上がることができるのかもしれません。

 

 

 

 

 

年齢が上になるほど

「こんな状況で何言ってるの!」「気休め言わないでよ!」ともなりますから、

寝る前の「お休み」を言い合うときなど、

より「非日常的な場面」で、ぎゅっと抱きしめながらがいいですね。

 

 

「日常的な場面」では、より現実的にデータを集め、

今どの地点にいるかを分析しつつ、

「できない確率」よりも、

「これをこうしていけば、あなたなら大丈夫よ」と示してやる。

 

 

例えば昨日は、長女と将来の話をしていて、

「私にできるかなあ」とグラグラしている様子のところ、

「ここをこうしていけば、ママはあなたなら大丈夫だと思うよ」と示してやると、

「うん!」と俄然やる気になったようでした。

 

いくら「できない確率」があろうとも、

「できる確率」もあるわけですから、

「信じる姿勢」を示してやる。

 

 

頑張って、全力を尽くして、結果だめなら、一緒に悲しみ。

そしてまた、

「あなたなら、大丈夫よ」と抱きしめてやる。

 

すると、また新しい目標に向かって立ち上がり、歩き始めていきます。

 

 


「どうなっても、この子は大丈夫」

家族が、そんな「錨(いかり)」のような場であれたらいいですね。

私自身、思い出していきたいです。

 

 

さて、こちら仕事も小中高も通常通り始まりました!

クリスマスにくらべ、ニューイヤーは「あっさり扱い」なんですよね。

日本のお正月を想いつつ(ああ、今はお腹がすいているので次から次へと食べ物が浮かびますが)。

みなさん、今日もよい日を!


「あなたって素晴らしい(you are wonderful)」と何の根拠もなく抱きしめる「非日常」なひとときを

2016年12月20日 | 心の育ち

子供は、毎日色んなことをしでかしてくれます。

そうした日々起こる問題の一つ一つに向き合い、

少しでもよりよくするために、

具体的にできることを行動に移していく。

 

と同時に、

こうした「日常」の文脈とは離れ、

「非日常」なひとときを、

日々取り入れていくことの力を思います。

 

それは、

「あなたって素晴らしい(you are wonderful)」

と抱きしめるひととき。

 

その30分前に、「何度言っても歯磨きしてない!」と叱ろうが、

その1時間前に、思いやりのない言葉を言って妹を傷つけたと許せなかろうが、

その日、落第点をとって先が思いやられようが、

親として、「この子はこのままではダメダメだ」とどんなに思おうが、

 

そうした「日常の文脈」とは離れ、

何の根拠もなく、

「あなたって素晴らしい(you are wonderful)」と、

ただただ抱きしめるひととき。

 

とってつけたようにでなく、

一文字一文字に心を込めて丁寧に。

命の中心に向けるように

 

寝る前がいいですよね。

 

子供たち、すとんと、落ち着いていきます。

 

お試しあれ!

 

みなさん、今日もよい日を!


「心の育ち」サポート法、「心のグラス」を満たす大切さ

2016年09月09日 | 心の育ち

「これから取り組んでいきたいことのひとつ」について、

まとめてみました! 

 

ふつふつと私の内に長い間あることで、

どう形にしたらよいものかと考え続けてきたんですが、

ひとまず出していこうと思います。

 

まだまだ伝わりにくいこともあるかもしれませんが、

少しずつ、より伝わる形へと練っていきますね。

 

「心のグラス」というメタファー、「子育ちの原理」からみる「心の育ち」サポート法

 

 

 

子供&養育者共に「心のグラス」を満たしていくことの大切さ、

どういった対応が水を吸い取ることにつながり、

どういった対応が水を注ぐことになるのかなど、

この「心のグラス」を満たすという視点からも、

子育てについて発信&活動していきたいと思っています。 

 

みなさん、週末をお楽しみください!