マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

『It Mama』寄稿【グズグズっ子攻略法】「できな~い!ママやって~」には理由がある?&言葉の背景にあるもの

2017年10月02日 | 完璧主義

子どもの言葉や態度には、

たとえ同じ言葉や態度であっても、

背景には、様々が理由があることってありますよね。

 

この記事では、

「できな~い、ママやって~」

グズグズする子どもの言葉や態度の背景についてとりあげました。

 

私自身も、子育て初めのころは、

「甘やかしはいけない」「自立させねば」「何でもすぐに人に頼む癖がついたら困る」

なんていう気持ちから、

「できな~い、ママやって~」とくると、

とにかく、「自分でしてね」とだけ言う、というような時期もありました。

 

また、下の子たちが小さくて上の子に手も目も回らない時分など、←どんどん生まれ続けてましたし

上の子に対して、「これぐらいはしてもらわないと現実的に回っていかない」という、

もうまさに「切実で物理的な理由」から、「自分でしてね」と言ってましたね。

 ←今振り返っても、「私の理想」でいっぱいでしたし、

物理的にも、もう全く余裕なしの子育てでしたよ。

でも、みなさん、私自身の体験からですが、大丈夫です、修正できますから。

「あ、こうした方がいいかも」と気づいたときから、少しずつ少しずつ、変わっていけばいいんです。

子どもは、そんな親の変わっていく姿勢に寄り添うように、変わっていきます。

 

 

そうして、子育てに少しずつ慣れ、

少しずつ少しずつ、子どもの側に思いを向けられるようになるにつれ、

この「できな~い、ママやって~」にも、

様々な理由やニーズがあるのだなあと、以前より、

観えるようになっていきました。

 

そして、そうした「子どもの側の理由」に添った対応をすることで、

結局は、より無理のない「自立心」や「自分でするぞ!」という自信も、

育っていくのだなあと感じています。

 

「できな~い、ママやって~」という言葉の背景にある理由と対応を、整理してあります。

興味ある方是非どうぞ!

・【グズグズっ子攻略法】「できな~い!ママやって~」には理由がある?

 

 

 子どもの「やって!」については、

最近、『虹色教室通信』の奈緒美さんが、

「完璧主義」を背景にした場合について、

シリーズで丁寧に描かれています。

「先生、やって!」から、自ら進んで行動し、よく考える姿へ

 

―――――引用

できるけれど「先生、やって!」を連発する子と関わる時は、

「自分でしなさい」とつっぱねるのでも、

「やってあげるわ」と簡単に引き受けるのでもない

心の葛藤につきあいながら、関わり方を微調整しながら、

自分でやっていく作業を励ましていくことが大事です。

――――引用終わり

 

「心の葛藤につきあいながら、関わり方を微調整しながら」

奈緒美さんの、こうした子どもたちの心に添った、

温かく深いまなざしに、いつも気づかされています。

 

 

 

最後に、

この『It Mama』さんの記事でとりあげた「まだ、できない」の声がけについてですが、

以前こちらの記事でも少し紹介してあります。

どんな教育環境が子供にとってよりよい?1 「非認知能力」を育む教育現場での試み

 

「成長型マインドセット」を育む試みとして、

心理学者のキャロル・ドウェック氏のテッドトークでも紹介され、

・キャロル・ドウェック氏によるテッドトーク『まだできない、と言うことの力』(日本語)

子どもたちのクラスでも用いられています。

 

この「できない」より、「まだ、できない」を用いるようにするというの、

家庭でも、随分違ってくると実感してますよ。

 

例えば: 

娘:〇〇秒台で走れないよー!

私:そうね、まだ、走れないね。

 

息子:サッカーのジャッグル20回以上できない!

私:そうだね、まだ、できないね。

 

「できない!」だと、立ちはだかる壁を前にしゃがみこみしまうところ、

「まだ、できない」だと、パッカンと目の前に未来が開いた感覚になります。

「まだ」と言うことで、時間の幅がぐ~んと広がるんですね。

 

そして、「じゃ、どうしたら、できるようになるんだろうねえ」

と話し合ってみます。

 

毎日〇分走る/ジャッグルする、

速く走れる/いっぱいジャッグルできる友達に聞いてみる、

筋肉をつける←特に中学生の娘の場合、筋肉トレーニングの効果が大きいと、最近、親子で実感してます

などなど。

 

そうして、少しずつ、〇〇秒台に近づいていき、

よりジャッグルの回数が増えていく嬉しさといったら!

 「できない」としゃがみこみ、

そこであきらめてしまったら、

味わえない喜びです。

 

できるだけ、「まだ、できない」という言葉を用いるように心がけ、

「じゃあ、どうしたらできるようになるんだろうね」と話し合い、

現実的に行動を起こしていく、心に留めておきたいですね。

 

 

また記事にもあげた「失敗への恐れ」に関わることについて、

昨年発表された画期的な研究とともに、

他所にまとめました。

更新され次第、お知らせしますね。

 

 

さて、食料買い出しに行ってきます!←私の筋力トレーニング

こちら、一気に朝晩冷え込むようになりましたよ。

みなさん、今日も良い日を!


『It Mama』寄稿「バナナが折れた…!」で泣きわめく子に試したい対応&完璧主義な子の癇癪

2017年08月23日 | 完璧主義

みなさんのお子さんは、

「バナナが折れた~~~!」と泣き喚くタイプでしたか?

 

我が家にも、

この世の終わりのように泣き叫んでいた子と、

それほど気にしなかった子がいます。

 

他にも、

袋から取り出したせんべいが割れていたり、

「パンに穴が開いてる(気泡)~」と、

泣き喚いていたこともあります。

 

そしてこれまで「バナナが折れて泣き喚く」

について話したことのある親御さんの中にも、

「ああ~、分かる!分かる!」と身を乗り出す方と、

「???」という方に分かれていました。

 

親にしてみると、

バナナぐらいで…と呆れるやら

余裕がないときは、もう勘弁してよとイライラしたり、カッとなったり。

私自身も、幼児を何人もかかえヘットヘトの毎日に、

そうした体験を何度か通りました。

 

「バナナは/ せんべいは/ パンはこうあるべき」

と頭に描いた「完璧な姿」と、

現実とのギャップが強烈に迫り、

爆発してしまう子。

 

こうした「完璧主義傾向を持つ子」は

記事にもあるように、

常に「よりよきもの」を目指して突き進むところがあります。

 

泣き喚く子を前に、

まずは、

・「よしよし、この子は頼もしい面をもっている」ぐらいに思ってみること。

そして、

・こうしたひとつひとつの「癇癪」が、

「完璧でない物事」にどう向き合うかを学ぶ「チャンス」ととらえること。

 

すると、親も少し気持ちが緩まり、

よりリラックスした対応ができます。

そうして、スキンシップなどで、

子供の気持ちを落ち着けたり、

その場のその子にあった、対応のアイデアも浮かんできます。

 

年齢が小さかったり、余裕がないときは、

他ごとへ好奇心がわくように働きかけたり、新しいバナナに変えてもいいですし、

年齢が上になるにつれ、完璧じゃないバナナでも、

色んな工夫ができるよ、

工夫して、より美味しくだってできちゃうよ、

そんな体験をする機会になり得ます。

 

私自身も、

食べ物を粗末にしてはいけない、

ごまかしてはいけない、

「こんな反応をするべきではない」と今教えないといけない、

そう肩をいからせ、泣き喚く幼児に向き合っていた時期もありました。

 

それでも、親自身が、少し緩くなり、

「そっかあ、悔しいねえ」と気持ちを受け止め、

遊び心や、クリエイティブさをもって向き合う方が、

結局は、子供も落ち着いていきますし、

長い目で見ても、「過度の完璧主義」を助長することもないのですよね。

 

「過度の完璧主義」については、

こちらにまとめてあります。

『オールアバウト』・子供の成長に悪影響!行き過ぎ「完璧主義」への対処法

『ユア子育てスタジオ』・完璧主義な子のサポート、完璧でない世界を駆け抜けるために

『マイコー雑記』への6つの記事

 

この『It Mama』さんの記事では、

・完璧主義傾向の性質を持つ子の「よい面」をみていくこと

・親もなるべく子どもの過度の完璧主義を和らげる姿勢で接すること

その上で、

・その場での具体的対応オプションを紹介してあります。

 

興味ある方是非どうぞ!

「バナナが折れた…!」で泣きわめく子、親が試したい4つの対処法

 

 

また、以上のような対応以前のことですが、

疲れていたり、お腹がすいていたり、環境などに大きな変化があったりと、

「普通の体調やメンタル状態でない」ときも、

爆発が起こりやすいですね。

 

そちらを整えることで解決する場合もありますし、

大きくなるにつれ、自らの状態に気づき、どうしたら落ち着くかと、

自分で対処できるよう伝えていくのも方法です。

 

 

例えば、今日のことです。

次男が、姉の1人の言った言葉をひきずって、

じくじくじくじく泣いていました。

 

なだめたり、諭したりとしてもいつまでも続きます。

そこで、膝にのせしっかり抱きしめてみたところ、

落ち着き始め、

「僕、ちょっと食べた方がいいよね」といそいそ台所へ。

 

次男は、小さな頃から、お腹がすいているところに、

何か思い通りにいかないと、爆発しやすいんです。

それは派手に泣いて、周りが呆れるほど、いつまでも引きずっていました。

←HSPの診断にも、

「空腹や睡眠不足の状態に影響を受けやすい」というような項目がありましたね。

 

そうした爆発を何度か経ることで、

周りも、そして本人も、

「爆発をする時は、お腹がすいているときが多い」

とよく分かるようになりました。

今回も、久しぶりだったので、

私自身ちょっとうっかりしてましたが、

確かに、お腹がすいた時間だったんですよね。

本人の対応に、あ、そうだったと気づかされました。

 

ひとつひとつの「爆発」がその子を知り、

対応策を築くチャンス。

本人とも、落ち着いたときなどに話し合ってみるのもいいです。

「どんなときに、

自分でも分からなくなっちゃうくらい、

泣きたくなるんだろう?

さっき、すごくお腹がすいてなかったかな」などなど。

 

そうして繰り返すうちに、大きくなるにつれ、

自分で、何とかこの「強烈な感情」が迫りくる状態に、

うまく向き合っていこうと動くようにもなります。

姉達も、音楽を聴いたり、部屋を閉め切って思いっきり泣いてみたり、

犬を抱きしめたり、深呼吸してみたりと、自分達なりの工夫をしているようです。

 

最後に、

周りの空気を読み「過ぎ」、

「外」では爆発を起こすことがないという「敏感さ」を抱える子は、

「バナナ」は単なるきっかけであって、

それまでたまったものが、噴出しているという場合もありますね。

 

そういう意味でも、

感情の爆発は、「調整の機会」でもあります。

できる範囲で寄り添い、

「強烈な感情」と共存しつつ、健やかに生きていく姿勢を身につけられるよう

サポートしてあげたいですね。

 

 

ちなみに、

この『It Mama』さんの記事の下にある「合わせて読みたい」には、

「発達障害グレーゾーン」関係の記事が紹介されているんですよね。

確かに、発達障害の子の中にも、こだわりの強さのあらわれとして、

「バナナが折れて泣き喚く」などがあげられるでしょうね。

「特性」や「個性」のポジティブ面を見つつ、

その子にとって適切な対応を見出していきたいです。

 

 

 

さて、次男のサッカー練習を、

長女と次女と三女と子犬と待ちながら公園で書いています。

これから、家に帰って晩御飯です。

新学年開始まで、あと2週間を切りました。

みなさん、今日もよい日を!


「親が完璧主義だから子どもも完璧主義になるんでしょ」という通説について

2016年12月16日 | 完璧主義

「私の対応がまずくて完璧主義になっている」と悩む方へまず伝えたいこと

昨日の「5人の近況」で、

「完璧主義」について触れましたが、

お子さんの完璧主義に、

「私の対応がまずくて、子どもがこうなってしまっている」、

と悩んで相談してくださる方もいます。

 

世間にも、

「親が完璧主義だから子どもがそうなるんだ」、

といった通説がありますからね。

 

私自身5人を見ていて、

そして、これまで「ギフテッドプログラム」や周りの子ども達をみてきて思うのは、

「生まれ持った性質って大きい」んだなあということです。

 

我が家の5人も、同じ親に育てられながら、

「もう少し完璧を目指したら・・・」と言いたくなる子もいれば、

「完璧主義をほぐすことが課題」と思うような子もいるわけです。

 

悩んでいる方には、まずは、

「生まれ持った性質って大きいんですよ」、

そうお伝えしたいです。

 

 

 

「生まれつきの傾向」を持つ子は「助長する対応」に、より大きな影響を受ける

確かに、完璧主義を「助長する対応」と、

「和らげる対応」というのはあります。

 

そして、生まれつき完璧主義傾向にある子というのは、

そうした「完璧主義を助長する」対応にも、

それは見事に強く影響を受けやすいと感じています。

 

80パーセントできていて、

「あれ、20パーセントできてないじゃない」

という言葉に、

「ほんとだあ、今度がんばろー」となる子もいれば、

「絶体絶命一巻の終わり」と幕を下ろしてしまう子もいます。

 

ですから、こういった意味でも、

「親のせいでこうなった」というのは、

とても「酷な見方」なんですよね。

 

同じように接しても、

子どもによって受け取る影響の大きさは全く違ってきますから。

 

これは、子どもの抱える様々な問題について、

言えることだと思います。

 

神経質、チック、多動、集中力のなさ、敏感さ、内向性など、

親として「私の対応がまずいせいで」と悩むこともあるわけですが、

元々の性質が、まるで磁石のように「助長する対応」に吸い付いていく

というところがあるように思います。

 

 

 

自身の多様な側面に気づきフォーカスを調整する

皆、大なり小なり「完璧主義」な面ってないでしょうか?

 

私自身、

周りがぎょっとするぐらい大雑把な面も多くありますが、

逆に、ぎょっとされるぐらい妙に細かいところまでこだわる面もあります。

 

様々な性質を持つ子に接するなかで気をつけたいのは、

生まれつきの性質ゆえに「助長する対応」に大きく反応するからこそ、

大人自身の内にある「多様な面」に気づいていくことです。

 

「完璧主義の子」には、

自らの完璧主義を前面に出さないようフォーカスを調整する。

子どもに向き合いつつ、

自ら持つ様々な面のどこにフォーカスするのかに気づいていきたいです。

 

子どもと接することを通して、

より自分を知ることになるんですよね。

 

 

完璧主義への対応のヒントについて以下にまとめてきました:

『オールアバウト』:

子供の成長に悪影響!行き過ぎ「完璧主義」への対処法

 

『ユア子育てスタジオ』:

完璧主義な子のサポート、完璧でない世界を駆け抜けるために

オールアバウト記事「子供の成長に悪影響!行き過ぎ『完璧主義』への対処法」 


『マイコー雑記』:

ひとつひとつの「爆発」が、思うようにならない物事に向き合う力&スキルを育む

 「オールアバウト」に「完璧主義」についてまとめました!

 「完璧主義」についての研究&「三大特徴」に気づいていこう

 完璧主義を促す因のひとつ、「過程」に関わる大切さ

 「完璧主義」の弊害にうなずきっぱなし、特徴原因対処法まとめ中

 

 

 

子どもの完璧主義を、よい方向へと生かしてやりたいですね。

みなさん、よい週末を!

 


「日本の教育は完璧主義のネガティブ面を引き出しやすい」というコメントに共感します、日本と米国の違い

2016年10月02日 | 完璧主義

日本と北米の教育環境を体験されたMさんという方が、

コメント欄でシェアしてくださった内容に、

「日本の授業形態とか、宿題のあり方や、評価の仕方がとても完璧主義のネガティブ面を引き出している感がある」

という言葉がありました。

 

例えば、Mさんがあげられているように、「きれいな文字を書けていても、一マス抜けていたら全て書き直し」などなど。

 

これは私自身も、何度か思ってきたことです。


「こうじゃないといけないっていう小さなことが授業や学校生活の中で多くて、それもあって肝心な勉強が頭にはいってこない気がします。」

というMさんの言葉、まさしく、と思います。

 

 

完璧主義傾向がありつつ、モータースキル面の発達がゆっくりの子や、書くことが苦手な子は、

「自分は勉強ができない」という誤った思いを募らせるかもしれません。

繊細で小さなミスにも敏感に反応する子は、

「型」を整えることだけでいっぱいいっぱいだったり、または「型」を整えることだけで満足するかもしれません。

興味好奇心の勢いが強くまずは手当たりしだい何でも試して探索したい子は、

好奇心が塞がれ、やる気が萎える一方かもしれません。

 

できる!  という気持ちや、考える力や、

好奇心ややる気というのは、

その子が開花していくための土台となるもの。

その土台が、すぽんと抜けてしまいます。

 

もちろん、こうした接し方でもすくすくと伸びていく子も多くいます。

それでもこうした方法&ペースしかないのならば、

伸びるチャンスを失ってしまう子もいるでしょう。

 

 

 

 

例えば、

私自身、ピアノレッスンなどを通して感じてきたことです。

 

以前日本の先生に教えていただいてました。

初歩的なレベルから、一曲一曲完璧にひくまで次の曲には移りません。

一拍子長く/短く伸ばしても、強弱が強すぎても弱すぎてもやり直しです。

最初に鍵盤に触れる仕草や鍵盤から指を離す仕草なども決められています。

最後の最後の音符をちょっと強く引きすぎた場合でも、

最後の最後まで完璧にひけた部分は考慮されることなく、

「ああ、だめねえ」と一言。先生の張り詰めた姿勢が終始伝わります。

 

ある程度ひけていても次の曲にはいけませんから、

つまらなくなってしまったり、

褒めまくりのアメリカ教育に慣れた子など、

先生の姿勢が合わず、辞めていく子も多かったです。

 

それでも、州のピアノ競技会では、

この先生の生徒さんがトップの座をずらりと占めています。

この方法で生き残るならば、

必ずといっていいほど「ある程度の成果」をあげていくわけです。

 

この先生がおっしゃっていたことがあります、

「感情の表現や素質的な感性が足りない子もね、技術でメッキをしていくのよ」

 

 

日本の教育を象徴しているようだなあと、よく思っていました。

楽しむ気持ちや、考える力や、好奇心ややる気も、技術でメッキしていく、

日本には、そんな傾向があるんじゃないかなと。

 

 

 

 

 

一方、アメリカの先生にピアノを習ったり、

最近ではバイオリンを習ってもいますが、

まあ、細かなところはいいから、とにかくいろんな曲をひいてみようか、といったスタンスがほとんど。

発表会の仕上がりも、「こ、これで発表会・・・」とちょっと心配になるほどだったりします。

 

でも気がついたのは、

中学生ぐらいになって学校のバンド・オーケストラの発表会などでも

即興演奏など生き生きとユニークに弾いていたりするような子は、

こちらの方法で育ってきたような子なんですね。

音楽大好き!と目を輝かせ、一生趣味として音楽を楽しんでいくんだろうなあと想像できます。

 

逆に、日本的な方法で練習を重ね、競技会などに出たりした子などでも、

大人になったら一切楽器に触りたがらないという方も知っています。

音楽をプロとして職業にしている方も知っていますが、

それは、親も音楽家だったりと、

一流のレベルで音楽を心から楽しむ余裕や機会があった場合や、

親がつきっきりで励まし二人三脚で歩むことのできる環境にあった子ですね。

 

 

 

 

また、こんな出来事も思い出します。

一年生のときの先生に、子供が書いたものを見せてもらったときのことです。

スペルのむちゃくちゃぶりにあきれて、「こ、これでいいんでしょうか?」

と聞いたことがあります。

 

先生はこう言いました。

「低学年の内は、スペルが間違っていても、

とにかく書きたいという気持ちを育てていくんですよ。

自分で発音して、文字を組み合わせることを続けていれば、

次第にスペルもまとまっていくようになりますから」と。

確かに、実際そうでしたね。

 

水泳のレッスンもまさしくです。

こちらでは、犬掻きだろうとなんだろうと、

まずは「自分は泳げる!」という気持ちを培っていきます。

手の伸ばし方とかバタ足の仕方とか「型」を整えていくのは、

後になってからなんです。日本とは逆ですね。

 

 

 


早いうちから完璧な「型」を求める「日本的な方法」では、

もともと万能にできるタイプや、

親がつきっきりで励まし完璧に曲を仕上げられるよう二人三脚で歩んでいけるような環境にある子は、

伸びていけるのだと思います。

 

それでも、凸凹があったり、強い癖があったり、

親もそれほど手をかけられないとなると、チャレンジングです。

ちなみに我が家はまさしくこのケース。

 

 

一方、完璧さはいいから、

とにかく意欲や「型」に近いものを培おうという「アメリカ的な方法」では、

大多数が「ある程度の成果」を出すことにはならないかもしれませんが、

それぞれが自主性ややる気にあふれ、それなりに人生を楽しめたり、

時に革新的で突出した人材を生み出すということが可能になるのでしょう。

 

 

 

 

その子その子で伸びる方法は違います。

 

その子の様子をみつつ、

両方のよさを取り入れた方法を用いていけるといいよなあ、そう思います。

 

日本的的方法、アメリカ的方法の凸凹面を分かりつつ、

家庭でできるフォローアップをしていく。

 

完璧主義のネガティブ面に拍車をかけるようなコメントや姿勢をひかえ、

できていることを認め励まし、

自分にも勉強ができる!   という気持ちや、考える力や、

好奇心ややる気を大切にしていく。

話し合いができるようならば、

先生と子供の性質や対応法についてシェアしてみる。

 

 

親自らリフレッシュすることを忘れず、

目の前のジョイを抱きつつ、

身近なところから、できる範囲でできることをしていきたいですね。

 

 

それではみなさん、よい日を!


ひとつひとつの「爆発」が、思うようにならない物事に向き合う力&スキルを育む

2016年05月27日 | 完璧主義

昨日の午後、学校から戻った娘の機嫌がよくありません。

 

数週間前に、所属していたサッカーチームが組織内のごたごたで解散し、

今日は、待ちに待った新しいチームの「トライアウト(レベル審査)」。

 

ところが、この同じ日に、

他のチームのトライアウトもあると、お友達から聞いてきたようです。

そして、そのお友達のチームの方が、知っているメンバーも多く、

より充実してみえ、ああ、こちらのチームにしておけばよかったー、

と後悔しているとのこと。

 

トライアウトですから、

まだどのチームに所属するといった手続きは何もしていないものの、

トライアウトに参加するには事前に申し込む必要があり、

あと2時間ほどすれば始まるそのお友達のチームのトライアウトに、

突然現れるというわけには、普通はいきません。

 

一足遅かった!、何でもっときちんと調べなかったんだろう・・・、

ぽろぽろと泣く娘。

次第に、ぽろぽろが、うわーんになり、うぎゃーになり。

 

 

いつも最悪なことが起こるんだから!

何もかもむちゃくちゃ!

全然いいことなんてない!

 

「これまでうまくいかなかったこと」が、津波のように押し寄せ、

一点のしみのせいで、全てが台無しになったかのような、

「極端な思考」に転げ落ちていきます。

 

普段、こうした一点のしみからネガティブ一色になる「極端な見方」が、

(「いつも」「何もかも」「全然~ない」という言葉を用いる)

どれほど自分を苦しめてしまうか、といったことを話し合っているので、

「ほら、極端パターン」とだけいうと、

少しはっとした表情をして、ベッドに突っ伏して泣く娘。

 


「そのチームに入りたいなら、

どうしたらできるか考え、動いていこう。

泣いててもね、何も変わらない」

と私。

 

「もう遅すぎる!できることなんてない!もうだめに決まってる!」

泣きじゃくる娘。

 

「そうかもしれないよ。

でもさ、できることをやりつくしてどうにもならかったら、

また好きなだけ泣けばいいじゃない。

ほら、あと2時間あるんだから、できることをしていこう」

 

涙をぬぐいしゃくりあげながら、

スマートフォンを取り出し、お友達にテキストを送り、

主催者側の連絡先を聞き始めます。

 

次にコンピュータのスクリーンに向かい、

お友達のいうチームのウェブサイトを探し当てると、

お友達から聞いたメールアドレスのみが「連絡先」として載せられているものの、

ウェブサイトのスケジュールなどを見ると、

トライアウトについてはどこにも書かれておらず、

どうもあまり活発に更新されていない様子。

 

「ウェブサイト、少し前のことしか載ってないし、

きっと、メール送ったって、いつ見てくれるか分かんないよ」

そうブツブツいいながら、

「トライアウトに参加したいです。よろしくお願いします」といった

内容のメールを娘が書き、送ります。

 

引き続き、何とか主催者側にコンタクトがとれないかと模索していると、

なんと、3分もしないうちに、返信が!

「トライアウトは今日の6時からですよ。

ペーパーワークはひとまずいいですから、

集合地に来てください」

とコーチ直々!

 

記された電話番号に、すぐに私が電話をかけ、

お礼をいいます。

 

あまりにもとんとん、

と話がすすんだことに、

涙で濡れた目で、ちょっときょとんとした様子の娘。

 

「ベッドで泣いてただけだったら、

こうはいかなかったね」

と肩をなでてやります。

 

 

以前に比べ、本当に、立ち直りや切り替えが

よりスムーズにできるようになったなあと思います。

 

2点、その効果を実感していること:

 

1.自らの「認知のゆがみ」に気づく

「全てだめ」ではなく、物事をよりフェアに眺めてみる姿勢。

「極端な思考」に落ちていく自分に気づいていきます。

 

普段「いいとき」に、極端に考えてしまうことが、

以下に自分自身を苦しくするかといった話し合いをしておくと、

最中にも、一言かけるだけで、はっと気づくことができます。

 

 

2.「今何ができる?」と自らに問う姿勢

思い通りにいかないことに、絶望してしゃがみこむ前に、

「じゃあ今どうしたらいいかな?」と問い、できることをしていく姿勢。

 

ただしゃがみこんでいるよりも、こうして「動く」ことで、

物事が好転していったという体験を積み重ねることで、

「あ、あのときもそうだった」と、より動きやすくなっていきます。

 

そう考えると、本当に、ひとつひとつの「爆発」が、

その後によりよくなっていくための、

チャンスなんですよね、

しみじみ思います。

 

子供の爆発のひとつひとつに、

よし、また「成長する機会」がやってきた、

ぐらいの気持ちで、向き合っていきましょう!


「オールアバウト」に「完璧主義」についてまとめました!

2016年02月25日 | 完璧主義

「オールアバウト」の方へ、「完璧主義」についてまとめました!

子供の成長に悪影響!行き過ぎ「完璧主義」への対処法


「ユア子育てスタジオ」の方へ、この記事について紹介してあります。

 http://kosodatekyua.com/2016/02/allaboutperfectionist/

「虹色教室」の未来奈緒美さん

(「先生」ではなく「さん」でいきましょうねと話し合いの末、こう呼ばせていただきます)が、

この「マイコー雑記」に寄せてくださった、心に響くコメントも紹介させていただきました。


興味のある方、是非読んでみてください!



引き続き、完璧主義についても、取り組んでいきますね。

完璧主義のよい面である「よりよくなりたい!」という子供たちの強い気持ちを、大切に伸ばしてやりたいですね! 


「完璧主義」についての研究&「三大特徴」に気づいていこう

2016年01月23日 | 完璧主義

「完璧主義」は、

確かに高いパフォーマンスの原動力となるけれど、

様々な面での健やかさを蝕む原因にも成り得る。

 

完璧主義についての研究報告:

http://www.sciencedaily.com/terms/perfectionism_(psychology).htm

・情緒面、身体面、人間関係面で問題を抱える。

・ワーカホリックへと至る。

・自殺の大きな原因のひとつ。

・摂食障害を引き起こす。

・学業やスポーツでの燃え尽き

・「完璧な親」であろうとすることが、母親としての自信を損なう。

などなど。

 

 

完璧主義のネガティブ面とは、

親から子供へ遺伝的に受け継がれるという研究もある。

 

私自身、以下のような完璧主義の「三大特徴」に気づき、

ほらほら、1にはまってる、あ、また3になってるよ、

と見直していきたいなと思う。

 

1. オール・オア・ナッシング

100点取れないならしない。優勝しないなら参加しない。うまくできないなら初めからしない。

 

2.「~できたらなあ」が「~でなければならない」になってしまう

今日中に3章読んでおけたらなあ、が、読まなければならない、に。

あの丘まで行けたらなあ、が、何としてでもたどりつかないと、に。

 

3.成功を味わうより、現実離れしたゴールやチャレンジにフォーカスしてしまう

校内大会で優勝した、今度は地区大会でも優勝しないと。

校内大会で優勝したことを喜び味わうより、

次のゴールも何としてでも達成しなければとフォーカス。

 

 

少しずつできるようになる「過程」を楽しみ、

ひとつひとつの達成を祝っていこう。


完璧主義を促す因のひとつ、「過程」に関わる大切さ

2016年01月23日 | 完璧主義

「完璧主義」の原因のひとつに、

「過程」をすっとばし、

既に出来上がったものに囲まれている、

という現代の生活があるのだろうとしみじみ思う。

 

目の前のスクリーンも、机も、紙も、身に着ける衣服も、口にする食物も、

見回せば、

既に出来上がったものが、まるで降って湧いたかのようにある。

 

そこに至るまでに、

どれほど多くの人々の働きが注がれ、

どれほど「完璧でない」過程を通ってきたのか、

全くそぎ落とされた形で。

 

「完璧主義」を和らげる対策のひとつには、

「出来上がるまでの過程を体験させる」がある。

 

「不完全なもの」を前に、

もうだめだと諦めてしまいそうになりながらも、

ああ、こうして少しずつできていくんだ!というような体験。

 

便利な完成品が手軽にさらりと手に入る

「完璧主義世代」にどっぷりはまった自身を振り返りつつ、

心に留めて、子供達に向き合っていきたいなと思う。


「完璧主義」の弊害にうなずきっぱなし、特徴原因対処法まとめ中

2016年01月21日 | 完璧主義

完璧主義について再びまとめている。

以前の記事:「完璧主義な子のサポート、完璧でない世界を駆け抜けるために」)

 

「落ちこぼれ」の原因のひとつともされる完璧主義、

我が家やこれまで関わってきた子供達についてもだけれど、

自分の子供時代の思い出も蘇る。

 

子供やティーンの完璧主義の特徴:

・失敗したりミスすることを著しく心配し、怒り、動揺する。

・慢性的にタスクをぐずぐずと後回しにしてしまい、終えるのが困難。

・簡単にフラストレートし、簡単にギブアップする。

・恥をかくことや辱められることへの慢性的な恐れ。

・タスクに対し過度に注意深く完璧であろうとする(例えば、20分かかるはずの宿題に3時間かけるなど)。

・書き直すことで改善しようとする。

・完璧に思うように物事がいかないと、頻繁に破滅的な反応やメルトダウンする。

・新しいことに挑戦することや間違いを犯すリスクのあることを拒否する。

Anxiety BCより)

 

 

完璧主義は、より高いレベルの成果をあげるなどよい面もあるけれど、自らを追い詰めネガティブな影響をもたらしもする。

こんな問題点:


・メンタルヘルス面

未来の失敗の恐れ、失敗してしまったことを引きずる、不安症、うつ、こだわり、潔癖

 

・成長が止まる  

失敗を恐れ、確実にできることしか手を付けない。成長の好機である冒険や挑戦を避ける。失敗して立ち上がる体験がますますできなくなるという悪循環。

 

・周りとの関係がぎくしゃく  

自分や相手の至らなさや欠点を受け入れられない。

 

などなど。

 

 

完璧主義の原因は、

・成長への強い欲望 

・社会的なプレッシャー (成果重視の社会!)

・自信のなさ、自己評価の低さ

などが考えられる。

 

 

 

対処法は以前の記事にもまとめたのだけれど:

 

・「成果」より「努力」を認め、成果とその子自身とを引き離してとらえる。

 

・スケジュールの再考  

現実的に実現できる小さなステップに区切り、時間的にも可能な計画を立てる。  

 

・全体像を眺める  

その目の前の細密なことにそれほどの時間をかける意味を全体像と照らし合わせ再考してみる。

 

・完璧主義について話し合う。

より小さな子とは「完璧主義」というラベルを用いずこんな話し方をするといいという提案も。

「心の中の小さな声がね、『完璧であれ』と話しかけてくることがある。『完璧でないなら自分は失敗者だ』、『他者を残念がらせるのはひどい人間だ』、こんな心の声が間違いを恐れさせ、新しいことを学ばせるのを難しくすることがある。でもね、うまくなるには、たくさんの練習と時間が必要なものなのよ。失敗することでうまくなっていくの、初めからできるなんてことはない。完璧であろうとすることは、多くの活動や達成から喜びを打ちのめしてまうね」

(Anxiety BChttp://www.anxietybc.com/sites/default/files/Perfectionism.pdfより)

などなど。

 

 

完璧主義の弊害、我が家や周りの子供達、そして私自身を振り返り、まさしく、と思う。

まとめていきます。