マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

『It Mama』寄稿2記事:育てにくい子と人見知りする子の可能性&「ギフト」を理解し生かす

2018年04月28日 | ハイリーセンシティブチャイルド

こんにちは!

 

前の記事から続きます。

『マナトピ』寄稿:オノマトペと知育について&子どもが専門家と触れ合う機会をもっと教育現場に

この記事では、

『It Mama』さんへの寄稿2記事について、

つづらせてください。

 

『It Mama』さんへの2記事は、

「敏感系の子への理解が深まりますように」

という願いを込めて書きました。

 

おかげさまで、

とてもたくさんの方々に読んでいただいたようです。

関心の高さに、私自身も、驚きました。

 


育てにくい赤ちゃんの可能性と現実的な対応

一つめの記事では、

以前も紹介した米国の心理学者夫妻トーマス&チェス氏の研究に基づき、

「4分の1の赤ちゃんは、

刺激に敏感で、よく泣き、環境に馴染みにくく、育てにくい赤ちゃん」

と紹介しました。

 

そして、その原因に、

「外からの刺激への高反応=感受性の強さ」があること、

そして、こうした「感受性の強さ」というのは、

将来、大きく伸びる可能性を秘めているということを、

簡潔にまとめました。

 

まずは、

「あ、この子は4分の1に当てはまる赤ちゃんなんだ」と

自覚すること。

すると、私自身もそうだったんですが、

開き直るというか、より気持ちがふっきれて、

親自身のケアにも気を付けるなど、

より現実的な対応も考えていけるようになります。

 

 

そして、「育てにくい赤ちゃん」には、

長い目で見るならポジティブ面もあるといった見方が、

今、大変さの渦中にある親御さんたちにとって、

少しでも、前へと進見続ける力となってくれたら、

そう願っています。

 

こうしたことが、コンパクトにまとめてあります。

興味ある方、是非どうぞ!

赤ちゃんの性質4タイプと「よく泣く子」の可能性

 

 


宝が溢れ出す「感受性の強さ」を持って生まれた子達

以上のような、

育てやすさ・育てにくさを分けるとされる「感受性の強さ」については、

昨年夏に帰国した際、

読み漁ったいくつかの日本の子育て本の中に、

こんな記述がありましたよ。

 

松永暢史著『将来賢くなる子は「遊び方」が違う』から引用しますね:

―――――――

感受性の成長こそが子どもを賢くする

感受性が豊かに育った子どもは、

親が言葉をかけなくても自分から「美しい」「楽しい」「心地良い」「面白い」を見つけ出すようになります。

では、感受性が豊かになると、どうして頭が良くなるのでしょうか?

理由は明快です。アンテナがたくさん立つことで、周囲の様々なことに興味を持てるようになるからです。

感受性をベースにして好奇心が生まれ、その好奇心が知性へとつながっていく。

こうしたプロセスで学ぶのが本来の学問であったはずです。

このプロセスをすべて飛ばして知識だけ学ばせようとするならば、

勉強がつまらなくなり、放り出したくなるのも当然です。

知性に先行するのは感受性。このことを忘れないようにしてください。

――――――

著者の松永暢史氏は、

感受性は、「知性」の他にも、

以下のような力をもたらしてくれるといいます:

・たくさん趣味をもてるようになる →人生が豊かに

・人にやさしくなれる → 周りから好かれる

・場の空気を読める → 社会で成功

 

松永氏は、「ですから、親が働きかけ、

子どもの感受性を子供時分から高めてあげましょう」とするわけですが、

育てにくい子というのは、

ある意味、こうした感受性の強さを持って生まれてきている、

そう考えることもできますよね。

 

育てにくい子の、

こうした大きな可能性を、

思い出していきたいですね。

 

 

 

人見知りへの理解と対応

『It Mama』さんへのもうひとつの記事では、

人見知りをする赤ちゃんについての日本の研究を基に、

対応ヒントを紹介しました。

 

この研究によると、

人見知りをする赤ちゃんは、

「人が怖い」という気持ちと共に、

「人に近づきたい」という気持ちも、

人一倍強いと分かったといいます。

 

そして、

この二つの相反する気持ちによる「心の葛藤」こそが、

人見知りの原因になっているというんですね。

 

確かに、人見知りの強い赤ちゃんって、

慣れない人をむちゃくちゃ怖がる一方、

相手の一挙一動を凝視していたりと、

相手に対して強烈な興味も持っていたりしますよね。

 

 

 

この研究で検証されたデータは、

赤ちゃんについてのみですが、

でも、年齢を広げて考えてみても、

とっても興味深くないですか?

 

例えば、敏感系の子や人というのは、

慣れない人や場に強烈な恐れや違和感を持つ場合が多いです。

でも同時に、周りの物事や人について、

強烈な関心をもって逐一観察していたりしませんか。

 

相手の仕草や声のトーンや言葉や表情や発する雰囲気を強烈に感じ圧倒されつつ、

そのひとつひとつを強い好奇心をもって吟味しているんです。

 

そこへ、

子ども時代から「この子はシャイ」とか「内気だから」などのレッテルを貼られ、

何だか、人が苦手とか、人があまり好きじゃないとか、

思い込まされていくというか、

自分でも思いこんでいたりする場合があるんじゃないでしょうか。

ハイリーセンシティブとシャイは全くの別モノなんですね、不要なネガティブイメージを背負わせない

 

 

でも、元々、人が苦手とか嫌いとかでなく、

相手の一挙一動からのあまりの情報量に圧倒されて、

周りの人々と同じペースですすめないだけなんですよね。

本来は、人が嫌いなわけじゃなくて、

人間という存在そのものへの強烈な関心がある

むしろ基本的に、

人を好きだから、とも言えるのじゃないでしょうか。

 

 

ですから、赤ちゃんの対応ヒントに書いたんですが、

シャイや内気とされる子や、

引きこもりや不登校で人を怖れる場合も、

人が嫌いなわけじゃなくて、

実は、人に対しても強い関心があるという気持ちを理解し、

生かしてあげたいです。

 

といって、

たくさんの人に会ってワイワイする必要もなく、

少数の人と相手をたっぷり観察できる時間をとり、

少しずつ慣れていき、

その子のペースで関係を築くのを見守ってあげること。

 

 

人見知りする子は、

ただ人が怖いんだ、人が苦手なんだ、

といった一片的な見方ではなく、

こうした研究によって、

実は人に対してのポジティブな気持ちが大きく絡んでいると、

より「複雑な心の動き」が明らかとなっていくのは、

頼もしいことですね。

 

そうして、

実は内に秘められているポジティブな気持ちを理解し生かすことが、

葛藤と共に前へと進み続ける突破口になる、

そう思います。

 

記事には、

こうしたことをふまえ、

赤ちゃんの人見知りへの

具体的な対応をコンパクトにまとめてあります。

興味ある方、是非どうぞ!

赤ちゃんの人見知り、なぜ起こる?避けたいNG対応3つ

 

 

 

さて、

先週は、勤務先の学校でうどん作りでした。

それぞれ個性あふれる麺をつゆにつけ、

「美味しい!」と真ん丸になる目。

 

明日は、年度末(6月)の学芸会について

本格的に取り組み始めます。

 

6月で生徒さんたちとお別れと思うと、

こみあげるものがあります。

子ども達の明るい未来に向け、

今、できることを、していきたいですね。

 

次男サッカー練習の駐車場にて。

 

みなさん、温もり溢れる週末を!   


『マナトピ』寄稿:オノマトペと知育について&子どもが専門家と触れ合う機会をもっと教育現場に

2018年04月27日 | 子育て全般

こんにちは!

 

夏の日本への引っ越しに向け、

家の中の3分の2ほどのものを

貸し倉庫へ運び、

昨日は、こんなトラックが来て、

カーペットクリーニングでした。

 ← before 

 

この貸倉庫への出し入れの感覚、

3年前を思い出しますよ。

・お知らせ&ディスレクシアを抱え生きるということ

 

 

家中のモノを家族で選別しながら、

「普段どれほど『なくてもいいモノ』に囲まれているか…」と、

娘たちが何度もつぶやいています。

 

特に今は、情報面も、

デジタルに保存できますからね。

 

引っ越し先にも、

スーツケース1人2つにおさまるほどの最低限のものしか持っていきませんし、

上の娘2人は、

東京で「ミニマル暮らし」をするのをとても楽しみにしています。

 

 

とはいえ、小学生の下2人は、

まだまだミニマルへと「絞る時期」じゃないないんだあとしみじみ感じてます。

キャンディーやジュースが美味しかったからと、

包み紙や入れ物まで宝物のようにとっておいたり、

創って楽しかったり、分かち合って嬉しかったモノに

たくさん囲まれて過ごしていたいんですよね。

 

こうした空間にたっぷりと浸ることを通して、

次第に、絞っていけるようになるのかな、

そんなように感じています。

 

シンプルにそぎ落としたミニマルな中にも、

「混沌さ」を大切にする空間も、

残しておきたいですね。

 

 

 

さて、体力の限界に挑戦な日々ですが、

ありがたいことに、依頼原稿を、

こつこつと続けさせていただいています。

 

この記事では、『マナトピ』さんへの寄稿文について

また、次の記事では、『It Mama』さんへの2つの寄稿文について、

つづらせてください。

 


オノマトペと知育

ここ数か月ほど、機会をいただき、

オノマトペ(擬態語&擬声語)についてリサーチし、考え、試しと繰り返してきました。

 

マナトピさんの記事へは、それらを、簡潔にまとめてあります。

興味のある方、是非どうぞ!

ももくろちゃんZの読み聞かせ絵本が話題!オノマトペの知育への効果とは?

 (ももくろちゃんの絵本、楽しそうですね。

絵本の購入へとつながっていますが、

私自身は、オノマトペと知育について、

様々な研究に基づきまとめさせていただきました)

 

 

 

オノマトペの専門家による勤務先の学校でのレッスン

こうした中、

今月初め、勤務先の学校の中学生のクラスにて、

ジョージワシントン大学教授でオノマトペについての専門家である浜野祥子氏が、

オノマトペについて講義してくださいました。

 (浜野祥子氏の著書『日本語のオノマトペ-音象徴と構造』

 

まずは、様々なオノマトペを口にしながら、

どんな状態や音を表しているかを、

クラスの皆で考えてみます。

 

ゴーン、コーン、クスクス、スベスベ、ノロノロ、ワクワク…

大きな鐘を鳴らす、小さな鐘を鳴らす、静かな笑い方、などなど、

実際に動作もしてみます。

 

次に、喉に手を当て、

震えない・震えるによって、

無声音と有声音の違いを確認。 

 

最後に、浜野氏がパターン化された、

オノマトペのチャートを見ながら、

無声音と有声音で、

描かれる状態がどう違ってくるかをみていきました。

 

例えば、

トクトクtokutoku ドクドクdokudoku

カタカタKatakata      ガタガタgatagata

サクサクsakusaku     ザクザク zakuzaku 

フツフツfutsufutsu  ブツブツbutsubutsu

 

t,k,s,f などの無声音に比べ、

d,g,z,bなどの有声音が用いられると、

強度や規模が大きくなるんですよね!

 

普段、何気なく使っている言葉に、

こうしたパターンがあること、

生徒たちにとって

目からうろこの瞬間でした。

 

 

こうした様々な分野に長年取り組まれた専門家が、

子ども達に、最前線の発見や学びをシェアする機会というのは、

本当に貴いことだなあと、改めて強く感じてました。

 

教育現場に、

もっとこうした機会を取り込んでいきたいですよね。

 

学校側のカリキュラムに組み込まれていくのなら、

それほど難しいことじゃないはずです。

喜んで時間を割いてくれる専門家って、

結構たくさんいると思います。

 

今の勤務先の学校でも、

例えばこれまで、寿司職人、日本菓子職人、フラダンス講師、

日本人女性パイロット、JR東海の技術者さんなど、

様々な専門家さんとの体験授業がありました。

 

最前線にいる方と生の体験をすることは、

教科書の字面を追ったり、

映像のみ観るよりも

やはり何倍も、充実した時間となります。

 

教育現場に、

こうした機会が増えますように。 

 

 

 

 

先日は、ワシントンDCの桜祭りに、

勤務先の学校もブースを出し、

生徒さんたちがステージで歌いと参加しました。

米国首都DCのメイン道路が通行止めとなり、

日本文化に関する祭りが1日中行われるということに、

改めて、驚きましたよ。

 

日本食を売る店が立ち並び、

日本の武術や

伝統的踊り、

J-POPを踊るアメリカの若者や、

工芸品を売る店。

古神道のグループが神輿をかつぎ、祈りをおさめるといったパフォーマンスもありました。

箸競争や

ボールすくい、

風船フィギュアに、

碁の体験コーナーもありました。

原爆について話し合う場も。

 

 鳥居をバックにチーズ、

 

浴衣だけでなく、アニメのコスチューム着た人々も多かったですね。

国会議事堂をバックに(中央右の奥)。

犬連れもOK。

米国でこんな日本体験ができるとは。

DC周辺の日本に縁ある子どもたちは幸せですね。

 

それではみなさん、温もり溢れる日々を!   

 

 

*次の記事は、

「敏感系の子へ理解が深まりますように」という願い込めた

『It Mama』さんへの2つの寄稿文についてつづりました。

→・『It Mama』寄稿2記事:育てにくい子と人見知りする子の可能性&「ギフト」を理解し生かす


「過剰検査、過剰診断、過剰治療」な日本の発達障害を取り巻く現状、我が家のADHDグレーゾーンの子

2018年04月18日 | 子育て全般

こんにちは!

 

昨日は車を2時間運転して、

移民法専門の弁護士さんの事務所へ相談に出かけました。

 

こちらの記事で、

大学受験を終えた高校生に送りたい言葉&学業成績や試験の点数以外を評価するシステムで救われる子達

 

「アメリカ国民以外の米国在住者は、

一部の例外者(外交官・国際的な機関の正式な政府代表者・30日以内滞在の旅行者)をのぞき、

住居を変わったら10日以内に、

移民局(USCIS)に届ける必要がある。 

住所変更の届け出を怠ると、

200ドルまでの罰金か30日間までの刑務所収監か、またはその両方、

もしくは、米国外へ追放」

といったほとんど知られていない法律があると

紹介しました。

 

私もですが、周りのアメリカ国民でない知り合いも、

これまで1度は引っ越している人がほとんどですが、

やっぱり聞いてみた中の誰も、この法律を知りませんでした。

 

弁護士さんにお話を聞いたところ、

「もし、米国で何か罪を犯した場合などに、

米国から追放する理由に使われる」とのことでした。

 

この国は、アメリカ国民以外について、

いつだって追い出すことのできる理由をしっかり握っている、

そうとらえておくといいですよね。

 

「何か罪」とは、

スピード違反だって罪ですし。

 

他国に暮らすということを考えながら、

できることをしていきます。

 

 

 

さて、4月は、

大学受験が終わった高校生たちが、

5月1日という国中のほとんどの大学の入学受付締め切り日に向け、

どの大学にするかを考え続けている時期です。

 

長男も、昨夜友人宅に泊まり、

早朝4時からお友達とそのママさんの運転で、

他州の「合格した生徒向け大学見学会」に出かけました。

今夜戻り、明日は再び早朝4時に空港へ向かい、

飛行機で他大学のお泊り見学会に参加です。

←飛行機&宿泊代を大学側が出してくださるというオファーに驚きました。

 

こうして、

できる範囲で実際のキャンパスライフを体験し、

決断するんですね。

前に書いたように、米国の大学は、

それぞれ個性が強いですから。

 

卒業間近の高校生たちが、

「4年間ここで充実した日々を送るぞ」、

そう思える環境に出合えますように。

 

とはいえ、入ってから、

どうしても「違うな」と感じるようなら、

途中で大学を変えて編入という選択もありますし、

とにかく、まだまだ10代終わりのこと、

どうなろうとも、まあ、なんとだってなりますよね。

 

 

明日は、朝4時に長男を空港へ送った後、

飼い犬を1年間預かっていただけるかもしれない方の家におじゃまし、

犬同士の相性をみることになってます。

 

 

こうして毎日次から次へとあるなか

家の中は、こんな状態・・・。

 

今週末に、

家財道具の3分の2ほどを、

倉庫へ運ぶ予定なんです。

賃貸に向け、家見せをするために、

モノを減らす必要があるんですね。

日に日に増える段ボールに囲まれて暮らしてますよ。

 

 

 

と、ここまで

近況を聞いていただいてありがとうございます。

 

今日は、

以前、『遊びのアトリエ』のレオさんが、

長年、教室で様々な子ども達に接しながら、

ブログで「違和感を感じる」とされていた発達障害の診断について、

つづらせてください。

 

こちらの記事に、

http://www.blog.crn.or.jp/chief2/01/46.html

日本の発達障害診断&治療についての問題点が、

「過剰検査、過剰診断、過剰治療」としてまとめられています。

 

筆者である医師の榊原氏のもとに送られてくる

発達障害と診断された子の半数近くが、

氏によると、発達障害ではないとのこと。

そして、どれほど多くの子が、

不必要な薬を呑まされているかと。

 

日本で発達障害の子どもに関わる第一人者が

こうして危惧を表明していること、

頼もしいとともに、事の大きさを思います。

 

 

こちら米国でも、

ADHDと診断された子供400万人以上の内、

20パーセント近くが誤った診断だったという調査結果もあります。

https://www.parentingscience.com/ADHD-in-children.html

 

身近な周りにも、小学生から高校生まで

ADHDの薬を呑んでいる子が何人かいます。

 

「今の学校という場がなければ発達障害もないのかもしれない」

と言った日本の発達心理学者もいますが(ツイッターのつぶやき)、

「日常生活に支障があるか」ということが診断の鍵となり、

「学校生活にフィットできない」という理由で、

本当は必要のない薬を呑まされてしまう場合があるという現状を、

目の当たりにしています。

 

 

 

 

我が家のADHDグレーゾーンの子の場合

長男も、高校生になり、

自分から「ADHDの薬を呑みたい」と言ったことがあります。

 

「テスト中に落ち着きがない」と、

立ったり座ったりできる教室の後ろの隅に

先生が席を移してくださったことも、

つい3年ほど前までありました。

小学生時代、ピアノの日本人の先生には、

「ADHDですよね」と言われたこともあります。

 

とにかく、じっとしてませんでしたから。

 

小学校高学年で、航空関係のNPOに入り、

行進し直立不動する姿をみて、

「あっ、この子、じっとしてられるんだ!」と衝撃を受けた瞬間を

今も覚えています。

 

とはいえ、学校側から、

「診断を受けてください」と言われたことはないのですが、

より伝統的な、長時間座って教師のレクチャーを聞く環境だったら、

「はたしてどうだっただろう?」と思います。

 

長男の過ごした小学校は、

ボールの上に座りユラユラしながら授業を受けられ、

じっと座ってドリルやワークシートより

ハンズオンのプロジェクトメインの環境でしたから。

 

以前まとめたこちらの記事でも、

人類学者のグエン・デワー氏が次のような研究を紹介してます:

 

・年齢が低いほど、長時間教室に座ることを強制される環境では、ADHDの診断が増大する

「年長の早生まれと遅生まれの子を調査したところ、早生まれの子の方が60%多くADHDの診断がされているという結果もある。また1年生の時点でADHDと疑われた子の50%が、4年生になると症状を見せなくなっていたという調査結果もある」

 

・現代の欧米やアジアの教育システムの一部は世界的に見ても特殊=ヒトの発達にとって自然ではない?

「世界の50の地域での調査を見ると、幼少期から屋内にじっと座って作業をするということが求められるのは、ほんの一部。大多数の地域では、常識や理性、ルールに基づいたゲームなどを6歳以下には期待せず、7歳以上になってから社会的なルールを徐々に学ぶ努力を始めるとされている。」

 

子どもによって、

伝統的な学校の学習環境が明らかにネガティブに働く場合があるということ、

覚えておきたいです。

 

そして、こちらにもまとめましたが、

ごそごそ動くことで、

より集中できる子もいると、

思い出していきたいです。

・ごそごそ動いた方が学習効果アップ!ADHD・ギフテッド・舞踏家タイプの子

 

 

 

 

 

結局、長男の場合は、

去年ビジネスに生きがいの一つを感じ始めるまで、

士官学校への進学もオプションとして考えていたため

(ADHDの薬を呑んでいると入隊が許されません。

また、学生の事業も許されません)、

本人が呑まないと決めて今まできています。

 

それでも、これから、

勉強量が半端でないと評判の大学へ進学し、

18歳ですし、

自分で病院へ行き薬をもらうこともあるかもしれないなと思っています。

 

長男の彼女ちゃんは、医師の両親の下、

小学校時代からずっと薬を呑んでますし、

長男も、科学的な副作用のリスクなども調べ、

薬への抵抗もかなり低くなっているようです。

 

 

 

子ども時代に落ちこぼれず学校環境にフィットし

「できる」という自信をつけてあげたいと

投薬に同意する親の気持ち。

 

そして、

置かれた環境でより良い成果を出すために

薬を呑むと決断するかもしれない成人間近の子の気持ち。

 

私なりに、痛いほど分かります。

 

 

 

「薬を呑んで初めて落ち着く・集中するという状態を体験できたの。

それがどういう状態か分からなければ、

落ち着いて集中しなさいといくら言われたって、できないものよ。

だから薬を呑んでよかった」と話す

子ども時代ADHDと診断された知り合いもいました。

大人になった今は、薬を呑むこともないそうです。

 

 

発達障害の度合いによりますが、

もし薬を呑んだとしても、他の働きかけと併用し、

いずれ量を減らしていけるよう、そして薬卒業を目指しながら、

自らの癖を知り、少しずつ薬がなくてもマネージできるようにしていくのが

理想なのでしょうね。

 

「他の働きかけ」のひとつとしては、

我が家でも、親族や周りの同じ傾向の子をみても、

スポーツなど、身体をしっかり動かす時間を日常に組み入れることが、

大きな助けとなっています。

以前もこちらの研究を紹介してます:

AD(H)D傾向の子にもハイリーセンシティブな子にも大切な「身体を動かす」こと

 

 

長男については、もう自分で何でも決めますし、

(というか納得しなければ聞き入れませんし)、

私の思いを伝え話し合いを続けつつ、見守っていきたいです。

 

 

みなさん、 

今の学校システムから「はみ出す子」を、

薬で抑えるだけでなく、

環境の改善を考えつつ、

その子自身が力をつけていけるよう、

サポートしていきたいですね。

 

ちなみに、

一見フィットしているように見える敏感系の子の中には、

私がそうだったように、

「心がはみ出している子」も多いですね。

 

 

 

毎週末、陸上競技会です。

雨で気温も10度前後と芯から冷えましたよ。

友人のパパさんが、こんな腰につけるバンドで、次女を鍛えてくれました。

会場の高校を包む桜。

日本を思いつつ。

 

みなさん、温もり溢れる春の日を!


ひといちばい敏感っ子に心がけたい「インサイドアウト(内から外)」。必ず変わっていきます

2018年04月13日 | ハイリーセンシティブチャイルド

こんにちは!

 

今日は、私自身、敏感っ子に接するうえで、

「これを気をつけると変わってくる」、

と個人的に強く感じていることを書きますね。

 

それは、

「インサイドアウト(内から外)」という姿勢を鍛えていく

ということです。

 

HSPやHSCの生き辛さのひとつに、

とにかく、周りの状況や思いや感情が、

ものすごい勢いでなだれ込んでくる、と感じる、

ということがあります。

 

私が「感じる」とするのは、

そこには、

往々にして「認知の歪み」も絡んでいると思うからです。

「認知のゆがみ」に気づくことが心を軽くする、子供にも分かり易い言葉&図の紹介

 「結論に飛びつく」や「感情的に結論付ける」などですね。

 

周りの人々の思いや気持ちを

「分かった気になってしまう」ことがあるわけです。

 

本当に周りの人の思いや感情なのか、

相手と接する変化を強烈に感じることによって、

自らの内に膨大に作り上げてしまうことなのか、

そこは、本当のところは「不可知」として自覚しておくと、

周りにとっても自分にとってもいいのじゃないかなと思います。

 

その上で、

「インサイドアウト(内から外へ)」を心がけます。

 

 

私の中で、

敏感系の子どもや人のイメージとしてあるのは、

なだれ込んでくると感じる刺激や思いや感情で

どんどん動けなくなり疲弊していくイメージです。

 

その状態を突き破っていくのが、

「インサイドアウト(内から外へ)」です。

 

普段から、

「周りにどう思われるか」より「あなたはどう思うか」を

「周りはどうして欲しいのか」より「あなたはどうしたいのか」を、

言葉や態度で強調していきます。

 

その結果起こる波に、

その子が溺れそうになっても、

「大丈夫よ」とサポートしてあげます。

 

例えば、

「私は、滑り台でなくてブランコをしたい」と言ったことで、

相手が「もう遊びたくない!」というなら、

「そう、じゃあ別々に遊んだら」とニコニコしています。

 

春は入学のシーズンですから、学校や周りからも、

「友達100人作りましょう」といったプレッシャーも

あるかもしれません。

 

「少数でも、

心が分かち合える子と一緒にいられるといいね」と

寄り添い続けてあげたいです。

 

私自身は、

「友達は、いなかったらいないでしょうがないのよ。

寂しいかもしれないけど、

大きくなり、自分のしたいことへと進んでいくうちに、

心から分かり合える人にも会えるから」と常々、言ってます。

 

私自身も、小学校時代、

周りの皆に大好きになってもらいたいと、

きつい思いをしましたから。

結果、毎年、学級委員をして、

ある時、原因不明の体調不良で、

1か月以上学校を休みました。

 

 

周りの刺激や思いや感情がなだれこんでくるともがく子に、

内から外へ向かう筋肉を鍛えてあげること。

時に、痛くて痛くてしょうがない中を、

突き抜けていくこと。

 

書いたり、描いたり、音を奏でたり、歌ったり、踊ったりと、

表現すること身につけていくのもいいですね。

 

それは、筋肉のようなものなんです。

日々、実践することで、

鍛えられていきます。

そのサポートをしてあげたいですね。

 

 

最後に、

『あなたがすることのほとんどは無意味であるが、

それでもしなくてはならない。

そうしたことをするのは、

世界を変えるためではなく、

世界によって自分が変えられないようにするためである。』

 

と言ったとされるガンジーは、

暴力への敏感さや人前でのスピーチの苦手さに悩み克服したなど、

その生きざまからも、私自身は勝手に、

どうみてもHSPだと思っているのですが、

この言葉、腹の底までしみわたります。


私自身、きつくてつらくてしょうがない時、

このガンジーの言葉を感じながらつづったのが、

こちらの詩でした。

 

裏返り、豆一つ

擦り切れた神経は

それでも擦り切れたからこそ閉じることを忘れ

そこへ世界が入り込み

裏返る

 

世界に変えられないためと力の入った身体を緩めたら

自分は消え去り

ただ 豆が一つ

 

 ーーーーーー

書き続けること、活動し続けること、発信し続けることの底に、

このガンジーの言葉があるなあと感じています。

 

それは、

名もなくかき消されていくひとつひとつの「個」を立たせていくこと。

つまり、多様性の道筋を築いていくこと、

その道のりに他ならない、そう思っています。

 

 

 

さて、時間切れです。

『IT Mama』さんに数日前更新された記事、

随分と読まれているようです。

赤ちゃん時代からみられる敏感さについて、

その可能性も含めて書いたものです。

こうした理解が深まり、私がそうであったように、

少しでも楽になるママがいたり、

自分を取り戻す子が増えたらなあと願っています。

また詳しく、こちらでも紹介しますね。

 

明日は、勤務先の学校の生徒さんたちが、

DCの桜祭りの舞台で歌って踊ります。

ブースを担当しながら、祭りの雰囲気を楽しんできます。

 

昨夜は、

小学校で三女の参加するコーラスの発表がありましたよ。

「さくら」を日本語で歌ってました。

ああ、春。

寝る子と寝る犬。

 

みなさん、温もり溢れる週末を!


来月東京でHSC研究の第一人者エレイン・アーロン氏と『ひといちばい敏感な子』翻訳者の明橋大二氏の対談イベントがあるようです!

2018年04月12日 | お知らせ

こんにちは!

 

取り急ぎですが、お知らせです。

【エレイン・アーロン×明橋大二 トークイベント】が

来月東京であるようです!

 

 

以下引用

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【エレイン・アーロン×明橋大二 トークイベント】

●日時:5月14日(月) 10:00~12:00(開場9:30)

●会場:AP市ヶ谷 東京都千代田区五番町1-10 市ヶ谷大郷ビル5階

●主催:1万年堂出版

●参加の方法
 会場参加のほか、「会場が遠い」「子どもが小さくて外出は難しい」などの理由でご来場になれない方のために、録画配信のコースをご用意いたしました。いずれかの方法をお選びください。

(1)会場参加
 定  員:100名
 申し込み:先着順
 参 加 費:8,000円

 ※録画配信も視聴することができます。
 ※託児はありません。

(2)録画視聴
 申し込み:5月17日(木)まで
 参 加 費:5,000円
 配信期間:5月16日(水)~5月22日(火)

 ※無料オプションで、当日のネット中継もごらんいただけます。
 ※ネット中継、録画の視聴は、申し込まれたご本人とその家族のみ可能です。

 詳しくは以下のイベントページをごらんいただき、フォームからお申し込みください。

 https://www.10000nen.com/events/f051401/?mm=a457

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私も東京にいたら、

是非、お話を聞きに行きたかったですが、

間に合わずです。

 

昨今日本でも、HSPやHSCに関心が高まってますし、

先着順100名ということで、

すぐに埋まってしまうんじゃないでしょうか。

アーロン氏、初来日ですね。
 
 
質疑応答時間もあるようです。

行かれた方がいたら、

是非、お話しお聞かせください!

 

 

さて、これから仕事原稿に向かいます。

それではみなさん、温もり溢れる春の日を!

 

 

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『ひといちばい敏感な子』を訳した明橋氏が訳書の冒頭に書かれている言葉に思うこと


『It Mama』寄稿3記事紹介:アマノジャクっ子、親の感情労働、3歳までの褒め方。ユア子育てを築くために

2018年04月10日 | 子育て全般

こんにちは!

日本は、新学年が始まる時期ですね。

入学式に参加された皆さま、おめでとうございます!

 

 

我が家の状況ですが、おかげさまで、

家族が米国を発った後の長男の予定&進学先も決まりつつあります。

9月の大学始業まで2か月ほど、

あちらこちらの友人宅に泊まりながら、

非営利&営利活動の予定です。

大学は、こちらに書いた自宅から車で2時間半ほどのところにある私立に決めました。

 

私自身の米国永住権がらみのやり取りは続行中。

今日もこれから移民局で指紋とってきます。

 

そして、居間は引っ越し準備で

日々段ボール箱の山積みが増えていき、

再来週に家財道具の3分の1ほどを倉庫に運び、

賃貸してくれる方を探すための家見せが始まります。

←いつ見に来てもいいように、

常にビシっと片付いている必要があるという我が家には至難の技の日々。

今年の夏から東京で1年間暮らすことになりました

 

そこへ、平日の夕方以降は陸上とサッカー、

毎週末は、私の学校勤務と

サッカーの試合&陸上競技会です。

競うことを嫌う「敏感っ子」が競技会で学ぶこと、もしそれほど嫌がるのではなかったらおススメですよ

 

合間に仕事原稿に取り組み、

もうあとは、ベッドに倒れ込む毎日です。

 

それでも、書きたいことがたまりますから、

夢で書いていたり、夜中もお伝えしたいことが浮かんで目が覚めたり。

細切れの文章で頭の中がいっぱい状態です。

いっそのこと細切れのままお伝えして、

みなさんと一緒に考えて創っていけたらいいなあと想像してみたり。

 

こんな状況ですが、今日は、

『It Mama』さんへ更新された記事で、

こちらで紹介していないものがたまっていますので、

まとめてお伝えしたいポイントなど書かせていただきますね。

 

子育てについて、

みなさんとシェアし、試し、考えと繰り返しながら、

「それぞれの家庭の子育てを築くための糧となる場(ユア子育てスタジオ:ユアとは?)」

作っていきたいなあと描いています。

 

読んでいただき感謝です。

 

 


アマノジャクっ子

美味しいね!まず~い、

楽しかったね!つまんなかった!

こうして、反対のことを言う子っていますね。

 

『It Mama』さんの記事にもあげたように、

年齢によって、自我の芽生えという発達段階の場合もありますし、

他にも理由が絡み合っていることもあるでしょう。

 

例えば、

・役割を演じている(兄弟姉妹間など)

・完璧主義で、足りない部分が目についてしょうがない。

・敏感系の子が、外では表さなかった自分の気持ちや考えを、

家の中では存分に表明しようとしている

・不安感の強さから、

手放しでほめたたえたら不安定な気持ちになる。

などなどです。

 

大人目線で眺めるならば、

「場に水差すようなことをいって!」と

カチンともくることもあるかもしれません。

周りから「可愛げがない」と思われ、

将来、損をするんじゃないかと、

心配になることもあるかもしれません。

 

でも、「この子は何がしたいのだろう?」と、

子ども目線で眺めてみる時、

見えてくるものがあるはずです。

・気を引きたい

・完璧じゃないと知らせたい

・抑えていたものを吐き出したい

・安心したい

などなど。

 

そして、それぞれの場合で、

適切な対応も違ってきます。

 

こうしたことが、コンパクトにまとめてあります。

興味ある方是非どうぞ!

ママも思わずムカッとしちゃう!「あまのじゃくな子」への対処法


最近も、教室で、

クリティカルシンキングに優れた

こだわりのあるマノジャクっ子に関わってますが(小学校低学年)、

大人目線で眺めるだけなら、

「場を乱すやっかいな子」でしかないんですよね。

 

でも、その子目線でみると、

びっくりするほどの豊かな世界がみえてきます。

 

学校など、

大勢で何かをする必要がある場では、

なかなか難しいですが、

こうした子のユニークさを理解し、伸ばしていきたいですね。

 

 

 

親の感情労働

私自身がそうであったように、

「感情労働」というコンセプトを知ることによって、

「あ、それもひとつかも」と少し見方が広がればなという願いを込めて。

 

自覚することで、

より、適切な対応もできるようになりますよね。

 

感情労働は、

直接給料をもらう仕事であっても、

評価されることは少ないもの。

 

ましてや、家事育児といった、

社会的にも「当たり前」ととらえられやすことでは、

認められることもほとんどないでしょう。

 

でも、このムードメーカーというか、

感情を調整する人々こそ、

縁の下の力持ちというか、

家庭を支える土台となっていく、

そう思いませんか。

 

だからこそ、その労働を自覚し、

自分ケアを心掛け、

表舞台でスポットライトを浴びることのない者同士、

励まし合っていきたいですね。

 

子育てでの感情労働について、

以前まとめたことがあります。

「子育てのきつさ」の一因「感情労働」からくるストレス、その緩和法

 

『It Mama』さんへの記事には、

より分かりやすくコンパクトに、

対応も整理してあります。

ママ要注意!怒りに蓋をすると「感情労働」のストレスに…!?

 

 

 

3歳までの褒め方

褒めるについては、以前、こちらにも書いてます。

子供の為にならない!5つのNGな褒め方とは?

 

3歳頃以降になると、

こうして、気に留めたいこともあれこれ出てきますが、

その子の発達段階はあるものの、

3歳頃までは、

この『It Mama』さんの記事に紹介した研究にもあるように、

2点ほど気を付け、褒めて褒めてとしても、

子どもも「やったー、楽しー、うれしー」と

前へどんどん進んでいくのでしょう。

 

ただ、敏感系の子は、3歳前でも、

大人の言動の背景の意図や気持ちなどを、

感じ取る子もいますね。

 

より大きくなってからの「褒める」については、

言葉のニュアンスもありますが、

「認める」「喜びや感動を表す」「感謝する」で十分、

そう思います。

 

我が家でも、ティーンになる頃には、

褒めようものなら、「馬鹿にしてる?」という反応です。

やはり、「褒める」というのは、

どうしても、上から下への姿勢なんですよね。

 

傍で、「うわ~、やったね~!毎日頑張ってエキソサイズしたものね」と喜んで感動する。

「ゴミ出してくれて、ありがとうね」と感謝する。

の方がしっくりきますね。

 

「褒める」にどんな問題がついてくるかの説明、

また、3歳までの褒め方について、

具体的に気を付けたい点をまとめてあります。

興味ある方、是非どうぞ!

子どもを伸ばす重要期!「3歳まで」の子どもの褒め方は?

 

 

 

 

それでは、移民局へ行ってきます。

今日はタームの終わりで小中高休みですから、

下2人&犬を連れて。

帰りに修理に出している掃除機をピックアップして、

公園に寄りながら帰宅しようと思ってます。

夕方からは次女と三女の陸上です。

昼ご飯は実家から送ってもらった生協ラーメンですね。

ああ、夜は・・・。

昼、みそ味で、夜、しょうゆ味とか。

←赤裸々な日常。

 

昨日は、飼い犬の大移動準備のため、

獣医で採決でしたよ。

針を6本目でようやく十分な量の血液がとれました。

敏感系の犬、ショックからの回復も、

以前に比べ本当にスムーズになりました。

 

みなさん、温もり溢れる日々を!


大学受験を終えた高校生に送りたい言葉&学業成績や試験の点数以外を評価するシステムで救われる子達

2018年04月04日 | 中学・高校

これまで、

時間的にも体力的にもぎりぎりの生活に、

ブログを書く時間を絞り出してきました。

 

ここ最近は、

普段のぎりぎりの生活、

プラス

・引っ越しに関わるもろもろの準備手続き

・大学審査の結果が全てそろった長男の今後についてリサーチ&話合い

・そこへ、ちょっとシャレにならない米国永住権についての緊急課題も出てきて

いっぱいいっぱいです。

 

今日は、そんな日々のなか、

お伝えしたいことをつづらせてください。

 

 

「ママ、アメリカに戻ってこられる?」&アメリカ在住の方へ注意喚起

実は、ここ2年以上、

米国永住権にまつわる手続きをずーと続けてます。

 

時系列にならべると

・2016年に永住権カードを紛失し、再発行手続き開始

・1年後に発行されたものの、住所変更届けを出したにも関わらず古い住所に届き、行方不明。

・2017年冬、再び再発行手続き開始。

・再発行の理由を選択する箇所で「発行されたけれど届かなかった」をチェックしたら、「紛失した」が正しいとされ、2か月後に「再発行却下」の知らせ。

・移民局にて「理解できません」と交渉するも、「気持ちはわかるわ。でも、まあ、そういうことだから」という返答。

・2017年春、再び再発行手続き開始。

・2018年1月、とうとう手元に届く。ところが!カードに記載された苗字と名前が入れかわりのミス・・・。

・2018年冬、再び再発行手続き開始。

 

発行手続き期間は、

日本のパスポートに永住権スタンプを押してもらうんですが、

その有効最長期間は1年。

 

ということで、

来年7月に米国に帰国するときにはもう切れているわけですが、

再発行されることになっている「正式の永住権カード」がそれまでに日本に届かないとなると

ちょっとやっかいなことになります。

 

米国から1年以上離れる場合は、

再入国手続きが必要で、

今はその手続き中でもあるんですが、

再入国証明書があっても永住権証明書が期限切れだったら、

入国が許されないかもしれませんよね。

 

 

 

最近米国では、

移民についての規制が、

厳しくなってます。

国の長の方針ですからね。

 

容赦なく強制送還されるケースも

以前より多く聞きます。

 

実際、データを見ても、

強制送還者数、著しく増えてるんです。

http://www.politifact.com/truth-o-meter/article/2017/dec/19/have-deportations-increased-under-donald-trump-her/より

 

 

そんな中、

私も最近初めて知ったんですが、

アメリカ永住者のみなさん、

こんな法律を知ってましたか?

 

「アメリカ国民以外の米国在住者は、

一部の例外者(外交官、国際的な機関の正式な政府代表者、30日以内滞在の旅行者)以外、

引っ越ししたら10日以内に、

新住所を移民局(USCIS)に届ける必要がある」というもの。

 

住所変更の届け出を怠ると、

「200ドルまでの罰金か30日間までの刑務所収監か、またはその両方、

もしくは、米国外へ強制送還」とのこと。

https://www.uscis.gov/addresschangeより

 

 

そんな法律、

周りにも米国永住権保持者の友人知人が多いですが、

これまで一度も聞いたことなかったですよ。

こちらに暮らして長い方々も、そう思いませんか?

 

これは、

もし情勢によって政府が意図するなら、

いくらでも永住者や在住者を強制送還できてしまう

という見方もできますよね。

 

 

 

 

今回の永住権についても、

結局、念のため、

弁護士に相談し始めてます。

 

私の場合、2年前の元々の永住権カードの紛失が、

「うっかりゴミ箱に落としてしまった」ためなんですが、

世にも恐ろしい引き出しにご用心!!!

一連のシリアスさに対しての

この「あまりにもな理由」…。

 

我ながら、呆然としますよ。

しかも、

「パスポートもソーシャルセキュリティーカードも一緒くた」でしたから。

 

この2年以上、何度、

車で往復2時間の移民局に通ったか。

 

おかげさまで、

国をこえて暮らすということについて、

日々、背筋が伸びるリアルな思いをしています。

 

うっかりが、

国をこえて親子離れ離れとなることないよう、

慎重に手続きを進めていきます。

 

 

上の法律について、

移民法専門の弁護士さんとの今度の話し合いの際、

他にも何か分かったことがありましたら、

みなさんにも、お伝えしますね。

 

 

 

米国大学受験を終えて ―あなたはレジュメなんかよりもっと大きいー

4月に入ると、ほとんどの大学の結果が出揃います。

 

米国の大学受験は、難関校になるほど、

4年の成績・統一テストスコア・課外活動などをホーリスティックにみますし、

その大学(もしくは審査スタッフ)独自の嗜好や価値観も絡んできますから、

特に合格率20%前後以下になってくると、

誰が合格するかどうか、どんどん読めなくなっていきます。

 

4年間完璧な成績にスコアに、

様々なリーダーシップや競技会優勝体験がありながらも、

望みの大学に不合格なんてことは、当たり前のように起こります。

 

長男の高校のトップの子も、

その成績・スコア・経歴の完璧さから、

必ず受かると周りから太鼓判をおされていたにも関わらず、

結局、願書を提出した5校中合格したのは、州内の州立大学だけでした。

 

と同時に、今年も身近で起こりましたが、

周りも「えっ」と思うような生徒が、

超難関大学に受かるなんてこともあるんですね。

 

「審査スタッフが、たまたま同郷で、

エッセイに故郷の様子がとてもうまく描かれていたという理由で、

スコアや成績がその大学の平均からは下回るものの合格した」

なんてケースも聞いたりしますから、

米国の難関大学受験には、「運」って大きいなあとしみじみ思いますよ。

 

 

 

ということで、

「望む大学に不合格となったとしても、

複雑な要素が絡み合ってのたまたまの結果」、

それぐらいの気持ちで、前を向いて歩いていきましょう、

結果を手にした家庭同士、そんな言葉がいきかってます。

 

そして、

「大学への合格・不合格は、

あなたの人となりを表してなどいない。

紙に書かれたレジュメのみで、

あなたの何が分かるというのか。

あなたは、そんなものよりもっと大きい」

そんな言葉も、あちらこちらで聞かれるのですが、

これは、

紙の上の試験一本の日本の受験にこそ、

よりすっぽりと当てはまりますよね。

 

紙の上のテストのスコアのみで、

あなたの何がわかるというのか。

あなたは、そんなものよりもっと大きい。

 

レジュメやテストのスコアは

その人の一部を表しているに過ぎない、

そんな態度が、ひしひしと伝わるこちらの雰囲気が、

私は大好きです。

 

それぞれの家庭にいろんな事情があります。

レジュメの輝かしさだって、

はっきりいって、経済的に恵まれなければ難しい場合も多いです。

 

その子が、その家庭が、

どれほどのハードルをこえてきたかなんて、

紙に並ぶ文字のみに、表されるものじゃありません。

 

 

こちらのみなさん、

どんな大学にいこうとも、

まぶしいほど堂々としてます。

 

その家庭に可能な「学びの場」へ進み、

どんな大学ランクであろうと、

車に大学名のシールを貼り、ロゴ入りの服を着て、

母校への誇りと愛に溢れる人々。

 

大学名や成果より、まずは人ありき

人の方が大きいんです。

 

この人の尊厳という基本があってこそ、

健やかな子どもが育ちますよね。

 

大学受験を終え、

改めて、実感してますよ。

 

 

 

試験の点数以外を評価するシステムで救われる子達

米国の大学審査は、確かに「不透明」で

不公平に見える部分もありますが、

日本の試験一本の受験は、分かりやすく透明感はあるものの、

それでもやっぱり、あまりにも窮屈ですよね。

 

試験のスコアだけで、

はかられてしまうなんて、

それこそ、「その人の何が分かるわけ」、です。

 

例えば、長男の場合も、

こちらに書いたように、

アメリカの大学費用について赤裸々に その2 & 合格率低下の一途で激化する大学進学競争

米国南部の工科大学に気持ちが決まりかけていたところ、

実は数日前に最後の合格通知をもらった私立大学が、

ちょっとびっくりするほど奨学金を下さるとのことで、

(年約480万円ほど:ニーズベースとメリットベースのミックス)

ここもまた、州内の州立大学に進むより少ない学費で行けることになり、

結局、長男の目指すエンジニア、コンピューターサイエンス、ビジネス分野の全て、

その上、アートや演劇面でも全米10位以内と研究環境の充実するこの大学に、

決めることにしたようです。

 

受験初めには、「このまま働くか州内の州立大学」がもっぱらの選択でした。

それでも、蓋をあけてみてのこんな予想もしなかった機会に恵まれたのも、

長男の場合、ひとえに、

「成績やテストスコア以外」が評価されたためです。

 

4年間というものの、いや、その前の学校生活を通しずっと、

学校はぎりぎり問題ない程度に最小限の力を注ぎ、

とにかく、学校外での活動に走り続けてきましたから。

 

様々なクラブや組織の運営役員、ロボティックスチームの結成や競技会参加、

中米でのインターン、救急隊員国家資格、12歳から航空関係のNPOスタッフ、

自らNPO起業…

 

こうして学校外にこそ、長男の活力やパッションの源があったんです。

 

これらなくして、もし、成績やテストスコアのみではかられたとするなら、

長男の「強み」は、全くそぎ落とされていたでしょう。

 

そして、

きっと日本にも、こうしたタイプの子がいて、

それでも今の日本の受験システムでは、

救われないままになっているんじゃないかな、

そんなように思います。

 

試験に強い子は試験で、

それ以外に強みのある子はそれ以外のことを示すチャンスもある、

そんなそれぞれの「強み」を生かせる、より「多様な受験のあり方」が

行き渡って欲しいです。

 

日本も、2020年に大学入試改革があり、

これから、どんどん変わっていきますね。

 

これからに、期待しつつ、

今、自信を失っている子たちが、

自分を取り戻すサポートをしていきたいですね。

 

 

 

 

最後に、

長男が今のところ気持ちを固めつつある

最後に合格通知をもらった私立大学の願書のエッセイの一部を

紹介させてください。

 

「僕は、いつも、

インストラクションの書かれたマニュアルが大嫌いでした。

 

このマインドセットは、多分、

レゴで遊んでいた幼少期から培われたものです。

 

僕は、レゴのセットを選ぶときは、

いつも宣伝された出来上がりの商品ではなく、

どんなピースが含まれているかによって選び、

箱をあければすぐに、マニュアルをポイっと投げ出していたものです。

 

僕は、子ども時代の多くの時間を自分の部屋で、

自分のデザインの仕掛けを作り、組み立てることに費やしました。

 

僕は、創りたいんです。

 

分解し、元に戻すことは、

僕が長い間し続けてきたこと。

僕は、創造との相性がいいんです。

 

何だか、ありふれた常套句のようですよね。

 

でも、真剣に、僕は、何か素晴らしいものを創りたい。

 

時がたつにつれ、僕はレゴから卒業し、

現実の世界で様々なプロジェクトを形にしてきました。

 

そして、僕が手にした結論とは、

僕は、確かに利益はあっても、

既に創られたものを安く買って高く売るといった世界に入り込むよりも、

僕自身がデザインしたものを創り、

僕の周りの世界や環境にポジティブな変化をもたらしたいということです。

 

略(これまでの活動の詳細)」

 

 

インストラクションが大嫌いで、

創ることが大好きで、

学校外での活動にこそ生き生きとする、

こうした子は、学校という枠組みから、

はみ出しやすいものです。

そして、学校という枠組みの中で、

認められることも少ないでしょう。

 

そうして、学校生活が長くなるとともに、

次第に、自分は成績もよくないし、

頭が悪くてダメだと思い込んでしまう子もいるかもしれません。

 

そんな子たちが、

少しでも認められ、伸びていける場に出合えると、

全く違ってきます。

 

学校の中で「あなたはこう」とつきつけられた評価を

跳ね返して、自分の強みを発揮し、

少しずつ、自信を取り戻していけるはずです。

 

1人でも多くの子が、

そんな場に出合えることを願ってます。

 

 

 

 

出願前から高校生には続々と様々な大学から「出願して!」メールが届きます。

たくさんの高校生が出願して、合格率が下がるなら、

それだけセレクティビティーもアップになりますからね。

大学受験が全て終わり、リサイクルです。

週末は、イースターでしたね。

 

みなさん、温もり溢れる春の日々を!