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『It Mama』寄稿"スマホ依存解消も!? 大人も子どももハマる話題の玩具「ハンドスピナー」って?" &多様な特性への理解が広がるなら嬉しいですよね

2017年07月25日 | 子育て全般

日本への旅の前にもこちらの記事、

子育ての道程に喜びを見出すということ、お知らせ3つ、我が家の旅に不可欠なもの

で少し紹介した「ハンドスピナー(米国ではフィジットスピナー)」。

 

米国では、今年春頃より、

大人から子どもまで広い世代の間で、

爆発的な大流行となりました。

 

『It Mama』の記事でも紹介しましたが、

5月の時点で、

アマゾンの人気玩具ランキングの上位10の全てを占めていたほどです。

 

我が家の子ども達が通う小学校でも、

「持っていない子がいない」というほどのブーム。

三女の4年生クラスでは、皆が皆授業中クルクルクルクルするので、

「発達障害の診断がない場合は、教室での使用禁止」となったほどです。

 

また、

長男長女が通う高校の卒業式(5月)に記念として、

生徒1人1人に「ハンドスピナー」が配られたり、

先月長男が参加したロボティックス競技会の参加者へのお土産も、

「ハンドスピナー」だったりしました。

中心にスポンサー会社の名前入り。

 

 

これだけ広い年齢層に受け入れられる玩具も、

そうはないですよね。

 

我が家でも、

中学生の娘が学校の授業で出された

「3D プリントで何かを作ろう!」の課題の際、

自ら作ってみたり、

次男や三女も、レゴで作ったりしてました。

 

 

日本でも広まりつつある?

今回日本を旅し、

様々な地で売られているのを見かけましたよ。

原宿、

名古屋のショッピングモール

人気ナンバー1玩具!

京都の観光地。

また、長野の日本一長いとされる伝統的な宿場町「奈良井」の

店先でさえ!

 

 

実家の文化教室での英語レッスンの子達との交流会でも、

文字でも映像でもなく直に触れ合う草の根交流の力、英語教室の生徒さんたちと盛り上がった「遊び」

我が家の子供達が持っていたスピナーを試しはまった子達が、

日本を発つ前日に再び遊んだ際、

「あの後、買ったんだよ!」と見せてくれました。

 

 


「ハンドスピナー」の効用やいかに?

「ハンドスピナー」には、

「ストレス発散」や「落ち着く」や「集中力が高まる」

などの振れこみもあります。

 

こちらの説明によると「Fidget toys aren’t just hype」:

 

1. 雑念から離れる?

クルクルするスピナーを見つめ、

回る音や手の感触にフォーカスすることで、

雑念を忘れる。

 

2. 儀礼的効果で落ち着く?

同じ行為を繰り返すことに、

「リチュアル(儀礼的)」効果があり、

精神的に落ち着く。

 

などの説明と共に、

以前こちらの記事

ごそごそ動いた方が学習効果アップ!ADHD・ギフテッド・舞踏家タイプの子 

で紹介したように、

3.「ごそごそ動く」方が、脳が活性化した状態に合致しているため、

より集中力が高まる、こともあげられています。

 

例えば、この『ユア子育てスタジオ』の記事でも紹介した学校では、

全校の3分の1の生徒がADHDと診断を受け、

他にも様々な発達障害の子をうけいれているのですが、

「ごそごそもぞもぞできる道具」が教室に常備されており、

多くの生徒の助けになっているとのこと。

 

「ごそごそ動いた方が学習効果アップ」

といった研究がいくつか発表されるなか、

「ハンドスピナー」も、

「ADHDの子が落ち着く効果あり」ともうたわれています。

 

それでも、

「ハンドスピナー」のこうした「振れこみ」については、

スピナーが大ブームとなり、授業の妨げとなるケースも出る中で、

昨今、「科学的根拠なし」という意見もいくつか出ています。

 

確かに、

「ハンドスピナー」自体を用いた科学的な実験が

報告されているわけじゃないですからね。

 

ひとつには、指摘されることのあるように、

ハンドスピナーは、

子供が片手で回すには大き過ぎ両手が必要になることや、

目線も回る様子に釘付けになってしまったりと、

授業中に用いるには妨げになり過ぎる

というのがあるでしょうね。

 

目線も片手もより課題に集中できる、

ぐにゅぐにゅと握るだけのものや、

足をごそごそするものなどが、

教室には適しているのでしょう。

 

 

 

「ハンドスピナー」の大流行のおかげで発達障害への偏見が緩和?

こうした状況の中、

ADHDの子を持つママさんの1人が言っていましたが、

「ハンドスピナーの大流行のおかげで、

ADHDであることも、何だか『クール』であるような位置づけになって、

これまで自分の特性について自信を失いがちだった子どもが、

とても嬉しそうに生き生きしている」とのこと。

 

またこちらの記事でも、自閉症の子が、

「自分がほっとできる玩具で、

一緒に夢中になって遊んでくれる子が増えてとても喜んでいる」

と紹介されています。

 

「ハンドスピナー」の大ブームによって、

発達障害など多様な特性に対して、

少しでも偏見が緩和されるということなら、

これほど嬉しいことはないですよね。

 

と同時に、

大流行によって授業がままならなくなった多くの小中学校が

「診断が降りていないなら学校での使用禁止」を打ち出しており、

様々な特性を持つ子が、一層孤立感を感じたり、

こうした子にとっての必需品であり、用いることで助けられる行為が、

あたかも「遊んでいるだけ」としてとらえられてしまうことを懸念する声もあります。

心に留めておきたいですね。 

 

 

 

「ごそごそもぞもぞ系玩具」はこれからも出てきますよね

これからも「ごそごそもぞもぞ欲求」を満たすヒット商品が

出てくるのじゃないかなあと思います。

 

「フィジット(ごそごそもぞもぞ系)玩具」って、

上の1と2の説明にあるように、

頭の中のおしゃべりから身体感覚へとフォーカスを逸らし、

身体感覚を通して落ち着く、

そんな効果もあると思うんです。

 

米国でこれほど大ヒットしたのも、

電子機器に囲まれ、

常に、頭のおしゃべりに忙しい現代の大人子供が

手軽に「フォーカスを移せる」ものを欲しているからともいえるのではないでしょうか。

 

 

といえば、

手を動かして感触を楽しむ玩具としては、

昨今「スクイーズ」も人気です。

お菓子や食べ物や動物などの形をしていて、

手の中でクニュクニュフワフワと何ともいえない触り心地。

 

今回の日本訪問でも、そこら中で見かけました。

元々は日本からアメリカへ輸入され、

米国でもヒットとなっているようです。

 

娘の1人もお友達への日本からのお土産にと買ってました。

「元祖日本の商品だからね!」と。

ギュッとした後の膨らみ具合が様々異なるらしく、

日本の店先で呆れるほどの時間をかけて選んでましたよ。

 

我が家も「ごそごそもぞもぞ系」が多いですから、

クルクル「ハンドスピナー」、

クニョクニョ「スクイーズ」

見事にはまっています。

 

娘の1人は「スライム」もしょっちゅう作ってます。

彼女の机、

ここにも(器別に感触や匂いや色も様々)、

こちらにも。

 

 

子どもたちと、

「次は何がヒットするんだろうね?」と話し合ってみるのも、

楽しいですね。

 

 

「ハンドスピナー」の魅力と米国のママさん達の反応、

また遊び方や注意点なども分かりやすくコンパクトにまとめました!

興味ある方是非どうぞ!

スマホ依存解消も!? 大人も子どももハマる話題の玩具「ハンドスピナー」って?

 

さて、夏休みな日々は続きます。

みなさん、楽しい週末を!

 

 

 

余談:

1.「ハンドスピナー」を選ぶ際は、

いくつか回り具合を比べてみるといいですよ。

それぞれ重さも回り具合も違います。

 

 

2.元々1993 年にCatherine Hettingerという女性が、

7歳の娘さんと遊ぶために発明したといいます。

ところが、特許権を更新する費用に困り、2005年に約4万円で権利を譲り渡したといいます。

そして今年に入り、空前の大ヒット。

「怒ってる?と聞かれることがあります。

でも、私にとっては、人々が理解し、人々のためになるものをデザインできたということが嬉しいのです」

とHettingerさん。

The Gurdian記事より)

 

 

3.「回すことで五感を通しフォーカスをそらさないことを助ける」

といえば、

「マニ車」を思い出しますよ。←人類学的思考

チベットなどで用いられる、お祈りしながら回す仏具です。

写真 by Wikimedia Commons


 宇治市の放生院のマニ車 

写真 by Wikimedia Commons

 

現地でも、

一日中回している人々もいるんですよね。

写真 by Wikimedia Commons

こうやって手に持つタイプ、

 「手に持ち『他ごと(マニ車の場合は祈り)』に取り組みながら回す」という形式が、

「ハンドスピナー」と重なります。


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