マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

『It Mama』連載:今スグ取り組みたい「グローバル人材の必須スキル」を培う工夫6つ &子供時代の異文化理解で大切なこと

2017年04月27日 | 21世紀型子育て

子供時代の「異文化理解」について、大切とされることに、

自分たちとは「異なる点」と共に、「共通する点」についても話し合ってみる

ということがあります。

 

例えば、

アフリカの辺境の地の子どもたちの暮しをDVDなどで観ているとして、

洋服をほとんどきてないとか、

土でできている家に住んでいるとか、

食事を床に置いて手で食べているとか、

湖で身体を洗っているとか、

様々「違う点」が目につきます。

 

 

同時に、

お母さんが赤ちゃんをおんぶしている姿とか

カメラを向けられた子供が少しはにかんでいる様子とか

兄弟姉妹喧嘩して泣いている様子とか、

子供達がお祭りの時にはしゃいでいる様子とか

ところ変わっても、自分たちと同じように日々暮らしている様子にも目を向けてみます。

 

子供は、自分と似た部分がある相手に、より親近感を持つ、

そう示す研究がいくつかあります。(参考資料1&2)

 

確かに、

「ああ、こんなに自分たちとは違うけど、似てるところもあるんだなあ」と思うと、

それまで遠い果ての世界での出来事だったのが、

一気に身近に感じやすくなりますよね。

 

 

 

少し視点が変わりますが、アラスカの小学校時代、

「ミディエーター(仲介者)」という、生徒間のいざこざを仲介する係がありました。

・子供達自身で葛藤解決、「ミディエーター」という係りがあるのってい

 

毎年、クラスから何人かがミディエーターとなり訓練を受けます。

その就任式で、かつてミディエーターだったという高校生がスピーチに来ていて、

こんなことを言っていたのを思い出します。

 

「ミディエーターという係を通して学んだことの中で、

一番よかったと思うのは、

人と人の間に、いかに共通点があるかを見つける力が鍛えられたことです。

 

いざこざが起こって、思いや気持ちが食い違っても、

互いが納得できるような着地点を見出すには、

互いの共通点を見ていくことが大切なんです。

 

ミディエーターの体験のおかげで、私は、

どんな場で、どんな違って見える人と出会っても、

繋がりを築くことができるようになりました」と。

 

 

違いを認めながらも、

共通点を見出し、互いに納得できる着地点を見出す。

まさしく、「グローバル人材」に必須の力ですよね。

そしてそれは、多様な文化が共生するための土台にもなるでしょう。

 

「異なる点」とともに、「共通点」を見出すこと、

心掛けていきたいですね。

 

 

「異文化理解」について、これまで書いてきたようなことが、

さらっと読めるようコンパクトにまとめてあります。

興味ある方是非どうぞ!

 ・今スグ取り組みたい「グローバル人材の必須スキル」を培う工夫6つ #8

 

 

 

さて、あと1時間もすると、夫の母親が到着します。

共通点、着地点を見出す、心がけていきます。

みなさん、心躍る週末を!

 

 

 

参考資料:

1.Zahn-Waxler C, Hollenbeck B and Radke-Yarrow. 1984. The origins of empathy and altruism. In MW Fox and LD Mickley (eds): Advances in animal welfare science. Humane Society of the United States

2.Smith PK 1988. The cognitive demands of children's social interactions with peers. In RW Byrne and A Whiten (eds.), Social experience and the evolution of intellect in monkeys, apes, and humans. Oxford: Clarendon Press.


ハーバード大学に受かっても州立大学を選んだAちゃん、世界一といった「ステータス」が無意味になる日

2017年04月27日 | 中学・高校

高校をこの初夏卒業する生徒たちは、

大学審査の結果を比べ、どの大学へ進学するかを決定する時期です。

 

昔、こちらの記事で紹介したことのある、長男のお友達Aちゃん。

Aちゃん家族と誕生日会

小学生時代、長男がお友達を誘っての誕生会を4歳の時以来開いたことがないと聞き、

「手伝ってあげるから開きましょうよ!」と企画準備から切り盛りしてくれました。

 

アラスカから他州へ引っ越した後も、アラスカを訪ねてくるたびに、

長男とハイキングに出掛けたりとしていた優しくてそれは頼もしい女の子です。

他州では、1学年飛び級をして、一足早く今年、高校を卒業することになっています。

 

そのAちゃん、ハーバード大学に受かっていたんですが、

ハーバード大学ではなく、

Aちゃんの暮らす州立の大学に進学することに決めたのだそうです。

充実した研究施設が整っていますが、

知名度やランクで言ったら、

ハーバードとは全く比較にならない大学です。

 

金銭面が問題になる家庭ではないですから、

もっぱら、Aちゃんが「したい!」と思うことに、

州立大学進学の方が、より合致しているということのようです。

 

周りはびっくりしながらも、

「ああ、Aちゃんらしいなあ」という声。

 

いつも穏やかに誰とでもオープンに話されていたご両親の姿が目に浮かびます。

きっと、「あなたがそう決めるのなら」と、頷かれているのでしょう。

 

Aちゃん、これからも、「これ!」と決めた目標に向け、

生き生きと突き進む姿が、ありありと想像できます。

自ら決めた道で、大活躍するでしょう。

 

 

 

米国では、こちらの記事

「どの大学に入るかは問題でない」という記事に思うこと、ライフスキルにフォーカスしていく

で紹介したように、有名どころの大学でなくとも、その他でも200校近くの大学に入るなら、

「授業内容」や「研究施設の質の高さ」的にも、

その後の就職へ向けてのトレーニング的にも、

十分な教育が受けられる、という調査もあります。

 

 

こうした状況もあるためか、

こちらの記事

才能溢れる先輩T君の「有名大学に興味なし」に一理あり、力を育み発揮できる道が幾筋もあるシステム

で紹介した先輩君の例もですが、

力のある子供たちの頭の中では、

有名どころといった「ステータス」などは意味を持たなくなっている、

そんな雰囲気を感じています。

 

 

力のある子が、こうして様々な大学に散らばっていき、

様々な場から、活躍する人材が生まれるといいですね。

そうした流れが増えるにつれ、「有名どころ」という「狭き門」に集中する受験競争も、

意味を失っていくのでしょう。

 

今後IT技術もますます進み、

オンラインなどでも一流の授業や教育が受けられるようになるにつれ、

「有名どころ」へ進学!と目指すこと自体に価値が見出されなくなっていく、

そんなこともあるのかもしれません。

 

米国一、世界一といった「マス」よりも、

いかに1人1人が身の回りに深く濃い世界を築いていくか、

そうした「規模は小さくとも豊かな世界」がいくつも溢れる時代がくるのかもしれないな、

そんなイメージを描きつつ。

 

みなさん、今日も良い日を!


ブログを読んでくださるみなさんに感謝を込めて&感情を言葉にすることでその先へ行くことができる

2017年04月26日 | 心の育ち

夫の母親があさってから数日間滞在する予定です。

夫と共に、物理的(姑は隅々まで日々完璧に掃除されているのが好き)&精神的に準備中です。

 

 

ブログを読んでくださるみなさんに感謝を込めて

さて、「フィジカルな子育て支援場を作るぞ」と、


・子供向け親向けカリキュラムを引き続き煮詰め

・この州の法や税金について調べ運営方法を練り

(オンラインクラスを取り始めます)

・場を整え ← 今のところ「自宅をアレンジ」

・ウェブやちらしの紹介文をまとめる

 

などなどに、取り組んでいます。

 

ブログの記事を書くための時間が、大幅にそちらに回りますが、

それでも、お伝えしたいことをできる範囲で、

書き続けていこうと思っています。

 

・場を築いていく過程の報告

・リサーチや体験を基に子育てについて大切に思うこと、

・その他にも思うことや雑感

 

など、記していきますね。

ブログを読んでくださるみなさんと、共に歩いていきたい、そんな気持ちをどうぞ励みにさせてください。

 

 

 

 


「感情」を言葉にすることで、その先へ行くことができる

今日は、「感情を言葉にすることで、子どもも大人もその先へいけるについて。

 

こちらにも以前、似たようなコンセプトを書きました:

「強烈な感情」と共に人生を楽しむ!「Name it to tame it(名づけ手なづける)」という方法

 

「しつけ」についてのベストセラー本著者のダニエル・シーゲル氏はこちらのクリップでも、

How can I introduce mindsight to my child?

こんなように言っています。

 

「もやもやとした感情を、言葉で表し、

よりはっきりととらえやすくすることで、

では、どうしようかと考えることができるようになる」と。

 

このクリップで、シーゲル氏は、

両手に挟んで触るようなジェスチャーを用い、

「感情」というものを、まるで「手で触れられるモノ」のように表現しています。

 

 

私自身、この方法に、実は初めは抵抗がありました。

ネガティブな感情をも言葉にすることで、よりはっきりとその存在を認め、

はまりこんでしまうような気持ちがしたんです。

返って、そんな感情なかったことにして通り過ぎたほうが、

大人しくしてくれるんじゃないかなと。

 

 

 

でも、自分に対しても、子どもに対しても、

少しずつ試し、続けている内に、

「感情を言葉にする」ことの効果を実感するようになりました。

 

言葉にすることは、ゴールではなく、

乗りこえることをより可能にする「過程」なんですね。

言葉にし存在を認めることで、「その先」へ行けるんです。

 

 

もやもやとした気持ちは、漠然としているからこそ、

わけ分からないまま振り回されもします。

それでも、怒り、不安、恐れ、悲しみなど、

ピンポイントで「正体」をつきとめることで、

自らの手綱を取り戻し(脳の階上)、その先へとフォーカスできるようになります。

 

 

子ども相手には、感情を言葉で表してやることで、

将来自ら感情とうまく付き合う姿勢を育むのを、

手伝ってやるということですね。

 

 


泣きじゃくった今日の次男の例

例えば今日の様子です。

 

宿題を終え、ノートをバックにしまおうとした次男が、

あ!と叫んでテーブルに戻り、再びノートを開いて、

頭を抱え、顔をゆがめています。

 

台所から様子を観ていたんですが、

泣きべそ顔で傍にやってきます。

 

「他の宿題、学校に忘れちゃった?」と聞くと、

「違う、やり方全部間違えたの。全部やり直さないといけない」

「そっか、ちょっと休憩して、後からしたら」

「ううん、今しないといけない」

そう言いながら泣きはじめます。

 

「ものすごくたくさんあるの、全部消して全部書き直さないといけない、

ママ、手伝って・・・」

 

テーブルに隣同士で座り、

どこをどう間違えたのかノートを見せてくれます。

 

「ああああ、これ全部消すんだよ、それで全部初めから書くんだよー」

と泣きじゃくり。

 

「まあでも、泣いてる間に手を動かしたら、終わる終わる。

さっとしちゃいなよ」と私。← 感情をなかったことにして通り過ぎてますね

ああああとより激しく泣きはじめます。

「ママもういい、あっちいってー」と。

 

そこで、

「せっかくこれだけ書いたのに、悲しいね。

イライラするし、怒りたくなるよね」と言ってみます。← 感情を言葉にする

ハグして、小さな頭をなでて。 

 

うわーんと泣きながらも、次第にひっくひっくとおさまり、

「じゃあママが消してあげるね」と再び白くなったノートに、

鉛筆を動かし始める次男。

 

そのまま、台所へと席を立ちました。

 

しばらくすると、宿題を終えた次男が、

後ろから抱きついてきました。

 

まだ少し泣きべそ顔のおでこに、キスして。

 

 

子育て生活は、

日々、気づきに溢れてますね。

 

渦巻く感情を認め、

その先へと、歩き続けていきたいです。

 

 

さて、チャレンジングな数日間が始まります。

腹を据えて向かいます。

みなさん、ほかほかな春の日々を!


フィジカルな「子育て支援の場」を築きつつ、ウェブ上でそれらの場を繋げる。ひとまず「フィジカルな場」をオープンするために動いていきます。

2017年04月24日 | お知らせ

子ども向けのレッスン&親向けの勉強会やワークショップがあり、

子どもの成長を共に見守りつつ、親も共に学べる場。

 

こうした場を築いていくために、

奈緒美さん、Tamaki さん、Tomoeさん、ワーキングママさんたちと

「ウェブ上」で何ができるだろう?と話し合っています。

同時に、私自身、皆さんから大いに感化されつつ、

「フィジカルな場」をつくっていこうと動いています。

 

今年の秋頃から、少しずつオープンしていきたいと思っています。

フィジカルな『ユア子育てスタジオ』を築いていきます。

 

 


こちらで子育て支援活動されている日本人女性との出会い

と、昨日、下3人の子の陸上競技会で、

偶然お会いした日本人の女性が、

長年こちらで日本人家庭への子育て支援活動をされているとのこと。

 

すぐ目の前で、

小学生の息子君娘ちゃんに日本語で話している様子に、

いてもたってもいられず、

「あっ、こんにちは、はじめまして!」と話しかけた見ず知らずの私に、

ぎょっとすることもなく大らかに答えてくださり。

 

アラスカを出て以来2年ほど、

日本人の方とはほとんど話していないのですが、

まさか久しぶりに日本語で会話できた方が、

自分が思い描いているような場を形にされている方という偶然に、

しばし感じ入りました。

その方も、数年陸上競技会に参加しているけれど、日本人に会ったのは初めてとのこと。

 

それで早速、

「こういう場を作っていきたいんですよね」とお話をしたところ、←初対面からオープン

「こちらに長い間住み様々な日本人の方を知っています。

マイコさんがやってみたいと思っている事で何かお役に立てそうなことがあれば」

と、ありえないほどの言葉。

 

「遊びにきてもいいですよ」とも言っていただき、

早速、レッスンの様子など、見学させてもらいにいってきます。

楽しみです!

 

 

 

動きながら、ふと、「受け継ぐもの」を思うことがあります

祖父が第二次世界大戦で戦死し、

生まれたばかりの父を含む4人の子を育てながら、

保育園経営を始めた祖母。

 

母も保育園の一角で学童保育の先生をしていたのですが、

そうして親族の経営する保育園の2階で生まれ育ち、

13歳の時、私達家族だけ、新家に引っ越しました。

 

その新家の半分を、両親は「文化教室」に改造し、

「様々なクラスやワークショップ」に使ってもらっていたんです。

日々、陶芸やバレエや詩吟や英会話教室や勉強会など、

様々なインストラクターやグループが場を使われてました。

 

一昔前は、

まさか自分が似たような道を歩くことになるなんて、

思いもしませんでした。

自ら「これだ!」と思いながら進む道が、

少しずつ祖母や両親の「歩みの一部」に重なっていくことが、

感慨深いです。

 

とはいえ、祖母と両親とは、

これまで全く違った選択をし、違う道を歩いてきたわけですから、

私なりの道筋を、場にいかしていきたい、そう思っています。

 

 

 

 

街角に子育て支援の場を築く、そしてウェブ上でそれらを繋ぐ

街角に、アットホームに身を寄せられる子育て支援の場があるといいですよね。

子どもを見守ってもらえたり、

子育てについて体験者と話したり、

レッスンや勉強会やワークショップに参加して親子で何かを学べたり。

 

そんな場が増えていったらいいなと思っています。

そして私自身、そうした場を実現していきたいです。

 

将来的には、世界に点在するそうした場を繋げるサイトを、

ウェブ上にも築いていきたいですね。

子育て支援について発信し合ったり、

活動を知らせあったり、

フィードバックしあったり、

「街角の子育て支援の場」を築いていく人々を支援しあったり、

世界の「街角の子育て支援の場」を繋いで共に多文化体験な催しものをしたり。← 楽しそう!

 

 

少しずつ、具体的な形にしていきますね!

こちら数日肌寒い日が続いていますが、

みなさん、よい春の日々を!


髭剃りクリームアート、はっとするような文様が表れますよ

2017年04月24日 | 絵・作りモノ

次女13歳が、「髭剃りクリームアート」に取り組んでました。

小学校3年生の時にアートのクラスで教えてもらったんだそうです。

 

「スライム作り」で残った髭剃りクリームを前に、

「思い出した!」とのこと。

 

髭そりクリームをシューとふきつけ、

フードカラーをたらします。

木のへらやつまようじやらで色をのばし。

厚紙を当てます。

ひっくり返し、

クリームをそいでいくと、

ちょっとはっとするような文様が表れますよ。

 

そこで、普通のコンピュータ用紙だとどうだろう?と試してみたんですが、← 拡充

水気をすって、よれよれ、色もにじみますね。

残りのクリームを混ぜ再びフードカラーをたらしてもみました。

さて、新しくクリームをふきつけ、

色を変えて。

今度は、こんな切り紙を作って、上に置きます。

厚紙をかぶせます。

輪郭に少し気を付けながらクリームをそいで、

ハイビスカス!

 

お試しあれ!

みなさん、今日も良い日を! 


『オールアバウト』へ「世界で活躍する子の必須条件!グローバル意識の育て方」をまとめました、子供時代に異文化に触れると気持ち面でも遠く離れた相手の側に立てる

2017年04月22日 | 21世紀型子育て

こちらにも、「グローバル人材」や「異文化理解」について、つづってきました。

日本政府も企業も切望する「グローバル人材」?国境をこえて活躍できる力がますます鍵になってきそうですね

多文化プロジェクト:http://blog.goo.ne.jp/managaoka/c/715b856887be28af5e55310fe7513fcb

 

 

以前も書いたのですが、私自身の中で強烈に異文化を意識したのは、

保育園で、世界の旗を描くプロジェクトをしたときのことです。

 

「トルコの旗」の担当となり、見本を真似ながら、赤色に、三日月と星を描きました。

それ以来、「トルコ」という国が、何だか私にとって、特別に親しみのある国に感じられたんです。

「トルコ」という言葉に、敏感に反応していた自分を思い出します。

 

ですからより大きくなってから知った「トルコ風呂」という名称にも、かなり違和感を持ちましたよね。

トルコからの留学生やトルコ政府からの抗議で、

今では性風俗には用いられなくなったわけですが、

トルコ側からしてみれば、やはりたまったものじゃないですよ。

「性風俗がいい・悪い」ということではなくて、実際の「トルコ風呂(ハンマーム)」と「ソープランド」は全く異なるものですから。

他の国の性風俗の場が「ジャパニーズバス(日本の混浴場)」と呼ばれて、

すっかり国民の隅々まで広まってしまったようなものです。

 

 

と、ちょっと「えっ」と思うような例かもしれませんが、

子供時代に、異文化に触れるというのは、

「全く関係のない遠い国」ではなく、

気持ち面でも、より相手の側に立てるようになるということがあるのだと思います。

 

ひょっとして、私もあの保育園で旗を描くという、それ以来、

ワクワクとトルコに思いをはせるきっかけがなかったのならば、

単に「遠くの国の人が文句言ってる」ぐらいに思っていたかもしれません。

 

子供時代に、異文化に親しむということは、

遠く離れた国にも、自分たちと同じように、日々笑ったり悲しんだり泣いたり喜んだりする人々がいる。

そんな当たり前のことを、当たり前に感じられるようになる、ということなのかもしれません。

 

 

子供時代から、そんな「当たり前の感覚」を育む大人が増えていったら、

世界も、随分と変わってくるではないでしょうか。

そして「国際交流!」とかしこまらずとも、身近で地道な活動が、

子供たちの「グローバルな意識」を養う、そう思います。

 

記事には、日常生活の中で親子で楽しく実践できる18のアイデアが紹介してあります。

興味ある方是非どうぞ!

世界で活躍する子の必須条件!グローバル意識の育て方

他にも、アイデアはたくさんあると思います。

日常生活の中で、「グローバル意識」を育んでやりたいですね。

 

みなさん、暖かい春の日を!

 


キャンプの思い出はきっと子供たちの内に「陽だまり」のようにあり続ける。もっともっとと走り続ける中、今与えられているものに気づき・抱き・感謝するひととき

2017年04月22日 | 風景・旅

キャンプから戻りました!

 

「実際に行き来するもの」はあまりにも目まぐるしく過ぎ去り、

しばらくまとめていないと、溢れすぎて途方に暮れてしまうのですが、

さらさらと流しつつ、「これかな」と感じる断片をすっすっとすくっていきますね。

 

 

1.アラスカ時代はハネムーンにはじまり、子どもができてからも夏といえばキャンプでした。家を引き払って東海岸へ発つまでの1週間程も、16日間かけての引越しの旅も半分以上キャンプ生活。アラスカでは夫もテントからスーツ着て勤務状態。今は、上の子達が大きくなるにつれ、テントからもろもろの活動へ、です。今回は、キャンプ地から長男をNPO活動へ送迎でしたよ。

 

 

2.キャンプはいってみれば、「不便さと不快さのオンパレード」です

使える水も限られ、

暗くなれば懐中電灯や焚き火のみがたより、日中汗や土にまみれてもシャワーなし、

虫だって大小うようよ、

 今回も蛇と遭遇、

トイレだって全然きれいじゃないです。

そして準備と後片付けも、ああ大変。

 

 

3.ではなぜそこまでしてキャンプか? やっぱり皆、好きなんですよね。普段、匂いや虫や汚さにかなり敏感な子ども達も、それでもキャンプとなると目を輝かせます。不快さを感じながらも、それに勝る「心地よさや喜び」を感じるためなんでしょうね。

それは、森の匂い、

川のせせらぎ、

鳥の鳴き声、風にゆれる葉っぱのまぶしさ、

焚き火の温もり、空いっぱいの星、

寝袋を引っ付き合わせてクスクス笑い合いながら眠ることだったりするのでしょう。

 

4.先日、長女と「子どもには多様な体験をさせるのがいいという説があってね」といった話をしていたとき、「私には、キャンプがよかったなって思う」としみじみ言っていて、へーと思いました。今はすっかり大きくなったグランパの4人の子どもたちも、当時初めてだったキャンプの話を今もしていると聞きますキャンプの思い出は、子供たちの奥底で「陽だまり」のようにあり続けるのでしょうね。

 

 

5・子供たちが遊びに出払い、しんとした夕暮れのキャンプ地で、たき火を見つめながら夫とも話しました。普段、もっと効率的に、もっともっとと髪振り乱して走り続ける中、今与えられているものに気づき・抱き・感謝するひとときを日常に散りばめていきたいねと。「不足の不安」を基にするのではなく、「喜びと感謝」の上にこれからを築いていけたらと。それには、筋力トレーニングのように、日々の気づきと実践の繰り返しが不可欠、と同意。

目の前には常に、「不安恐れ」と「喜び感謝」のどちらを基にするかの「選択」があります。そこにヒトの「自由意志」があるのかもしれませんね。精進していきます。

 

 

さて、週末も走り回ります! 

今日は、長男お友達に誘われDCでの「サイエンスを守るデモ」&NPO作り話し合いへ、長女ジムナスティック&お友達とショッピング、次女ランニング、三女バイオリン、次男サッカー&ピアノです。

それではみなさん、温もり溢れる春の日々を!


「天才児」研究でも言及「空間認識力とは学校では見過ごされるけれど実は人が持つ最大の未開拓な潜在力」?

2017年04月18日 | 空間認識力

先日こちらにて

昨年話題になった研究「早い時期から突出した才能を示す子=天才児?に大切な8つのこと」は、結局どんな子にとっても大切ですよね

紹介した科学雑誌『Nature』の記事「How to raise a genius: lessons from a 45-year study of super-smart children(天才をどう育てるか:45年間の超賢い子どもの研究からのレッスン)」

の中で、「空間認識力(Spatial Ability)」について言及されています。

 

 

「早い内から飛びぬけた結果を示す子の中でも、

特に空間認識力が高い子ほど、

その後様々な分野で、突出した成果を生む」んだそうです。

 

 

今日は、この「空間認識力」について、改めてみてみましょう!

 

 

空間認識力とは人が持つ最大の未開拓な潜在力?

去年9月の『Nature』にその研究の解説が載せられた

「The Study of Mathematically Precocious Youth (SMPY):数学的に早熟な若者の研究」チームは、

1976年に、大学進学審査に用いられるSATの数学テストで、

「トップ0.5パーセンタイル」のスコアを出した13歳の生徒563人の空間認識力をはかり

18、23、33、48歳時と追跡調査したそうです。

 

「空間認識力をはかり」とは、

例えば、他の視点からみた物体同士を合わせる、

特定の方法で切った場合物体がどのように見えるかや、

様々な形の傾いたボトルの水量を当てるなどだそうです。

 

すると、空間認識力が、

創造性と技術的な革新に大きな役割を果たすと分かったとのこと。

 

数学的言語的に能力が際立った生徒の中でも、

同時に空間認識力が高い生徒のみが、

しばしば飛びぬけたエンジニアや、建築家や、外科医になったといいます。

 

研究を率いたLubinski氏曰く、

空間認識力とは、

人が持つ最大の未開拓な潜在力なのじゃないかと思います。

ところがですね、私の知っている大学審査に関わる人々の誰も、

この能力について考慮することはないんですよね。

そして学校のテストなどでも、一般的に見過ごされているんです」とのこと。

 

 


通常の学校環境では見過ごされている「空間認識力」

以上の研究は、

数学や言語能力で優れている上に、空間認識力が強い例についてですが、

「学校で見過ごされている」ということについては、

娘の1人が以前受けた「認知テスト」の結果に、

「空間認識力などの非言語論理展開能力が偏って強い場合は、

学校の成績に繋がらない場合がある」と書かれていたのを思い出します。

一筋縄ではくくれない「賢さ」を持つ子供達、凸凹と共に生きていくということ

 

これは、言語面の読み書きが弱い一方、空間認識力に優れる場合が多いという

ディスレクシアの人々もまさしくそうですよね。

周りが思いもよらなかったようなユニークなアイデアを思いついたり、

建築面や航空分野に強くなるともされています。

 

「ディスレクシアの人々の強み」については、

こちらに『Scientific American』の記事を紹介してあります。

・ディスレクシアの強み、我が家を振り返って

 

 

 


「空間認識力」って、鍛えられるんですよね

こうした今の教育現場ではほとんど認められてはいないものの、

実は科学や数学分野でも成功への鍵ともされるこの「空間認識力」。

 

生物人類学者グエン・デワー氏は、こちらの記事にて、

「空間認識力って鍛えることができると多くの研究が示してるんですよ」

としています。

 

デワー氏曰く、

「子どもには、生のデータが必要です。

形やモノの表面を触って感じ、『実地・実践・直接参加(hands-on)』で、

モノを探索する必要があるんです。」

 

また「9ヶ月までに、乳児の空間認識力に差が出ることが分かっています。

メンタルに回転させる能力にすぐれた乳児は、

モノを触り探索するということに、より時間をかけた子なのです。

他の実験も、hands-on体験が、

乳幼児の空間を通して物体を捉える能力を改善すると示しています」とのこと。

 

 

 

こちらにも、空間認識力の男女間の差や、他にも様々な研究や、鍛え方等をまとめてあります:

http://blog.goo.ne.jp/managaoka/c/8210455885e4d4817e5b72fbd2ea8e41


またこちらは、それらをコンパクトにまとめたものです:

『オールアバウト』数学や科学に強くなる!子供の空間認識力を高める方法

興味のある方、是非どうぞ!

 

 

 

教育現場でも、机上の平面プリントだけでなく、

実際にモノを触って探索したり、

工作など何かを「作〔創)ったり」という機会がもっと取り入れられるといいですよね。

それが、ひょっとして、「人がもつ最大の未開拓な可能性」を、掘り起こすことになるのかもしれません!

『虹色教室』のブロック講座とか日々のレッスンとか、ホンと参加したいですよ)

 

また、「空間認識力」の大切さがもっと考慮されるようになり、

たとえ学校の成績が凸凹でも、

創造的にモノを操る力を持った子達が、より認められるようになったらいいですよね。

 

いいですよねいいですよねと、希望は膨らみますが、

私にできることを、こつこつとしていけたらなと思ってます! 

 

 

さて、今日はワシントンDCに出かけてきます。

みなさん、ポカポカな春の日を!


日本政府も企業も切望する「グローバル人材」?国境をこえて活躍できる力がますます鍵になってきそうですね

2017年04月16日 | 21世紀型子育て

先日、日本の友人と話す機会があり、高校生の息子さんが、

今から、「就職できるかなあ」と心配しているとのこと。

「この大学だから就職安泰、とはいかない時代になってるのよ」と友人。

「海外も視野に入れたら、可能性広がるんじゃないかな?」と私。

 

 

今日は、日本の政府や企業が、

どんな人材を「喉から手が出るほど欲しい!」と思っているのか、

状況をざーとなぞってみましょう。

 

「海外進出」が日本の未来を握る? 

2010年に発表された「経済産業省による報告書」の冒頭に、こんな言葉が綴られています。

「日本が人口減少社会へ突入し、国内市場の成長が見込めない中、海外市場へ の進出が重要なテーマとなっている。日本企業が特に成長著しいアジアの新興 国に進出して市場を獲得するなど、アジアの成長を内需として取り込んでいけ るかどうかが、これからの日本の運命を左右するポイントになる。」

少子化で、国内の市場がしぼんでいく中、

企業も国境をこえ、

海外の国々と連携してお客さんを獲得する必要がますます高まっていくというんですね。

海外市場獲得がこれからの日本の運命を左右するポイントとまで!

 

また同じ報告書に、経済産業省が259社を対象に「海外進出にあたっての課題」について調査したところ、

約4分の3近くの企業が、最重要課題として「グローバル化を推進する国内人材の確保・育成」 をあげたとあります。

 

国としても様々な企業としても

「日本と海外の架け橋として世界を舞台に活躍できる人材」を切望していて、

今後ますますその傾向は高まるんでしょうね。

 

 


「グローバル人材」とは?

 そこで、文部科学省は「グローバル人材の育成」なる提案をしています。

それによると、「グローバル人材」とは、

「グローバル化が進展している世界の中で、主体的に物事を考え、多様なバックグラウンドをもつ同僚、取引 先、顧客等に自分の考えを分かりやすく伝え、文化的・歴史的なバックグラウンドに由来する価値観や特性の 差異を乗り越えて、相手の立場に立って互いを理解し、更にはそうした差異からそれぞれの強みを引き出して 活用し、相乗効果を生み出して、新しい価値を生み出すことができる人材。」

(「報告書~産学官でグローバル人材の育成を~」 産学人材育成パートナーシップグローバル人材育成委員会,2010年4月より) 

 


また経済産業省は、以下の3つによって「グローバル人材」を定義しています。

①「社会人基礎力」

「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力から成り、

「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」。

②外国語でのコミュニ ケーション能力

外国語が堪能だけでなく、異なる文化背景を持つ人々の間で自らの考えを伝え、相手の考えをくみとる力。

③「異文化理解・活用力」

交渉し、互いの着地点を見出すためにも、相手の文化的背景を理解する必要があります。

 

 

私自身は、この「グローバル人材」というの、

文部科学省の提案する「21世紀型能力」に、

「語学力」と「異文化理解」を加えたようなイメージを持ってます。

 

いずれにしても、英語や外国語ができればいいというものじゃなくて、

外国語を活用できる資質や力が必要なんですね。

 

 

 

 

ところが日本の若者はかなり内向き?

ところがこうした時代のニーズに逆行するように、

日本の若者は内向きだという研究もいくつかあります。

 

こちらの経済産業省の2010年に発表された調査では

「将来、グローバル人材としての活躍が期待される若者の海外志向は低下傾向にある。  

新入社員の海外就労・勤務に対する受容性も低下傾向にあり、国内就労を志向する比率が上昇している」とのこと。

 

またこちら2001年から2008年にかけての調査では、

若者の海外留学率が中国では急上昇、韓国も上昇に比べ、

日本の若者では減少。

他のアジア諸国の若者はどんどん外へ飛び出している。

 

2015年に発表された産業能率大学による新卒社員の調査では、

・上司が外国人 半数以上が抵抗感を示す

・「海外で働きたいとは思わない」というのが 過去最高の63.7%だそうです。

理由は、「語学やコミュニケーションに不安があるから」が上位のようです。

 

一方、「どんな国でも働きたい」と答えた新入社員は27%で、

こちらも3年前の18%から増加だそうです。

つまり、人材の二極化が進んでおり、産能大によると、

「海外志向が強い人材の確保に向けた企業間の争奪戦が注目される」とのこと。 


冒頭の友人との話でいえば、

「国境をこえて活躍できるグローバルな力をつける」

ということを考慮していくのもひとつの方法ですよね。


 

一方、こちらの小学生の調査では、

60パーセント強が「将来海外で活躍したい!」と答えているとのこと

こんな小さな頃の気持ち、大切に育んでやりたいですね。

 

 

いずれにしても、こうした社会状況の中で、

これからを生きていく子どもに関わる大人として、

「グローバル人材」にまつわる現状、心に留めておきたいですね。

 

 

 

「異文化理解」は他者への寛容さを増大させる?

「グローバル人材」というのは、

・21世紀に必要とされる資質を育み、

・語学力をつけ、

・子ども時代から異文化に触れ理解する機会を持つ

ということですが、「異文化理解について」こんな研究があります。

 

「21世紀型スキル」を提案する「Partnership for 21st Century Skill」による、

25000人を対象とした研究では、

94%の対象者が、国際的な体験は、学習への意欲を沸き立てるとしてます。

そして、96%が他者への寛容さを増大させると答えています。

 

ちょっと話が飛びますが、2017年4月15日刊行の『The Economist』に掲載された、

「日本のいじめ」についての記事を昨夜読みました。

 

世界中どこでも「いじめ」はあるけれど、

多くの場合、1人に対して数人がいじめるのに対し、

日本の場合は、1人に対して集団でとことんまでいじめる。

「空気を読めない(Read the Vibes)」などが理由となり、

周りと「違う者」に対して驚くほど敏感で寛容性がない、というようなことが書いてありました。

多様な文化に触れることで、身近な他者の異質さも、また違った角度から捉えられるようになるといいですよね。

 

 

グローバルな意識や、異文化理解について、引き続きまとめていきますね。

 

 

 

 

さて、春休みしょっぱなから大事件が起こり、相変わらず波乱万丈な始まりでした。

子どもの1人と泣いて怒ってしょげて笑って、おかげさまで、無事落ち着きました。

教訓は、常に、「では目の前のこの出来事から何を学ぶか?」ですね。

決意し、未来へと生かすために行動を刻むのならば、

全てが「ありがたい贈り物」になります。

 

この「事件」とは全く関係ないですが、友人宅でインド家庭料理をいただきましたよ。

スパイスたっぷり。

友人家族が「手で食べる様子」にも、子ども達も今では慣れっこです。

素敵。

 

 

さて、引き続き春休み!

みなさん、新しい週、よい日々を!

 

 

追記:コメントを下さったるまさん。気にしないでくださいね。気軽にコメントくださって全く構わないですよ。


大好評公開中ドキュメンタリー『世界で一番美しい村』、監督石川梵さんと父の思い出、既成の道のないところに「自らの真」に根差して歩き続ける姿

2017年04月13日 | お知らせ

3月25日から公開の始まった『世界で一番美しい村』

ドキュメンタリー映画が、松竹東劇という大劇場で公開されるのは非常に珍しいのだそうです。

 

ウェブサイトで予告が観られます:https://himalaya-laprak.com/

 

「ネパール大地震で壊滅した村が、悪戦苦闘しながら復興を果たそうとする姿を捉えた感動のドキュメンタリー。貧しくともいつも笑顔のアシュバドル一家、村を支える一人の看護婦、神秘的な風習、ヒマラヤの大自然を舞台に繰り広げられるさまざまな人間模様を捉える。」とのこと。

 

2015年のネパール地震では、300万人が被災し、9000人以上の人々が亡くなったとされています。

東北大震災についての著書も出されている監督の石川梵さんは、1年半かけて、この映画を撮られたそうです。

 

 

 

石川梵さんについて、私には特別な思い出があります

1979年に起きたソ連のアフガン侵攻。私の父は、いてもたってもいられなくなり、現地に向かう決意をします。

出発の前日、家族でレストランへ行き、「お父さんはもう帰ってこないかもしれない」という父の言葉を、兄とともに聞きました。

まだ5、6歳でしたから、母の姿がとても小さく見えたことや、ドキドキもやもやした気持ちを、断片的に覚えています。

母からは、父が「遺書を残していった」のだと、後になって聞きました。

結局、1か月ほどして父は無事戻りました。

空港で抱きついた時の、すっかり日焼けしたくしゃくしゃな笑顔を思い出します。

 

その時、父が現地アフガニスタンで出会ったのが、石川梵さんでした。

それ以来、父がスタッフとなったり参加する活動にも、たびたび石川梵さんの姿がありました。

「今日はイシカワボンも来るんだよ」「イシカワボンの写真はいいなあ」と、まだ当時20代だった石川梵さんについて嬉しそうに話す父。

父の隣でニコニコと穏やかに笑う梵さんを見上げながら、「優しそうな人だなあ」と思ったのを覚えています。

 

 

石川梵さんの活動

プロフィールに、 

“1984年から伊勢神宮の神事を初めとして祈りをテーマに世界各地で撮影を行う。また、ヒマラヤ空撮など、世界各地で空撮を行う”

とあります。

 

〝世界の空撮を通して地球の歴史を撮り、祈りを通して人間の原存在に迫るという二つ“をライフワークとされているとのこと。

 

 

『ウキペディア』には、こんなことも書かれていました。

 

“代表作である写真集「海人」はインドネシアの生存捕鯨を撮影したものだが、取材を始めてから鯨漁に遭遇するまで4年の年月がかかった。撮影に成功したものの鯨の断末魔の声を聞いた石川は、「海の上の撮影だけでは人間の物語になってしまう。海の中にはもうひとつの物語がある」と考え、それからさらに3年かけて鯨の視点で鯨漁の水中撮影に成功した。その際、逃げる鯨の背中につかまり、鯨の目を撮影している。″

 

この記述と、思い出の中のあの物静かな石川梵さんとを重ねつつ、「内面の激しさ」を思いました。

既成の道など微塵もないところに、自らの直感や感性へと感覚を澄ませ、たくましく進み続ける姿。

「自身の真」に対して、妥協することのない姿勢に、背筋が伸びます。

 

これからも、石川梵さんが刻まれていく歩みを励みとしつつ、楽しみにしています。

 

こちらのウェブでは、石川梵さんの写真をみることができます。

http://bonlamafa.wixsite.com/bon-ishikawa-photog

「祈り」をテーマにした写真の数々が、息をのむほど迫ってきます。

 

『世界で一番美しい村』は、『ぴあ』の「全作品満足度で1位」になっているようです。

http://cinema.pia.co.jp/rave1/

 

公開スケジュールはこちらになっています

(ナレーターの倍賞千恵子さんや山田洋二監督とも対談されているんですね)。

https://himalaya-laprak.com/theater/

 

 

みなさん、是非、機会がありましたら鑑賞されてみてください!

私も、今年の夏は15年ぶり!に1か月ほど日本へ帰国する予定なのですが、

滞在中に観られたらなと思っています。

 

 

 

余談:

ネパールへは20代初めのころ、1人1か月ほど旅したことがあります。

その時の様子が、こちらにつづってあります:「聖地」への旅

7日間ヒマラヤを歩き続け、最後は足の裏のマメがいくつもつぶれ、血だらけになっていました。

現地で出会った人々の笑顔が頭に焼き付いています。

地震からの復興がすすみますよう、祈っています。

 

 

 

 

 

さて、明日から春休みです。

原稿の締め切りが重なり身体的には少しきついのですが、

心は、リサーチと書くことの喜びに溢れています。

10日間の春休みは、遠出ドライブやキャンプに出掛けたりとする予定です。

またいろいろあるでしょうから(ないわけない)、どうぞ報告させてください。

 

それではみなさん、楽しい春の週末を!