久しぶりの観劇日。
五代目中村雀右衛門襲名披露公演だった。
演しものは
寿曽我対面
女戻駕/俄獅子
鎌倉三大記
団子売
という見ごたえたっぷりな演目。
曽我ものは何度もみているが、やはり歌舞伎の醍醐味でもある。
曽我五郎に松緑、十郎に勘九郎と若手が配置されていて、二人の対照的な演技が光る。
鎌倉三大記が雀右衛門お披露目の舞台だった。
戦国の世を鎌倉時代に置き換え、秀吉や家康、真田幸村にあたる役どころが、歌舞伎の様式美をふんだんに魅せる。
「ダンスをしているのですか?」
と、いきなり隣の人に声をかけられた。
歌舞伎を観た後にレッスンに行くつもりで、荷物をもってきていて、手提げ袋から、ダンスのステップを書いた表が見えていて、それを見て声をかけてきたらしい。
何でも、もう何十年もダンスをやっていたけれど、ご主人の具合が悪くなってやめたこと。
インストラクターにまでなったこと・・・など、話してくれる。
ダンスの難しさ、楽しさに、しばし歓談。
「ある時から急に(ダンスが)できるようになるわよ」
といわれ、ある時っていつごろだろうと、ちょっと期待をする。
こんなところで、ダンスを楽しんでいた人に出会えるなんて奇遇だ。
私も、いつまで続けられるかわからないけれど、「ダンスを楽しんでください」と言われ、出来る限りはダンスを楽しめる今を大事にしていきたいと思った。
歌舞伎座の桜