ちょこっと本音

自分のこと、趣味のこと、ダイエットのこと・・・
心の声をちょこっと文字に。

連獅子

2010年10月03日 | 観劇徒然草
10月2日、錦秋歌舞伎初日。
あまり体調はよくないが、どうしても坂東三津五郎&巳之助親子の連獅子が見たかったので、新橋演舞場へ出かけた。(席もめちゃよかったし・・)

獅子は谷底に子を落とし、這い上がってきた子だけを育てるという故事にならった舞踊。
さすがにお父さんのほう(三津五郎)は踊りのお家だけに、流れるような振り付け、力強さ、子を思う優しさがあらわされていて獅子の世界へ誘われた。
巳之助くんはまだまだ固い。お父さんについていくのが必死。
それがまた子獅子を自然と仔獅子を現している。

がけから落とす親獅子。
あがってこようとする子獅子を何回も落とす。
そしてそっと見守る。
仔獅子は落ちては登りで、しばらく疲れて寝てしまう。

子供が上がってこない。
そんな弱い子に育てた覚えはないが・・・。
父獅子の苦悩。

川の流れで目を覚まし、仔獅子はようやく崖の上に上がってくる。

そして獅子の精となった親子の踊り。
勇壮で幻想的で、とにかく一瞬たりとも目が離れない。

最後は獅子の精の毛振り。
これは何組もの連獅子をみていたが、アレンジも見ごたえも三津五郎丈のが一番良かったような気がする。
さすがにここでも巳之助くんはついていくのに必死で、半テンポ遅れていたけど。

この連獅子は大抵、実際の親子が演じる。
以前は中村勘三郎親子が3匹の獅子を演じたことがあった。

連獅子に限らず、男親と息子とは、娘とはまた別の繋がりあるのだと思う。
言葉では表せない何かが。
弟も、父の具合が悪くなって、動けるのは今年くらいかなと言うとき、二人で父の故郷へ墓参りに行き温泉へ行ってきた。
これは彼にとっていまでも忘れらない、娘の持つ感情と違う息子の感情らしい。
私にはその時から、弟は何かが吹っ切れて、変わったような感じがした。
コメント
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