fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『なれのはて』加藤シゲアキ

2023年11月03日 | 本の紹介
          

 電子書籍で買いました。
 25日発売だったので、24日の夜に注文したらすぐに読めるようになった! ええ!? 紙の本より早く読めるわけ?
 そして先日新宿の紀伊國屋書店に行ったら、ばばばばんと宣伝されて、どどどどんと平積みになってました。(大きな垂れ幕、見えるでしょうか)

 秋田の土崎空襲を書いてあるとの情報に、これは読まねばと思ってました。
 8月14日の空襲。一日早く戦争が終わっていたら、この空襲はなかった。大変な被害だったと聞いていました。

 加藤さん、お母様が秋田出身なのだそうです。
 よく調べて書かれた! 石油のことも。秋田は石油が産出され、今でも石油を掘る機械が動いているところがあるんですよ。
 
 登場人物が多いのと、主要人物の名前の読みが頭にすぐ入ってなかったため、、ルビを振っている最初の方にもどったりして(児童書なら、頁ごとにルビがあるのに)、ちょっと物語への没頭が妨げられました。あと秋田弁も多用されてるんですが、ネイティブの自分からしたら、ちょっとここでこの言葉、使うかな? というのもあって・・。
 でも、空気感を感じられる描写、表現も多々あり、感心しましたよ。
 なにより、「なれのはて」というタイトルがいい! このタイトル、そういうことかとラスト近くでわかるんです。
 映画かドラマになりそうです。
 
 お若いのに、すごいです。歌や踊りは観たことないんです。多才! 
 空襲、石油、戦争、マスコミ(まあ、ここはご自身がいる場が近いから書きやすいか?)と、しっかり書いてらっしゃいました。
 直木賞候補になった『オルタネード』も買いました(こっちは文庫本で)。最初の方、読んでますが、おもしろいです。そして、『なれのはて』、なんらかの賞を獲るのではないでしょうか。


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