masumiノート

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元売=爆発的に利益確保@ガソリンスタンド業者=苦しい経営が続く

2018年05月23日 | ガソリンスタンド3

静岡県有力特約店社長提言
経常益率5%超目指す「他業界より劣る年収から脱却を」

元売=爆発的に利益確保
SS業者=苦しい経営が続く

静岡県内SS業者のガソリンマージンが、再び減少傾向となっている。
同県内全域において4~5月のガソリンマージンは、市況低迷に加えて系列仕切りの上昇に対して未転嫁分がかなり積み重なっており、3月比リットル5~6円以上の機会損失との見方もあるくらいだ。
一方で最大手元売のJXTGホールディングスの2018年3月期の営業利益は前期比80%増加の4875億円、コスモエネルギーホールディングスの石油事業経常利益は前期比の21倍、純利益は過去最高の728億円だ。
元売の経営統合、合併効果はSS業者にまで届いていない。
SS業者はどのように利益を確保していけばいいのかー。

***

静岡県有力特約店社長が、次のように利益率を重視した経営を提言している。

われわれ石油販売業界は、戦後の経済成長に見合った精製設備からの生産をバブル崩壊、リーマンショックなどによる低成長下においても脱却できずに石油製品があふれ、残念ながら長らく低利益水準に甘んじてきた。

振り返ってみると、40~50%の販売会社は赤字で、全国のSS数も6万ヵ所台から半減してしまった。

国は国家的見地から、法律により製油所の数、その生産を決め、さらにはJXTGといういままでは考えられないような50%以上のシェアを持つメガ元売を平成29年4月に誕生させ、3~4元売体制が整うところまで進んだ。


JXTG誕生から1年経過したが、元売がまず行ったことは、国の方針に沿って生販ギャップをなくし、まず自分自身の内部留保の引き上げに努めた。
あわせていわゆる業転玉を最小とし、おそらく赤字販売、大量販売先(販社ほか)の黒字化に原資をつぎ込み、建値化していた特約店などの仕切価格を大幅に引き下げて先行価格に一本化した。
50%以上のシェアをもつ元売の行動によって他の元売も追随した。

近いうちに元売の決算発表があるが、かつてないほどの利益が計上されると思われる(注釈=取材時の推測・実際に元売は巨額の利益を計上しあt)。

それに引きかえ一般特約店・販売店はマージン低迷でいぜんとして厳しい経営を余儀なくされている。

SS業界の今後の見通しとしては
◆ガソリン需要の確実な低下・それに反して平成29年9月にはセルフSS数は1万ヵ所に近付いて約3万1000登録SS件数の32%弱を占めるに至っている。
◆労働人口の大幅減少・すべての産業において人手不足が顕在化していく
◆(SSが)若手労働者にとって魅力ある職場でありうるか
◆大手を除いて全国的にも設備の古い一般給油所の再投資をどのように推し進めていくのか
◆7年に6万ヵ所あったSS数が29年には51%減の3万1000ヵ所に減少、さらに全国の市町村には300ヵ所近いSS過疎地が出現しているーとなっている。


幸いにもJXTGというメガ元売の出現によってガソリンなどに過剰生産が抑えられて業転流通量が大幅に減少している。
さらに販売子会社などが量ではなく利益重視へ方向転換を始めている。

高速道路の販売価格が報じられているが、それによれば例えば30年1月15日からの中日本高速道路においてガソリンは平均157円20銭、最高価格は162円、軽油は同じく136円50銭、2月1日からは同じくガソリンは158円20銭、軽油137円20銭、標準的一般仕入れで計算してもガソリンで25~30円、軽油も31円以上のマージンが確保されている(当時の数値で計算)。
全国規模の大手広域フリート業者がこのような価格で販売しているのだ。


高速道路価格 適正マージンの目安か

他業界の収益状況に目を移してみると、経済産業省発表による各業界の26年度の売上高経常利益率は
◆銀行・信託業14.74%
◆保険業6.61%
◆化学工業6.23%
◆金属製品製造業4.87%
◆小売業3.95%ーとなっている。

大手会計事務所グループの29年度における経営指標によると製造業の黒字企業における売上高経常利益率の平均は軒並み5%以上、サービス業も5%以上、なかでも医療関連サービス業は11%、産業廃棄物業は7.3%、土木建築サービス業は8.3%にもかかわらず、SS業界は29年7~9月決算の黒私企業だけの平均が1.5%、55%の赤字企業は除かれている。


実はSS業界は利益を十分に計上できる条件がそろっているが、
他業界とSS業界の給与(年収)を比較してみると、総合商社1289万円、石油元売はJXTG1067万円、出光興産855万円、小売業の平均は493万円、石油販売業は400万円に過ぎない。

魅力あるガソリンスタンドにする、人の集まるガソリンスタンドにするためには大幅な昇給資金が必要で、弊社は2年後に600万円の年収を目指している。
さらにガソリンスタンド施設の設備機器が老朽化しているため、再投資ができる資金の蓄積が必要になってくる。
目標として考えたいのは、2年後までに製造業を中心とした黒字企業の平均の売上高経常利益率5%超の達成だ。

SS業者が適正な利益を出していくためには、高速道路価格が1つの目安になるのではないだろうか。
例えば3月上旬における高速道路のガソリン価格は152~4160円で、平均価格を154円とした場合、当社の仕切価格から算出するとガソリンで30円、軽油で31円の差益、つまりマージンを得ることができる。

将来にわたって生き残っていくためには絶対的に利益が必要だ。


*****


5月21日ぜんせきより

系列量販店の姿勢問う声 「PB以下」に募る疑念
異変続く軽油市場 歪み映す「系列安PB高」

※未だに地場3者店の仕入れ以下の安値で販売しているSSがある。
(JXTG誕生以前はそれがPBであり、販社や大手特約店や広域業者であり、業転玉を仕入れることで追随できた販売店でした)





st31掲示板より

●緊急発電の廃止で、貯蔵の軽油が千キロ単位で、産廃として出る。
会社からは、「10円でも良いから期限までに引き取って」 との要請。
量が量なので、なじみのフリート担当の営業マンに一括で売却処理しようと相談すると
「ブ~ ×。フリーや大手は絶対に買いません。元売がそれ以上に安くしてくれるのが暗黙のルールだから、他社品(買い)はしません。今回の商談は、元売からすると、他社品が入ることと同じ。アウトです」





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3者店より優位な立場の2者店でさえ他社買いしなければ経営が成り立たなかった理由が分かりますよね。

つまり大手特約店には市況対応というかマージン保証みたいなものがいついかなる時でもしっかりとあったーと。
(中小の特約店にはなかったから、業転玉で薄めざるを得なかった)





当市は規制緩和以前から地元ではない大手の新規出店があり、今やその数は地場業者の店舗数を上回っています。
セルフも、「赤字でこれ以上無理」と撤退しようとした2者店を元売(出光)がCAセルフに改装したのを皮切りに大手が順次改装し、同じく当市のセルフ比率はとっくの昔に50%を超えています。




ところで、ここ最近当店の前を無印ローリーがよく通ります。
JXTG誕生前後、ピタッと止まっていた(以前、10円以上の卸格差があった頃はしょっちゅう見た)その光景・・・

今また?
何故?




5月24日追記




>スポットはほぼ上がってない感じ。サスガに今までが上がりすぎだし、売れてないみたいだしね。

>毎週、目一杯タンクインしてますから、売れてない現状では自然とオーダー落ちてきますわな。


※そういうことですよね(苦笑)