先ずはst31掲示板で管理人さんが紹介されていた石油ネットさんの記事です。
全文は http://www.sekiyu.net/page/expertpower/exportpower.htm でどうぞ。
課題は販売業界の悪弊の根絶
問題は業界関係者のほとんどが指摘している業界の悪弊を断つことができるかどうかでしょう。
業転品は、需給調整など様々な理由で発生しますので、完全になくすことはできませんが、需給バランスさえ崩れていなければ、著しく割安な業転品が大量に流通することはありません。
需給が緩めば、業転品の価格は下がって流通量も増加し、需給が引き締まれば、業転市況は上昇し流通量も減少すると理解すべきでしょう。
業転問題よりも重要なのは商慣行の是正です。
すべての取引先に共通な公表されたルールに基づく合理的な幅のインセンティブやバックマージンは、多くの業界で行われている正常な商慣行ですので、水準が適正なら問題はありません。
ところが、石油業界において散見される予め設定されたルールに基づかない恣意性があり、かつ、大きな価格差を生んでいる大幅な事後調整や巨額の経営支援等の提供は廃絶していかなくてはいけません。
このような不合理な商慣行が採算を半ば度外視した価格競争を生み出す原因になったり、販売事業者間での競争をゆがめ、本来なら淘汰されるべきSSや事業者を存続させたり、逆に勝ち残るべきSSや事業者を追いやったりしているからです。
石油販売業界の収益性が改善しないのは、業界関係者が問題として指摘することがある「業転問題」ではなく、「信頼性の高い価格指標の有無」や「複雑な流通構造や事業者・SS数の多さ」などが原因ではありません。
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核心をついています。
ただ見過ごせない箇所が一つあります。
>石油販売業界の収益性が改善しないのは、業界関係者が問題として指摘することがある「業転問題」ではなく
確かに業転は目くらましの役目で、本当の問題は「差別対価」です。
しかし、“10円前後高値の”系列玉を、ガソリンだけでなく灯油も軽油も全量仕入れてきた系列店にとっては、
業転が市況構築を阻害する要因(収益性が改善しない要因)であったことは否定してはならないことだと思います。
それを否定することは、他社買い(業転)で利ザヤを稼いでいた者たちの“やった者勝ち”になってしまいます。
真面目な業者が消える
「今のままでは明日はない」
インセンティブの範疇を超えてはいませんか?
そしてインセンティブより性質が悪いのが、CA(コミッションエージェント)方式でしょう。
「赤字でこれ以上は無理」と撤退しようとした2者店が、元売から経費を出して貰って運営するCA店になって営業を続けています。
10月17日燃料油脂新聞より
(これまで業転に手を出さずにやってきた業者について)
「相応の覚悟のはず。それを見抜けなかったわれわれ(元売)にも責任がある」
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この箇所を目にしたとき涙が出そうになりました。