8月5日 ぜんせき「論説」 (※青系文字がmasumi)
ピークから丸20年で45%減となったSS数。
人口やその年齢構成、石油内需などの国勢を示す諸指標が、今年は明らかに右下がりとなるであろうこのタイミングで、SSの強化を目指す2つの事業・助成を資源エネルギー庁は開始する。
「SS経営力強化検討会」(仮称)と「石油製品流通網再構築実証事業」で、前者はエネ庁石油流通課自身が推進母体となり、後者は全石連が補助事業の窓口を務める。
2つの事業・助成は、昨年4月に閣議決定されたエネルギー基本計画において、「災害時にはエネルギー供給の最後の砦になるSS」「平時・緊急時を問わずに安定供給のための中核機能を担っていく意識と高い意欲のあるSS」を強力に支援すべき、として政策を具現化したものだ。
このうち「経営力強化検討会」では、行政、元売、公的機関、マスコミ有識者を含む関係者の英知を結集して、健全な競争環境を維持しつつ経営基盤の強化を可能とする利益を確保できるよう、事業基盤の再構築のための方策の検討を行う。
一方の「再構築実証」では、安全性に係る技術開発によるものに加えて、自治体と生活者が「地域内における石油製品の安定供給を自らの問題として捉える」ことを前提に、SS事業者などとコンソーシアムを形成したうえで立案したSS強化を図る事業について、その対象費用の全額を支援する。
「技術開発系」では、過疎地における駆けつけ給油や地上タンクの活用、可搬式計量機のコスト削減プランなどの検討が進んでおり、
「コンソーシアム系」では、整備事業やLPガス事業者など同一地域内の異業種連携や宅配・コンビニ・道の駅・郵便局などの地域生活者に不可欠な業態との複合化、さらには戸別ホームタンク設置と独居高齢者の見守り機能を兼ねた灯油配達の高度化、いわゆる「大分県杵築地区モデル」などがイメージされている。
この「再構築実証」には、次年度以降、「経営力強化検討会」で議論され、イメージされるであろう多くのSS強化策が、人材育成や人手不足対策を加味したソフト面での対策を含めて「実証」としてデビューするであろう。
地域を支え続けたいという意志のある1事業者1SSの基盤強化は当然だが、さらには同じ商圏にあるSS同業者間の統合・連携を促進する方向に踏み出す英断をも支援する事業が始まった。
※茶番劇 悲喜劇
この舞台を演じる役者(3者店)の降板が相次がなければ良いけど。
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迅速な対応を要請
経営者の高齢化によって後継者問題を抱えている。スピード感を持って対応してほしい。
小規模事業者ほど厳しい状況にある。そうした事業者に焦点を当てた検討が必要。
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コストコ2号店富山に開所
各油種とも周辺の既存SSより10~15円程度も安い価格設定だった。
※計量機は8レーンで10台同時給油可能の大型店。地下タンクも最大級だそうです。
1号店ではガソリン小売価格を127円に値下げ
※十分な粗利を確保されていますね。
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自由競争の市場に、ガソリンスタンド併設のコストコは3号店4号店と出店するでしょう。
2号店はコストコが山を削って開発したそうです。
ということは、中山間部でしょうか。
だとしたら周辺の既存ガソリンスタンドの中には、粗利益減と需要減の波にさらされながらも必死で地域への供給(小口配達)を担い続けている地場業者もあるでしょうね。
片方では「自由競争」
片方では「補助事業」
やれやれ
はてさて
8月7日 燃料油脂新聞
静電気帯電対策が焦点(消防庁)
会合では静電気帯電防止対策に議論が集中した。
フルサービスSSの計量器ノズルは、ノズルを握り続けていなくても給油できるラッチオープン機能付きのタイプが主流。
給油に駆けつける従業員が静電気帯電防止作業服・靴を着用していない場合、従業員が給油中に窓ふきなど他の作業を行っている間に帯電する可能性があることから対策の必要性が指摘された。
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ガソリンスタンドは燃料を供給するための施設です。
しかもこの場合は、その地域のガソリンスタンドが“0”になるのを防ぐための「給油施設」です。
そこまでして供給責任を果たそうとしている施設の従業員に、まだ窓拭きをさせる気なんですか?
ガソリンスタンド側の私が言うと「楽をしたいのか」と言われそうだけど、そこに気付かない方がどうかしていると思いますよ。
セルフでは静電気帯電防止作業服や靴を着用していない消費者が静電気除去パネルにタッチするだけでの給油を許されているじゃないですか。
いえいえ、窓ふき以外の“作業”もあるって、もちろん分かって言っています。
だから静電気帯電防止作業服や靴の着用はした方が良いと思っていますよ。
でもね、もう「窓ふきやゴミ捨てが給油とセット」っていうような考えは改める時期だと思いますよ。
安値セルフのその安値の原資がどこから来ているのか考えたら、
粗利の少ない高値フルにサービスを押し付けるのは、ほんとに止めにしてもらいたい。