[10月14日16時55分 天候:晴 東京都新宿区西新宿 京王新宿駅→京王線7001電車先頭車内]
https://www.youtube.com/watch?v=eZc2F2GL3HA(京王ライナーのテーマ)
2番線に新型車両を使用した“京王ライナー”が入線してくる。
ホームドアと電車のドアが開くが、4ドア車の全部のドアが開くわけではない。
全車両指定席である為、乗車の際に、改めて改札を受ける必要があるからだ。
そして、駅員の改札を受けると、晴れて乗客となれるのである。
車内では発車まで、“京王ライナー”のテーマ曲がスピーカーから流れている。
オーケストラのそれは、まるで離陸前の旅客機内で流れるそれのようである(或いは着陸後に流れるそれでも良い)。
愛原「俺達の席はここだな」
2人席が進行方向を向いている中、私達の席は連結器横の3人席だった。
但し、普通の通勤電車のそれと違い、ちゃんとヘッドレストに肘掛が付いている。
写真にも写っているが、この席にも、肘掛けの下には充電コンセントが付いている。
これは“京王ライナー”などの有料特急として運行される場合しか使用できない。
2人席を横向きにして、都営新宿線に各駅停車や急行として乗り入れてくることもあるが、この場合は充電コンセントは使用できない。
また、Wi-Fiも飛んでいて、リサは喜んで自分のスマホに接続していた。
どうしても中高生向けのプランだと、パケットが制限されるので(あえて使い過ぎを防止する為、そうしているのだろう)、それを気にしなくて良いWi-Fiは貴重のようである。
尚、私達が座る席もそうなのだが、こういう席は優先席になっていることが多い。
しかし、“京王ライナー”として運行される場合は、全区間優先席としての扱いは行われなくなる。
リサ「『魔王軍』に、『京王ライナーなう』ってグループLINEで送る」
愛原「そうかい。京王線から通学しているコはいるのかな?」
リサ「さすがにいないんじゃない?」
愛原「それもそうか」
〔ご案内致します。この電車は、“京王ライナー”、京王八王子行きです。途中、明大前、府中、分倍河原、聖蹟桜ヶ丘、高幡不動、北野に止まります。この電車は、全車指定席です。予め座席指定券をお買い求めの上、指定された席をご利用ください〕
自動放送が流れる時、不意にBGMが止まるが、それも確か航空機内でも同じだったな。
日本語放送の後は英語放送が流れるが、中国語や朝鮮語が流れないのは素晴らしい。
愛原「これで行くと京王八王子まで40分くらいで行けるはずだ」
高橋「はいはい」
愛原「ホテルに一旦入って、それからオマエの知り合いの店に行こう。18時過ぎくらいだけど、いいかな?」
高橋「大丈夫っス。その辺はアバウトなヤツなんで、少しくらい過ぎても大丈夫っスよ」
愛原「そうか。それならいいがな」
私が真ん中席に座り、高橋が連結器横、リサがドア横といった感じに座っている。
高橋が窮屈そうにしているのは、連結器横の壁に窪みが無く、そこに片腕を逃がすスペースが無いからだろう。
しょうがないので、私は2人と席を交換させた。
小柄なリサの方が良いのかもしれない。
リサ的には窮屈なのを理由にして、私に寄り掛かることができて良かったらしいが。
しばらくして発車時刻になり、電車は定刻通りに発車した。
この駅は、ゆっくりと発車する。
〔♪♪(車内チャイム)♪♪。京王をご利用くださいまして、ありがとうございます。“京王ライナー”、京王八王子行きです。途中、明大前、府中、分倍河原、聖蹟桜ヶ丘、高幡不動、北野に止まります。次は、明大前です。明大前の次は、府中に止まります〕
日が傾く中、電車は西に向かって進む。
その為だろうか、笹塚駅手前で地上に出ると、夕日が車内に入り込んできた。
愛原「夕日に向かってダッシュだな」
高橋「そうっスね!」
高橋、そういうの好きそうだ。
しかしリサは、『魔王軍』とのやり取りに夢中のようだ。
愛原「ホテルにもWi-Fiはあるし、あの研修センターにも、何気にWi-Fi飛んでるんだよな」
高橋「確かにそうっスね」
愛原「知り合いの店は?」
高橋「あー……どうなんスかね。ちょっと聞いてみます」
高橋は自分のスマホを取り出した。
愛原「悪いな。……あー、やっぱいいや」
高橋「えっ?」
愛原「だってほら、今は夕食時だろ?忙しいのに、そんな下らない質問は……」
高橋「いや、別に大丈夫っスよ。客として、店に関する問い合わせは当然の権利じゃないっスか」
愛原「いや、まあ、店の場所とか予約とかならいいんだろうけどな……」
高橋は知り合いにLINEを送ったようだ。
愛原「LINEだと、すぐに返信できないんじゃないか?」
かといって、電車内で通話はマナー違反だからなぁ……。
高橋「あー、返ってきました」
愛原「早っ!」
高橋「Wi-Fi、導入してるらしいですよ」
愛原「それは良かった。な、リサ?」
リサ「うん。食レポよろしくって来た」
愛原「はは、そうか」
高橋「オメー、食べてる最中は無理だろー」
リサ「食べてからレポる」
愛原「事後報告か……」
私は苦笑した。
あとは、この電車が無事に終点に着いてくれることを願うだけだ。
https://www.youtube.com/watch?v=eZc2F2GL3HA(京王ライナーのテーマ)
2番線に新型車両を使用した“京王ライナー”が入線してくる。
ホームドアと電車のドアが開くが、4ドア車の全部のドアが開くわけではない。
全車両指定席である為、乗車の際に、改めて改札を受ける必要があるからだ。
そして、駅員の改札を受けると、晴れて乗客となれるのである。
車内では発車まで、“京王ライナー”のテーマ曲がスピーカーから流れている。
オーケストラのそれは、まるで離陸前の旅客機内で流れるそれのようである(或いは着陸後に流れるそれでも良い)。
愛原「俺達の席はここだな」
2人席が進行方向を向いている中、私達の席は連結器横の3人席だった。
但し、普通の通勤電車のそれと違い、ちゃんとヘッドレストに肘掛が付いている。
写真にも写っているが、この席にも、肘掛けの下には充電コンセントが付いている。
これは“京王ライナー”などの有料特急として運行される場合しか使用できない。
2人席を横向きにして、都営新宿線に各駅停車や急行として乗り入れてくることもあるが、この場合は充電コンセントは使用できない。
また、Wi-Fiも飛んでいて、リサは喜んで自分のスマホに接続していた。
どうしても中高生向けのプランだと、パケットが制限されるので(あえて使い過ぎを防止する為、そうしているのだろう)、それを気にしなくて良いWi-Fiは貴重のようである。
尚、私達が座る席もそうなのだが、こういう席は優先席になっていることが多い。
しかし、“京王ライナー”として運行される場合は、全区間優先席としての扱いは行われなくなる。
リサ「『魔王軍』に、『京王ライナーなう』ってグループLINEで送る」
愛原「そうかい。京王線から通学しているコはいるのかな?」
リサ「さすがにいないんじゃない?」
愛原「それもそうか」
〔ご案内致します。この電車は、“京王ライナー”、京王八王子行きです。途中、明大前、府中、分倍河原、聖蹟桜ヶ丘、高幡不動、北野に止まります。この電車は、全車指定席です。予め座席指定券をお買い求めの上、指定された席をご利用ください〕
自動放送が流れる時、不意にBGMが止まるが、それも確か航空機内でも同じだったな。
日本語放送の後は英語放送が流れるが、中国語や朝鮮語が流れないのは素晴らしい。
愛原「これで行くと京王八王子まで40分くらいで行けるはずだ」
高橋「はいはい」
愛原「ホテルに一旦入って、それからオマエの知り合いの店に行こう。18時過ぎくらいだけど、いいかな?」
高橋「大丈夫っス。その辺はアバウトなヤツなんで、少しくらい過ぎても大丈夫っスよ」
愛原「そうか。それならいいがな」
私が真ん中席に座り、高橋が連結器横、リサがドア横といった感じに座っている。
高橋が窮屈そうにしているのは、連結器横の壁に窪みが無く、そこに片腕を逃がすスペースが無いからだろう。
しょうがないので、私は2人と席を交換させた。
小柄なリサの方が良いのかもしれない。
リサ的には窮屈なのを理由にして、私に寄り掛かることができて良かったらしいが。
しばらくして発車時刻になり、電車は定刻通りに発車した。
この駅は、ゆっくりと発車する。
〔♪♪(車内チャイム)♪♪。京王をご利用くださいまして、ありがとうございます。“京王ライナー”、京王八王子行きです。途中、明大前、府中、分倍河原、聖蹟桜ヶ丘、高幡不動、北野に止まります。次は、明大前です。明大前の次は、府中に止まります〕
日が傾く中、電車は西に向かって進む。
その為だろうか、笹塚駅手前で地上に出ると、夕日が車内に入り込んできた。
愛原「夕日に向かってダッシュだな」
高橋「そうっスね!」
高橋、そういうの好きそうだ。
しかしリサは、『魔王軍』とのやり取りに夢中のようだ。
愛原「ホテルにもWi-Fiはあるし、あの研修センターにも、何気にWi-Fi飛んでるんだよな」
高橋「確かにそうっスね」
愛原「知り合いの店は?」
高橋「あー……どうなんスかね。ちょっと聞いてみます」
高橋は自分のスマホを取り出した。
愛原「悪いな。……あー、やっぱいいや」
高橋「えっ?」
愛原「だってほら、今は夕食時だろ?忙しいのに、そんな下らない質問は……」
高橋「いや、別に大丈夫っスよ。客として、店に関する問い合わせは当然の権利じゃないっスか」
愛原「いや、まあ、店の場所とか予約とかならいいんだろうけどな……」
高橋は知り合いにLINEを送ったようだ。
愛原「LINEだと、すぐに返信できないんじゃないか?」
かといって、電車内で通話はマナー違反だからなぁ……。
高橋「あー、返ってきました」
愛原「早っ!」
高橋「Wi-Fi、導入してるらしいですよ」
愛原「それは良かった。な、リサ?」
リサ「うん。食レポよろしくって来た」
愛原「はは、そうか」
高橋「オメー、食べてる最中は無理だろー」
リサ「食べてからレポる」
愛原「事後報告か……」
私は苦笑した。
あとは、この電車が無事に終点に着いてくれることを願うだけだ。