報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“大魔道師の弟子” 「ヤりまくる日……?」

2022-07-18 20:21:22 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[7月11日12:00.天候:晴 埼玉県川口市 稲生家3F勇太の部屋]

 勇太:「はぁ……はぁ……」
 マリア:「はぁ……はぁ……」
 勇太:「はぁ~っ、気持ち良かった……!」

 勇太は満足そうに言うと、全裸のままマリアから離れてベッドに転がった。
 マリアは体を震わせて、勇太の隣に横になっている。

 マリア:「ママが出掛けて、すぐにヤるって……どんだけよ……」
 勇太:「ちょうどお昼だよ。近くに食べに行って、それからまたシようか」
 マリア:「あのね……」

 先に起き上がって服を着ている勇太に向かって、マリアは手を伸ばした。

 マリア:「勇太、起こして」
 勇太:「腰抜けちゃった?最後、力入って無かったもんね」
 マリア:「うるさい」

 勇太がマリアを起こしてやると、小ぶりだが形の良い胸がぷるんと揺れた。
 人間であれば、とっくに大人のグラマラスな女性に成長していたのだろう。
 悪魔との契約により、18歳で体の成長が極端に遅くなっている為、マリアの体つきはまだ10代後半のそれである。
 実年齢の割に若々しく見える熟年女性の事を『美魔女』と呼ぶことがあるが、正にそのままの意味なのである。

 マリア:「出掛ける前にシャワー浴びる。さすがに汗かいた」
 勇太:「冷房効かせてるのにねぇ……」

 マリアは下着だけ着けると、勇太の部屋を出た。
 そして自分が寝泊まりしている部屋からタオルと着替えを持って来ると、シャワールームに向かった。

[同日12:45.天候:晴 埼玉県川口市芝新町 三菱東京UFJ銀行蕨支店→蕨市塚越 ガスト蕨駅前店]

 出掛ける準備ができた後、2人は家を出た。
 出掛ける時に、機械警備をセットするのを忘れない。
 勇太はTシャツにジーンズであったが、マリアは白いブラウスと緑色のプリーツスカートであった。
 つまり、制服ファッションである。
 その足で、まずは最寄りの銀行に向かった。
 そこでクレジットカードから、現金を引き落とす。

 勇太:「これでよし」

 それからまた夏の暑い日差しが照り付ける中、駅の方へと歩いて行く。
 “魔の者”が監視しているとは思われるが、空が曇ることはなかった。
 お昼は駅近くのファミレスに入って食べることにした。
 そこでランチメニューとドリンクバーを注文する。

 勇太:「マリア、もっと力の付くメニュー頼んだら?」
 マリア:「ハンバーグとチキンなんだから、十分じゃない」
 勇太:「そうかな?」
 マリア:「他にもやることあるんでしょ?」
 勇太:「あるよ。まあ、まずはだいぶカロリーを消費したから、その分、回復しないとね」

 マリアは肩を竦めた。

 マリア:「先にドリンク取って来る」
 勇太:「行ってらっしゃい」

 その後、勇太もドリンクを持って来た。

 勇太:「“魔の者”、油断してるな。全然、天気が悪くならない」
 マリア:「多分、私達が殆ど手ぶらなのを見て、今日は上京しないと思ってるんだろう」
 勇太:「この後、僕達が駅に行ったらびっくりするだろうね」
 マリア:「そう、かもね」

[同日14:00.天候:晴 同市内 JR蕨駅→ローソン蕨駅東口]

 ガストで昼食を食べた勇太達は、今度は蕨駅に向かった。
 しかし、駅に着いたら向かうのは改札口ではない。

 勇太:「チャージ、チャージっと……」

〔ご希望のチャージ金額を押してください〕

 勇太:「満額入れておこう」

〔処理中です。カードを動かさないでください〕

 ピピッ♪

〔チャージが完了しました〕

 勇太:「マリアのカードにも入れておくよ」
 マリア:「よろしく」

 勇太はマリアのSuicaにも、同様の額をチャージする。

 マリア:「今、雲って来たよ!」
 勇太:「ハハハハ!マジで!?」

 このまま改札口に入ったら、本当に雨でも降らせかねないので、2人は再び東口から外に出た。
 今度はローソンへ向かう。
 向かっている間、雲に隠れた太陽が再び顔を出した。

 勇太:「チャージするだけなのに、本当に監視してるんだねぇ……」
 マリア:「あそこに蕎麦屋があったでしょ?あそこで暢気に蕎麦を食べていたら、帰り際は雨だったというわけ」
 勇太:「おちおち駅蕎麦も食べてらんないね」
 マリア:「全く」

 ローソンの中に入った。

 マリア:「ここで何をするの?」
 勇太:「まさかの家のプリンターが故障中であるからして、しからばここの端末を使うでござる」
 マリア:「それ、イブキの口真似?」
 勇太:「初めてデジタル機を使いこなせた時の威吹のセリフ……のアレンジ」

 江戸時代の妖怪が、公衆電話を使えるようになるまで数年掛かった。
 魔界の家では、黒電話が引かれているようだ。
 もっとも、魔界の文明は日本の明治時代から大正時代くらいなので仕方が無い。
 鉄道辺りは、ようやく昭和に入ったかといった感じだが。

 勇太は店内に設置されているロッピーで、予約済みの高速バスのチケットの『レジ発券申し込み券』を発券した。
 これを30分以内にレジまで持って行かなければならない。
 しかし、普通に買い物するなら十分過ぎる持ち時間である。

 勇太:「ついでに欲しい物があれば、買って行くといいよ」
 マリア:「それじゃあ……」

 マリアは生理用品や化粧品の売り場に行き、勇太は……。

 勇太:(もう少しゴム買い足しておくか……)

 と、コンドームの箱を手にした。
 それらを持ってレジに行く。

 店員:「お会計、御一緒で宜しいですか?」
 勇太:「はい、大丈夫です」

 先にチケット以外の商品の精算から始める。
 チケットの方は……。

 店員:「こちらでお間違い無いでしょうか?」
 勇太:「はい、大丈夫です」

 実は現在、JTB系の高速バスチケットはサービスを休止中である。
 その為、ファミリーマートやセブンイレブンでは高速バスのチケットを発券できない。
 JTB以外のサービスを取り扱っているローソンとミニストップでしか、今は高速バスのチケットを発券できないのである。
 恐らくチケットレスサービスが進んだことで、取り扱いを縮小しているのではないかと思われるが。

 勇太:「これもレジ袋の中に入れておこう」
 マリア:「うん。勇太が預かっておいて」
 勇太:「分かった」

 買い物を終えて、店の外に出る。

 勇太:「それじゃ、帰ろうか」
 マリア:「うん。また帰ったら、シャワー浴びよ」
 勇太:「え、何で?」
 マリア:「何で?帰ったら、また……ヤるんでしょ?だからだよ」
 勇太:「僕は別に構わないよ」
 マリア:「汗臭いし、さっきトイレ行ったし」
 勇太:「僕はマリアの汗の匂い好きだし、汚い所なんて無いと思うけどな」
 マリア:「……遠回しに断ってるんだよ。やめてもらっていい?」
 勇太:「あ、はい……。(怖っ!マリア、怖っ!)」

 この後、2人が再び裸で過ごしたかどうかは【お察しください】。
コメント (1)
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“大魔道師の弟子” 「帰省初日の夜」 2

2022-07-18 11:45:18 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[7月10日20:00.天候:晴 埼玉県川口市前川 イオンモール川口前川3F]

 1Fのレストランで食事を終えた稲生達だったが、そのまま帰らず、買い物をすることにした。

 勇太:「ゴルフで疲れてるのに、大丈夫?」
 宗一郎:「普通なら先に帰らせてもらうところだが、今回は少し付き合わせてもらうよ。何しろ今回の買い物は、一見の価値がある」
 勇太:「一見どころじゃないよ」
 宗一郎:「だろうな」

 稲生親子がこんな会話をする理由は、ちゃんとあった。
 稲生家の面々が来ているのは、モール内にある呉服店。
 そこで佳子は、マリアに浴衣を買ってあげようというのだ。

 佳子:「緑系がいいの?」
 マリア:「契約悪魔の関係で、緑色の物を身に着けていないといけないんです」

 今のマリアは白いシャツに下はデニムという、おおよそ魔女とはかけ離れた姿をしているが、それでもカチューシャは緑色の物を着けている。

 勇太:「マリアくらいだと似合うんだよ。これがイリーナ先生くらいになると……ちょっとねぇ……」
 宗一郎:「『かわいい子は何を着ても似合う』とはいうが、イリーナ先生みたいにお美しい方だと、逆に着れるものが限定されるか」
 勇太:「そういうことになるね」

 ローブを着ているから分からないが、イリーナもローブの下はイブニングドレスのような姿である。
 つまり、案外露出は高い。

 店員:「よくお似合いですわ!」
 佳子:「本当ねぇ!」
 宗一郎:「本当だねぇ」
 勇太:「……!」(←一瞬、AVの『浴衣もの』を思い出して打ち消す勇太。健康な男子である)
 マリア:(これは……!)

 マリアは試着室の姿見を見て思った。

 マリア:(これじゃ、勇太のPCに入ってたポルノ女優と変わらんな……)

 勇太のPCの中に、ミア・マルコヴァのポルノ動画が入っているのを見て、マリアは勇太を屋敷から追い出しそうになったことがある。
 日本のAV会社とタイアップしたのか、浴衣を着て【ぴー】するシーンがしっかりと収められていた。
 その為、勇太のノートPCは、Windowsシリーズが変わる前に買い替えを余儀無くされるのである(ブチギレたマリアに壊される為)。

 佳子:「どう?マリアちゃん」
 マリア:「Well...いいと思います」
 佳子:「それじゃ、これにします」
 店員:「ありがとうございます。それでは、一度お着替えをお願いします」

 再び試着室のカーテンが閉まって、マリアは浴衣を脱いだ。

 マリア:「!」

 その時、鏡に現れたもう1人の自分。
 それはこの浴衣を着ているが、あられもない姿になって、勇太と立ちバ【ぴー】しているシーンだった。

 マリア:「ベタ過ぎる未来を予知してしまった……」orz
 勇太:「マリア、大丈夫?」
 マリア:「うん……大丈夫」

 マリアは急いで浴衣を脱いだ。
 このまま着ていると、自分もムラムラしてしまいそうな気がしたからだ。

 マリア:「お待たせしました」

 マリアは私服に着替えると、試着室を出た。

 勇太:「どうしたの、マリア?顔と耳が赤いよ?」
 マリア:「何でもない……」
 宗一郎:「今頃酔いが回って来たかね?」
 マリア:「そうかもしれません」

 夕食の時にワインを何杯か飲んだマリア。
 ワインやウィスキーくらいでは悪酔いしないマリアだったが、アルコール度数が半端ではないテキーラやウォッカはともかく、同じアルコール度数の日本酒や焼酎は少量でもすぐに悪酔いするのだった。
 尚、泡盛や紹興酒は不明。

 宗一郎:「それじゃ、そろそろ引き上げるとしよう。勇太、タクシーを呼んどいてくれ」
 勇太:「分かった」

 勇太は先に1階に降りると、タクシー会社へのホットラインが設置されている場所に向かった。
 そこから、宗一郎の手持ちのタクシーチケットが使えるタクシー会社へ電話した。

 勇太:「10分くらいで来るって」
 宗一郎:「そうか。トイレ休憩を挟む余地はあるな。ちょっと行って来る」
 マリア:「私も行きます」

 宗一郎とマリアがトイレに向かう。

 佳子:「明日はどこか行くの?」
 勇太:「いや、特には……。強いて言えば、銀行とコンビニと駅くらいかな。全部、近所で完結w」
 佳子:「そうなの。母さん、明日は夕方まで出掛けるから」
 勇太:「そうなの?」
 佳子:「出掛ける時は、ちゃんと戸締りするのよ?」
 勇太:「分かったよ」

 それからタクシーが着て、稲生家の面々はタクシーに乗り込んだ。
 宗一郎が助手席で、あとの面々はリアシートに座る。
 タクシーは前に止まっているバスを追い抜いて、イオンモールを出発した。

[同日22:00.天候:晴 同市内 稲生家]

 マリアは稲生家にいる時は、1階の風呂は使わず、3階のシャワールームを使う。
 これは稲生家がさいたま市にあった時から、そうしていた。
 そもそも広い家とはいえ、浴室とは別にシャワールームがある理由は、さいたま市時代は切実な理由であった。
 これを語るだけで何話分を使わないといけないので、省略させて頂く。
 今の家にシャワールームがあるのは、その時の名残だ。
 今はマリアが使うので、ゲストルーム用に設置しているというのが理由である。

 マリア:(イブキがいた頃の名残か……)

 シャワーブースから出て、バスタオルで体を拭く。
 それから夜着に着替えてる間、稲生家のシャワールームの謂れについて思い出していた。
 今では勇太の契約上の使い魔とされている妖狐の威吹邪甲。
 かつては勇太の盟友で、さいたま市時代の稲生家に長期に亘って逗留していた。
 その頃の勇太の魔力(霊力)はとても不安定なもので、威吹もそれを狙って勇太と盟友の契りを結んだようなものであるが、もちろんそれは他の妖怪達も同じであった。
 威吹がブロックしていたが、それでもそのブロックの隙を突いて襲撃してくる者もいた。
 詳しい経緯については省くが、その影響で、一時期稲生家の風呂が使えなくなった時がある。
 ただの故障とか損壊ではなく、『霊障』によるものである。
 その為、苦肉の策としてシャワールームを増設せざるを得なくなったという経緯がある。
 その名残が、今でも続いているのだ。
 もちろん、今では風呂は普通に使える。
 霊障など全く無い。

 マリア:(風呂に入れなくしたヤツの言い分が、『威吹に恨みがあるから』じゃ、あいつも居心地悪かっただろう……)

 白いTシャツと緑色のショートパンツに着替えると、マリアはゲストルームに戻った。
 すると、テーブルに置いた水晶玉がボウッと光った。

 マリア:「はいはい、マリアンナです」
 イリーナ:「マリア、今は屋敷の外にいる?」
 マリア:「はい。今は勇太の家です」
 イリーナ:「すると、まだワンスターホテルには行っていないわけね」
 マリア:「はい」
 イリーナ:「私もまだ魔界に行けてない。“魔の者”の妨害は無いけれど、いかんせん情勢がね」
 マリア:「“魔の者”は、私に集中しているようです。未だに私の子宮を狙っているのでしょうか?」
 イリーナ:「それは分からないわ。かつてあなたを狙っていた名残で、今でも狙っているだけかもしれないしね」
 マリア:「何だそりゃ……」
 イリーナ:「とにかく、ワンスターホテルに着くまでは油断しないように」
 マリア:「分かってます」

 今のところは、イリーナにも異常は無いようである。
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