報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「帰京の探偵たち」

2021-09-05 19:53:35 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[7月25日18:01.天候:晴 東京都墨田区江東橋 JR錦糸町駅→テルミナ]

〔まもなく錦糸町、錦糸町。お出口は、右側です。総武線各駅停車、両国、秋葉原方面と東京メトロ半蔵門線はお乗り換えです。錦糸町から先は、各駅に止まります〕
〔The next station is Kinshicho.JO22.The doors on the right side will open.Please change here for the Sobu line local service train for Ryogoku and Akihabara,and the Hanzomon subway line...〕

 私達を乗せた総武快速線電車は、定刻通り錦糸町駅に到着しようとしていた。
 およそ1時間半、硬い座席に座って行くのは少し腰に来る。
 もう少し奮発して、グリーン車にしても良かったかもしれない。
 ただ、それだと善場主任に連絡しないといけないからな……。
 いや、経費の問題じゃなく、グリーン車が中間車にあるものだから、BSAAとのやり取りが面倒なんでね。

 愛原:「ここまで来ると、やっと帰って来たなって感じだ」
 高橋:「でも先生、帰省から戻って来たわけですから、そこんとこどうなんですか?」
 愛原:「いや、ここでの生活が俺の居場所って所だよ」
 高橋:「いいことですね」

 電車がホームに入る。

 愛原:「さて、そろそろ降りるか」
 高橋:「はい」

 高橋が席を立って、網棚の荷物を降ろしてくれる。
 電車内はさすがに乗客が増えはしたが、休日ということもあってか、空席はまだまだある。

 

〔きんしちょう、錦糸町。ご乗車、ありがとうございます。次は、馬喰町に止まります〕

 私達は電車を降りた。

 愛原:「それじゃ、飯食って帰ろうか」
 高橋:「うス!」

 

 階段を下りて、駅ビルの“テルミナ”がある南口へ向かう。
 その改札口を出て駅の外へ向かおうとすると、ヨドバシカメラ錦糸町店の入口がある。

 リサ:「焼肉~、焼肉~」
 高橋:「くぉらっ!先生の御意向が第一だ!ですよね?先生」
 愛原:「昼に牛タン食ったからなぁ……」
 高橋:「そういうことだぞ、リサ」
 リサ:「ちぇーっ」

 ヨドバシカメラの前を通って、一旦駅の外に出ようとした時だった。

 栗原蓮華:「あら、愛原先生?」

 そこへ学校の制服を着た栗原蓮華さんとばったり会った。
 妹の愛里さんも一緒だ。

 愛原:「おっ、栗原さん。またもや奇遇ですな?」
 蓮華:「そうですね」

 蓮華さんは左足が義足である。
 歩く度にカチャカチャと金属音がする。
 これでも障がい者スポーツとしての剣道をやっていて、既に段持ちなのだから凄い。

 蓮華:「いつ、仙台から戻って来られたんですか?」
 愛原:「今だよ、今。成田経由で戻って来たところ」
 蓮華:「えっ、成田!?」

 蓮華さんは目を丸くした。
 そりゃそうだろう。
 普通、飛行機で仙台から帰京しようなんて思考は無いからだ。
 千葉県に用事があるというのなら、まだ分かるだろうが……。

 愛原:「ちょっと事情があってね……」
 蓮華:「もしかして、愛原リサさんのことですか?」
 愛原:「まあ、そんなところだ。よく分かったな」
 蓮華:「ええ。何かあったんですか?」
 愛原:「というと?」
 蓮華:「実は今日、学校に部活で行ったんです」
 愛原:「それで制服だったのか」
 蓮華:「制服から剣道着に着替えて、また制服に着替えて、また帰ってから私服ってのも面倒なので、制服のまま買い物に来ちゃいました」
 愛原:「あれ?剣道着のまま移動してなかった?」
 蓮華:「剣道着って、案外暑いんですよ。ウソだと思うならトチロ~さんに聞いてみてください」
 愛原:「分かった分かった。で、学校に行って何があったんだ?」
 蓮華:「正門は夏休みで閉まっているので、通用門しか開いてないんですけど、そこに怪しい男がいて……」
 愛原:「怪しい男?」
 蓮華:「ネクタイはしてませんでしたけど、この暑いのに黒いスーツにサングラスを掛けていて、『この学校に通っている愛原リサを知らないか?』って、いちいち登校してくる生徒に聞いていたんですよ。私も聞かれました」
 愛原:「何だって!?……それで、キミは何て答えたの?」
 蓮華:「ヘタに嘘つくわけにも行かないですから、『確かにこの学校にはいて、私も名前だけは知っている』と答えておきました」

 本当は顔も知っているのだが、ウソの中に少しの真実を混ぜておくというやり方か。

 愛原:「そしたら?」
 蓮華:「『そいつは今どこにいる?家は知っているのか?』って食い付いてきて……。私は、『校内新聞に出てたから知っているだけで、それ以外のことは知らない』と答えておきました」

 その後も尚食い下がってこようしたらしいが、蓮華さんはさっさと校内に入ったらしい。
 さすがの男も、校内には入れなかったようだ。
 校内新聞に出てたのは本当だ。
 学校の七不思議特集で、リサも語り部の1人だったから、それで出ていたのだ。

 愛原:「帰る時はいた?」
 蓮華:「さすがにいませんでした」
 愛原:「悪いけど、その男の特徴を教えてくれる?」
 蓮華:「はい」

 恰好だけなら善場主任の関係者とも言えるが、リサが私と一緒にいることを知っていて、わざわざ学校に聞き込みに来るはずがないから、やっぱり別の組織の者だろう。
 テロ組織の関係者かもしれない。
 情報提供してくれたお礼に、夕食を御馳走しようかと誘ったが……。

 蓮華:「ありがたいお誘いですけど、妹を入れたら5人になってしまいます。そしたら、また『んっ?』さんに怒られますよ?」

 と、体よく断られてしまった。
 しょうがないので、近くの自販機でジュースだけ買ってあげた。
 ずっと駅前にたむろしているわけにはいかないので、私達は急いでテルミナの中に入った。
 そして、飲食店に向かう前に一応、善場主任にメールを入れておいた。
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“私立探偵 愛原学” 「帰京の旅」 4

2021-09-05 15:03:28 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[7月25日15:55.天候:晴 千葉県成田市 成田国際空港]

 私達を乗せた飛行機は、気流に揺られながらも順調にフライトを続けた。
 ただ、離陸が数分遅れたのと、強い気流を避けながら飛行した上に、成田空港では滑走路が空くまで上空で待たされたこともあって遅延が発生した。
 それでも何とか、眼下に成田空港の滑走路が見えて来る。
 仙台空港はまだ地方空港ということもあって、プロペラ機もそんなに違和感は無かったが、こんな日本を代表するような大空港に小さなプロペラ機は何だかミスマッチである。
 着陸の時にドスンという衝撃があるのは、ジェット機と変わらない。
 飛行機は第1ターミナルの南ウイングに到着した。

 CA:「御搭乗ありがとうございました」(←美人のスッチー)
 愛原:「お世話様でした~!」(´∀`*)
 リサ:「ぐぬぬ……

 で、降りる時にやはり徒歩でターミナルビルに向かうのは仙台空港と同じであったが、成田空港では違った。

 

 愛原:「あ、バスで行くのか!」

 ターミナルビルから離れている場合、乗客は徒歩ではなく、バス(ランプバス)でターミナルビルに向かうことになる。
 乗客が少ない機の場合は標準タイプのバスが使われるが、大型機などの乗客が多い場合、公道は走れない特大サイズのバスが使われるという。
 私達の場合は標準の路線バスタイプだった。
 これでターミナルビルに向かう。

 リサ:「先生、私もCAさんの恰好すればいい?!」
 愛原:「えっ?な、何だ?」

 バスの1番後ろの座席に並んで座った時、リサが言った。

 高橋:「先生はロリコンじゃねぇから、オメーみてぇなガキじゃなくて、もっと大人の女をお望みなんだよ。……そこを先生、男に鞍替えしませんか?」
 リサ:「だったらロリに目覚めてよ?」
 愛原:「アホか、お前ら!」

 ターミナルビルに着いてバスを降り、中に入る。
 預けた荷物は無いので、そのまま成田空港駅に向かいたいところだが……。

 愛原:「高橋、オマエ、タバコはいいのか?」
 高橋:「吸えるなら吸いたいっスね」
 愛原:「よし。まだ電車の時間まで余裕がある。喫煙所はあそこだ。吸ってこい」
 高橋:「あざっス」

 高橋は喫煙所に向かった。

 リサ:「先生、帰りは電車?」
 愛原:「そうだよ。何で?」
 リサ:「いや、先生のことだから、バスとかに乗るのかと思った」
 愛原:「菊川に直接行くバスは無いよ。せいぜい、近くて錦糸町ってところだな。錦糸町でいいなら、総武快速があるだろ?」
 リサ:「そうだね。で、そこから都バス?」
 愛原:「そういうことだ」
 リサ:「京成の方が早いってサイトーから聞いたけど?」
 愛原:「夕食も途中で食って帰ろうかと思ってる。京成経由の本八幡だとちょっと早いし、ゆっくり錦糸町に夕方着くくらいの方がいいだろうと思って。で、テルミナで夕食食べる」
 リサ:「あ、それいい!」
 愛原:「だろ?高橋が戻ってきたら、JRの乗り場に行こう」

[同日16:33.天候:晴 同市内 JR成田空港駅]

 

〔この電車は成田線、総武線、横須賀線直通、快速、久里浜行きです。停車駅は都賀までの各駅と千葉、稲毛、津田沼、船橋、市川、新小岩、錦糸町、錦糸町からの各駅です。グリーン車は4号車と5号車です。車内でグリーン券をお買い求めの場合、駅での発売額と異なりますので、ご了承ください〕

 

 私達は成田空港駅に向かった。
 成田空港駅はJRと京成が同居している。
 もちろん、改札口やホームは別々だが。
 多くの国際線は軒並み欠航、国内線も欠航や減便が相次ぐ中、空港そのものが閑古鳥という状態もあって、駅の方も閑散としていた。
 もちろん、全体数を数えればそれなりに人はいるのだろうが、当然その全員が鉄道を利用するわけがなく、ましてや更に京成やJRと別れているくらいだ。
 ホームにはフル編成の15両編成が停車していたが、どの車両もガラガラであった。
 私達は1番後ろの車両に乗り込み、そこに設置されているボックスシートに座った。
 今、この路線には旧型車両と新型車両が共通運用されており、私達が乗ったのは前者である。
 それで良かった。
 新型車両だと、普通車は全てロングシートしか無いからだ。
 但し、シートピッチはかなり狭い。
 仙台空港アクセス線用の車両と比べれば、簡単にそうと分かるほど狭い。
 それでも私以外の2人は固まって座れることが喜ばしいらしい。
 リサの場合は加えて景色が見えることが良いらしい。
 もっとも、今は地下ホームなので景色は見えないが。
 景色など全く見えない地下の秘密研究所に押し込められていたのだから、その反動で外を見たいという欲求が強いのだ。

〔「お待たせ致しました。16時33分発、千葉、東京、横浜方面、快速、久里浜行き、まもなく発車致します」〕

 ホームに発車メロディが鳴り響く。
 比較的優しい曲調のメロディである。
 曲名を“希望の朝”という。

〔久里浜行き、快速電車が発車します。ドアが閉まりますから、ご注意ください〕

 ドアが閉まって、電車が走り出す。

〔この電車は成田線、総武線、横須賀線直通、快速、久里浜行きです。次は空港第2ビル、空港第2ビル。お出口は、右側です〕

 電車はまるで地下鉄のようにトンネル内を進む。

 リサ:「地下はやだな……」
 愛原:「次の駅を出て暫く進めば、地上に出るよ」

 総武快速線・横須賀線では錦糸町駅を出て品川駅の手前までまた地下トンネル区間に入るのだが、今回はその手前の錦糸町駅で降りる予定なので、この成田空港付近のトンネルを出れば、あとはもうトンネルは無い。
 それを説明すると、リサは少し安心したようだった。
 尚、リサが嫌いなのは地下の暗くてジメジメした所で、別に山岳トンネルとかは苦ではないらしい。
 研究所の地下施設に閉じ込められていたトラウマであろう。
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“私立探偵 愛原学” 「2回目のフライト」

2021-09-05 11:36:34 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[7月25日14:20.天候:晴 宮城県名取市・岩沼市 仙台国際空港→ANA3234便機内]

 出発ロビーで待っていると、搭乗案内のアナウンスが流れて来た。
 私達を含む乗客達は、飛行機に向かうことになる。
 飛行機で帰京するのは2度目だ。
 1度目は八丈島からだったな。
 ただ、八丈島からの時とは2つ大きな異なる点があった。
 それはターミナルビルの外に出て、直接徒歩で飛行機に向かうこと、そしてもう1つは……。

 愛原:「プロペラ機か……」

 ジェット機ではなく、プロペラ機であったことだ。
 当然ながら機体は小さく、大型バス2台分くらいの定員といったところだろうか。

 リサ:「あっ……!」

 大型のジェット機ならまだしも、本当にこんな小型のプロペラ機は離陸できるのだろうか。
 それくらい風が強くなっていた。
 リサの被っていたパーカーのフードが風で外れ、内側にあったおかっぱの髪が風で靡くほどだ。
 顔に掛かった自分の髪をリサは退かしながら、再びフードを被り直した。
 空は相変わらず晴れているのだが、この風はやはりゲリラ豪雨のフラグとなっているようだ。
 天気予報では夕方、ゲリラ豪雨に注意とある。
 で、タラップを昇って機内に入る。
 八丈島の時は中央に通路があって、その両側に3人席が並んでいる(エコノミークラスのみ)のだが、今回は中央に通路がある所は同じだが、その両側は観光バスや在来線特急のように2人席が並んでいることだった。
 全てエコノミークラスで、プレミアムクラスやビジネスクラスは無い。
 ましてや、ファーストクラスは言うまでもない。

 愛原:「後ろの方だな」
 高橋:「俺、先生の隣で」
 リサ:「私も先生の隣で」
 高橋:「おい!」
 リサ:「なに!?」
 愛原:「オマエらが仲良く2人で座れ。俺は前に1人で座るから」
 高橋:「ええーっ!」
 リサ:「そんなぁ……」
 愛原:「2人とも、俺の言う事は?」
 高橋:「絶対です!」
 リサ:「絶対!」
 愛原:「そういうことだから」

 私は進行方向左側の窓側席に座り、リサはその後ろ、高橋はその隣に座った。
 座ってみると、確かに小型機ならではの圧迫感があることはあるが、座り心地は悪くない。
 これはボンバルディア製のDHC8-400という、比較的新しいタイプだからだろう。
 時代が時代なら国産のYS11で運航されていただろうが、それはもう全廃となったので、似たような外国製の機種を見繕ってきたのだろう。
 シートピッチもエコノミークラスなのでお世辞にも広いとは言えないが、しかし小型機のハンデは感じさせない。
 つまり、他の機種と大差無いということだ。
 但し、座席にモニターは付いていない。
 ……どころか、機内を見回してみてもモニターは存在しない。
 スクリーンに投影するタイプでもないだろう。
 それはいいのだが、その場合、離陸前に流される安全ビデオはどうやって流すのだろう?
 ハットラックは大型・中型機と比べて小さく、その為に持ち込める手荷物に関しての制限は厳しい。
 私達の荷物は余裕で入ったが。
 うん、あのテディベアは宅配便にして正解だった。
 オーディオのサービスはあるみたいで、イヤホンはあるし、機内にもBGMが流れている。

 愛原:「これは……客少ないな」

 ヘタしたら緊急事態宣言が出るかもしれないという時期、まだまだ国際線が軒並み欠航となっている中、それらへのアクセスを当て込んでいるこの便の乗客数は少なかった。
 私の隣は誰も座らなかったし、空席が目立っている。
 離陸前にはスッチーCAがハットラックの閉まり具合や、乗客のシートベルト着用の確認をして回る。
 エンジン音が変わり、飛行機が動き出した。
 確かに、ジェット機のそれとは音が違う。
 プロペラ機は初めて乗るが、これは……何だろう?
 とにかく、ジェット機と違うのは間違いない。
 大東亜戦争をテーマにした映画などで、零戦やB29やP51が飛ぶシーンを見たことがあるが、それらもプロペラ機ながら、あれらの音とも違う。
 とにかく、形容しがたい。
 そんなことを考えていると、スピーカーから機内安全ビデオの放送が流れて来た。
 やはり音声だけで案内するだろうか?
 と、思ったら違った。
 音声に合わせてCAが実演しているのだった。
 特に、救命胴衣の使い方。
 これは大事だからな。
 まあ、2013年に起きた香港のバイオハザード事件で、アメリカのエージェント達を乗せた飛行機もまたバイオハザードに見舞われて墜落したそうだが、何故かそのエージェント達は無傷だったというエピソードがある。
 私も主人公ではあるが、さすがに飛行機が墜落して無事ではないだろう。
 最近の“バイオハザードシリーズ”の主人公達、彼ら自身が化け物じゃね?
 そしてそんな安全講習が終わると、いよいよ離陸となる。
 エンジンの出力を上げて一気に加速し、離陸するというところはジェット機と同じなのだが、やっぱり音が違うのと……。

 愛原:「あー、そういうことか」

 やっと気づいた。
 この機種、翼が窓の上にあるものだから、他の機種と違って、翼が邪魔で景色があまり見えないということが無いのだ。
 で、もう1つ言えるのは……まあ、揺れる揺れる。
 揺れ方は高速道路を走行中の高速バスとか、高速走行中の在来線特急列車の中といった感じなのだが、同じような揺れでもやっぱり地上と空中では心境が違う。
 例えば気流に襲われて揺れたとしよう。
 列車だってポイント通過の時は大きく揺れる。
 だけど、同じような揺れでも前者と後者とでは心境が違うのだ。
 船舶だって、大型船より小型船の方が揺れやすいのだから当然ではあるが。
 鉄道だって16両編成の新幹線より、1両だけのローカル線の方が揺れるだろう?
 それと同じ。

〔「……本日は風が強い為、フライト中、機内が大きく揺れることがございます。座席にお座りの際は、シートベルトを着用したままでお願い致します。……」〕

 という機長からの放送が流れる。
 もっとも、一切席を立ってはいけないほどではないらしい。
 安定飛行に移ってから、CAが飲み物を配りに来たし、トイレに立つ乗客もいる。

 CA:「失礼致します。お飲み物は何になさいますか?」
 愛原:「それでは、私はコーヒーで」
 高橋:「俺もコーヒー」
 リサ:「私はオレンジジュース」
 CA:「かしこまりました」

 因みに飲み物を飲んだ後で、私もトイレに立ってみた。
 この機種のトイレは1ヶ所しか無い。
 私の目的は、機内に怪しい者はいないかということ。
 一応、見てみたが、テロリストらしき人物は見当たらなかった。
 もっとも、当たり前と言えば当たり前だが。
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