Linkman#41  乱読の後始末

-乱読、精読、積読-

書籍に触発されて「思考と空想」は、知の荒野を駆け巡るのか…

江戸の園芸   青木宏一郎(ちくま新書)

2008年09月01日 | 本と雑誌
Hitorigaten

 「勿体ない-mottainai」が、日本発、環境問題解決の基本理念であるとすれば、その源流は何処にあるのか・・・
 遠く八百万の神々の古代に遡るまでもなく、「大江戸八百八町、町民文化」に重要なヒントが隠されているような・・・
 知的好奇心を頗る刺激される一冊ではある。

○米国ワイルドネス・アクト(原始地域法」):2,000haを超える自然地
○江戸庶民のサクラ:ヤマザクラ、中世頃まではウメ
○日本人が仏教の輪廻転生の思想を受け入れる以前からあった
○風流は格式張らず、ちょっと反権力的でもあり、自己満足に陥る危うさを持ちながら多くの人々に支えられていた
○信仰や年中行事というものは、生活に節目を作る上で効果的
○江戸初期の行楽地:寺社が主なもの、宗教的な目的と金品を得る-開帳と縁日:富くじ
○向島百花園(佐原平八):「秋の七草」、万葉集、山上憶良 → 全く取るに足らぬと思われた雑草を商品化!!
○江戸の祭:天下祭(山王祭、神田祭)、三社祭、天王祭、七日祭
○江戸五不動:目白、目黒、目赤、目青、目黄○五百羅漢、六地蔵、六阿弥陀、三十三所観音○富士、大山、成田、御陰、金比羅、善光寺詣
○町人は月に二日のか休み → 行楽地は稀
○森林破壊の始まり:弥生時代の稲作
○ロバート・フォーチュン:「江戸と北京」 → 100万人分の食料が供給可能 →「御府内」
○江戸周辺の村では農民一揆が非常に少ない
○江戸は生態系都市:道路や河川 → 自分達のものという感覚
○人間もまた、森林の中の生物界の一員として機能していた

コメント
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