大リーグのワールドシリーズでヤンキースがフィリーズを7-3で下し、通算4勝2敗で9年ぶりに優勝した。ワールドシリーズの王者になりたくてヤンキースに入団したといわれる松井秀喜選手の夢が、7年目にして神憑りとしか思えない自らの胸が空くような大活躍でかなった。優勝のかかった第6戦で2点先制ホームランを含む3本の安打で、ワールドシリーズタイ記録となる1試合6打点をあげてチームを優勝に導いたのである。それに加えて13打数8安打8打点という文句なしの成績が彼にシリーズ最優秀選手(MVP)の栄誉をもたらした。NHK7時のニュースは冒頭から10分ほどはこの話で持ちきりで、試合のダイジェスト映像にこういう劇的なことが現実世界にあり得ることをまざまざと目にして私も興奮してしまった。ヤンキースに入団してから、彼も生身の人間であることを思い起こさせた左手首骨折や2回もの膝の手術に何となく不安を覚えていたが、そのもやもやがこの快挙で一挙に払拭された思いである。日頃の精進に裏付けされたこととはいえ、強運とは彼のためにある言葉のようである。松井秀喜選手、本当におめでとう!