木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

日本人として日本を紐解いていきたい(9)

2022-09-13 19:43:45 | 随想
 少し時間が経過したがこの夏の甲子園、全国高校野球大会
は宮城県代表校が優勝し深紅の優勝旗が初めて白河の関を
越えた。
 広島県代表校が敗退していたので山口県代表校と宮城県
代表校との決勝戦は私は宮城県代表校を贔屓目に見ていた。

 古代から今に至るまで日本の歴史を踏まえれば常に危害
を加えられ虐げられてきた東北地方の人々の心情は複雑な
機敏がある。
 深紅の優勝旗が初めて白河の関を越えた事は東北地方の
人々にとって大きな励みになっただろう。

 戊辰戦争で叩きのめされた東北地方は、
「白河以北、一山百文。」
と蔑まれ政治的に故意に開発をされない処置を受けまた同時
に今も故意に攻められたりしている。
 雪国で冬は雪で閉ざされた風土の中を忍耐強く過ごし培わ
れた朴訥寡黙な気質の東北人は昔から決して自ら野心を持って
中央を攻めた事は一度もなかった。
 常に中央から攻められ常に危害を加えられ続けた歴史を
刻んだ東北地方は戊辰戦争で敗退した明治時代以降は更なる
政治的圧力と迫害を受けて開発から取り残された。

 しかし結果論だが、その事により東北地方には美しい日本の
原風景が残ったままである。
 これは東北地方の財産である。
 私はこれからは東北地方は逆に日本の原風景が残っている
事を観光資源や財産として欲しいと願っている。
 下手に開発をしないで美しい日本の原風景が残っている今の
ままの東北地方として大切にして欲しい。

 プロ野球では楽天がパリーグ制覇、日本一になった時は
仙台の人々の大きな励みになったことだろう。
 そして全国高校野球でも遂に深紅の優勝旗が初めてようやく
白河の関を越えた。
 高校生同士のスポーツには政治的要素は関係ないが、しかし
それでも歴史経緯を踏まえれば心情的には今回は宮城県代表校
を応援した。

 東北地方の人々は関西、西日本の人々に引け目を感じている
人々が少なくないと様々な東北地方の方々から聞いた。
 歴史的な経緯、雪国で冬は閉ざされた風土、朴訥寡黙な気質
もありそのような傾向になるのかも知れないが私は東北地方は
好きである。
 また東北地方をゆっくりと旅をしてみたい。
 戊辰戦争は悲惨な戦いだったが特に会津若松籠城戦は凄惨
なもので、会津城下に雪崩れ込む官軍を前に自刃する会津藩士
の婦女子が数百名にも及び近代日本が生まれるに際して血潮に
まみれたその歴史を思う時、東北地方に対する情というものが
湧いてくる。

 日本の歴史を東北地方から紐解く視点も大切である。

コメント
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