木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

57年間かけても進まないダム建設

2009-10-05 00:54:38 | インポート
八ツ場ダムの工事の是非が問われている。あれはまさに
自民党政権時代の象徴とも言える。
ダム建設が計画されて57年も経過しているにもかかわ
らず、ダムは遅々として建設が進んでいない。それは何
故なのかを国民は直視する必要がある。当初に計画され
ていたダムは次第に上流へと変更され、ために当初のダ
ムよりも大きなダムを建設する計画に変わり、総事業費
が大きく膨らんだ。
この無意味とも言えるダム建設位置の上流への移動とそ
れにより膨大に膨らんだ総事業費に、何らかの利権があ
るのではないかと感じるのは少数ではなかろう。
八ツ場ダムはもしも浅間山が本格的に噴火でもすれば、
一気に土石流等により埋没してしまうとのことである。
するとダム機能自体が失われることになる。

現地にはダム建設に反対の人々とダム建設中止に反対の
人々がいる。ところがメディアはダム建設中止に反対の
人々の姿や意見ばかりを連日にわたり報道し、国民の判
断に一種の誘導を行っているのではないかと疑ってしま
う。報道するならダム建設反対の声とダム建設中止に反
対の声との双方を報道するべきである。そうすれば自ず
と歴史の経緯も含めて事業の適否が国民に分かってくる
だろう。

仮にこのままダムを建設したら、今度はダムの維持費と
して毎年10億円が必要になる。10年経てば維持費だ
けで100億円である。果たしてこのダムの有効期限は
どれくらいだろうか。完成した後、土石や流木等が堆積
してもはやダムとしての機能を失っているダムが全国各
地に存在する。
八ツ場ダムがその類になりはしないだろうか。
また総事業の7割が完成していると報じられていたが、
事実は総事業費の7割が既に使われたということのよう
である。ダム建設は進んでいないのに、何故か総事業費
の7割が使われているのである。
57年もの歳月を費やしながら、遅々として進行しない
ダム建設の現実というものの一端がここに現れている。

コメント
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