鉄ちゃん爺やの 独り言

鉄ちゃん爺やは大阪に住んでますので
画像で隠れた関西の名所も紹介します。

鉄ちゃん爺や    綿業会館へ無断侵入の巻

2013-01-03 14:23:36 | 日記
大阪の船場に綿業会館と呼ばれるルネッサンス風のビルがおまんねん。

わてが30代の頃はこのビルを横目にして、お隣の得意先へ営業してましたんや。

そやからこのビルを観たら懐かしくて若い頃を思い出しまんねんけど。

このビルは1931年(昭和6年)12月に完成したそうですわ。


(綿業倶楽部の表札)


photo by kuroda0729 from フォトフレンド for マイポケット


下の方に何時の間にやら国の重要文化財に指定の銘板が架かってまんがな。

HPで調べたら関西で昭和の近代建築で初めて重要文化財の指定を受けたそうな。

ここは繊維関係のお偉さんしか入館できない社交クラブやと昔から聞いてましたんや。


(三休橋筋の レトロな街灯) (綿業会館の前)


photo by kuroda0729 from フォトフレンド for マイポケット


ここで見学者らしき数十人の団体さんを発見。

デジカメで外壁を写していたら団体さんは綿業会館へ入っていきまんがな。

わても~ 黙って入ってみようかなと 悪知恵を働かしましたんや。


(綿業会館 1階のシャンデリア)


photo by kuroda0729 from フォトフレンド for マイポケット


わあ~ 凄いでんな。

内部の壁は全て大理石でんがな。

奥の銅像が岡常夫さんでこの綿業会館創設の功労者ですわ。

絨毯も凄い年代物が敷かれてまっせ。


(綿業会館 1階ロビー)


photo by kuroda0729 from フォトフレンド for マイポケット


ここで受付のお嬢さんに見つけられましたんですわ。

「会員様じゃございませんよね~」

「写真は撮らせて貰えないんですか?」

「会員さま専用の倶楽部でございますので~」

やんわりと断られました、やっぱり~ あきまへんわ。


(綿業会館 南側から撮影)


photo by kuroda0729 from フォトフレンド for マイポケット

 
帰ってからHPで調べたら毎月第四土曜日に完全予約制の見学のみだって。

午前の1部が昼食付きで2500円  午後の2部が見学だけで500円

6ケ月前の予約で各々35名限定なので直ぐに締め切りになるんやそうな。

考えたらこの日は12月第四土曜日でしたので見学者がおられた訳ですわ。

 
HPからの受け売りでご免なはれ~

この綿業会館は東洋紡績・専務の岡常夫さんの遺言から始まったそうな。

1928年(昭和3年)岡常夫氏 死亡

「綿業発展の為に100万円を寄付する」

この100万円に繊維業界の有志が50万円を寄贈しての建設だったそうですわ。

今の貨幣価値に換算したら150万円=75億円になるそうでっせ。

同じ年に大阪市民の寄付で完成した大阪城天守閣が47万円だったとか。

大阪城天守閣の3倍のお金をつぎ込んだ綿業会館やから凄いと思いまんねんけど。

外から眺めたらそんなに貴重な建物だとは感じまへんやろ。

内装や調度品が今では造れないぐらい貴重な品々でお金に換算できないとか。


(綿業会館  正面入口)


photo by kuroda0729 from フォトフレンド for マイポケット


何せ大理石はイタリアからの輸入物だし談話室や会議室は全てが
デザインが異なっている重厚なルネッサンス風に造られているんだそうですわ。

1枚1枚が手焼きで作られた清水焼のタイルも使用されているそうな。

この辺りは大阪大空襲でほとんどが焼け落ちたと聞いてまんねん。

そやけど~ 綿業会館は耐火ガラスで覆われていたのでガラス1枚と
カーテン1枚が破損しただけでほとんど被害が無かったそうでっせ。

戦後は進駐軍に接収された時代もおましたけど、昭和の30年代には
繊維関係の法人や個人が会員となって運営されているようでんな。

この綿業会館が完成した1930年代は大阪が一番輝いた時代でっしゃろな。

イギリスを追い抜いて「東洋のマンチェスター」とも呼ばれましたんや。

大阪城の天守閣が登録文化財なのに、ここ綿業会館は国の重要文化財でっせ。

大阪が自慢できる戦前の文化遺産の一つとちがいまっしゃろか?

わても~ 予約して今年は是非とも、内部を見学したいとおもってまんねん。

今回は少しだけしか写真を撮れまへんでしたけど。

大阪にはこんな個人の寄付によって完成した建造物が多く残ってまっせ。

前回イルミで紹介した中之島中央公会堂や天王寺の市立美術館
それに大阪府立図書館や北野病院など。

昔の大阪商人は商売も上手だったけど私財を寄付して公共の建物を
後世の為に残すという偉い人物が多かったようでんな。

大阪城の天守閣も大阪市民の寄付だけで完成してまっせ。

予約が出来て内部が写せたら年内にでもブログに載せさせてもらいまひょ。

新年が始まったとこやのに、年内とはえらい先の話ですんまへん。

ほな~ 今日はこれでお仕舞いでおます  さいなら~


コメント (24)
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