Kuni Takahashi Photo Blog

フォトグラファー高橋邦典
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排ガス削減?

2009-12-05 22:05:13 | Weblog
昨日インド政府が二酸化炭素排出量を2020年までに20-25%削減するというニュースを新聞で読んだので、夕方のラッシュアワーに合わせて車の渋滞を撮りに街に出た。別にアサインメントではなかったが、ストックとしてそのうち使い道でもあるだろうと思ったからだ。フリーになるとこういうことにも気をまわさなくてはならないので、いつもニュースにはアンテナを張っておく必要がある。

それにしても、悪名高いムンバイの交通渋滞はひどいものだ。

先日も水不足に対するデモを撮ろうと出かけたのはいいが、ダウンタウンに向かう途中渋滞に巻き込まれて撮りそこねた。いまは冬なので(とはいっても日中は30度をこえる)まだましだが、それでもエアコンなど装着していない一般のタクシーで渋滞にはまるともう悲惨。両隣に停まったの車の熱気と、ここのドライバーたちはみな気違いか、と思うほどけたたましく鳴らされるホーンの騒音のために、座っているだけでもうぐったりしてくる。

排出量削減、といっても、国内総生産(GDP)の伸びに対する排出量の割合を減らすということで、経済成長が続けばそれに伴う総排出量が減る訳ではない。もともとインドは地球温暖化の原因は先進国によるもの、として、自国のような途上国に必要な経済発展の阻害となる温室効果ガスの国際的な削減義務は受け入れてこなかった。いまだにその基本的立場は変わっていないが、それでもこの国としてははじめて具体的な削減目標をあげたことは評価されるべきかな、とは思う。まあ、目の敵にしている中国が削減目標値を揚げたことに対する、ライバル意識のあらわれなのは間違いないのだが。。。

しかし、毎日のように渋滞に巻き込まれるたび、工場などからの工業排気以外に、これだけ多くの車が毎日排ガスをまき散らし続けるこの町で二酸化炭素排出量削減などありえるのかと、疑がわしくなってしまうのが正直なところだ。