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アルマーニでお出かけ

 オヤジ臭さいだって?大丈夫、冬でも脇の下に、シュッとデオドラントしてから出かけるから。しかし簡単に言っているがこのデオドラント、実は大変な作業なのだ。身が縮む思いの身だしなみとでも言っておこうか。

 とにかく、スプレー式のデオドラント、冬とは相性が悪い。フグと青菜の比ではない。なんたって裸にならないとスプレーできないのが問題だし、断熱膨張した気体はきんきんに冷えている。うっ寒ぶーと、ユニクロとギャップの重ね着ファッションを脱ぐところから始まり、持っただけで冷え冷えとしたスプレー缶を右手に持ち、左の脇の下にシューとスプレーをするのだが、、、

 その瞬間「左脇の下方面、冷凍爆弾による奇襲あり」と中枢神経に報告が上がる。なんといっても、脇の下は重要拠点。体温を測るとき脇の下に体温計を挟むことでも良くわかる。そのくらい重要な器官の温度が急低下したのだ。一大事だ、全軍配置に付け、鳥肌全開!アドレナリン大量放射!脈拍上昇!全身が戦闘モードになる。実際に測定すると、スプレー前の脈拍60が、スプレー後5秒で72まで上昇する。こういう科学的態度が日本の技術立国を支えている。

 次は右脇の下だ。ここで葛藤が始まる。冷たいからもうスプレーのボタンを押したくない僕と、寒いから早く押せの俺が、少年ジェットとブラックデビルのように戦い始める。

 二者択一を迫られた心の葛藤が、老人を寺社参りに駆り立てる。自殺に駆り立てられるよりいいのだろうが「世の中、二者択一なんて無い、必ず第3の答えがある」というのは悩んでいる人にとって何の足しにもならない。そんなこと分かっている。第3の答えが分からないから悩んでいるのだ。

 ここに特効薬をお教えする。忍法先送りと穴熊戦法。「決められないもん決められへんじゃろ、もう寝たるわ」と不貞寝するのだ。いい加減なことを書くとき関西風になるのは辺境に対する偏見ではない。

 この特効薬をスプレー問題に応用すると「右脇の下はやめとこ」ということになる。スプレーはやめ、ぽっこりお腹・お尻補整下着を付け、ブルックスのシャツを着込んで外出。都会は冬でも暑い。なんとなく右脇から甘い匂いがしてくるような気がする。昔から脇が甘いと言われたものだ。


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