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空海と密教美術展

 空海と密教美術展を見に、上野の東京国立博物館に出かけた。主催している読売新聞から無料の入場券を頂いたからだ。

 こういう類の展覧会はあまり見ることは無かったのだが、先日の五百羅漢ー増上寺秘蔵の仏画を見にでかけたことといい、なにか心の持ちように変化があったのかといえば、そうともいえず、これもタダ券をもらったからというのは、なんとも情けない。

 今をさかのぼること遥か昔、社会科で空海と真言密教という単語を聞いたことはある。しかしその実態については何の知識も無い。こんな状況で見に行ってよいのかとも思ったが、連れは「いけめん帝釈天」を見るだけが目的のようであったから、まあ良いとしよう。

 パンフレットによれば、「密教美術1200年の原点、その最高峰が集結」、「展示作品約100件のうち98.9%が国宝、重要文化財で構成される」とのこと。

 余談になるが、「約100件のうち98.9%が国宝、重要文化財」とは計算してみると一点以外全て国宝、重要文化財ということになる。実際展示品リストを見ると99点の展示のようだから98点が国宝、重要文化財。そうすると98.9898.....%となるはずだ。四捨五入すれば99.0%になるのだが、宣伝会議で、「99%と言うより98.9%と言ったほうが真実味がある」などという意見が出たのではないかと思うのは、邪推と言うものか。

 しかし、こうなると国宝、重要文化財でないのに選ばれて展示された作品に興味がそそられる。残念ながらそれが何であったのか記憶に無い。

 密教について簡単に調べたところによると、インドの仏教がヒンズー教に駆逐されていく過程で成立していったもののようだ。だから展示されている仏像はヒンズー教の神、シバ神とその奥方が踏みつけられている構成のものが多い。


降三世明王立像が踏んづけてるのがシバ神とその奥方
降三世明王立像


 でも、、、いけめん帝釈天はヒンズー教の神様だったはず。それが密教の守護神の一人になっているのは何故か。不思議である。

 これも後知恵であるが、帝釈天はシバ神との争いに負けて天帝の地位を明け渡したようだ。「にっくきシバ神」という点で、帝釈天と仏教の利害が一致したということだろう。敵の敵は味方というなんとも俗な世界でもある。

 そういうことはさておいても、1200年前の工芸技術には目を見張る。そして、空海の書。素養の無い私にも楷書に近い書体で書かれたその字は、かっこいいの一言。

 展示は9月25日までだから興味のある人はお忘れなく。



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