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本、ワクチン新時代 岩波科学ライブラリー206

 杉本正信、橋爪壮共著の岩波科学ライブラリー206、「ワクチン新時代 バイオテロ・がん・アルツハイマー」を読んだ。


 毎年11月になるとインフルエンザのワクチンを接種するのが習慣になっている。

 ワクチンといえばジェンナーの種痘の実験が有名で、天然痘ウイルスの撲滅に大きな役割を果たした。このワクチンについて発見からいろいろな症例、ガンやアルツハイマーへの応用までいろいろな面から解説している本である。

 人類の死亡原因は変わってきている。本書のグラフではウイルスのような悪性新生物による死亡率がどんどん増加しているというのだ。


 また、日本人の平均寿命は縄文時代で15歳、明治時代で40歳だったのが、現代は80歳となっていて65歳以上の高齢者は3500万人と言われている。このような高齢者の集団は人類が経験したことのないもので、新人類と呼べるという。この新人類に対しては食生活、薬や医療について一般成人とは異なる注意が必要と主張している。

 今、日本でアウトブレイクの始まった新型コロナウイルスによる死亡率は高齢者で極端に多い。致死率は季節性インフルエンザと変わらないなどという論調もあるが、新人類にとっては他人事ではない。先人の知見を生かしていくことができると良いのだが。

 天然痘によるバイオテロに備えるワクチンが日本で開発され、世界で備蓄されてる。開発に携わったのがこの本の著者で、開発経緯も面白い。チャンスが有れば読んでみることをおすすめする。

 

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