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DAYS JAPANの廃刊

 写真を主体とした月刊誌DAYS JAPANが来月2月20日に発売される3月号をもって廃刊になるという。

DAYS JAPAN

 10年ほど前に書いた文章を再掲してみよう。

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 DAYS JAPANという月刊誌があった。1988年4月に講談社が創刊した29x23cmという大判の、写真を多用した雑誌である。創刊号では米国が援助しているアフガン・ゲリラの実態や、チャールズ皇太子とダイアナ妃の不仲、大韓航空機爆破事件の記事の中の日本人拉致問題など、20年前の雑誌とは思えない今日的な話題が満載である。今まで多くの雑誌が創刊されてきたが良く出来たもののひとつではないかと思っている。

 このデイズ・ジャパン創刊号の特集記事が、作家の広瀬隆とフォトジャーナリスト広河隆一が中心になって書いた「四番目の恐怖」である。31ページにも及ぶ写真中心の記事は米国スリーマイル島やチェルノブイリ原子力発電所の事故の影響や六ヶ所村の再処理工場の危険性を訴えている。

 講談社という大企業が反原発の記事を、それも大々的に発表するのは意外だった。このような記事は政界、経済界からいろいろな圧力を受けるのではないかと思うが、講談社だから出来たのだろうか。

 ところがこのDAYS JAPAN、1990年1月号で休刊してしまった。創刊からわずか1年8ヶ月。直接の原因は1989年11月号の記事「講演天国ニッポンの大金持ち文化人30人」の中の謝礼金の額が間違っていると抗議を受けたためと言われている。

 米国でも誤報記事が引き金になって廃刊に追い込まれた雑誌がある。100年近く刊行されてきた米国のポスト誌である。フットボールの八百長記事に誤りがあったとして訴えられ、3億円もの賠償金を払わせられたのが直接の原因らしい。1969年のことだ。

 2004年4月、フォトジャーナリスト広河隆一はDAYS JAPANを再び創刊した。今度の雑誌は講談社と無関係であるが、ロゴは良く似たものを使っている。現在まだ発行されているので、オリジナルのDAYS JAPANの1年8ヶ月の記録を破った。大出版社で出来なかったことを実現できると良いのだが、、、、

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3月号を買うことはないと思う。
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