黄昏が近づくとフクロウは飛び立つ準備を始めます。暗闇で木に激突。最近は夜目、遠目が効かなくなって来ました。
黄昏れたフクロウ
映画、グラントリノ
いつものことだが、この映画も見逃していたので目黒シネマに出かけた。目黒シネマはロードショウから4ヶ月くらい遅れて2本立てで見せてくれる映画館だ。同時上映はチェンジリングだったのだが、残念ながら時間が無くて見ることが出来なかった。
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ストーリーはある程度知っていたが、このグラントリノを最後にクリント・イーストウッドが俳優業から引退するらしい。そんなわけで是非映画館で見ておきたかったのだ。
時は1960年代、日本にテレビジョンが普及し始めた当時、西部劇ローハイドで人気者になったクリント・イーストウッドは、ララミー牧場のロバートフラーと共に忘れることの出来ない俳優だった。その彼も80歳に近づき、俳優業を引退すると言う、絶対劇場で見ておきたかったのだ。
うさん臭い朝鮮戦争の帰還兵、コワルスキーが主人公。彼はこの戦争により心に深い傷を負っている。そのためか子供たちと心を通わせることも出来ず、妻にも先立たれた彼は心を閉ざしている。
終の棲家として、彼は昔働いていたフォードの工場のあったデトロイトに住み続けているのだが、日本車の進出により町は昔の面影も無い。白人はみな町を出て行ってしまい、今住んでいるのはほとんどが東洋人。その東洋人同士の諍いに、東洋人に対する偏見にあふれた白人、コワルスキーが介入してと言うのがこの映画。
どだい人種問題を扱う映画は大変難しい。たとえある人種に対する偏見を否定的に描くとしても、そもそも人種と言うものを意識したところからスタートするから本質的に矛盾を孕んでいる。この映画で東洋人を黒人に置き換えたら映画として成立しないだろうと思うが、これが人種問題の難しさだと思っている。
そんなわけでこの映画はいろいろ問題点は孕んでいるが、笑いもたくさんありクリント・イーストウッドの最後の映画として見る価値が十分あると言える。で、オチはと言われても残念ながらオチは無い。じゃあ工夫はと言われると工夫はある。俳優イーストウッドへのオマージュと言うことで各パラグラフの先頭の文字でイーストウッドと綴ってみた。本当はクリント・イーストウッドでやりたかったのだが、唐突にンゴロンゴロ自然保護区の話が出てきたら不自然だろうと言うことでやめたのである。
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コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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これからもときどき訪問いたしますのでよろしくお願いいたします。イーストウッドさんは以前私がサンフランシスにいたときカーメル市の市長でした。
half moon bayにお住まいだったのでしょうか。私もサンノゼ訪問時、休日にモントレーからカーメルへよくドライブしました。コンパクトで信号の無い歩きやすい街で好きな街のひとつでした。夜になると町中真っ暗になり高級ブティックからの明かりがもれているだけと雰囲気のある町並みでしたね。今後ともよろしくお願いいたします。
blog拝見させていただきました。カーメルの砂浜、ハワイから運んだ砂だとは知りませんでした。そういえばレストランでアーティチョークがお勧めと言われていただいたことも思い出しました。