モーゼル川への小さな旅

2015年05月01日 | ドイツ・ヨーロッパの「旅」

2015年4月26日(日)
「モーゼル川を下りながら」

 

「ドロップハンドルの愛車を伴って、コブレンツから列車の旅。
自転車越しの車窓からはモーゼル川の春の風景が広がる。
近づいては遠のく川の流れ、葡萄畑、昔からの村々。
今日は何処に泊まろうか…」



さて、大正時代の三文小説家のような浪漫調でスタートしましたが
異国情緒には幻想はつきもの。
隣に座る、陽に焼けたTシャツ姿のドイツ青年の輪行車を眺めながら、
実際には僕一人、仕事の鞄とトランクを携えて退屈そうに二等車に
座っています。

折角の日曜日なのに、仕事で出張。
「家で久し振りの日誌を書いて、ノンビリと夕飯を作り、
夜は妻と二人で焚火でも見つめていたかった…」

あれあれ、やっぱり今日は何処に居ても三文小説家気分のようです。
ひとつ確かなこと、週末の経済活動は僕はあまり好きではありません。
それでも刻々と移り変わるモーゼル川の眺めは春の光の中で、
目を離せないほど魅力的なものです。




自宅を出て約4時間、ようやく今日の宿に着きました。
モーゼル川沿いのミュールハイム / Mühlheim an der Moselという
緑の多い村です。
ホテルは「白い熊 / weisses Bär」です。

 

春の若緑、夏の陽光、あるいは延々と続く錦秋の葡萄畑。
モーゼル川への旅、ドイツが好きな方ならお勧めします。
異国情緒には幻想がつきもの。シューベルトの歌曲が響いて
くるような風光明媚なところです。

こんなところでノンビリして、散歩したり、自転車に乗ったり、
夕方まで明るい空を見ながら、冷たい白ワインを楽しめば、
きっと人生の良い休暇だと思います。

僕もひと時、そんな気分で川を眺めています。







僕は本来はかなりのワイン党ですが、春から夏には時々、ビールを
飲みます。
特に戸外で夕方頃の景色を眺めながらだと実にいいなあと思います。

 

今日はまさにそんな感じです。


2015年4月27日(月)
「ワインテイスティングの午後」

今日は仕事の後、たまたま、モーゼルの名門ワイナリーで試飲をする
機会がありました。現代ドイツの白ワイン、モーゼルのリースリングの
今日の在り方を示す、非常に質の高い見事なワインでした。



建築デザイン、木のインテリアにも彼らの伝統を引き継ぎつつも、
その中に埋もれない革新への意気込みが感じられました。
日本でも知られているのかもしれませんが、Molitor という蔵元でした。

 

今日のモーゼルワインを代表する蔵元のテイスティングルーム。
現代ドイツのデザイン精神がよく伝わる、ぴしっと筋が一本通った
気持ちの良い空間でした。





 


2015年4月28日(火)
「ドイツの朝食」

モーゼル川沿いの村、ミュールハイムの小さなホテルの朝食のテーブル。

 

大きな窓から朝日が差し込み、川向こうの葡萄畑が目に飛び込んで
くるようです。朝食のもてなしにもホテルのオーナーの気持ちがよく
伝わってきます。食べることが大好きな方なのでしょう。

ドイツでは家庭でも日曜日の家族の朝食に心が弾むような、ちょっと
華やかなテーブルセッティングでご馳走をすることがしばしばあります。
日常の暮らしの中に根付いた素敵な食文化だと思います。

今日は昨日の雨が嘘のような良い天気です。



このモーゼルの村、ミュールハイムからデュッセルドルフまでは
列車だと乗り換えを含めて約3時間半、クルマなら2時間強の距離です。
朝早く出れば日帰りでも十分楽しめるところです。
帰り道、今年の夏にでも仕事抜きで遊びに来ようかと、妻に一本電話を
入れました。
 


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