“キャロットラペ”なるものをはじめてつくってみた。タサン志麻さんがテレビで紹介していたのを真似た。タサン志麻さんはこの日は朝も夜もテレビ出演である。いつも下手なおかずばかり作っている70を過ぎた団塊じじいにとって、彼女の腕前をはじめてみたときは、驚くとともになんともうらやましく思ったものである。
さっそく作った。このレシピは、酒のつまみにできるかな、それにニンジンの大量消費に少しは役に立つかな、という期待感からである。
簡単であっというまにできた。味見したらやや塩辛い。これは次回修正できる。すぐに夕ご飯で食べた。晩酌の清酒のつまみにぴったり合うということはないのだが、3日続けて食べている。だからまずいことはなくそれなりに食べられる。ただ一度に大量に使うことはできない。ニンジン2本だけで十分の量ができた。レモンが手元にないので、代わりにちょうど皮が黄色に変色し熟してきたスダチを使った。
ニンジンはこれからの季節、煮込みによく使う。これで大量消費できる。だがいずれにしても脇役だ。主役になることはない。それなのにこのレシピはニンジンだけ。なんとも潔い。年寄りにはこんな簡単で手早くできるレシピがうってつけである。
自家栽培している野菜をいかに大量消費できるかを常に考えている。食べる分だけの適量を栽培できればいいのだが、育てる楽しみのほうが勝ってつい作りすぎてしまう。その結果食べるのに追われる。この習慣を直すのはなかなか難しい。
そのため大量消費のレシピには敏感である。6日金曜日のあさイチを見ていると、タサン志麻さんが登場した。これは見なければならない。たぶんレシピの紹介があるはずだと紙と鉛筆を用意する。基準はわたくしにでもできるかどうか。面倒な手順や、普段使わない調味料なんかがでてくると、これは手に負えないとすぐにあきらめる。それでも日々意識していると、野菜ごとの大量消費の簡単レシピがしだいにたまってきている。