30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

ホウレンソウを倍食べられる調理法

2010-03-05 | ホウレンソウ

このところ冬野菜の「残りもの整理」に忙しい。こんどはホウレンソウだ。低温でロゼッタ状に地面を這うように広げてきた葉が立ってきた。3月に入り気温が一日でも高い日があるとこうなる。そろそろ終わりだなとのサインだ。味はぼんやりし、急にまずくなる。温度によって味がてきめんに変わる。野菜はなんでもそうだはトウが立つとまずくなる。こうなったら捨てるほかない。

それまではできるだけ食べようと思う。それにしても贅沢な話だ。うまい野菜をこれでもかと食べられるのだから。しかし、こんなこと言ったらばちがあたるかもしれないが、ちょっぴり苦痛でもあるのだ。トウが立つ前にできるだけ食べてしまおうということなのだから時間との競争になる。

私にとってホウレンソウといえば「おひたし」だ。晩酌の友に毎日出てきても飽きない。しかし、いくらおひたしが好きだからといってそう食べられるものではない。「野菜の蒸し煮」というのを知った。たぶん主婦ならそんなこと知っているのだろうが、調理の幅が少し広くなった。

ホウレンソウの「おひたし」は湯のなかでゆでるのだが、蒸し煮は水を加えない。蒸して野菜本来のうまさを引き出すのだという。

鍋(厚手がいいと思う)にゴマ油を薄く敷く。温まったら鍋いっぱいにホウレンソウを投げ入れる。こんなに入れて大丈夫かいと心配になるが、蒸したら何十倍にも縮小するから心配はない。その上に豚バラ肉をおく。調味料は塩だけで、ひとつかみ振る。フタをして弱火にして待つ。フタから湯気が出てきたら、自分の好みのやわらかさで出来上がり。これで完成である。簡単すぎる。加えるのは少しのゴマ油と塩だけ。

食べて驚いた。ホウレンソウのうまみが味わえるのである。「へえ、うまいもんだね」。これで蒸し煮に完全にはまった。蒸し煮はホウレンソウばかりでなく、ハクサイでもネギでもなんでも応用がきく。

そうなると蒸し煮の連続だ。たとえば昼食のうどん。さきほどのホウレンソウの蒸し煮を加えると、めっぽううまくなる。これもなんとかの一つ覚えなのだろうが、この蒸し煮はおすすめだ。

この冬は「ちぢみホウレンソウ」がうまかった。厳寒期は肉厚になって濃厚なうまみを楽しませてくれた。来年も作りたくなるうまさだった。


               


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