住吉川の堰
長かった寒さも和らぎ、自然界には再び春の暖かさが戻ってきた。
しかし、東欧ではクマが牙を剥き出し、無垢な隣人に襲い掛かっている。
何と愚かなことか、時代は100年以上逆戻りして列強の弱肉強食の時代に戻ったような様である。
果たして安眠を貪ってきたわが同胞は目覚めるだろうか。
水音の一段高し春の堰
思い出すごとく降り出す春の雪
ややの虫笑いのごとく春の雪
身の毛よだつ戦の報や春一番
種物やふれば太古の音のする
侘助の思いやいかに垣の奥
冴え返る首すくめたる寝起きかな
途中より意に介さざり春泥かな
鰊群来と渚に駆くる赤銅色
灯台へたどる草むら花大根
仲春の狭庭にひびくシューベルト
込み上ぐる「蛍の光」桜餅