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通町の一丁目の角にあったのが寛文2年(1662)に近江商人大村彦太郎によって創業された呉服商白木屋である。もとは小間物・雑貨などを扱う店であったが、のちに呉服商の老舗として名を馳せた。前の往来で目立つのは、中央に描かれた長柄の傘をさした住吉踊の一行である。住吉踊は大坂住吉大社の田植え踊りに始まるもので、この時代には大道芸として親しまれていた。後ろに続く三味線を持つ女太夫を含め、みな木綿の衣装を身に着けていることから、近隣の木綿店を意識して描いたものとする説もある。ほかにも真桑瓜の露店や蕎麦屋の出前など、さまざまな職種が描かれ、にぎやかである。なお白木屋はのちに東急系の大百貨店となるが、現在はここに複合ビルが建っている。