今週末は土曜日の18日に八戸、19日に三沢とみちのく航空祭2連戦(笑)となりますが、
またまた天気予報が少々心配な状況になってきました。
とここで、分かる限りでの三沢基地航空祭情報をまとめておきましょう。
まずはちょっと残念なお知らせ。本誌9月号の編集後記で三井編集長もアナウンスした
ミス・ビードルの里帰りですが、残念なことに航空祭には間に合わないような
状況になってしまったようです。詳細はまたあらためて紹介できればと
考えていますが、航空祭で(レプリカとはいえ)三沢に非常に縁のある名機の
フライトシーンが見られると思っていたので、残念です。
がしかし、見どころもありそうです。まずは三沢が地元の空自第3航空団。今年は
F-2がオープニングフライト以外に機動飛行2回、模擬対地射爆撃1回を予定しており、
再発進準備訓練も例年どおり実施する予定です。そして同じく地元の米空軍35FW所属、
PACAF F-16デモチームのフライトも予定されていますし、ブルーインパルスも当然
参加予定。昨年はサンダーバーズの来日でどちらも少し影が薄くなってしまいましたが、
今年はまた主役の座を取り返すことでしょう。
また昨年はサンダーバーズ以外にもC-17のデモやB-52のフライバイがありましたが、
今年は三沢では初となるU-2のフライバイが実施される予定です。U-2Sは
韓国、オーサン(烏山)基地からの飛来ですが、噂ではオーサンの9RW/5RSは近い将来
U-2の運用を終了すると言われていますし、貴重なチャンスとなるかもしれません。
そしてオーサンといえば、A-10。例年地上展示には参加してくれますが、
今年は米本土ジョージア州ムーディAFBの23FGからA-10の
ACC(航空戦闘軍団)イーストコーストデモチームのパイロット、“DUSTY”グリーン少佐が
来日、51FW/25FSの機体を使ってTACデモ(機動飛行)を実施する予定です。
これらU-2、A-10のフライトに加えF-2の機動飛行2回目もブルーインパルスの後の
実施ということなので、当日はプログラムを確認のうえ、あわてて帰らないように
注意してください。
それともうひとつ。昨年はフライバイを行なったB-52については、今年は地上展示に
参加を予定しているとのことです。こちらも楽しみですね。
また、交通規制の情報なども上のリンク先の航空祭ホームページに出ていますので
参考にして下さい。
さて、ついでといってはなんですが、最後に三沢基地航空祭にまつわるこぼれ話を。
じつは今年の三沢航空祭、当初は超ビッグなサプライズゲストを呼ぼうと
計画していたという噂が聞こえてきました。
それは、オーストラリア空軍のF-111。もうまもなく退役が決まっているため、
招聘するのは今年が最後のチャンスで、2機のF-111がB.707タンカー支援のもと展開、
あのダンプ&バーン(アフターバーナーで投棄した燃料に火をつけて飛ぶ
名物フライト)を含めた飛行展示を実施する方向で話は進められていたようなのですが、
本国オーストラリアで同じ週末にF-111の退役記念イベントが行なわれることになり、
残念ながらキャンセルとなったとか…。独特の可変翼機、とくにF-111戦闘爆撃機型は
日本本土への飛来は米空軍機を含めても記録されていなかっただけに、残念ですね。
そして可変翼といえばF-14トムキャット。こちらも三沢の航空祭では天候に恵まれず
TACデモを実施できなかった苦い思い出がありますが、じつはこの機体を
青森県立三沢航空科学館に隣接する三沢市おおぞら広場に展示するために米海軍が
寄贈する、という申し出を2000年代前半に行なっていたらしい、という噂があります。
三沢市はFCLP(日本流に言うと“NLP”)で市民を苦しめた航空機だから、という理由で
寄贈の申し出を断った、という噂も同時にあり、真偽のほどは分からないものの、
それが本当だとすれば、ヒコーキマニアにとってはすごく残念な話ではあります。
なにせF-14は日本では厚木基地に1機残されているのみですから。
とまあ、三沢は可変翼機とはあまり相性がよくないのかもしれませんね。
【ここにF-14も並んでいた可能性が…。】
この三沢航空科学館では、先にも紹介したとおり、バナプル制作の50周年DVD
『Blue is Blue ―The 50 years』試写会が、三沢基地航空祭にあわせて、18~20日に
かけて行なわれます(くわしくはこちら)。
華やかなブルーの歴史の裏に刻まれた50年の重みがずっしり詰まった名作を、
まずは試写会で体験してはいかがでしょう(『Blue is Blue』のお求めはこちらから)。
『航空ファン』、『世界の傑作機』など、
文林堂の本の情報はコチラから!
以前から貴誌を大変楽しみにしており、また、こちらも拝読させていただいておりました。
三沢のこぼれ話、とてもびっっっっくりしました!アメリカ軍関連のゲストは考え得るとして、まさかオーストラリア軍も招致できる可能性があることは全く盲点でしたので目から鱗の気分です。実はウィリアムタウンに行こうと考えていたのですが断念しまして、ここ三沢で実現していたらなあ…とつくづく「惜しい」と感じてしまいました。実現しなかったのは残念ですが、また来年以降もなにかビッグサプライズを期待できそうですね!
これからも興味深いお話、期待しております!
それにしても、おおぞら広場にF-14が並んでいた可能性があったとは・・・
今まで何度も足を運び(今週末にも訪れる予定)、良く知っているはずの景色が、今週末は一変していそうです。きっとF-14の幻が見えると思います・・・
改めて、貴誌の情報量の凄さに驚愕しております。微力ながら応援させていただきますので、今後も面白いお話をよろしくお願いいたします!
F-111は20年位前に岩国へEF‐111が飛来してたと思いますよ。
明日から八戸・三沢と行くのですが、三沢の空を飛んでいるF-111が目に浮かびそうです。
ほんとのサプライズで来たらすごいですね!
>トンカツさん
いつもご愛読、ご訪問ありがとうございます。たしかに米軍以外の近隣諸国からの自衛隊航空祭参加はこれまでほとんどありませんが、オーストラリアとはP-3部隊の交流もあり、米軍も駐留する三沢であればなおのこと、調整は可能だったのかもしれませんね。
>てつおーさん
コメントいただきありがとうございます。
じつはF-14に関しては、米軍側ではどの機体を展示機とするかについてまで調整されていたようなのですが、実現しなかったのは個人的にも残念です。今週末は“心の目”でおおぞら広場のF-14を見てきてください(笑)。
>読者AC7024(東京)さん
2004年のサンダーバーズはどこも残念な結果に終わりましたよね。編集部も各地で振り回されました。
空のイベントは天気に左右される部分が非常に大きいので、今週末も天気予報がずれることを期待したいところです。ちなみにやはりイベントのある立川、岩国は予報ではよさそうですね…。
>晴ちゃんさん
コメントありがとうございます。
そうでした! 韓国での演習にあわせて岩国に展開したEF-111をすっかり失念していました。申し訳ありません。そしてご指摘ありがとうございます(補足しておきます)。
>ノリきちさん
本国でのイベントがあるため、さすがにF-111のサプライズはもうないでしょうが、八戸と三沢がいいお天気で、楽しいイベントになることを期待したいですね。気をつけてお出かけください。
「ハチロク・ブルー」にオジサンは感涙です。東京オリンピックの五輪には驚きましたね。
昭和36年ごろフジテレビで『ジェットパイロット』という米連続ドラマ(原題:Blue Angels)をやっていました。F-11がエシュロン編隊をブレイクしているタイトルバックを鮮やかに(モノクロながら)記憶しています。そのころ自分に「ヒコーキ」がインプリンティングされてしまったようです。
しかし60年安保の世相のなかから出発して、航空自衛隊の「ブルーインパルス」は、よく頑張って来ましたね。
訂正と称賛をここに送ります。