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麻生副総理の強烈な米国批判。 これはトランプのパリ協定離脱批判ではありません。

2017年06月03日 11時15分23秒 | 日記
 トランプ大統領が地球環境に関するパリ協定から、米国は離脱すると宣言した。

 麻生太郎副総理大臣が、この情報を聞いて、記者団から意見を求められたときに、筆者には突然回答した麻生氏の、その場にそぐわない回答に大きな違和感を覚えた。

 テレビのニュース画面では、確かこういうように発言していた。「国際連合ではないぞ。国際連盟の時の話だ。アメリカが(国際連盟の)成立を画策しながら、結果は加盟しなかったのだ。(アメリカとは)そういう国だぜ」といったような報道であった。

 筆者が驚いたのは、日米軍事同盟しかり、米国のポチ然としている日本政府が、アメリカなんて信用できない国なのだと言わんばかりの麻生氏の、いつものように苦虫を噛み潰したような顔つきで、掃いて捨てたような発言を行ったからだ。

 断っておくが、筆者は「日米同盟・命」なんて考えは持っていない。

 しかし安倍政権は、間違いなく米国最優先を掲げる同盟関係を主張している政権ではないのか?

 この麻生副総理の発言は、当然米国の情報機関が詳細に本国に伝えているだろう。

 やはり安倍政権は信用ならないと、米国が判断しても仕方がない重大発言だ。

 日本政府は、パリ協定への参加を継続して米国に働きかけるというが、果たして麻生発言を無視して、米国が聞く耳を持つだろうかねえ。

 天木直人氏が、自身のブログで、この麻生太郎氏を取り上げておられる。


(天木直人のブログより貼り付け)

男、麻生太郎よ、なぜ言えない
2017.6.3.

 トランプのパリ協定離脱宣言に対して、世界から激しい反発が起きている。
 それに悪乗りするかのように、きょうの大手各紙は一斉にトランプのパリ協定離脱を一面トップで大きく取り上げ、すべての社説が口を極めてトランプを批判している。

 いつから日本はここまで地球環境に熱心な国になったのか。
 少なくとも、日本政府や財界はこれまではそうではなかった。

 1997年の京都議定書の時でさえ、議長国として取りまとめに奔走はしたが、そしてその時の環境大臣(当時は環境庁長官)が大木浩という比較的リベラルな外務官僚出身だったからだが、当時の日本は決して熱心な議定書の推進国ではなかった。

 ましてや安倍政権が、パリ協定の批准を後回しにして、ルール作りの初会合に参加できなかった醜態を演じたのはついこの間の事だ。

 安倍首相に至っては、さきのサミットでトランプと欧州首脳の橋渡しを務めたと自画自賛して、見事に恥をかいた首相だ。

 そんな日本が、いまさらトランプを批判しても誰もまともに相手にしないだろう。
 しかし、私がここで書きたいのはその事ではない。

 今朝早朝の日本テレビが、トランプ発言に対する麻生副首相の発言を流した。
 そこで麻生副首相は何と言ったか。
 「国際連合の事ではないぞ、国際連盟の事だ」
 わざわざこう前置きをした上で、自分が作ったものさえぶち壊す、米国とはそういう国だ、と吐き捨てるように言って、記者の前から立ち去った。

 いうまでもなく、国際連盟を提唱したウィルソン大統領が米国議会の承認が得られず、国際連盟が短命に終わった事を皮肉っているのだ。

 この映像を見て私は驚いた。
 これほどの米国批判はない。
 外交問題にもなりかねない暴言のたぐいだ。
 それにもかかわらず、いや、だからこそ、今朝の各紙はどこもこの暴言を報じない。

 パリ条約をぶち壊したのはトランプであって、米国ではない。
 米国の国民や米国の政界、財界にもトランプの離脱を怒っている。
 それを麻生副首相が知らないはずがない。

 それにもかかわらず、米国はどうしようもない国だといわんばかりに吐き捨てた。
 麻生副首相の頭の中には、何もトランプの米国に限ず、これまで米国にはさんざん無理難題を押し付けられた恨み、つらみがあるのだ。
 それが思わず口から出たのだ。

 しかし、その米国に主権を奪われたまま従属して来た国はどこの国だ。

 そのトランプを真っ先に会って誉めそやした首相はどこのどいつだ。

 せめて、トランプを信用するような安倍首相は危ういと、なぜ言えないのか。

 トランプを大統領を選ぶような米国になった今、そろそろ日本は本気で米国から自立する事を考えるべきだと、男、麻生太郎はなぜ言えない(了)

(貼り付け終わり)