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マクドナルドの客離れが止まらない。  安全性だけの問題なのか?  日経ビジネスの調査を見る。

2015年03月27日 19時03分48秒 | 日記
 マクドナルドの客離れが一向に回復していないようだ。 筆者も第一線で仕事をしていた頃の7~8年前頃は、出張先の駅前のマクドナルド店でハンバーガーとコーヒーを昼食にしていたことも多かった。

 ところが最近は仕事の関係もあるが、昼食は自宅で作ってもらった栄養バランスのとれた自家製弁当持参を続けて、もう5年以上になる。

 弁当が作れなかった時も、コンビニ弁当+コンビニ100円コーヒーだ。

 マクドナルドの客離れの一番大きな原因は、チキンの加工を委託していた中国の工場が、使用期限切れの鶏肉を使用していたことが、ネット上に発覚した事であった。

 しかし、チキンナゲット以外のハンバーグは、マクドナルドの主力商品であるのに、なぜ大幅な客離れが回復できないのであろうか?

 この問題を扱った、日経ビジネスの調査を見て、筆者も納得できたのは、マクドナルドの客離れの傾向は、品質問題発生の前から起こりつつあったのだ。

 一つは、ファストフードなどの外食で食事を済ます人たちが、減りつつあった事だ。それにマクドナルドの価格は牛丼やラーメン、コンビニ弁当などと比較すると、中身のボリュームの割には、価格が手ごろとは言えなくなっている。

 そして一番大事な、安全性の不信感がプラスされた格好だ。

 マクドナルドの主要ユーザーであった若い人たちや、小さな子供連れの主婦層が、マクドナルドを離れているようだ。

 ファストフードを含めた外食産業に対する、消費者の好みの変化はめまぐるしい。

 従来の大手居酒屋チェーンも、大苦戦を強いられたりしている。 コンビニ店の外観はあまり変わらないが、大ヒットした100円コーヒーや、弁当の質の向上など、扱い商品の変化にはモーレツな競争が行われている。

 日本での外食商売は、ワンパターンのマニュアル通りという販売手法を続けるだけでは、競争に敗れる結果になるように思えるのだ。


(日経ビジネス3月23日号より貼り付け)

マックから逃げた客はどこへ行った?
本誌アンケートから明らかになった意外なライバル
2015年3月23日(月)


マクドナルドの客離れが止まらない。日経ビジネスは本誌3月23日号の企業研究「日本マクドナルドHD 店舗オーナーの『絶望』と『光明』」で、フランチャイジーの窮状と変革への期待をレポートした。

なぜ、マクドナルドから客は離れたのか。本誌が実施したアンケートから、マクドナルドが苦戦している理由が見えてくる。

 マクドナルドの苦戦が続いている。2月下旬の週末、横浜市内にあるマクドナルドの大型店を訪れたところ、昼時にもかかわらず、客はまばらで店員の方が多いほど。週末の郊外型の店舗では、こうした光景が珍しくなくなった。

 なぜマクドナルドから、客が離れたのか。大きな影響を与えているのが、言うまでもなく「チキン問題」だ。2014年7月、チキンの加工を委託している中国の工場が、使用期限切れの鶏肉を使用していたことが発覚した。

 日本マクドナルドホールディングス(HD)の同月の既存店売上高は、前年同月に比べて17%減少。さらに、今年に入って、日本全国の店舗で、「ビニールの切れ端」などの異物混入が発覚したことが、追い打ちをかけた。同社が発表した今年1月の既存店売上高は39%減と、2001年の上場以来、最大の落ち込みとなり、2月以降も回復の兆しは見えていない。

 チキン問題と異物混入が引き金となったのは間違いないが、客離れの理由は本当にそれだけなのか。

 消費者がマクドナルドをどう捉えているのかを探るため、本誌では3月4日から3日間、消費者調査を実施した。その結果、51%の人が以前と比べてマクドナルドの利用頻度が減ったと答えた。マクドナルドに以前ほど行かなくなったと答えた人たちを細かく分析していくと、客離れの深層が見えてくる。

●「チキン問題」より前から客離れは始まっていた

 まず、「いつ頃から利用頻度が減ったか」という設問に対して、1番多かったのが、「半年~1年前」と「1~3年前」。この結果からは、チキン問題が起こる以前から消費者はマクドナルドを敬遠している様子が浮かび上がる。

 さらに、子供がいる人について、子供の年齢別に利用状況を聞いたところ、「利用頻度が減った」と答えた人の割合は、0~2歳の子供がいる人が68%と最も高かった。子供が低年齢の家庭ほど、マクドナルドを敬遠している。チキン問題などで、「食の安全・安心」が脅かされ、小さい子供を持つ親ほど敏感に反応した様子が見てとれる。

●4人に1人が、そもそも「外食」に行かなくなった

 マクドナルドに行かなくなった人たちは、代わりにどこに行っているのか。最も多いのは、コンビニエンスストア。大手コンビニが100円コーヒーを提供し始めたことなどで、客を奪われた様子が、この調査結果から見てとれる。

 もう1つ注目すべきは、「そもそも外食の機会が減った」と答えた人の割合が24%に達している点だ。「特になし」と答えた人の割合も13%に上る。ある競合のハンバーガーチェーンの社長は「マクドナルドの客離れで恩恵を受けた面ももちろんあるが、マクドナルドの売り上げが減った分を、全て他の外食で吸収できているわけではない。長い目で見れば、外食市場の縮小につながってしまっている」と分析している。

●深刻な若者のイメージ低下

 必ずしも競合に顧客を取られたわけではないのであれば、マクドナルドの何が客離れを引き起こしているのか。それを探るため、この調査では、「コストパフォーマンス」「接客」「ヘルシーさ」など複数の項目について、イメージが良いから悪いまで、5段階で評価してもらった。

 その結果、特徴的だったのが、20代のマクドナルドに対するイメージ。20代のうち、「コストパフォーマンス」や「ヘルシーさ」「安全・安心」「ブランドイメージ」といった項目で、「悪い」もしくは「やや悪い」を選んだ比率が、全体の比率を上回った。唯一、「便利さ」についてのイメージのみ、20代の評価の方が、全体を上回っている。

 24時間営業などの効果で、便利さについては価値を訴求できているものの、それ以外の項目については魅力がないと若者に評価されている様子が分かる。

 若者のイメージ低下など、マクドナルドの抱える問題は根深い。調査では最後に、「どういった点が改善されたらもっとマクドナルドに行くか」と質問した。回答のうち、最も大きかったのは、「食の安全が確保されたら」で、6割を超えている。

 チキン問題で失った安全に対する信頼感を取り戻すのが急務であることは明らか。さらに、「値段が安くなったら」「おいしくなったら」「メニューがヘルシーになったら」という項目が続く。どれも一朝一夕にできることではないが、一度離れてしまった顧客を呼び戻すには、一つずつ改善していくしか道はない。

(貼り付け終わり)