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アジアインフラ投資銀行(AIIB)のニュースの重要性。 PART 2。

2015年03月19日 01時08分15秒 | 日記
 昨日のブログに書いたアジアインフラ投資銀行(AIIB)に独、仏、伊の欧州主要国が参加を表明したことに関して、人民日報(人民網)は早速その意義を書いている。

 米国主導の国際通貨基金(IMF)、世界銀行(WB)、アジア開発銀行(ADB)等とAIIBは対抗するものではなく、あくまで補完するものだと、設立の意義を主張している。

 「アジア開発銀行の予測では、2010~2020年の10年間にアジア太平洋地域のインフラ整備は8兆ドルを必要とするが、アジア開発銀行がインフラプロジェクトに提供する融資は年わずか100億ドルだ。
 AIIBの設立は、アジアの発展途上国のインフラ投資分野に存在する大きな不足を補い、アジア地域内の資金流出を減らし、アジアの「活力と成長」に投資する」と、アジア諸国のインフラ整備の膨大な資金を供給できるようにしたいと述べている。

 そしてこのコラムの締めくくりには、「米国は矛盾して妨害するよりも、AIIBに積極的に参加し、国際銀行の経営・管理経験を分かち合い、AIIBのガバナンス構造の一層の改善と運営効率の向上に貢献した方がいい。これは米国にとっても、アジアにとっても、世界にとっても間違いなくウィンウィンの良いことだ」と、懐の深さを示す余裕を見せているのも中国らしい。

 筆者は、アジアインフラ投資銀行の設立をもくろむ事で、中国がアジアや中東地域のインフラ整備や相互のビジネスにおける主導権を握ることは間違いないと思う。

 結果的には米国が発案し、日本が参加しようとしているTPPの実現がもたついている状況で、TPPの影も薄くなるように思うのだ。

 TPPの中身があまりにも秘密のベールに覆われており、結果として米国には非常に有利な内容が盛り込まれているように見えるため、参加表明しているアジア諸国からも懐疑の目でみられつつある。

 米国と中国の2大国がアジアでの勢力争いをする結果になるとは思うが、筆者には中国の方に軍配が上がるように感じてならない。

 ただきな臭い紛争が生じる場面では、必ず米国の影が見えるのが、なんともやりきれないのだ。

 ところで、日本政府はどう対処する気なのだろうか? 今のところは米国の顔色をうかがっている姿しか見えない。

 今日もトヨタなどの絶好調組の賃上げを、各メディアが大げさに報じているが、さすがに中小企業を含む全産業に賃上げが波及するとはどのメディアも言えないのだろう、あとは日経電子版などが株価の上昇を大きく伝えている。

 GPIFや各種の公的資金が投入されて、持ち上げられている官制相場だから、日経平均株価2万円の声が囃されているが、上がった株価は永遠に上がる訳ではなく、大きく下がる可能性もあるということだ。

 その時には年金資金など大量に投入された国民のカネが、大幅に目減りする危険性もあるわけで、誰がその目減り分を保証してくれるのだろうか? 株式への投資には元本保証など勿論ある訳ではないのだから。 

(人民網日本語版より貼り付け)

世界はアジアインフラ投資銀行(AIIB)を必要とし、AIIBは世界を必要としている
2015年03月18日14:52

 英国がアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を申請したのに続き、フランス、ドイツ、イタリアも17日参加に同意した。まだ最終的に決定していないものの、AIIB参加に意欲的な国が増えていることは明らかだ。(文:石建勲・本紙特約論説員、同済大学財経研究所所長、経済・管理学院教授。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 AIIBの設立は習近平国家主席が2013年10月に東南アジアを訪問した際に提唱したもので、アジア太平洋地域の国々のインフラ整備を支援し、コネクティビティ強化と経済統合を促進することが主たる目的だ。AIIBは経済成長の原動力・エンジンであるインフラ整備を支えるだけでなく、アジア資本の利用効率および地域発展への貢献水準を高める。世界経済が依然低迷し、アジアのインフラ融資需要が大きい中、AIIBの設立はこの地域にとって、コネクティビティの強化を加速し、自己発展能力を強化し続け、経済発展の持久的原動力となるものだ。これは世界の総需要の拡大にも寄与し、世界経済の回復を促進する。

 位置づけと業務の重点が異なることから、AIIBは現有の多国間開発銀行と競争関係ではなく補完関係にある。AIIBの設立は現有の世界金融システムのアジアインフラ整備投資における不足を補うものであり、大きな将来性がある。国際通貨基金(IMF)と世界銀行(WB)の一層の改革を促すとともに、現在の世界銀行とアジア開発銀行(ADB)のアジア太平洋地域における投融資・国際支援機能を効果的に補完するものとなる。アジア開発銀行の予測では、2010~2020年の10年間にアジア太平洋地域のインフラ整備は8兆ドルを必要とするが、アジア開発銀行がインフラプロジェクトに提供する融資は年わずか100億ドルだ。AIIBの設立は、アジアの発展途上国のインフラ投資分野に存在する大きな不足を補い、アジア地域内の資金流出を減らし、アジアの「活力と成長」に投資する。

 AIIBも同様に世界各国の積極的な参加を必要としている。英仏独伊といった先進国が参加すれば資金だけでなく、先進的な国際銀行の経営管理理念ももたらすうえ、AIIBのガバナンス構造と国際的イメージを改善し、AIIBの今後の健全で包摂的な発展に新たな活力をもたらす。AIIBは当初から開放・包摂の原則を掲げ、世界各国の積極的な参加を歓迎している。だが遺憾なことに、アジア各国のインフラ整備への貢献に尽力するこの多国間協力銀行を米国はあれこれと妨害し、自らが参加しないだけでなく、同盟国が発起国となることも様々な方法で阻止している。


ここ数年米国は一貫して中国に対して、高まり続ける力と見合った指導力を発揮するよう促し、国際的目標の支持と発展のために一層のリソースを提供するよう促している。これは建設的な提案だ。だが中国がAIIBの設立を提唱して、アジアと世界のために一層の貢献をし、一層の責任を担おうと努力すると、米国はこれを阻止しようとしている。これは近視眼的で不誠実だ。

 世界経済の多極化、国際政治・経済ガバナンスの民主化は大きな趨勢であり、AIIBはこの歴史的潮流に順応した必然的な産物に過ぎず、大きな趨勢を阻むことは誰であれ困難だ。米国は矛盾して妨害するよりも、AIIBに積極的に参加し、国際銀行の経営・管理経験を分かち合い、AIIBのガバナンス構造の一層の改善と運営効率の向上に貢献した方がいい。これは米国にとっても、アジアにとっても、世界にとっても間違いなくウィンウィンの良いことだ。(編集NA)

(貼り付け終わり)