
「ノータイム詰碁360」(MYCOM:月刊碁学編)
前書きに第1部(160題)は10級から5級程度、
第2部(100題)は初段から四段程度向けとある。
しかし実際に一通り解いてみた感触からすると、
第1部は前書きでいうほど簡単ではなく、
第2部はそれほど難しくはない。
手のない詰碁を混じりこませた第3部(100題)を含めても
難易度に大きな幅はなく、むしろ
ネット碁初段前後必須の問題が360問、
一冊にギッシリ詰まっているという印象を受けた。
問題をギリギリまで一冊に詰め込んだ(文庫本1ページに2題)ため
解説は正解図と失敗図(変化図)が1図ずつだけと必要最低限。
「他の変化は各自で研究してください」
と書かれていることも少なくない。
そのため「ひと目の詰碁」からいきなり本書に進むと、
躓く可能性がありそう。
より楽しむためにやや簡単なもう少し解説の詳しい本を
ワンクッションを置いた方がいいだろう。
個人的には「第一感の死活」辺りがオススメだ。
ただその分コストパフォーマンスは他の追随を許さない。
本書を全ての変化も検討し、マスターすれば
初段はおろか高段もかたそうだ。
「一家に一冊」といってもいいくらい、
まず買って損のない、長く使える本だと思う。
私がこれから始める人に
「一生涯で一冊だけですむ詰碁の本を教えて」
といわれたら本書を薦めたいと思う。
私は大分、無駄な本を買ってしまいました。

【参考】棋書情報「ノータイム詰碁360」
躓く可能性がありそう。
自分は「ひと目の詰碁」を読んだことがないんですが、多分そのとおりだと思います。これ読んだあと(まだ第2部までですが)「5級を目指す次の一手」を読むと、非常にカンタンに思えます(思えるだけでやはり解けませんが・・・)
しかし、第2部まで進むのも、だいぶんかかりました。本をいただいてから1ヶ月ちょいぐらいですか。
本の帯には「初級者も大満足」と書いてあるんですが、囲碁の初級者(not初心者)というのは、どのくらいまでなんでしょうね~
あ、ちなみに、非常に面白かったです。自分は、困ったことに基本死活の本を読んでもまったく面白くないのですが、これは推理小説で言う叙述トリックみたいな問題もあって、時間はかかりましたが楽しかったですよ。
と謳おうかと思いましたが、
長くなりそうなので割愛させていただきました(笑)。
再版を担当された(?)、またみつ(政光)さんも、
棋書情報「ノータイム詰碁360」に
「初級者には難しいというのはその通りかも」
と書いておられたので、
ひろさわさんの感覚は正しいでしょう。
実際に解いていて楽しい問題が多いですが、
それにしても「面白かった」といえるひろさわさんは
強くなる素質があると思います。
尚、「基本死活の本がつまらない」というのは
困ったことでもなく普通の感覚と思います(笑)。