対局日誌

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基本置碁事典(棋書評)

2007-01-11 23:55:55 | 棋書
基本置碁事典」(日本棋院:大竹英雄著)

三段ぐらいまでの方に、強く推奨。
特に上巻は、日本棋院の「基本事典」シリーズの中では、「基本死活事典」の上巻に次いで優れていると思う。
何しろこれ一冊に星の定石、定石前後の留意点、辺の攻防など全部詰め込まれているのだから。

置碁という名前に惑わされてはいけない。
なんと「一冊だけで、上達出来るところまで上達したい」というニーズに応えられる、奇跡の書。
キャッチコピーを書くなら「星ならお任せ」………これは「宇宙流序盤構想」のオビそのままですな…(汗)。
これがあれば星の定石書、辺の打ち込みの本は取り敢えず不要。
逆にそれらに関する棋書を、既に完備している人は必要ないが…。
よくぞこれだけの内容を詰め込んだというのが、正直な感想だ。
それだけのお値段ではあるけれど…。

一方でやはり事典なので、通読には向かないかもしれない。
実戦で気になった定石や攻防を、本書を用いて研究するのが吉。
また星の定石は90年代以降飛躍的に研究が進んだので、古さが否めないところもある。
そこは万能の書などなかなかないわけで、仕方ない。
しかし基本としてはこれで十分だ。

下巻は置碁の著名局や、置石の数ごとの模範対局例などが紹介されており、より「置碁」の本らしくなっている…。
上巻ほど必携性は強くはない。
(追記:打ち込みや戦い方の章は量こそ少ないが、上巻を補遺したともとれなくなく侮れない)
………と、勝手読みして詳しく読んでいないので、コメントは差し控えたい(汗)。


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2 コメント

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そのとおり (hexagoban)
2007-01-12 08:33:59
この本、索引も見やすくて使い易いですよね(喜)。
Amazonに『辺の定石徹底探求』(小林覚)のレビューを書いたとき、
>辺の基本的な打ち方を学びたいという方には、『基本置碁辞典上巻』が、圧倒的な情報量で隅も辺も網羅していて良い
と薦めておいたくらいです(笑)。
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辺の定石徹底探求 (GO!)
2007-01-12 23:27:22
私も仰る本を読んだときに、
「代わり映えしないな」
と感じたのは、本書が念頭にあったからかもしれません。

世界最新研究という面があれば、もうちょっとあの本の印象も変わってきたのでしょうが、ちょっと私の棋力ではそこまで読みとれませんでした。
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