対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

新刊棋書情報「秀行百名局」

2010-01-04 20:30:50 | 棋書
年末年始は藤沢秀行先生を偲んで、
タイトル戦の棋譜を集めた「飛天の譜」(昭和57年版)を並べたが、
誠文堂新光社から新たに「秀行百名局」という棋譜集が発売された。
囲碁古名人全集」「元禄三名人打碁集」と同じ装丁。
つまり大判ハードカバー(B5版)でちょっとお高め。

タイトルの通り秀行先生の名局、100局を集めたもの。
ライターは秋山賢司、選者および解説は弟子の高尾プロである。

巻頭によれば、
「ポカを省いては藤沢秀行の碁を語ったとはいえない」
という編集方針から、名局といっても勝ち負けにこだわらず、
秀行先生らしさの感じられる対局をセレクトしたそうだ。

全体を青年期(31局)、全盛期(41局)、円熟期(28局)の3部に分けている。
全盛期は第1期名人戦前後、円熟期は第1期棋聖戦以降という形。

ほとんどの対局は2・3譜に譜分けされているが、
史上最年長タイトル獲得・防衛となった王座戦など数局は
全6・7譜とやや詳しく解説している。

大手合やリーグ戦の棋譜も多く含まれるが、
やはり代表作というとタイトル戦を避けては通れないので、
「飛天の譜」(昭和57年版)とは5割強重複。

この選局・編集と値段をどう考えるかだが、
代表作はほぼ網羅されていると思われるので、
迷走 碁打ち藤沢秀行という生き方」をみて、
その碁に関心を持った囲碁ファンは一回並べてみるべきだろう。