奈良大好き☆お勉強日記

奈良大学文学部文化財歴史学科(通信教育部)卒&奈良まほろばソムリエ検定のソムリエを取得したヒトの色々な勉強の日記です♪

真夏のイカルガぁ

2013年08月14日 | 色々・モシクハお勉強
ひょんなことから法隆寺大学に参加したので、久しぶりに斑鳩の里をテクテクしてみました。
しかも、真夏に………。

結論:やるもんじゃねー!!(ははは)

とりあえず、その時の記録です。

法隆寺大学参加者には法隆寺で公開している箇所をフリーパスで回れ、
そのほかに「法起寺」と「中宮寺」の入山券ももらえるので、
四日間のうちのいつのタイミングで行くべかと思っていましたが。
とーとつに、二日目の午後、講義を抜け出して(をい)出かけることにしましてん。

というのも、二日目のお昼に連れて行ってもらった定食屋さんが、
すでに「仏塚古墳」の近所だとわかって。
(いや、そんなに近所でもないのだけど)
ここまできたら、半分来たも同然(と思っていたのは自分だけ)

「あたし、仏塚古墳行く!………。行く人!!」
「行く~」
「行きた~い」
仏塚古墳へ行く会、即、開催決定です★

しかし、思いつきで、地図も持たずに来てしまったあたくし。
昼食をとった食堂の「るるぶ」を見ただけの知識で、
あっちふらふら、こっちふらふらをしてしまい、
例によって例の如く、同行者の皆様を混乱の渦に突き落としてしまうのでした。(大袈裟)

ま、そこんとこはホラ、
文明の利器(携帯電話やスマートフォン)がありますので、
何とかソレらしい地図を探して、
「あそこじゃね?」
「この坂上ればいいの…かも」
とかでテクテク。

食事どころから北上し、池にぶち当たって左へ折れ、
道なりに上り坂をあがって、出たのが大きな墓地。
目の前には池…。
さて、どうしたもんだ。

とりあえず、右手に折れて、池の脇のグランドの道を通り、
あれじゃね?という小山目指して歩いていくと…ありましたよ>仏塚古墳。

しかし、現実にはこんなところにあったんか!って感じの田んぼの真ん中にありました。
丘になった小山の裾を切り崩して作ったんだろうと想像をしてましたが、
おっとどっこいですよ。こんなとこにあったんかい?


しかし、ここは来なくてはいけない因縁の場所(?)
というのも、奈良検定において、
”横穴式石室が中世に仏堂として再利用され、
大量の仏具が出土した斑鳩町の古墳はどれか”
って問題が出たんですよ、
2011年の1級で。

古墳マニアではない私は「そんなん知ってるわけないだろー」とまず叫び(心の中で)、
「仏具が出たから、ホトケヅカって、んな単純なワケないやろ~?」と疑り(心の中で)、
違う選択肢を選んで(これは現実に)
そんでもって、まんまと×。
くぅ~。
残念!

そんなこんながあったもんで、ここも「絶対にいつかは行ってやる!!」
とココロに決めていたところだったもんで。
思いがけず、そのチャンスが早く訪れたので、行ってみる気になったってワケです。

実際行ってみたところ、「何でこんなとこ仏堂代わりにしていたんだろう?」
っていう田んぼの真ん中の古墳なんですけど。
その当時の人たちはここをお堂のようにして使っていたそうです。

他人の墓を、仏堂として使うって…判ってて使ったんかいな?
墓地、のみならず、墓の中でっせ?
そこでナムナムするのって、どんな度胸試し?(肝試し?)

とりあえず、あの時の借りはここで返したぜ!(誰に云ってる)
って、私には、そんな間違いをした悔しい問題が多々あるため、
訪問予定地というものが実にたくさんあるのです。
(蛙が鳴かなくなった伝説を持つ秦楽寺(じんらくじ)も行ったなあ…遠い目)

目的地をとりあえずクリアして、法隆寺CCを通り抜ける大きな道をテクテクと歩いてくると、
その道沿いには「仏塚古墳はこちら」な、立派な看板が立っていました。
なんだ、こっちの方まで歩いてくればすぐわかったのか?
(でも、この道路側から見ると、仏塚の墳丘は、単なる小山にしか見えないけど)

先ほど迷った池の前の道を逆に進むと、斑鳩神社です。
こんもりした小山の手前に鳥居があって、登っていくとお社がありました。

斑鳩神社は法隆寺の鬼門に位置することから、法隆寺の鎮守社なんだとか。
ほんでもってお参り、お参り。
ご祭神は菅原道真ですから「今度こそ神社検定を…むにゃむにゃ…」とお願いしておきましたよ。
(それよりも、何よりも、勉強するほうが先なんでは?)

階段を下りてくると、目の前に池!なので、木陰にいると池を渡ってくる風が涼しい♪

とりあえず本日最大の目的はこれにて達成してしまったので、
本日はここでお開きという学友さんたちと分かれて、
せっかくだからと、斑鳩の寺巡りの旅にシフト。

最初は法輪寺へ。
途中、中宮寺に関係のあった門跡さんの墓所に立ち寄り、蛇さんに遭遇。
ありがたや、ありがたや。

久しぶりに立ち寄った法輪寺は静かで、蝉の声と、白砂を踏む音ばかり。
お堂の中には、法隆寺で御馴染みの顔そっくりな仏様が立ち並び、
なんだか不思議な静けさ。

ここの十一面観音様は、珍しく後ろにぐるっと回りこめるようになっているので、
「暴悪大笑面」が拝めるお姿です。光背の後ろも円が開いていて、
そこから「ガハハ」面が見えるので、脱力しますよ、いい意味で。

落雷で被災した三重塔は昭和の再建ですが、
古式にのっとった姿をしているとのこと。

あまりの暑さに途中自販機で水分補給して、次は法起寺へ。
ここは道路沿いからも三重塔が見えるお寺なので、
この道を通るときはちょくちょく眺めていましたが、入るのは久しぶり。

久しぶりに来たら、いまは使われてないであろう寺務所(?)とおぼしき建物が
一層荒廃して、傾いているのが気になりました。
こうして木造建築物は朽ちていくのでしょう。
そう思うと、同じ木造建築物なのに、先年の年月を越えて立ち続ける斑鳩の寺の
力強いこと力強いこと。
斑鳩マジック!!

久しぶりの三重塔は夏の暑さをものともせずに、すくっと立っていました。
ここから東を眺めると、周囲にたくさん家は建ったものの、
東に見える青垣を眺めると「夏!」って感じの空で。
暑いけど、これが奈良の夏!って感じを満喫。

さて、斑鳩の寺巡りはこれにて終了の予定だけど、
先ほど分かれた学友さんたちから「斑鳩の三つの塔が見える場所をサーチせよ」
というミッションをもらっていたので、それを探すことに。

法起寺のおじさんに尋ねたら「昔はここら辺で見えたけど、最近は家が
ようけ建ったから、見えなくなってしまった」と印をつけてもらった地図をもらいました。
それを手がかりにテクテクと、再び斑鳩の地を歩くことに。

教えてもらった場所は確かに現在では、三方向の塔は見えなくなってました。
法隆寺の五重塔と法輪寺の三重塔が見渡せる場所はあったんだけど、
三つ同じ場所から見える場所は見つけられませんでした。
(今でもあるのかもしれないけど、これからどんどん宅地化したら、
今よりももっと見えなくなるんだろうし)

本当は法起寺の前からバスに乗って帰ろうと思っていたのだけど、
ここを通るバスが一時間に一本ってことで、三塔望みの場所を探しに戻ったので、
結構中宮寺方面は戻ってきてしまっている…。
ということで、本日行くつもりがなかった中宮寺にも立ち寄ることに。

法隆寺に来たのが久しぶりならば、中宮寺に来たのは本当に久しぶり。
初めて来た時には、コンクリートのお堂にショックを受けましたが。
今となっては、それも違和感がなくなるほどに落ち着いてきました。
そろそろ閉山時間ということもあって人も少なく、
ゆったりと、しばし如意輪観音さまの前でぼんやり。

その後、天寿国繍帳のレプリカを眺め、
昨日思いがけず見た、奈良博に出ていた天寿国繍帳の本物を思い浮かべてニヤニヤ。
昨日の今日なので、なかなか興奮ものでしたよ。

そろそろおいとまを…と思ったら、受付付近で野良猫ちゃんがいまして。
声をかけたら、逃げられた。
あちゃーと思っていたら、手に猫缶を持った尼僧さまが。
「ねこちゃんやー、ごはんよー」

知らない人がいると警戒するようなので、遠く離れた所からこっそり見ていたら、
あたりをきょろきょろしながら、お皿に出されたエサを食べに来てました。
尼僧さまにだけは慣れているのね。
(他の人がウロウロするたびに逃げ腰になってましたから)
猫にはお寺が良く似合う。

中宮寺に来たら、いきがかり上、夢殿を素通りするわけにはいかない(?)
法隆寺大学のリボンをつけていると、それを見せるだけで入れますので、
ここにも入れてもらいました。

初日は開いていた「絵殿」も本日は閉じており、
あそこが開いていたのは夢かまぼろしか状態。
やはり、初日は外せないのだな。

ぐるっと夢殿を回って本日のお寺巡りは終了です。

法隆寺前からバスに乗って奈良方面へ帰ろうとしたら、次のバスまでうーんと待つ。
しょうがないから、法隆寺駅からJRで帰ることにして…。
国道沿いまで出てきちゃったので、法隆寺駅までのバスにも乗らずに、駅まで歩くことに。

我ながらに、アホヤな~こんな暑い日に、寺巡りなんて。
しかも、徒歩でっせ。
トホホてなもんや。
(ギャグ?)

とかブツクサいいながらも、行きがけの駄賃はしっかりと。
朝のうちにチェックしておいたケーキ屋さんが、
カフェ営業もしていたので、そこにて一服してから帰りました。

宿に帰ってお風呂に入っていたら…がっつり足がサンダルの形に焼けておりました★
これも、夏の日の思い出さ…って、格好悪いやんけ!
真夏の寺巡りは、日焼け止めも厚めにね!

真夏の斑鳩一周巡りでした。

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